勇者王アルトリア・ペンドラゴン   作:ハナネット

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 まさかここまで反応があるとは思いませんでした(゚Д゚;)また書きやすいネタを拾って投稿してみました。相変わらず幕間のエピソードの拾い集めですが、よろしければ見て行ってください。
※運営から注意受けたのでタグにクロスオーバーを追加しました。投稿マナーに十分気をつけます。


勇者王アルトリア・ペンドラゴン(カルデア召喚編)&小ネタまとめ

※本来のイメージは第六特異点人理修復後にストーリーガチャ追加の流れですが、ピックアップ召喚での登場というIFの展開での設定。大体第四か第五特異点のあたり。

 

・人理継続保障機関カルデア 召喚ルームにて

「勇者王アルトリア・ペンドラゴン、召喚に応じ参上しました。まず初めに問いましょう。あなたは、勇気あるものですか?」

カルデアのマスターにとっていつもの召喚タイム。七色の輝きと共に現れたのは・・・見飽きるくらい見たアルトリアさんだった。頭部のランサーアルトリアっぽい竜の意匠の兜をを外し、予想通りのアルトリア顔を曝した彼女は開口一番にそう藤丸立香少年に問いかけた。

「・・・えーと、初めまして。今回はどのアルトリアさんなのでしょうか?」

 サーヴァントは英霊の座にある本体からある程度召喚された時の知識を共有している。勇者王という聞き慣れないフレーズに違和感を覚えながらその前提を踏まえて話しかけた立香だったが、すこし相手の様子がおかしい。まるで初対面かのような反応で新しいアルトリアは立香の対応にむくれ再度問いかけた。

「・・・もう一度聞きます。あ・な・た・は!勇気あるものですか!」

「はい!!あっありますあります!」

「そ、そうです!先輩はそれはもう戦場に裸で飛び込むのなんか余裕なくらいの鋼メンタルの持ち主です!!」

「マシュ!?」

 あまりの剣幕に驚き反射的に答える立香。それに便乗し隣で召喚を見守っていたマシュもどこかピントのズレたフォローをする様子に二人を見ていたアルトリアはその返事に満足げに納得した。

「なるほど!マスターは勇気溢れる方であることはよく分かりました。良いことで「セイバー死すべし慈悲はない!!」」

 例のごとくカルデアの必殺セイバー仕事人がアンブッシュしてきた。勇者王の左横の影となった空間から跳躍し回転しながら手に持つ聖剣を叩きつけようと迫ってくる。

「ちょっ!!ヒロインX察知するの早過ぎない!?」

 実は立香たちが召喚ルームに入った段階で対セイバー限定の直感が無駄に働きずっと部屋の中でスタンバってたという話は本人以外にはどうでもいい話だろう。また一人アルトリアがヒロインXの手によってマナプリズムへと変換されてしまうのか?折角の星4以上のサーヴァントが消えてしまうと俗っぽいことを考えながら令呪で止めようとしたその前に、ヒロインXの聖剣は新アルトリアが左腕に掲げた黒い盾によって完全に防がれた。

「・・・いきなり斬りかかるとは勇気がないのですか?どうやらその装いから察するに・・・別の可能性の私でしょうか?ですが、勇者でないものに私を倒せるとは思わないことですね」

 敵対者には慈悲はなし。先ほどの親しみやすそうな雰囲気から一転、彼女の体を中心に重々しい威圧感が周囲へと拡散された。英雄王に近しい格の違いが本能として察してしまうレベルの王気が室内を満たした。

「うむむ!?なんという覇気!!いや怒気?私とこのセイバー、どうやら世界観が違い過ぎると見ました!ロマンスではなくヒャッハーな感じはそこはかとなく感じられます!勝てない相手には即時撤退!次の夜道では気を付けることですね、破壊神な私!」

 あれ?これギャグ的ノリで生きては帰れないのではと本能で察知したヒロインX(ギャグ時空存在)勇者王(超勇者神話存在)から戦略的撤退。ドアを蹴破り退散していった。一方、新アルトリアは脅威が去ったのを確認するとさほど気分を害したわけでもなくむしろ称賛するかのように笑みを浮かべていた。

