インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】   作:金宮 来人

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どうも、私です。
最近部屋の模様替えをしました。
そしたらおいていた場所がわからなくなり結局散らかすことに・・。
ここにあったはずと思っていたものが無くて、見つけたのはその下の棚と言うオチ。
気分で突拍子もなくするもんじゃないですね。

では、授業開始です。


第二十四時間目

「理学棟から出てきた、青襲椎子だ。織斑からこの資料を見せてもらった。」

「俺とともに感染者の原因を探し、特効薬や抗体を見つけ出したり、対処法を探すために呼んだ。おそらくはこれからは一緒に行動することになる。こちら側についてもらったということだ。」

「私は中立だし、武闘派にもサークルとやらにも興味はない。とりあえずはこのバカ騒ぎが終わって、ランダルに移動する際にでも私は行動をする。まずは郊外に自由に行き来できるようにしておいた方がいい。あのバカ騒ぎしてるやつらを、始末するかかからわないようにするのか、どうするか決めてくれ。」

そう言って腕を組んで椅子に座って全員を見て、いきなり目を見開く。

そして席を立ちあがり、つかつかと足音を立ててある人物の横に立つ。

そしておもむろに腕をつかむ。

「な、なに!?」

それは戌三夢子。俺が連れてきた感染後、症状が抑えられている人物だ。

完全ではなく、その皮膚はひどく体温が低い。動きも以前より少しだるくなっているそうだ。

しかし、まだまだ感染者としての明らかな症状らしきものは現れ切っていないはず。

それを一目で看破して見せたのだ。

「おまえ・・感染したな?」

「え?・・隠すのはフェアじゃないわね。そうよ、私はそこの錬金術師である織斑一夏によって助けられたわ。でも、一命をとりとめただけ。完全に症状が治ったわけではないの。」

そういうと、青襲は・・

「くく・・くくく・・はっはっは!!」

思いっきり笑い出した。

「素晴らしい。完全ではないにしろ、その薬の効果で症状を抑えている。つまりは抗体を作りつつあるということだ。」

「・・あまり褒められた言い方じゃないが、狗三のおかげで抗生物質ができるかもしれないということか?」

「あぁ。明らかにこれは重要なカギとなる。こいつと・・そこの大人だな。こいつらがいればおそらくだが抗体を作り、抗生物質を作ることも可能だろう。」

煙草を指に持ち、指さす先には佐倉先生。何故ばれた?

「先ほどから話を聞いている途中に肩を抑えて、こちらを見ようとしない・・しかしどう見ても正常に見える。これはおかしいことだが?」

「一回きりの神様特性特効薬をもらっていたんだ。エリクサーとでも言おうか?そいつを使ったので今生きている。当時は薬の情報がなかったのでな・・。」

「ほう・・。その特効薬とやらは?」

「一度使ったら入れ物ごと消えたよ。ゲームでアイテムを消費するようにな。」

肩をすくめると、明らかに落胆した顔をされた。いや、俺のせいじゃないし・・。

それから俺と青襲と共に計画を立てる。

学校を抜け出した後でどういうルートを通るか、ついてから研究や実験にどのくらいの期間かかる予想か、そこまでに行く日付や時間からどのくらい食事や生活用品が必要になるかの予定を立てていく。

錬金術からの魔法とそれに追従する化学は余裕だが、大型企業のセキュリティがどのようなものか、それを操作できそうかなどは俺には少々難しい。

確かにISという近未来的な物を扱ってきたが、それは決まったことを覚えていたからであり、今から新しく覚えるとなるとやはり少し時間がかかるだろう。俺は実験の方向での補佐がメインになるだろうと話して、最終的な結果は青襲がメインの実験とシステムの掌握をして俺が実験の補佐や企業内に何かあった時の戦闘部門をすることとなった。

 

「織斑君、好きなタイプはどんな子だい?」

「・・・・。【心底、面倒くさそうな顔】」

「そ、そんな顔しなくてもいいんじゃないかな?ほ、ほら!いろんなタイプの女子がいるからさ、男の子一人だし、正直こういう話するのに女子だけだとアレだからまずは男の子からと思ってさ。」

「・・はぁ~・・。【深いため息】」

ジュースとお菓子を手にトーコがそういう話題を振って絡んできた。

「あんたはジュースで酔っ払うのか?・・もしもその人がタイプだと言ったりしたらその人と会話がしにくかったり面倒なことになると思うけど?・・と言うか、俺はあんたたちの何倍も年を取っているわけだが・・それでも聞きたいのか?」

「むー・・。大人っていうか・・枯れてるっていうか・・。面白くない反応だなー。もっと慌てたり、赤くなったりしないものなの?」

そうトーコが言うと全員が興味深そうにこっちを見ている。オイコラ、ちらちら青襲まで見てんじゃねぇぞ?!

