ついてない男   作:桜陰

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修行、頑張ります!

〜sideアキト〜

 

「ゼーハー……。ゼーハー……」

 

「イッセーくん、大丈夫?」

 

今、僕たちオカルト研究部は修行のために山に来ている。

 

部長さんの望まない婚約を破棄するためにレーティングゲームというものを行うんだ。

 

「ア…キトはまだ……平気そうだ……な…」

 

「うん。僕、自分のトラブル体質のせいで、人の役にたてることがなかったんだ。今回、部長さん達の役にたてるかはわからないけど、みんながこんな僕を必要としてくれることが嬉しくて。だから、頑張れる」

 

《おー、頑張れー》

 

 

「……お先に」

 

僕たち以上の荷物を持った小猫ちゃんがあっさり抜かしていく。

 

「イッセー君、僕も先にいくね」

 

「ア、アキト、待ってくれ。うおりゃぁぁぁ!」

 

お、イッセー君もきた。あと少しだし頑張るか!

 

 

 

 

     +    +

 

 

「…つ、着いた」

 

「さすがにキツいね」

 

僕とイッセー君は床に倒れ込んだ。さすがに最近悪魔になった僕たちにはツラい。

 

「さて、さっそく外で修行開始よ」

 

 

 

 

=レッスン1 祐斗君と=

 

 

僕とイッセー君は二手に分かれて、オカルト研究部のメンバーに鍛えてもらうことになってる。

 

「それじゃあ、始めるよ」

 

「祐斗君、お願いします」

 

僕は祐斗君に剣術を教えてもらう。

 

「よっ、はっ」

 

いくら木刀を振っても全く当たる気配がしない。

 

《アキト、右からくるよ》

 

祐斗君の攻撃をヒカリに教えてもらって、ギリギリ躱すのが精一杯だ。

 

「うーん、アキトくんはねらう位置とタイミングはいいんだけど、攻撃をした後動きが止まってることが多いね。手慣れな相手だと、そこを狙ってくるよ」

 

「剣術って難しいなぁ」

 

「でも初めて剣を扱うにしてはいい動きだったよ。慣れれば、攻撃後の動きもつかめるんじゃないかな」

 

おお、褒められた!

 

「ほら、まだまだ行くよ!」

 

「はい!」

 

 

 

 

=レッスン2 小猫ちゃんと=

 

 

「うわぁぁぁ」

 

ドゴッ!

 

小猫ちゃんに投げ飛ばされ、木にぶつかった。もうこれで何回目だろう。

 

《アキト、後ろ後ろ!》

 

「ぎゃあーーーー」

 

ハチの大軍が迫ってきたーー。ごめんなさいぃぃぃ。

 

「……大丈夫ですか?」

 

「う、うん」

 

「アキト先輩はイッセー先輩と違って、とりあえず攻撃するということはしないですね。どう攻撃するか考えてるのはいいことだと思います。ただ、威力が全然ありません」

 

「うっ」

 

はっきり言われてしまった。

 

《ドンマーイ》

 

「そこを克服すればかなり強くなると思いますよ」

 

「小猫ちゃん、ありがとぉぉぉ!僕、頑張れそうです!」

 

「では、行きます」

 

 

 

 

=レッスン3 朱乃さんと=

 

 

「魔力は体全体を覆うオーラから流れるように集めるのです。意識を集中させて、魔力の波動を感じるのですよ」

 

今、僕とイッセー君とアーシアちゃんで魔力の塊を作り出す練習をしている。

 

「できました!」

 

隣でアーシアちゃんは緑色の魔力の塊を手のひらに作り出していた。

 

「あらあら、アーシアちゃんには魔力の才能があるのかもしれませんね。あら、アキトくんもできてますよ」

 

僕のは、アーシアちゃんより少し小さい金色だった。

 

「では、その魔力を炎や水、雷に変化させます。アーシアちゃんとアキトくんはこれをやってくださいね。イッセー君は引き続き魔力を集中させる練習をするんですよ」

 

うーん、なんかすごそうだけど僕にできるかなぁ。

 

《アキトは雷なら作れると思うよ!なんたって、この私がいるんだもん》

 

バチッ!

 

「あらあら、アキトくん、その調子ですわよ。やっぱりアキトくんは雷を扱うのが上手そうですわね」

 

雷はできたけど、炎や氷は作れなかった。道は険しい!

 

 

 

=レッスン4 部長さんと=

 

 

「ほーら、イッセー、アキト!気張るのよー!」

 

「あらあら、うふふ。頑張ってくださいな」

 

「おおっス!」

 

「はい!」

 

僕たちは険しい山道を駆け登っていた。背中には岩。その上には、朱乃さんが座っている。イッセーくんの岩の上には同じように部長さんがいた。

 

「終わったら、次は筋トレね。腕立て伏せいくわよ」

 

「う、うっス」

 

「は、はいー」

 

僕たちは基礎体力が不足しているため、他の部員に比べて圧倒的に練習量が多い!正直、死にそうだよぉ。

 

《頑張れ、みんなの役にたつためでしょ!》

 

「う、うん!」

 

僕、人間のままだったら絶対に死んでたな……。

 

 

 

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