「逃げましたか!ですが、絶対に倒すと思いながらも自分と相手との力量を量り苦渋の撤退を選ぶ・・・・実に勇気ある決断です、気に入りました!」

 一連の流れに置いてけぼりになっていた立香とマシュはしかし、ヒロインXのいつもの恒例行事は目に入らず新アルトリアの一点を見つめたまま驚愕を隠せなかった。思わずマシュは彼女に問いかけていた。

「あ、あの!先ほど左腕に顕現させていました宝具って・・・」

 先ほどの王気を霧散させ、新アルトリアは笑顔で自慢するように先ほどの盾のことを説明した。

「ああ、これですか?私の誉れある勇者の一人であるギャラハッド卿の宝具『ロード・キャメロット』です!彼の守りは円卓一!私はともかく私の内にある彼の心に一転の曇りがない限り(キャメロット)を傷つけられる存在はいません!」

「ギャラハッド卿の宝具ってその形マシュの・・・えと、ちょっと待って、アルトリ・・・うん、紛らわしい!勇者王さんはいったい幾つ宝具を持ってるの?」

 なんか色々すっ飛ばして判明してしまったマシュに力を与えた英霊の正体も驚愕だが、なにより新アルトリアがエクスカリバーではなく円卓の宝具を使用していたという事実から立香は嫌な予感を感じながら新アルトリア改め勇者王に聞いてみた。

「宝具ですか?個人所有のものですとエクスカリバーとロンゴミニアドと所蔵している幾つか、それから我が円卓の騎士一同のもの一式ですが」

「・・・・・ついにパーフェクトアルトリアが来てしまったかぁ」

 アルトリアはついにインフレを重ねて完全体にまで手を届かせてしまったのかとあまりの宝具フルセットの様相に何かの到達点を垣間見たかのように逆に冷静になってしまう立香。

「あまり期待されるほど凄いことではありません。マスターが善良な人間であるから詳しく話しますが、あくまで宝具の性能を引き出せるのは所有者本人に他なりません。供給される魔力量のことも関係しますが、英霊としての今の私個人が各々の真名解放出来たとしても宝具本来の性能の50%までが無茶をしても限界でしょう。それと、エクスカリバーとロンゴミニアドなのですが・・・宝具として使用すると死にます」

「死ぬの!?」

「はい、死にます。英霊なので消滅するだけで済むのですが、戦いにおいて非効率的過ぎますので使用を命ずるのであればここぞという時にお願いしますね」

「いやしないから!?そんな命令さらっと言わないから俺・・・って、勇者王さん分かっててからかってますよね」

 途中からニヤニヤし出した勇者王に慌てていた立香は半目で睨む。

「すみません、随分と純粋そうでしたのでついやってしまいました・・・ケイ兄さん、真似したからってむくれないでくださいよ。いつの話をしているんですか」

 突然何もない虚空に向かって喋りかける勇者王。立香とマシュが疑問符を浮かべるみるとコホンと咳払いして気を取り直すとマスターを正面に見据えた。

「王としての責務は生前に全うしました。今の私は冒険に憧れるただの勇者のつもりです。あっもちろん世界を救うことも立派な仕事なので蔑ろにはしませんよ」

 そう言って、右手を前に出し、

「そういうわけで、ここでは新人となりますがよろしくお願いしますね、マスター」

 立香が見せてくれる何かに期待するような笑顔を浮かべた。他のアルトリアとは違う「勇者王」という称号への疑問が解決しないままであったが、それでも分かることはあった。この短い時間ではあったけど、彼女は自分を信頼し期待してくれている。今はそれで十分だ。

 出された右手に自分の右手を重ねた。

「こちらこそよろしく!ええと、じゃあこれからはなんて呼べばいいかな?」

「勇者王のままで構いません。ここには多くの英霊がいると言うのに恐れ多いですが、その方が分かりやすいでしょう。どうやら、別の私というのも多そうですしね」

はははと苦笑いを浮かべる立香とマシュに対し、そう言って楽しそうに笑う勇者王アルトリアだった。

 

・ヒロインX襲撃時の心境

 本音:ありがとうございますギャラハッド!気づいてはいたのですがなんかおかしなスキル特性的に面倒くさそうだったので対応を中の騎士の皆に丸投げしましたけど、大丈夫だったでしょうか?

