緋月昇は記録者である   作:Feldelt

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勇者の章編ですよ!1年遅れですね。
最後まで突っ走って行きますぜ!


第43話 勇者部よ、私は帰ってきた。

「勇者部ってここですかー。」

「あ、ようこそ勇者部へ...ってひーくん!?」

「よっほー。友奈だけか?」

「園子もいるんだぜぇ〜」

「あー、園子もいるのか...」

 

......え?

 

「ウェッ!?ソノコサマ!?ドウシテココニ!?」

「わ〜、のぼるんすっごい驚いてる〜。」

「サプライズで帰ってきたら逆に驚かされるなんて思いませんよ!?ミイラ取りがミイラになるってこのこと!?」

 

「騒がしいわね...あ、緋月。帰ってきてたのね。」

「存外軽い反応ですね...で、夏凜と...樹は?」

「二人とも依頼の解決に奔走してるわ。」

 

あぁそうか。勇者部は表向きはお悩み相談所というか、スケット団というか、ともかく舞い込んだ依頼を解決していくのが勇者部だった。俺はろくな依頼に回された覚えが無いし、勇者部の裏の顔...というとなんともあれだけど、神樹様の勇者という御役目の記録者としてやってきた俺には夏凜同様そんなに表向きの活動には参加してはいなかった...まぁ、今となっては夏凜と二人でいろいろ解決してたけど...それも数日間だけなんだよなぁ...

 

「なるほどねぇ...」

 

勇者部の活動というものが多岐にわたることは知っている。だからつくづく思う。この部長の人心掌握能力はとてつもないと。

 

「ただいま戻りました〜」

「お、帰ってきたわね。おかえり樹、あれ、夏凜はどうしたのよ。」

「夏凜さんは帰り際に剣道部の稽古に付き合って欲しいって言われてそのまま行ってしまいました...」

「なんともまぁ夏凜らしいというかなんというか...せっかく帰ってきたのになぁ...」

「って昇先輩!?いたんですか!?」

「ナチュラルに刺してきたなオイ...」

 

だがしかしそんなことに構ってる余裕はなくなってた。夏凜はまだか、まだなのか。

 

「のぼるんって、一途だね〜」

「...茶化さないでください。でもまぁそうですね。美少女揃いの勇者部でも、俺の目が目移りすることは無いですよ。」

「言い切っちゃうんだ...」

「言い切っちゃうよ。」

「そっか...そうだ、のぼるん。頭の傷は大丈夫なの?後遺症、ないよね。」

 

え?と全員が俺の方を向く。

 

「知ってたんですか、園子様。まぁそうでしょう...その答えは少しある、です。当たりどころがたまたまよかっただけでしたよ...実は四六時中頭が痛いです。今もずっと。夏凜にしか話さないつもりだったのに...ほんと、園子様はなんでも知ってますね。」

「なんでもは知らないんよ〜」

 

それもそうか...ってこれなんか前もやったような...気のせいか。そういうことにしよう。

 

「はぁ、戻ったわよー。」

「よぉ、夏凜。おかえり。」

 

そう思う矢先に夏凜が部室に戻ってきた。

 

「っ...昇...おかえりはこっちのセリフよ。でも、今までなんで連絡も何もよこさなかったわけ?みんな心配してたのよ?」

 

それは果たして「みんな」なのかは知らんが夏凜が心配していたのは事実だろう...

 

「あー、それはだな、頭打って頭蓋骨にヒビ入ってたからだな。今もめっちゃ頭痛い。」

「って、それほんとに大丈夫なの?」

「大丈夫だって...夏凜がいるからな。」

「んなぁ!?」

 

「相変わらずね、あの二人。」

「相変わらずだね、お姉ちゃん...」

『ヒューヒュー!』

『うっさい!』

 

久々にきた勇者部はやっぱり居心地がよかった。園子様がいたのは予想外だったけど...いいや。それよりも部員が増えた事を喜ぶべきか。

 

讃州中学勇者部は一人増えて()()。また学校生活の始まりだ。

 

 

それにしても、少し頭が痛む度に脳裏に映る黒髪の女の子...あれは...誰だ...?




次回、第44話「失われた■■を求めて」

おっと、久々に検閲に引っかかるとは。

感想、評価等、お待ちしてます。
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