インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】 作:金宮 来人
風邪をひいてなかなかしんどいです。
この季節は大体病気になるのは嫌なジンクスな気がしてます。
八幡様への新年のあいさつをここ数年してません。
山を登るのが辛くなってきたからです。膝が悪くてですがね。
以前はなってなかったから、地元の土地神様へのあいさつが無いと怒られているのでしょうか?
では、授業開始です。どうぞ。
理科実験棟に向かう前に先に図書室が近いのでそちらに顔を出すことに。
「・・と言うことで初めまして。俺は織斑一夏だ。」
「へぇ・・私は『リセ』と呼ばれている。本名は『綾河原 理瀬』だけど普通にリセと呼んでくれて構わないよ。」
「それは助かる。さん付けで呼ぶのはあまり慣れていないのでな。できないことはないがそういう風に呼ぶのが一番楽だし。」
「そうかい?しっかりとしてそうだけどね。・・まぁ、君のような人がいるならほかの子も面白そうだ。たまにはほかの人たちとの交友を持ってもよさそうだね。・・それじゃ行ってみるよ。鍵をするからここから出てもらってもいいかな?」
鍵を取り出して出口に向かう。俺はその後について一緒に出るようにした。
「あぁ、俺は理科実験棟に向かうつもりだ。」
「・・理科実験棟?」
出口手前でリセの足が止まる。
「あの場所は近づかない方がいいと思うけど?」
「俺に必要な器具や施設があるか見に行くんだ。なんだ?何か不都合があるのか?」
こっちを見て首を振る。
「そう言う訳じゃないんだ。あそこには所謂マッドサイエンティストがいるから・・。」
「その程度は別に問題じゃないさ。俺だって実験と称して感染者に新しい装備を試したり、錬金術の術式を試したりとしているからな。そこらへんで言うなら俺もマッドの一員だ。」
「・・そう・・それなら止めるだけ無駄ということかな?」
「そうだな時間の無駄だな。俺はどの道行くつもりだ。」
「わかった。もう何も言わないからそれでいいよ。」
そう言って鍵を閉めてリセの背中を見送る・・が、
「そうそう、お前さんと気の合いそうなのがいるからな。名前は直樹美紀。本などを読むのも好きだし、知識欲や好奇心が強く責任感もある。本を大事に扱ってくれると思うぞ?」
「それはいい情報だね。本を大事にしてくれる正確なら私とも気が合いそうだ。」
そう笑顔で振り返って歩いて校舎へと入っていった。俺は理科実験棟のある方向へと足を進めた。・・その途中、
「・・む?」
『ゾクッ・・』と悪寒がして次の瞬間に面倒な予感がしたのでおそらく俺の悪口を言っているのだと予感した。後で問い詰めていろいろと聞き出してやろう。
そう思いながらも校内の敷地を歩く。
途中おかしなものを遠くに見つけた。大型のコンテナがいくつも置いてあり、そこから感染者の声が聞こえる。
「・・何かの理由からあそこに感染者を閉じ込めているのか?」
生き返る可能性などはないので始末するべきだと思うが・・、もしかしたらかつての同胞のために手にかけられないというのなら人間味があるのだが・・そんな事は無いだろうな。
だとすると、何かの理由からあそこを使うのかもしれないな・・。生きている人間を落としたり・・?よくわからんな。そもそも武闘派と言うやつらの考えることがわからん。こういう場合こそ生きている理由がよくわからんし、何の目的でこのような行動になるのかも理解できん。・・理解などしたくもないがな。
さらに歩くと理科実験棟・・いや、理学研究棟か?・・文字が汚れてよく読めん。
まぁいいかと思い入ろうと入り口を見ると・・、
「なぜこうも厳重に封をしてあるんだ?」
ドアの手すりを針金やいろんなものでぐるぐる巻きにして扉を閉じている。
どうしたものかと思っているとドアの横に呼び出しホンがあるのに気が付いた。
『ピンポーン・・』と間抜けな音が鳴る。
「まぁ、さすがにこのような状況では人も・・」
『・・誰だ?』
「おう?・・本当に声をかけてくれるとはな・・。どうも初めましてだ。俺は異世界から来た、神の使いでもあるが・・まぁ唯の錬金術師だ。」
『錬金術・・だと?ふざけているのか?』
「まぁ、普通だとそう言われるものだよな。そうなるとと思ったが、なぜか武闘派以外には受け入れられたんだ。・・コレ、俺の考えがおかしいのか?それともこの状況でみんながおかしくなっているのか?」
『それは・・どうとも理解はできないな。その事実があるというなら理解できなくもないが・・どういう理由で起きているかがわからなければ一概にはどうとも言えんな。』
「そうだよな。ふむ、そういう現象を見てその現象の発生する工程やその動きを理解すれば科学的な方からでも信じるに足るのか・・。その反応はありがたいな。」
