FAIRY TAIL~愚者の魔導士~   作:ほにゃー

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第1話 ようこそ、《妖精の尻尾》へ 

「着いたぜ。ここが俺たちのギルド、《妖精の尻尾》だ」

 

《妖精の尻尾》はフィオーレ王国の東方にあるマグノリアと言う街にあり、《幽鬼の支配者(ファントム・ロード)》というギルドと並んで、フィオーレ王国を代表するギルドとして有名である。

 

グレンたちは街に着くと、ルーシィをギルドへと連れて行った。

 

「ただいまー!」

 

「ただー」

 

「帰ったぜー」

 

「あら、ナツにハッピー、それにグレンもお帰りなさい」

 

店の中にいた酒場のウェイターをしている銀髪の少女、ミラジェーンが三人と一匹を出迎える。

 

ナツはと言うと、扉を開けるなり、ナツは近くのテーブルにいた仲間を行き成り蹴り飛ばす。

 

「テメー、火竜の情報嘘だったじゃねぇか!」

 

発言から考えるに、ギルドの仲間から火竜の情報を聞き、あの町にまで出向いたんだろうっとグレンは考え、手近の空いてる席に腰を下ろす。

 

ギルド内はというと、ナツの喧嘩を皮切りに、乱闘が起きていた。

 

酒を飲んでいた者も、飯を食べていた者も、雑談をしていた者も、便乗するかのように殴る蹴るの応酬をしていた。

 

「このギルド、まともな人は一人もいないの……」

 

「あら?もしかして、新人さん?」

 

「ミ、ミラジェーンさん!?本物!?……じゃなくて!あの、あれ止めなくていいんですか?」

 

「いつものことだからぁ放っておけばいいのよ」

 

「大丈夫だって、すぐに収まるからよ」

 

ルーシィはギルド内の光景を見ながら、グレンとミラに尋ねるも。二人はいつものことと言ってスルーする。

 

「でも、魔法も使おうっとしてるんですけど!?」

 

「マジで?さすがにそれはまずいだろ……」

 

「ちょっとマズイわね。グレン、なんとかできる?」

 

「くっそっ!しゃーねぇな!」

 

グレンは立ち上がり、愚者のアルカナを取り出すと、魔力を送り込んで、《愚者の世界》を使おうとする。

 

「そこまでじゃ!いい加減にせんか、バカタレ!!」

 

突如現れ巨人が一括する。

 

すると、先ほどまでの乱闘が嘘のように収まり、魔法を使おうとした者も大人しくし始める。

 

その光景に、グレンは助かったかっと呟き、アルカナを仕舞った。

 

「だーっはっはっはっは!!皆してビビりやがって!この勝負オレの勝「うるさい」ぴっ!?」

 

高笑いを上げていたナツだったが、巨人に踏まれ大人しくなる。

 

「あら、マスター。いたんですか」

 

「マスター!?」

 

「うん?新入りか?」

 

「は、はい……」

 

マスターの姿におびえているルーシィだったが、マスターの体が突如小さくなりはじめ、小柄な老人になる。

 

「ワシはマカロフ。《妖精の尻尾》のマスターじゃ。よろしくネ」

 

そう言うとマカロフは跳躍し、二階の手すりに立つ。

 

「まーた、やってくれたのう貴様ら。見よ評議会から送られてきたこの半端ない文章の量を」

 

マカロフは懐から取り出した文書の束を読み上げる。

 

密輸組織を検挙し、その語、素っ裸で街を歩き回り、挙句他人の服を盗んで逃走した半裸の男、グレイ。

 

要人警護中に要人に暴行をした学ランの男、エルフマン。

 

酒場で飲んだ大滝十五個の請求書を評議会宛てにした女性、カナ。

 

評議会のレイジ老師の孫娘に手を出したイケメンの男、ロキ。

 

そして、デボン盗賊一家を壊滅させたが、民家七軒を壊滅させ、チューリィ村の歴史ある時計台を倒壊させ、フリージアの境界を全焼、ルピナス城の一部損壊、ナズナ峡谷漢族所を崩壊並びに機能停止、ハルジオンの港を半壊させたナツ。

 

その他多くの魔導士の名前と、問題行動が読み上げられていく。

 

全員が後ろめたそうな表情になり、俯く。

 

「そして、グレン=レーダス」

 

「お、俺も!?」

 

「フィオーレ魔法研究所の警備任務で、侵入しようとしていた他国のスパイを取り押さえたはいいものの、取り押さえる際に栽培中だった貴重な花の鉢、十鉢中七鉢をダメにし、採掘された希少鉱石を誤って粉砕、そし、挙句研究所内でスパイと魔法で交戦。お陰で研究所は半焼。当分の間は活動停止だそうじゃ」

 

グレンはそっぽを向いて、気まずそうな顔をする。

 

「貴様らぁ、ワシは評議院に怒られてばかりじゃぞぉ」

 

マカロフは顔を下に向けて体を小刻みに震えさせていた。

 

「……だが、評議院などクソくらえじゃ」

 

顔を上げたマカロフは手に持っていた文書を燃やし、そのまま捨てる。

 

燃えた文書はナツが口でキャッチし、胃の中に収めた。

 

 

「よいか…理を越える力はすべて理の中より生まれる。魔法は奇跡の力ではない。我々のうちにある気の流れと自然界に流れる気の波長があわさり、はじめて具現化されるのじゃ。それは精神力と集中力を使う。いや、己が魂すべてを注ぎ込む事が魔法なのじゃ」

 

マカロフの言葉に全員が真剣な表情をする。

 

「上から覗いている奴等を気にしてたら魔道は進めん。評議院のバカ共を恐れるな。自分の信じた道を進めェい!!それが《妖精の尻尾》の魔道士じゃぁ!!」

 

マカロフのその言葉を聞き、全員が声を上げる。

 

先ほどの乱闘なんかまるでなかったかのように、互いに笑いあい、肩を組んだりしていた。

 

その光景に、ルーシィは《妖精の尻尾》は素敵なギルドだと心から思った。

 

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