 中の騎士たち:王がまた変な方向に暴走するから余計なことするな!!っと実感のこもった怒り(王気)。

 

 

 

・英雄王と勇者王

 

「ふん、またぞろ新しい騎士王が現れたと思えば・・・随分と担いでもらっているものだな。王たるものが臣下に平伏し神輿を担がせるとは・・・・ふん、容姿は我好みだというのにこれならばまだ騎士王の方が愉しませてくれる」

「・・・あなたの言う通りです、英雄王。私一人はきっとここにいる私の中でも一際弱い。彼女たちは一人でも立ち上がれるだけの覚悟を持っているのに対し、私のそれは人に依って立つことでしか真価を発揮できないものでしょう。しかし、それでもこれが私の王道です。私の中にいる騎士たちが私に失望しない限り、どれだけ情けない様であろうと王を張り続けます」

「・・・精々励むがいい、民の象徴となった王よ。その輝きは貴重な宝石には程遠いガラスのようにありふれたものだが、気まぐれに摘まむ程度にはなかなか見応えがありそうだ」

 

・裏切りの魔女と勇者王

 

「あら、また新しい騎士王様?あの子も随分とバリエーション増えたけど今度の子はあまり露出が少ないのね?ねえあなた、ちょっと新しい服を作ったんだけど試着をお願いしてもいいかしら?」

「なぜ女性ものの服など私に着せようなどと思うのですか?そういった服は私ではなく淑女の皆さんにお願いするべきでは・・・」

「大丈夫よ〰。他のアルトリアと同じ素材自体はとってもいいんだから。ちなみになんでそんなに自信なさそうなの?」

「元々着飾る趣味はありませんでしたが、生前いつもの出かける時の男物の服装から一度だけ気の迷いで町娘の格好をして城下町に出てみました。すると『アーサー王が女装して町を駆け回っている』『アーサー、それ女性の着る服なんだぞ変なのー』『王様〰酒飲み過ぎだぜー』などと皆に言われ、ケイ卿からも「今は必要ないから預かっておく」と城に戻ってから服を隠されてしまいました。それ以来二度と着るものかと意固地になっていましたが・・・・」

「あ、あなたの国どんだけ目が腐ってるのかしら!?(あとこの子の兄どんだけ回りくどいことしてるのよ。王じゃなくなったら着れなんて意味わかるわけないでしょうが!!)」

 あまりにも男性的振る舞いが堂に入ってしまい女性姿の方に違和感を覚えられてしまった勇者王だった。

 

 

・クランの猛犬と勇者王

 

「おう、あんたが勇者王ってやつか!俺は・・・」

「クーフーリン、アイルランドの光の御子・・・。はっす、すみません!話しかけられたのに遮るような真似をしてしまい失礼しました」

「へえ、どうやら俺のことをよく知ってるようじゃねえか。だが、お上りな嬢ちゃんにしちゃあ随分とギラギラした目をしているじゃねえか」

「・・・・ええ、当然です。幼き頃はあなたの英雄譚を何度も読み返しその在り方に憧憬を覚えていた時期もありました。ですが今の私は・・・叶わずとも願った思いがありました」

「へえ、そりゃあ何だ?」

「クーフーリンと戦ってみたい。生前は夢見るだけで終わったものが今こうして目の前に存在しているのが嬉しくてたまらない!今、時間はありますか?」

「・・・くはははは!何だよ、見た目は騎士王のまんまだけど中身はむしろ俺好みじゃねえか。いいぜ、シミュレータルームに来い!殺し合いとまではいかねえが、お前との死闘は楽しめそうじゃねえか」

「ええ!私がどこまで登れたのか、その証を立てさせてください!」

 かつて憧れた物語に謳われた英雄。英霊の末席に加わり遂に辿り着いたその先、彼女はかつて夢想するだけだった英雄との対決に胸躍らせた。

 

 

・正義の味方と勇者王

 

カルデア食堂にて

「エミヤと言いましたか。あなたの料理の味はとても素晴らしい。かつてのキャメロットでもこれほどのものは味わったことがない。ですが・・・あなたには決定的に欠けているものがある」

