インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】   作:金宮 来人

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どうも、私です。
のどが痛い。腰が痛い。咳のし過ぎで腹筋が痛い。
風邪ってこんなに長くてつらいもんでしたっけ?
そんな感じです。

それでは・・授業開始です。


第二十六時間目

面倒臭い面倒くさい、やってらんねぇ、バカバカしい。

深夜に俺は武闘派の動きがあることに気が付いた。

数人が夜中に窓からラジカセをつるしているのが見えた。

そして、ゆらゆらと歩きながら来たのは、校内に入った初めにボーガンを向けてきたあの男。

メガネをつけてニット帽をかぶっていた男が、感染者となって歩いて窓から手を伸ばす。

ラジカセに届かないその手は空を切り、そのままバランスを崩して地面へと落下。

それは遠くから見たあの、いくつものコンテナが固めて合ったところ。

感染者となった学生を隔離し、処分するための場所だったことを俺は校舎の屋上から眺めて知った。

「・・やはり、空気感染での発症は個人での時間差があるが・・、高確率で感染はしているのだろうな。発症しないのは、免疫が強いか、抗体ができているか・・。個体差があるようだが、どちらにしろあまり時間は残されていないようだな。」

いつも通りのロングコートが風になびき、後ろを向いた瞬間に吹いた強い風に帽子を押さえる。

視線を感じ、振り向くと、髪を束ねた女がこちらを見ていた。

「・・思いつめた目をして・・面倒なことが起きそうな予感がひしひしと伝わるな。」

俺は屋上を去り、リセを含めたメンバーを全員起こして一か所に集めることにした。

 

「それで、武闘派の一人が感染者になったっていうのは本当なの!?」

代表してトーコが俺に聞いた。

「まぁ、見た限りでは俺たちが大学敷地内に入って初めに見た、メガネにニット帽の男が感染者として発症していた。」

「どうして・・あっちは確実に感染が無いようにケガなんかしてなかったはずだけ・・あ・・。」

「気が付いたか?話していた通り、おそらくは空気感染での発症だろう。しかし・・問題はそこではない。もっと重大なことだ。」

腕を組んで首を振る。

「発症したことよりも重大?」

「ここで気が付くやつもいないか・・。」

「・・!そうかっ!感染経路の把握か!?」

「さすがは青襲。ビンゴだ。」

机を叩いて立ち上がった青襲に俺は指をさす。続いてアキが手を挙げて俺に質問をする。

「どういう事?空気感染が原因なんだよね?」

「あぁ!?そういう事ですか!!きっとまずいことになります!」

続いて気が付いたのは美紀。横で圭は首をかしげている。若狭が考え込んでいたあと顔を上げた。

「もしかして・・原因?感染、発症する原因は私たちはある程度把握している。でも・・」

「あぁ!そうか、あっちは何でケガしていないのに発症したかがわからない可能性があるのか!?」

「以前に発症したのがいれば別だが・・そうなるとマスクや何かしらの対応している可能性が普通だ。俺たちは感染に対して反応が遅かった。故にここにいる全員が感染、発症する可能性があることもわかっている。・・この場で言うのだが、狗三は発症したがランダルの試作薬によって症状が抑えられた。・・が、あくまで【抑えられた】だ。完治したわけではない。・・つまりは、狗三の血液などを通して感染する可能性はある。それだけは気を付けておいてくれ。もしも、大学のメンバーが一緒にいたくないと言うなら俺はこいつと共に車で生活メインにする。」