タバコふかして気にしてないふりしても視線が合ってんだよ!

「・・あー・・面倒だな・・。正直お前ら全員玄孫【やしゃご】みたいな感覚だし。」

「孫ですらないですと!?」

「特にやかましいのはいらない。自称許嫁がたくさん居たし、周りの奴らがうるさかった。あえて挙げるなら、自然と後ろにいて支えてくれるタイプかな?しっかり者だったらなお良しかな。・・この中からどうしてもと言われたら直樹美紀・・かな?狗三と圭と丈槍は無い。若狭は友人として・・かな?胡桃は妹と被るのでそうとしか思えん。佐倉先生はおっちょこちょいなのが少しなぁ・・。後は、面倒でないのは青襲だな。だが、タバコの匂いはあまり好かんのでな。リセは本のことになると面倒そうだし、トーコはこうやって絡むのが面倒だから嫌。アキは兄妹的な感じならいいと思う。ヒカは面倒見たやつに似てて少し気にして世話をしてしまいそうだが、恋愛感情かと言われると違う気がする。妹なんかに対するような保護欲というか父性かな?まぁ、そんなところだろう。これで満足か?まぁ、どの道俺が誰かと付き合うことなどは無いから意味のない話だがな。」

そういうと大体の全員が頭を抱えていた。

「えー・・どういう顔すればいいんでしょう?」美紀

「無いって・・断言された・・。」狗三

「私も無いって・・」圭

「いっくんひどいー・・。」丈槍

「妹かー・・。」胡桃

「私もらしいです・・。」ヒカ

「わたしって姉?妹?どっちだと思う?」アキ

「タバコ・・禁煙するかな?」青襲

「友達ですか・・。」若狭

「おっちょこちょいって・・。」佐倉

「面倒・・本に限ってはしょうがないかな?」リセ

「はっきり嫌って言われた・・。」トーコ

 無いと断言した奴らとトーコが沈んでいるし、地味に佐倉先生は傷ついている。

「まぁ、そこまで長い付き合いじゃないからそこまで悲観することもなかろうさ。それよりも・・面倒なことがあるんだが、どうするかの問題で悩んでいるんだ。」

「あぁ・・さっきの話か。・・正直私は関わり合いになりたくはない。この状況であんな頭のおかしい奴らなど正直バカとしか思えない。」

そう言って煙草をくわえて揺らす。・・火をつけて吸わないのかな?

「みんなで解決できる問題なら手伝おうよ!」

「そうそう!気にせず言ってくれていいよ?何々?」

トーコと丈槍が前に出てくるようにして聞いてくる。はっきり言ってやるか。

「武闘派連中。」

「「「「「あー・・・・。」」」」」

「アレかー・・。」

「どうすればいいんでしょう?」

「和解・・とかできるんですか?」

「んー、たぶん無理。」

全員が大体思うとおりのことを口にした。

「そもそもあんな頭のおかしい連中と手を組むこととかできるか。」

苦々しく青襲が吐き捨てるように言う。

「本を大事に扱わないし、意見は合いそうになよね。」

「リセは黙っておこうねー。」

リセとアキがそういう天然と突っ込みをしていた。

「・・しょうがない、とりあえずは一時的にいろいろと計画立てて今後の予定を立てておこう。そのうちにこっちに何かしかけてきたら・・」

「仕掛けてきたら・・どうするの?」

トーコがにやにやしながら声をかけてくる。どうするか気になるのか?

まぁ、正直な話、まったく面白い事にはならないんだがな。

「まぁなるようになるさ。」

そうつぶやいて部屋を出ることに。

 

廊下を歩きながら俺は実際にそうなった時のことを考えた。

その結果は・・

「生きながらに、俺の錬金術の生贄になってもらおうかな?」

実際に生きている人間ならば感染者よりも多くのエネルギーを集められるだろうし。

その時にならないとわからないが、おそらくは面倒なことになるのは確実だな。

いや、面倒なことが起きたからこそそうせざるを得ない状況なのかもしれないな。

何れにせよ、それが起きるのはそう遠くない気がした。

 




このあたりからすでにオリジナル要素が強くなってきています。
全員の精神がかなり保たれている状況なので、そこら辺の状況からのルート変化が大きいですな。
こういったルートの違いは物語の終わりに関係してくるので、よければ楽しみに待っておいてください。
まぁ、読み手の方の望む終わりではないかと思いますが・・。

では、また次回。

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