FAIRY TAIL~愚者の魔導士~   作:ほにゃー

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第5話 黒の悪魔の正体

「話に夢中でナツのことをすっかり忘れていた!私の過失だ!殴ってくれ!」

 

「今はそれより、ナツと合流が先だろ」

 

「そうだな。そう言う訳だ!列車を止める!」

 

「ど、どう言う訳?」

 

突拍子もないことを言うエルザに駅員も困惑する。

 

「仲間が一人降り遅れたんだ。わかってほしい」

 

「無茶言わんでくださいよ!降り損なった客一人のために列車を止めるなんて!?」

 

無論そんな理由で列車が止められるわけもないため、駅員は了承しない。

 

「ハッピー!」

 

「あいさー!」

 

するとハッピーが空を飛び、勝手に緊急停止信号のスイッチを入れる。

 

「ナツを追うぞ!」

 

「もうめちゃくちゃ……」

 

「だな」

 

「服は!?」

 

めちゃくちゃな状態の中で、グレンは溜息を吐き、エルザを見る。

 

「エルザ、念のために俺は次の駅まで行ってる。そこでナツと合流できるかもしれん」

 

「ああ、頼む」

 

「じゃ、後で合流だ。《颪の風浪よ・我をその背に・とく激しく駆けよ》!」

 

指向性の風をまとうことによって移動力をアップさせる《ラビット・ストーム》を使い、それを連発して発動させて高速三次元機動が可能にする疾風脚(シュトロム)を使い、グレンは次の駅まで向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の駅、クヌギ駅に着くと、そこでは多くの乗客と軍の人間で溢れていた。

 

「なんだ?一体何が起きてるってんだ?」

 

「グレン!」

 

すると魔導四輪車に乗ったエルザたちがグレンの前に現れる。

 

見ると、後部座席にはナツがいた。

 

「ナツ!?お前なんでエルザたちと!?」

 

「そんなことは後回しだ!急いで乗れ!すぐに奴らを追う!」

 

エルザの気迫が只事ではないと感じ、グレンは言うとおりに魔導四輪車に乗る。

 

そして、エルザから驚くべきことを聞いた。

 

「ララバイが呪殺の為の道具!?しかも笛の音を聞いただけで呪殺するってのはまじか!?」

 

「ああ、そうだ!奴らの目的はわからんが、きっと恐ろしいことに使う気だ!」

 

「聞いただけで人を殺す〝集団呪殺魔法”か………厄介にもほどがあるぜ」

 

「でも、どうして列車なんて乗っ取ったんだろう?」

 

「レールの上しか走れないし、奪ってもメリットないよね」

 

「だが、スピードはある。理由はわからねぇが、急がざるを得ないことがあるんじゃないか?」

 

グレンは魔導車の屋根の上で服を脱ぎつつ、そう言う。

 

暫く魔導四輪車を走らせて、オシバナ駅に着くとそこも人と軍の人間でごった返していた。

 

「まさか奴らはここに?」

 

「行くぞ」

 

エルザはそう言うと、ずかずかと野次馬たちをかき分け、前へと出る。

 

「中の状況は?」

 

「はっ?あんただふぎゃっ!?」

 

エルザは近くの軍人を捕まえると、状況を尋ねる。

 

だが、軍人が答えようとしなかった瞬間、頭突きをし軍人を黙らせていた。

 

それを繰り返し続けた。

 

「即答できる人しかいらないってことね……」

 

「そうだな」

 

やっと即答した軍人が言うには、すでに軍の小隊が中に突入したらしいが、まだ戻ってきておらず、《鉄の森》もだ誰一人として出ていないとの事だった。

 

それを聞いたエルザはすぐに駅の中へと入り、グレンたちもそれに続いた。

 

駅の中ではすでに軍の小隊は全滅しており、不気味なぐらいに静かだった。

 

そして、ホームに出ると、そこには《鉄の森》の魔導士たちが全員そこにいた。

 

「やはり来たな《妖精の尻尾》」

 

「エリゴール、貴様の目的は何だ?」

 

「遊びてぇんだよ。仕事もなくて暇だからな」

 

そう言い、半裸に鎌を持った男、エリゴールは飛び上がる。

 

「駅には何がある?」

 

そう言って、駅にある拡声器を叩く。

 

「まさか!ララバイを放送するつもりか!?」

 

「今、駅の周りには何百……何千ものの野次馬がいる。いや。音量を上げれば町中に響き渡るかもな」

 

「大量無差別殺人だと!?」

 

「これは粛清だ。権利を奪われた者の存在を知らずに、権利を掲げ生活してる愚か者どもへのな。この不公平な世界を知らずに生きるのは罪だ。よって死神が罰を与えに来た。死と言う名の罰をな」

 

「はっ、よく言うぜ。元々はテメーらが悪いんだろうが。それを棚に上げて偉そうに」

 

「そうよ!第一、そんなことしたって権利は戻ってこないのよ!」

 

グレンは耳の穴をほじりながら、エリゴールにそう言う。

 

ルーシィもそれに乗る形でエリゴールに言う。

 

「お前……どこかで……」

 

エリゴールはグレンを見て、一瞬何かを考え出すが、すぐに考えるのをやめる。

 

「まぁ、いい。俺たちが欲しいのは権利じゃない。権力だ。権力さえあれば、すべ他の過去を水に流し、未来を支配することだってできる」

 

「こりゃダメだ。六年前より質が悪くなってる……」

 

グレンは誰にも聞こえないようにボソッと呟く。

 

「俺は笛を吹きに行く。妖精(ハエ)共に《鉄の森》の怖さを思い知らせてやれぇ」

 

そう言い残し、エリゴールは隣のブロックへと逃げ込む。

 

「ナツ!グレイ!グレン!エリゴールを終え!お前たちならエリゴールにだって負けるはずがない!」

 

エルザにそう言われ、ナツとグレイは互いを睨み合う。

 

「聞こえたら返事をしろ!」

 

「「は、はい!」」

 

「なら行け!」

 

「「あいさー!」」

 

エルザに一喝され、二人は肩を組んだままエリゴールを追う。

 

「やれやれ、じゃ、俺もエリゴール追うわ。エルザ、無茶すんなよ」

 

「ああ、わかってる」

 

「ルーシィ、エルザを頼むぜ」

 

そう言い残し、グレンもエリゴールの後を追う。

 

《グラビティ・コントロール》を使って、エリゴールが逃げた経路を通り、隣のブロックに移る。

 

すると意外なことに、エリゴールはすぐに見つかった。

 

「こんな処でのんびりと散歩か?随分と暇じゃねぇか」

 

「テメーを待ってたんだよ。さっき思い出した。テメー、あの時の魔導士だろ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「六年前、俺たちのギルドのメンツを半数以上殺し、マスターを検挙した評議会の犬!黒の悪魔さんよ!」

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