「ほう、やはり新しいアルトリアともなればおかしな偏食属性が追加されるのは予想していたが、さて何がご不満なのでしょうか、勇者王様?」

「手が込み過ぎています!!聞けば人理焼却のよって外からの供給は絶望的であり施設の備蓄から捻出しているというのにこのような手間を掛けた品を出すとは何事ですか!マスターやここの局員の皆さんが無理せずお腹一杯になれる料理といえば・・・やはりこれです!!」

「そ、それは!?」

 その時エミヤはどこかの時空で似たような経験をしたような既視観を覚えた。

「マッシュポテトです!愛好会のガウェイン卿も垂涎、私の得意料理であり大好物です!生産性もよくこれならお腹一杯食べても大丈夫!!」

 満面の笑みで山盛りのマッシュポテトを差し出す勇者王。満腹に成りさえすればそれでいい。そのアピールにエミヤのプライドが刺激された!

「すまないが、少し黙って私の話を聞いてくれないか?」

 その後、あまり手間暇をかけずとも出来る数々の料理を紹介された井の中の蛙であった勇者王は敗北を認め悔し泣きしながらもマッシュポテトへの愛を捨てきれず、究極のマッシュポテトを生み出すべく暇さえあればエミヤに頭を下げ料理指南を受けているという。

 

 

・騎士王と勇者王

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

 時空を異にする二人のアルトリア。カルデアの談話スペースで偶然鉢合わせた二人は方やぎこちなく、もう一方は興味深々にお互いのキャメロットについて話し出したのだが、段々と雲行きが怪しくなり、最後には互いに口を閉じたままの膠着状態に陥っていた。それを偶々目撃したセイバーリリィはどうにかしなければと慌ててどこぞへと駆けていった。そして今、ついに開けてはいけない扉が開かれてしまった。

「私はあなたのことを受け入れられない」

「私はあなたのやり方が納得出来ない!!」

「独り善がりの蛮勇で暴れまわり騎士たちに尻拭いしてもらうなどやっていることが蛮族と変わりがないではないですか。大局でものを見れていれば兵たちの消耗は減らせたはずです」

「完璧な王?欠点の無い人間なんてありえません!誰もが欲を持ちそれゆえに間違いを抱えてしまうのが人じゃないですか!理解されないやり方を貫いてるんじゃあ騎士たちが戸惑ってしまうのも当然ですよ!どうしてもっと人に歩み寄ろうとしなかったのです!?」

「疲弊した国に余裕などなかった。全てを効率的に迅速に行わなければ何もかもが手遅れになる。あなたの余分な行いでどれ程の負担を民に強いたと思っているのですか」

「民に頭を下げ、窮状を打ち明け、マーリンや騎士たちも含めて打開策の知恵を出し合いました!確かに行いとしては遅いものとなりましたが、民は理解し手を取ってくれました。あなたは・・・確かに私なんかよりも正しい執政を行ったのでしょう。ですが!そこに民の意見が何もないじゃないですか!民を思いながら民を無視しているなんて、そんな押し付けられた善意では誰も納得なんて出来はしませんよ!」

 騎士王は静かな口調で苛立ち気味に、勇者王は熱くどこかモヤモヤした感情を持て余して口論が続く。

 次第にボルテージの上がっていく二人の会話。しかしここで救いの百合が到着する。

「は、はい!そこまでですよお二人とも!クッキー焼いてきましたので皆で一緒に食べましょう!」

 少しビクビクしながら笑顔で机の上にお菓子を置きそそくさとその場を後にするリリィ。彼女の差し入れで水を指された二人はしばし黙々とクッキーを頬張る。互いが熱くなりすぎていたことに気づきしばし沈黙した空間が続く。暫くしてから騎士王が口を開いた。

「・・・・すみません、つい熱くなってしまいました。つまらない嫉妬です。別の時空とはいえ私が得られなかったものを持っていたあなたに対して、自身でも分からないほど動揺していたようです。今さらあなたにどうこう言う資格などないというのに・・・」

