俺達は出番が終わった後に委員長と小木曽と別れて今は第2音楽室で、かずさと2人でいる。
「俺達の出番は終わったけど本当は、まだまだ出来るだろ?」
「あんなのは食後の運動だ」
「最初から3時30分には終わる予定だったしな・・・・・俺は楽しかったけど正直に言って物足りなかったな」
「そうか?」
「不満だらけだ。かずさだって気付いてるはずだ。良かったのは最初だけだったと」
「音楽神ミューズに申し訳が立たない」
「信心深いんだな」
「ふん」
「北原と小木曽は?一緒じゃなかったのか?」
「小木曽はカフェの接客で依緒に連れて行かれた。委員長は飯塚と一緒に、どっか行ったよ」
「あの衣装のまま?」
「あの衣装のままだ」
「大正浪漫じゃなかったのか?」
「あっちの方が受けがいいだろ、今は」
「気の毒に小木曽」
「本当にそう思ってんのか?」
「あの衣装のまま、至近距離で男の視線に晒されるなんて拷問だ」
「かずさだって・・・今、至近距離で俺に見られてるだろ」
「那由多には別に見られてもいい」
「えっ!」
「他の男には見られたくないが、あたしは那由多だったら見られてもいいよ」
「何を言ってんだよ」
「那由多」
「かずさ?」
「あたし・・・将来の事を良く考えてなかったんだ」
「・・・・・・・・」
「授業態度も良くなかったし今は卒業が出来るか、わからないぐらいだし」
「・・・・・・・・」
「あたしは卒業しても結局は何もしないんだろうなっと思ってたけど今は違う」
「何が違うんだ?」
「あたしさ・・・那由多と一緒にウィーンに行くよ」
「かずさ・・・」
「あたしは那由多の事が好きだからさ」
「逆告白って・・・普通は男の方が言うもんなのにな」
「ダメか?」
「ダメじゃないけど驚いたよ」
「そうは見えないな」
「かずさ・・・知ってるか?真実の中に嘘を1つ混ぜるのが上手い嘘の付き方なんだぞ」
「覚えとく」
「かずさが言ったんなら俺も答えなきゃ失礼だから答えるよ」
「何をだ?」
「俺も、かずさの事が好きだ」
「那由多」
「最初は何を話していいのか、わからなかったって言うのが俺の本音だったけど今は違う・・・・・かずさに話しかけて俺は良かったって思ってるよ」
「・・・・・・・・」
「かずさと初めて会ったのが今から10年以上前になったけど初めて会った時は冬だったからかな・・・・・俺は冬になるとコンサートの事を思い出すんだよ」
「そうか」
「そろそろ寒くなってきたな」
「もうすぐ冬だからな・・・・・それに冬と言えば」
「WHITE ALBUMの季節だ」
「WHITE ALBUMの季節だ」
「何だ・・・・・かずさはやっぱり気づいてたんだな」
「気付いたさ」
「なあ・・・・・かずさ」
「なんだ?」
「ピアノ・・・・・弾いてくれないか?今なんとなく聴きたい気分なんだ」
「仕方ないな」
俺は、かずさのピアノを聴きながら学園祭が始まるまでの事を考えていた。最初は不安だらけしか無かったが最後は形になって完成したからだ。
「終わったぞ」
「ありがとう・・・今度は俺が弾くから代わってくれないか?」
「ああ」
かずさと代わって俺は夜の学校で、かずさの為にピアノを弾いて聴きながら思い出していた。そして終わったので俺はピアノから離れて、かずさに近づくと、かずさも俺に近付いてきた。
「那由多」
「どうしたんだ?かず・・・・・」
さっと最後まで言えなかった。何故なら俺は、かずさにキスをされたのだから・・・・・
今回かずさルートにしました。誰にするか結構、迷ったんですけどね