そう言うと全員が顔を見合わせた。

「いやいや、これまで一緒で今更それは無いよ。」

「そうそう、それこそ私たちも今からでも発症する可能性があるんだし。」

「怖がることでもないと思いますよ。」

「本を大事にしないなら怒るけどそう言う訳でもないなら怒る事はないね。」

最後に青襲が席を立って狗三の顎をクイッと持ち上げて目を合わせる。

「・・瞳孔も正常、しかし脈拍、体温、共に低い。生きているのにこのように冷たい。しかし体温自体は発しているようだ。つまりは奴らと同じ死体ではない・・。」

腕を持ち上げ、手首を握って触診。そして、それの後で煙草を銜えてニヤリと笑う。

「やはり・・面白いな。研究しがいがある。」

そう言って席に戻る。

「・・どうやら別に問題は無いようだ。では、ここにいるメンバーは基本的にこの部屋に集まってくれ。この区域付近には俺が人物判定の錬金術式をつけているから、こちらに来る場合の経路もわかる。その際に集まっていた方が守りやすいからな。」

そう言って俺はギアを取り出す。それは【ガングニール拳】。

「俺はお前らを守る。だから、お前らは生きるのを諦めるな。」

俺は全員を見ながら言った。この思いを貫くことこそが俺の命題だと。改めて実感した。

 

そして、深夜だったのに集まってもらった事で全員が眠いとなったことから解散。メンバーは近くに集まって普段遠くにいる人物、リセや青襲も近くの部屋に泊まりそれぞれの部屋で寝た。

俺が廊下に立ち、全員は朝まで眠った。翌日の朝に軽く仮眠してそれから早速俺は準備を始める。それはあちらに動きがあったからだ。なぜかいろんな場所を確認したり、何かを探しているような動きがある。きっと今夜あたりに動きがあるだろう。

メンバーは基本的に一つの区域にいてその周りには俺の術式で侵入者がわかるようになっているのでみんなは普通に過ごした。

 

そう予想して構えていると、二階の図書室方面に向かう廊下を四人が通る反応があった。

武闘派メンバーだろう。しかし、リセは今トーコの部屋で俺たちの持っていたサバイバル用の本を見ている。誰もいない。

それに気が付いたのか、図書室方面から急ぎ足でこちらへと向かう反応がある。しかし、三人に減っていた。

どうして一人が減ったのかはわからんが・・。

そう思っていたら、車近くの術式が反応。こちらに一人回したらしい。

廊下で立っていると目の前に武装した三人が現れる。

「・・お前ら・・。」

「何やら気分がさえないようだな、武闘派リーダー。風邪薬でも必要か?」

「うるさい!!俺たちのメンバーの一人が発症した!お前たちの仕業だろう!?」

「・・はぁ、どこかで感染していたんじゃないのか?」

「・・それは無い。必ず全身の検査はする。ケガなどがあったらすぐに気が付く。それが無いのに発症した。奴らになった。」

そう言ってライダースーツのような姿のサイドテールの髪型の女はアイスピックを構える。

リーダーらしき男は釘バットを持っている。話に聞いたタカヒトと言う男だろう。

もう一人の女は手袋とマントと言う防具はありはするが、肝心の武器は見えない。

声を聴いて廊下へとメンバーが顔をのぞかせている。だが、いざとなった時に閉じこもれるように完全には出てきていない。それを確認した後、俺は考え込むようなポーズをとる。

顎に手を当てて肘を持つ。

「それは、俺も遠くから確認した。しかし、感染した経緯がわからないと見える。」

「だからお前らが何かしたんだろ!?」

リーダーはそう言って叫びながらバットを廊下へとたたきつける。

「・・ふむ、どうやら相当に焦っているようだな?・・どうかしたのか?自分もそうなるのが怖いのか、はたまた・・」

じろりと半目になってリーダーを見る。

「【何故か体がおかしくて、次に発症するのは自分だと確証している】とか?」

「なっ!?」

そう言って固まるリーダー。

「まさか・・タカヒト、貴方・・・」

「・・タカヒトさん?」

女二人が距離を取り、俺の近くに来る。

「今回の件、真相は簡単なこと。この感染経路は空気感染。発症はそれぞれの体調や耐性、抗体の違いにより、個人差が現れているがそれも特に疲れて体力が低下したりすると発症する可能性がある。完全に体力を消耗した際には特に・・な。」