「・・・私の方こそすみません。勇者らしくない女々しい嫉妬心は私にもありました。私なんかよりもずっとなんでもこなせるあなたに、頼らなければ何も出来ない自分を比較してしまいつい・・・・。この話はとりあえずここまでにしておきましょう。・・・最後に聞かせてくれませんか?」

「何ですか?」

 勇者王は俯き、しばし何か迷う素振りを見せた後、意を決して騎士王に問いかけた。

「王になったことを、後悔していませんか?」

 騎士王は迷うことなく懐かしむかのような笑みをもって答えを返した。

「はい。悲しいこともたくさんありましたが、王になったことを自身に責める気持ちはもうありません。素敵な出会いも沢山ありましたから。あなたはどうなんですか?」

 勇者王は少しの間逡巡し、いつもの快活な様子は鳴りを潜め弱気な様子でポツリポツリと語った。

「情けない話ですが、未だにもっと相応しい王がいたのではないかと迷ってしまうことがあります。元々王に向いていない自覚がありましたから・・・。ですが、騎士たちや民たちは今も私が王であることを誇りに思ってくれている。その期待に応えたいと舞い上がって毎回そんなつまらないことがどうでもよくなってしまいます。あなたよりも単純なんですね、私。だから・・・後悔の気持ちは消えることはありませんが、逃げはしません。私はこれからも未完成な王としてあり続けますよ」

 今まで勇者王としてあるために隠してきた未熟な本音を曝け出したせいか、その表情はどこかスッキリしたものに騎士王には見えた。

 同じ民を思う心を持ちながらその根本の部分を違えた二人の王。その方針が重なりあうことはないだろうが、王であることを誇りにしている点を同じくした二人の苦笑混じりに笑い合う姿をリリィは羨ましそうに通路の影から見つめていた。

 

 

 

●勇者王別クラス設定

クラス:クラッシャー

真名:勇者王アルトリア・ペンドラゴンまたは破壊神ブリテンの赤き龍

第一霊基:ランサーアルトリア(オルタ)の兜に真っ黒になった獅子王の鎧、背中にカラスの羽を背負ったフルアーマー勇者王。胸の中央には黄金に輝く獅子の意匠が飾られており、鎧全体が刺々しい様相となっている。

第二霊基:兜が取れ、超然とした素顔を見せる後ろ髪をほどいたアルトリア。二の腕や腿の鎧が外れ獅子王のものと似た赤いインナーが見え隠れしている。

第三霊基:鎧が全解放され、赤いインナーだけの姿となったアルトリア。手足には鱗が生え爬虫類のような形状へと変化、その背中には龍の翼、そして頭部に角が2本対称に鋭く伸びている。体には赤い紋様が脈動し、胸部インナーの中央に獅子の紋様が描かれている。右手には白銀の光が迸る聖剣が握られている。彼女の表情は荒々しく、どこか暴力的な笑みが浮かべれらている。

第四霊基(イラスト):ブリテン島の草原の中央で聖剣を突き立て泰然と一人仁王立ちする赤き姿のアルトリア。赤き龍の化身は今も島の守護者として島を害する者を阻み遥か彼方を見渡している。

 

 

解説:辿り繋いだ勇気の光使用後の消滅を回避するため、「人の形をした龍」である自身を反転させ「龍の形をした人」へと変貌した姿。人として死に、デミドラゴンとして新生するという過程を経ることで誓約の問題をクリアしている。あり方が大きく変わった為、セイバーから特殊クラスである「クラッシャー」へと変更。(クラス別攻撃倍率はアヴェンジャー以外のクラスに対し攻撃力1.5倍、アヴェンジャーに対しては弱体化し攻撃力0.5倍となる。他クラスからの被ダメージ倍率は補正なし。ただしアヴェンジャーからは2倍となる。民の為に破壊者となった彼女には敵側の民から生じた復讐者の刃が致命の効果を示す)

