投手西河原がどんな投手と言えば、先発投手二番手でありながら5回持たずにノックアウトされることが多い。そんな投手を2番手にせざるほど投手陣は崩壊していた。
変わり者が多いスイーツで変わり者の一人である。どう変わっているかを一言で言うならば突拍子もないことを夢見る大人である。
★
「なあ、博光」
「何だ?」
超・王臣が来るまでは二番手先発投手だった西河原善一郎が、ファントムズから人的保障で移籍してきた古山博光に声をかける。
「魔球が投げたい!」
「……善一郎」
スイーツ正捕手は冷たい視線で馬鹿げたことを言う投手を見る。
「『魔球が投げたい!』と言われて『じゃあこうすれば投げられるよ』と俺が言うと思ったのか?俺は21世紀からやってきた猫型ロボットか」
「違うのか!?」
「当たり前だろ!!」
「だったらピーーー(ある特定人物の名前です)を呼ぼう。彼ならば魔球を投げる方法を伝授してくれるはず!」
「作者がピーーー(ある作品のタイトルです)のピーーー(ある特定人物の名前です)を主人公にした二次創作を書いているからって出来ると思うな!あと実際にピーーー(ある特定人物の名前です)に魔球を投げさして欲しいと言ったらとんでもないことになるぞ!!」
漫才のようなやり取りをする二人。
二人は
プロでは西河原はスイーツに、古山はファントムズに入団し袂を分かつことになったがスイーツのエースだった鳳火呼子のFA移籍の人的保障で再び同じチームになった。
甲子園出場バッテリー復活は古山博光の心労が増えることを意味した。
こうしていい加減現実を見ろよ、と言われる男とその男に悩まされる男の物語が始まった。
古山博光の憂鬱その1
「なあなあ博光。俺こんな魔球考えたんだけど!」
「……言ってみろ」
スイーツの正捕手、古山博光は頭を抑えながら
「普通のストレートと見せかけてバッターの手前でピタッ!と止まる。こんな魔球投げられたら凄くないか!?」
興奮気味に語る夢見る投手の言葉に、スイーツの正捕手は重いため息をつく。
「……あぁ、すごいな」
「だろ!?」
そして指摘する。
「でもバッターの手前でピタッ!と止まるって一番打ちやすいボールじゃないか?」
「あ」