そう言って俺はサイドテールの女の方を見る。思い当たることがあるのか芽を見開いていた。トーコからこいつとメガネ男は恋人関係と聞いていたからな、いろいろとあった上なのだろう。明らかに挙動がおかしくなる。

「タカヒト・・あなたが決めたルールよね?」

「ち、違う!!俺は・・俺はぁ!!・・・うっ!?・・」

マント女と口論している途中、リーダーは口元を抑えると後ろに嘔吐した。

「はぁ・・はぁ・・」

「明らかに・・発症してるわね。・・なら、あなたも・・」

「まぁ、・・そういう事だ。こちらの人物にも危険が無いようにさせてもらおう。俺達もいつ発症するかわからない。故にせめて危険は排除させてもらう。」

そう言ってこちらについた女たちと共に距離を詰める。

「た、タカシゲ!おい、タカシゲ!!俺を助けろ!」

そう叫びながら、廊下を引き返し外へと向けて走り出した。

「タカシゲは、あなたたちが外に出ないように、私たちが来た方向とは別の正面玄関の方へ行ったはずね。・・もうここもお終いのようね。」

そう言ってマント女は立ち去ろうとする。

「どこへ行く気だ?」

「きっと自棄になったタカヒトは奴らを校内に引き込む。なら、私はそれから逃げるだけ。本来なら全員居なくなってからのつもりだったけど、あなた達と敵対するのはどうにも得策ではないようだしね。・・もう会う事は無いでしょうから、さようなら。」

そう言って去ろうとする背中に声をかける。

「面倒なことはするなよ。・・あと、駐車場のオレンジの車が一番ガソリンが残っていたから、それでならそこそこ遠くへ行けるだろう。何かあった時用に一人分のキャンプ用品が乗っている。」

「あら?私とあなたは敵だったはずだけど?」

「余計な事されるくらいならさっさとどっかに行ってもらった方がいいんだよ。面倒なのは嫌いだ。」

「そう。ありがたく頂くわね。オレンジの・・普通車かしら?」

「一台しかないからすぐわかる。鍵は運転席の上に挟まっている。」

「そう。じゃぁ、もう会う事は無いでしょうから、さようなら。」

「あぁ、じゃあな。」

そう言ってマント女は去っていく。

「あぁ、あんたはここでこいつらを守ってくれないか?さっき言った通り、今回の件は誰もが発症する可能性があるんだ。あんたのせいでもなく、タイミングが悪かった。俺は今回の件の解決法を探しているから・・。思い人が無くなったのは残念だが、せめてあんたと・・そのお腹の生命が生きれるようにしたいからな。よろしく頼む。」

そう言って帽子の位置を直し、俺も外へと歩いていく。

外へと走っていったリーダーとタカシゲと言う男の叫びあう声が聞こえてくる。

「だから、俺は・・うぐぇ・・はぁはぁ・・はめられたんだ!」

「どう見たっておかしいんだよ!いったい何があったのか教えろって!」

帽子をかぶった男と、さっきの男が言い争っている。話しているうちにやはり嘔吐したりしている。これは相当に時間が無いだろう。

「いいから・・いや、もういい!!」

「なに・・がぁ!?」

とうとう、リーダーが帽子の男、タカシゲといったか?そいつを殴った。手ではなく、釘バットでだ。

「もう・・何もかもお終いだ・・はぁはぁ・・。俺は、・・ごほっ・・選ばれたんだ・・だから生き残らなくちゃ・・いけないんだ・・。」

そう言って歩き出した。それは土嚢の積まれた鉄門の方向だった。

 




微熱が長いのですが、病院でもインフルじゃないと言われるし治らないし・・。
すっげぇ面倒くさいっす。
ボックスティッシュが何個無くなったか・・。
日本のティッシュはいいと聞いてても鼻のかみ過ぎではやはり痛くなります。
皆さんは気を付けて。

ではまた次回。
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