 人である限りマナの光への変換に耐えられず消滅する運命から逃れられない。そこで神霊としての側面をより強くし、人以上の幻想種たる龍としての在り方を顕現させることでそれに耐えられる強力な霊基へと変貌した。この姿でいる際、龍としての本能、破壊と殺戮衝動が強くなり暴走の危険を孕んでいる為、内にいる騎士たちが全力でアルトリアに働きかけ制御している。この制御にアルトリアは全く関わっていない。そもそもそんな細かい制御が出来る器用さが彼女にはない。よって彼女は思うがままに龍の威を奮う。時には羽目を外してやり過ぎてしまったりするかどうかは中の人たちの頑張り次第。彼女の中で今日もブラック企業キャメロットの戦士たちは超過勤務を強いられるのであった。

 戦い方はセイバーの頃とは違い徒手空拳。鎧のときは籠手と脚甲で殴る蹴る、龍の手足のときはその鋭い爪で切り裂く戦法を使用する。聖剣と聖搶は時々顕現して使用するが基本は宝具解放するまでは下げられたままである。

 勇者王の歴史において彼女はブリテンの守護神として語られる一方で、敵対者となった者たちの伝承においては敵となった者に対し一切の容赦なく蹂躙する嵐のごとき破壊者、暴龍の化身として表現を変えて語られている。この姿の彼女はそうした逸話の要素も混じっている。

 この姿の最大の危険は神霊としての側面が強くなり破壊に通じる自然現象を体現するシステムに近くなること。自我が神性に飲み込まれ、下手をすれば第六特異点の別の可能性の神霊と化したアルトリアの再来となる危険を孕んでいる。だが、彼女に限っていえばそれは絶対にあり得ない。なぜなら彼女は一人ではなく皆で一つの勇者王。自身と共にある勇者たちがいる限り、彼女は何度となく堕ちかけようと彼らの手に引き上げられ這い上がり、『人間』にしがみつく。神ではなく人に縋った勇者王は、人ではないものになる方がずっと恐ろしいのだ。

 

 

●宝具詠唱イメージ

辿り繋いだ勇気の光(エクスカリバー・ファンタズマルライト)

 勇者たちよ、赤龍因子全力制御開始!これより私は勇者の身を捨て、赤き破壊の龍となる。しかし勇気は不滅。誓いがこの胸にあるかぎり、獅子たる私はここにある!神威召喚!人龍反転!(鎧を全パージ、人である勇者王の姿から第三霊基の竜人の姿に変貌)

 聖剣・・・・接続!星の祈りを踏みにじり、私は人の意に依りてこの力を振るう。最果ての輝きよ、安らかな終わりの微睡みへと導け。

辿り繋いだ勇気の光(エクスカリバー・ファンタズマルライト) !! 光に、還れーーーーーー!!!

 

猛り進め円卓の騎士たちよ(ナイツオブラウンド・オーバークロッシング)

 勇者たる騎士たちよ、共にあり、共に進め。全ての迷いは王たる私が背負い祓う。勇気ある・・・誓いと共に!!!猛り進め円卓の騎士たちよ(ナイツオブラウンド・オーバークロッシング)!!

 

 




 勇者王が着込んだので破壊神では脱がしてみた(おい)。予想以上に皆勇者王気に入ってくれてありがとうございました!Fate流行ってるのもあるけどガオガイガーも好きな人多すぎるだろ(誉め言葉)感想には全部目を通していましたが、筆不精なんで本投稿をもって返信に代えさせていただきました。ここから色々話を興すには遅筆過ぎるので書きやすかった話とネタだけを投稿しました。真面目に獅子王VS勇者王は妄想捗るんですが実際の文に興すのがなかなか・・・。またイメージが固まったら書いてみたいです。
 クラッシャーはもろにガオガイガーまんまでネタをブッコんでみました。第一霊基はもろにジェネシックガオガイガー、第三霊基は昔やったブレスオブファイアVドラゴンクォーターより主人公の竜人化した姿をイメージしています。(まあエリちゃんやらジークやら竜化の先輩が既ににいますが)
あと、破壊神バージョンは騎士王じゃ幼過ぎるし獅子王じゃ年ま(ゴホゴホ)なので間を取って17から20くらいのアルトリア(身長も間をとった感じ)をイメージしてます。暴れるんならリーチがないと見栄えしない気がするという変な拘りでした。
 FF14のナイツオブラウンド・・・確かに第六特異点に通じる言い回しとかもあり凄いかっこいいですね!

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