否定から始まるラブコメ。
ふと思いついたので書いてみました笑
まあ、1話なのでそれほど動きはありませんが、ヒロイン主観の描写には苦労した…。
まあ、そんなことは置いておいて、楽しんで読んでください。
感想、お気に入りしてくださいね?笑
俺の癖は、まず否定すること。
見た者、聞いたモノのすべてをいったん否定してみようとするのが俺の癖だ。
この癖は、良いことも多少あるが、圧倒的に弊害となることの方が多い。
友達はできないし、もちろん彼女もいない。
頭ごなしに否定されて仲良くしようとする奴なんてそうそういないからな・・・。
だからこそ、リア充はとりあえず誰彼ナシに肯定して、受け入れて、ずっ友だよ!とか言うんだろうな・・・。
反吐が出る。
その程度の事で結ばれた人間関係など、すぐに破綻しほころびを見せ、いずれ誰かを必ず傷つける。
安易に人を信じ、うわべだけの肯定を重ねたところで行き着く先は最悪のシナリオ。
だからこそ、俺の信条は、否定しても否定しきれないことこそ、真に信じることのできること、というものなのだ。
まあ、分かってはいる。
自分の生き方、信条が他人に受け入れられにくいことは。
でも、それでも俺はこの生き方を変えることはない。
過去の過ちを繰り返さないように・・・。
私のクラスには少し変わった男子生徒がいるの。
名前を榊原斗真(さかきばらとうま)君っていうんだけど。
別に彼の容姿が変わっているとかそういうことじゃないよ?
むしろ、私のクラスでも一二を争うぐらいのイケメンで、ファンクラブなんかも存在するらしいんだけど・・・。
――なんでか分からないけど、友達を作りたがらないんだよね・・・。
別に友達を作ることだけが高校生活での正しさじゃないと思うし、人それぞれに考え方はあるんだろうけど、それでもやっぱりこのクラスの委員長としては見過ごせないわけで・・・。
それに友達はいたほうが絶対学校生活は楽しいと思うし。
なら、私が友達になってやろうと一念発起できれば良いのだが。
でも、あんまり露骨に近づくと彼の場合、それ以降しゃべってくれなさそうだし。
「どうしたもんかなあ・・・。」
ぽろりと口に出してつぶやいてしまい、ヤバいッと口を手で押さえたが、ここが誰もいない教室だったと思い出す。
シンと静まりかえった教室に幾ばくかの寂しさを感じていると、ふいに暖かな風が吹き込み、私の髪の毛を弄んだ。
どうも窓が開いていたらしい。
鉛筆を握っていない左手で、なびく髪を押さえ、窓の外を見ると・・・。
「桜・・・・・・。」
ピンク色の花びらがひらひらと舞い散る様子が目に入る。
あまりにも綺麗な風景だったので、私は書きかけの日誌をぱたりと閉じ、窓辺による。
眼下には満開の桜が我が世の春を謳歌しているのが見え、大きく息を吸い込めば甘酸っぱい香りに鼻孔は充たされる。
ひらひらと舞い落ちる花びらに視線が移り、ゆっくりと空気抵抗を受けながら下へ下へと落ちていくのを目で追っていると、一人の男子生徒が視界に入った。
「あ・・・榊原君じゃん。」
誰にともなく言う私。
彼は私に気づく様子もなくひたすらに綺麗な桜の木に見惚れている。
――すっごい優しそう・・・。
細められた目やゆるく曲線を描く口元は、普段からは考えられないほどに慈悲にあふれた優しい顔つきで、不覚にも少しどきりとした。
いかんいかん。
イケメンに弱いのは昔から私のダメなところ。
落ち着け、私!
胸に手を当てて深く深呼吸をするとすぐに落ち着きを取り戻すことに成功した。
――よかったあ。
なにがよかったのかは分からないが、とりあえず落ち着きを取り戻した私は、もう一度視線を下に落とすと・・・。
「あれ?もういない。」
そこには人影はなく、ただ桜の木があるだけ。
――幻だったのかな・・・?
と首をかしげたが、横に視線をスライドさせると、校門をくぐり、帰らんとする榊原君の後ろ姿が見える。
「ああ・・・・帰っちゃったのか・・・。」
なぜか一抹の悲哀を感じている私、だったがぶんぶんと頭を横に振り払い落とした。
からら、と軽い音を立てる窓を閉め、自分の机の上にある日誌に手をかける。
さっきまで書いていた日誌の感想。
今日の授業や休み時間の様子について書かれた何の変哲もない感想文だ。
文末にまだ一行分のスペースが余っていて、困っていたのだが、今ここに書くことを思いついた。
机の上に転がっている鉛筆を握る。
なんの脈略もない文を書こうとしている自分が少し恥ずかしく思えたが、ここで踏みとどまっていては何も変わらない!
そう思い直し、私は鉛筆の先を日誌へと落とし、サラサラと滑らせてこう書いた・・・・。
――私は榊原君の友達になりたいです、と。
「なんだ・・・・・あいつ。」
俺は桜の木を見ていたのだが、視線を感じ、俺の教室である一年七組のあるあたりを見上げると、なぜか窓辺に体を預け俺を見つめる七草愛花(ななくさあいか)の姿があった。
彼女は俺と同じクラスで、クラスの委員長をやっている。
純情無垢で快活明朗。
男女ともに人気があり、クラスどころかこの高校全体のアイドル的存在に祭り上げられている。
アイドル的ポジションというのは美少女しかなれないポジションであり、七草もその例に漏れず、かなりの美少女であった。
身長はモデルほどではないがスラッと高く、足も長い。
スレンダーな感じではあるが出るところはしっかり出て引っ込むところはしっかり引っ込んだ、理想的なスタイル。
顔立ちも整っていて、目は大きくぱっちりとしているし、肌もきめ細やかで凹凸なんて全く見当たらない。
髪型はセミロングの茶髪。
やや童顔な顔立ちによく似合っている。
そんな非の打ち所ない美少女が今俺のことをジーと見つめているのだからいくら俺といえど気にもなる。
――正直ドストライクだし・・・。
桜に向けられていた視線がいつしか七草にばかり向けられている。
こんなに見てたらさすがに気づかれるだろうし、さっさとどっか行かないと。
そう思ってはいるが彼女のことが気になって仕方がない。
しょうがないから目を伏せて、桜を愛でている振りでもしとこ。
桜越しに見える彼女の整った顔立ちに見惚れることしばし。
ヌルい風が頬を撫で、桜の花びらが舞う。
一瞬、その桃色の燐光に目を奪われ、視線を彼女から外したのだが。
「あれ?いない?」
先ほどまで窓辺にいた七草の姿が無い。
まあ、帰ったんだろう。
すでに放課後も終わり、下校時間になるころだ。
自分の中に幾らかの寂寞を感じたが、頭をポリポリとかいてそんな気持ちをごまかした。
「帰ろ。」
俺は一人でそう呟き、校門の方へと歩き出したのだった。
どうでしたか?
自分は無条件に肯定される経験はないのですが、それだけに彼女みたいなタイプには憧れますよねえ?笑
共感していただけますかね?
今後もそんな感じで書いていくのでよろしくです〜笑