本当に申し訳ありません!色々と予定が...(ry
しかしこんな長い間ほったらかしにされたパラガス達が本当に不憫で...
あぁ!それとコメントしてくださった方!気づくのが遅くなり過ぎて返信できず、大変申し訳ありません!この場でお礼を言わせて頂きます!見たとき嬉しくて心が温かくなりました!見てくださった方がいらっしゃって!しかもその方が私の作品に言葉を残していただける!
嬉しい限りです!本当に!
...前置きが長くやりました。では、どうぞ。
風など吹かないはずの地獄。そこに咲く花など揺れることを知るはずがない。だが、今花たちはその感覚を知ることとなる。
パラガスは今、ただひたすら飛んでいた。本来地獄にいるならば感じるはずがない風をあびながら。行く先を見据えるその眼は地獄の底よりも深い闇を携えている。
あの混乱以降、パラガスは鬼の中で最もひ弱そうな輩を捉え、軽く脅した。目的はもちろんベジータ王のいる場所である。
地獄でまさか、生者と同様に活動するものを見たことないのだろう。
その鬼はすぐ口を割った。まあ、パラガスのような風貌の男がいきなり迫ってきたならば誰でも口を割りたくなるだろうが。
怯えていて、口調も震えに震えて聞き出すのに時間がかかったが、なんとかベジータ王の居場所を聞き出したパラガスは、哀れな鬼をその場に残して飛び去った。
これまで感じたことない程の確かな手応え。確実に近づく悲願達成の刻。願わくば、これが生きている時に実現していれば、とも一瞬思ったが、もはやそんな事はどうでもよかった。今、この刻を過ごせることが、彼は何より有り難かった。
しかし、気まぐれな神というのは加減というものを知らないのだろうか。まさかこの先、彼すら願いもしなかったことが起きるとは。
近づくその刻。進めば進むほど昂ぶるその鼓動。今まで感じなかった歓喜の感情。だが、パラガスはその事に浮き足立つほど愚かではない。ただ一石投じられただけで、歪みなくすべてを映す水面に大きな波が立つように、全てが順調に進んでいたとしてもその計画はただ一つの予想外なきっかけで全て崩れることを彼は知っていた。
前回は孫悟空。では今回は?
考えられる要因全てを潰す手段を模索しつつ、自らの計画に不穏分子が入り込む余地がないか。彼は必死に、かつてベジータ抹殺まであと一歩まで追い込んだその頭脳を働かせた。
猪突猛進と言うべきか。当然、彼が視界の隅の異様な光景に気づくことはなかった。いや、なかったはずだった。
ふと、視線を横にずらした。氷塊が目に留まる。もっぱら罪人どもがそこで氷漬けになっているのだろう。大して興味を引くものではない。だがどうしても、その氷塊から目が離せなかった。立ち止まり、氷塊に近づく。
...!
なぜ彼が氷塊に心奪われたか。何も知らぬものには分からない。だがその氷塊の正体を知れば自ずと、答えは導かれる。
「まっ...まさか...!」
死人の顔のごとく青白いその結晶は、彼の思っていた通りこの地の獄に堕ちた者を封じる為のものであった。恐らくそうでもしないと、この中に封じられた者は、この地獄を破壊し尽くすだけであると、悟ったのだろう。
最後まで抵抗したのだろうか。両足に全体重を乗せ、まるで丸太のような太い右手を掲げ、今まさに殴りかかろうとした姿で、彼の刻は止まっていた
「ブ...ブロリー ...!」
非常に痩せ細り、顔からは覇気が失せ、胸には大きな傷があるが、
パラガスがこの顔を忘れるはずが無い。死ぬその時、その最期まで目に焼き付いていた顔なのだから。
何気なく辺りを見渡す。知らぬ顔がいくつか見える。だが何処と無く自分たちサイヤ人に似ている。
そうか...ここは地球の...
ではまさかブロリーはあの星の爆発に耐え、地球まで流され、そこで生き絶えたとでも?やはり長い間、宇宙空間を漂うのはブロリーであっても、耐えられぬものであったか。では、この胸の傷は?爆発によるものか?いや、惑星ベジータの爆発に幼少期の時点で既に耐えうる身体を持つ男だ。では、まさか孫悟空に?破れたとでも?あのブロリーが?まさか。あそこまで圧倒したのだ。奴にブロリーの身体に傷を付けるほどの実力があるとは思えない。しかし、現にブロリーには傷がある。もしブロリーをも上回る者がいるとしたら...。
つい先程まで、ベジータ王への復讐のことを考えていたその頭脳は、気がつけばブロリーの心配しか考えていなかった。その事に気付き、パラガスはひどく驚いた。
まさか、俺がここまでブロリーのことを心配しているとは...。俺を殺した張本人だというのに。こいつのせいで、俺の計画が、何もかもおしまいになったというのに。
復讐の事しか考えられぬ悪魔と成り果て、血も涙もないと思った俺にも、まだ息子を想う心があったのか。
あの時、ベジータ王の魔の手から、我が子を救おうとしたその心は、死んでも変わらないようだ。
...
これから、どうする?
今ブロリーを目覚めさせる術を、パラガスは持たない。出来ればブロリーは連れて行きたい。さすれば、ベジータ王が恐れた自分とブロリーの反逆を、再現してやれるというのに。
何もできぬ悔しさをもちながら、後ろ髪を引かれる思いでその場を後にしようと思った。
だが、
なぜか、もう一度、ブロリーの顔が見たくなった。いや、思った時には既に彼のすぐ近くへ寄って行っていた。
「カ...カカロット...」
弱々しい声が聞こえる。かつては溢れるばかりの怒りを込めて言い放ったその言葉も、今は、ただ弱々しく、細く途切れそうな息でしかなかった。
もし。
もし、俺が、ベジータ王を止められたなら。
俺たち親子は、こんな運命にならなかったのか?
俺は最期まで、ベジータ王への忠誠を誓えたのか?
サイヤ人として、誇り高き生涯を迎えられたのか?
復讐の事しか考えられぬ悪鬼とならずに済んだのか?
ブロリーはカカロットに対する怒りで、超サイヤ人へとならず、怒りに苦しむこともなかったのか?
変えられなかった運命への怒り。それがパラガスの復讐心を、さらなる深き闇へと堕としていった。
ベジータ王さえ...
ベジータ王さえいなければっ...!
偶然近くに居合わせた地球人は、パラガスのその眼を見て、魂の底から震え上がった。ここは地獄のはず。だが、彼の眼は地獄すら比較にならぬ、深淵なる闇を映し出していた。そう語る。
この先、パラガスの心が、その決意が。どのような結果を生み出すのか。もはや神すら分かるまい。
なぜなら、神すら恐れる戦闘種族が。神から認められた戦士が。神をも蹂躙する悪鬼が。
そして、神をも喰らう悪魔が。
パラガスの元へ集うのだから。
END
ようやく、私がドラゴンボールの中で一番好きなキャラを出せた!
いや〜かっこいいですよね。ほんと。
そしてこの話の元となった映画にはもう1人、好きキャラが...!
...いつ出せるんだ...?