『・・それで、そんなことを言いに来たのか?こっちは忙しいのだが?』
「あぁ、すまない。とりあえず聞きたいことがいくつかあるんだが・・まずは、この学校内に細菌やウィルスなどを培養するための施設や滅菌室、培養室に・・そうだなBSLがレベル3くらいあるのが望ましいな。」
『・・BSL・・『バイオセーフティーレベル』か?・・あるわけないだろう。理科の実験と言ってもせいぜいレベルは2があるくらいが普通だ。レベル3など食品を扱う専門の大型施設でもなければあるわけがない。しかし、それがあるなら培養室などはないだろうな。・・いや、まぁ、品質保持期間があるようなところなら培養器もあるか・・?しかしそれらしき建物は近くにはない。』
「だよなぁ・・。一応、聞いてみたようなものだ。それが無いなら・・此処のほかにそんな設備がありそうなとこはどこかあるか?」
『いや、無いだろう・・。待て、一か所だけ思い当たる。近くではないが・・。』
「それなら、俺も考えがあるんだよ。・・一緒に答え合わせでもするか?せーの・・」
「『ランダル・コーポレーション。』」
『だろうな・・。同じ考えということか・・。』
「この大規模災害も現況だろうしな。」
『・・なぜそう言い切れる?』
「それは・・これがあるからだ。」
俺は巡ケ丘学園の職員室でコピーした資料をインターホンのカメラに向ける。
『・・!?っそ・・それは・・?』
「どうだ?興味がわかないか?」
『・・面白そうだな・・。あぁ、すこぶる面白い。』
お互いにお互いを面白いと確認した俺たちは・・
「俺は織斑一夏。錬金術師だ。」
『私は青襲椎子〈あおそいしいこ〉だ。少し待て。準備をして降りる。』
ぶつんと音がして、内線が切れる。
それから中でいろいろと音がしたり、しばらくして玄関の方から音がする。
【ガチャ・・ガンガン・・】
『ぬおっ!?・・開かんぞ?』
「そりゃこれだけ締めてあるなら開かないな。・・ちょっと待て、今開けるから。」
そう声をかけながら入り口のロープや縛っているものを外していく。最後に閂〈かんぬき〉になっている鉄パイプを抜いた。
「開いたぞ。」
そう声をかけると扉が開き、中から煙草をくわえた女性が出てくる。
「・・あぁ、・・チッ。」
こっちを見るなりいきなり舌打ちされた!?いきなりなんだ!?
「あぁ、すまん。今まで外にいなかったものでな。こうも久しぶりに外に出ると空気がまずい気がしてな・・。」
荷物を持っているその女性、顔はキレイという感じの整い方だが、いかんせん目つきの悪さと、煙草をくわえている感じでそれを打ち消しているような感じだ。
[・・タバコでもなければ、それはそれでクールビューティーとして人気があったんじゃないかな?]
そんな風に考えながら手に持っていたコピーを渡す。
「これがさっきのコピーだ。この学校にも非常食があったらしいが薬はなかったらしいからな・・。実験施設があればそういう分の成分も調べようと思ったんだが当てが外れたぜ。」
そういいながら肩をすくめる。
「・・腰を据えてじっくり読みたいな。これは借りてもいいか?」
「あぁ。俺以外の研究者の話も聞きたい。ちなみにこの大災害ともいえる感染はどの規模だ?県内か?日本のどのくらいだ?」
「・・世界中だ。地球丸ごとの感染だ。」
「・・は?」
「私がまとめたデータではまず重要諸国の都市から広がる。それから海外の重要機関の機能がマヒ。それのせいで都市部に来た他方の人間が感染者と接触、または充満していた最近かウィルスにより、感染して持ち帰りその各所で発症する。それを繰り返し約一週間としないうちに世界の主要都市は壊滅。おそらくは私たちのように生きている人間はいるだろうし、何かあった時のためにランダルも手を打っているだろう。」
「・・なんか昔見たゾンビ映画そのものだなぁ・・。」
「そういう系の映画は見たことがないな。その映画の最後は?」
「感染のもととなった都市を加熱滅菌処理。地図からなかったことにする。」
「・・この町でもあり得ることだな。」
「だろう?・・急がないと時間がないかもしれない。手を貸せ。」
そういいながら手を出す。煙草をくわえなおし・・、
「・・いいだろう。」
そう言って俺の手を握った。
「改めて、錬金術師の織斑一夏だ。」
「理学系生物専攻、青襲椎子だ。よろしく、織斑。」
「あぁ。こちらこそだ、青襲。」
お互いにしっかり挨拶をしてこれからのことを話し合うことにした。
「ところで、タバコをやめて目つきを緩くするとモテると思うぞ?」
「・・誰に需要がある?感染者でも集める気か?ばかばかしい。」
「・・それもそうだな。」
最近箱根を取り上げる番組が多くていいなぁ、と思っています。
親戚が居るんですが、箱根に行って温泉入りたい。
雪の降る中で露天風呂に行きたいなぁ。
では、また次回。