[俺の幼馴染は死んだ 後爆]
あの日、アイツが死んだあの瞬間。
きっと何かがアイツに乗り移った。
ニタニタと笑うヴィランが、突き刺さったナイフを抜き取ろうとして、何か違和感を感じた顔をしやがったのを憶えている。
そして、虚ろにこっちを見ていたアイツの目に染み渡るように光が戻っていった。
元の色とは似ても似つかない、真っ赤な光がこちらを見返して。
すぐに興味を失ったみてぇに、自分の手を見下ろしていた。
その時にはもうアイツの肌は鉛色に変わっていた、筈だ。
変化したその色が気になってか、静かに・・・記憶が確かなら首を傾げながらアイツはただ手を見て――――。
『っ・・抜けない。死んだら邪魔すんじゃねぇよ』
生き返ったアイツに気付かず、あのヴィランが苛立ったように口にした言葉を今でも覚えている。
ムカつく言葉だってのもあるが、それだけじゃねぇ。
『―――ぁッ!?なんで生きて・・・んだよお前!!』
その言葉に反応したアイツが、ゆっくりと振り返る。
情けなく叫ぶ声が響き――――
『は・・・?』
間の抜けた声を奴の口が呟いた瞬間、後ろ向きに振るわれた鉛色の細腕が、一瞬でヴィランの体を吹き飛ばした。
まさに飛ぶ、としか表現できねぇぐらい真っ直ぐに飛んだソレが壁に叩き付けられ
ただのその一瞬で、あのヴィランは動かなくなった。
壁に半分まで埋まったその体が地面に落ちる音と、アイツの背中から押し出される様に落ちたナイフが落ちた音が同時に聞こえて。
気付けば振り向いていたアイツ・・・に入った何かがこっちを見てやがった。
『ッ、なんだよ!・・・おまえ、そんなにつよいなら!』
なら、なんだったのか。
俺は何を言おうとしてたのか。
俺の言葉に、何かは眉を寄せて――――俺を殺そうと決めたんだろうよ。
大の男を簡単に吹き飛ばした拳が握られて、大きく振りかぶられたそれを俺は馬鹿みたいに眺めて。
音は無かった。
気付けば鼻先から数ミリの場所で、すでに小さな拳が止まり。
その腕を、大きな手が掴みとめていた。
『――――ッ、寸止めとはいえ危ないなぁ!・・・それで、どう、いう状況なのかなぁ少年!?っと、まってまって放すから、そんなに力入れたらダメ!』
No.1 ヒーロー、オールマイト。
奴が・・・今思い出せば冷や汗を流しながら俺を庇っていた。
それからは、言ってみりゃ怪獣大決戦だ。
ビルを何個か更地に変えて、いつの間にか気を失っていた俺が目を覚ませば全てが終わった後だった。
オールマイトは自分がヴィランを半殺しにしたと訴え出たみてぇだが、あれだけ町を壊せば野次馬も集まる。
アイツが化け物みてぇに暴れた映像なんて夜にはネットに溢れていた。
そっからは早かった。
アイツは今みてぇに化け物扱い。
大人も子供も関係無ぇ。
近付く奴なんて殆ど居なくなり、教師もアイツを居ないものとして扱った。
あれから、喋らなくなったのも原因の一つだろう。
アイツはあの日から―――――――。
「オラッ、見えてんぞクソ化け物!!」
遠慮はしねぇ。
爆破の反動を使い転がった先で、左手を地面に叩き付ける。
手の平と地面の間で起きた爆発は簡単に俺の体を押し上げ――――。
アイツの眼前に押し戻す。
振るわれたままの拳をかいくぐる様に右腕を潜り込ませ制服越しにそのどてっ腹に押し当てれば。
「1ッ・・・発目ェ!!」
BOOOOOOOM!!
至近距離で放たれた爆発は細い体を簡単に押し退け――――。
「マジかよ、クソが・・・」
僅かに体をのけ反らせるだけにとどまる。
爆破したはずの腹は、制服は少し焦げちゃいるが破けた場所から見える肌は傷一つ見えやしねぇ。
視界の端でアイツの腕が動く。
あの怪力と正面切って戦うつもりは無い。
勢いよく地面を蹴り飛ばして、後ろへ跳べば――――追うように迫った拳による風圧が冗談のようにこちらの体を後方へ押し流す。
だが、そのおかげで思ったよりも距離が稼げた。
要は、オールマイトと同じだ。
硬くて、速くて、力が強ェだけ。
その力が人間なんて簡単に潰せるレベルなのがネックだが。
「全部ッ・・・避けりゃ良いんだよッ!!」
アイツの両腕から目を離さねぇ。
地を後方へ削り飛ばしながら、アイツの体が真っ直ぐにぶっ飛んで来る。
視界の端から滑り込む様に振るわれた右腕を、体を屈めることでやり過ごす。
ぶわり、と余波だけで地面から足が浮きそうになるのを、指先のみに限定した爆破により抑え込む。
動きを止めた俺を潰すために、既に上から左腕が振ってくるが・・・・オールマイトならもうワンテンポ早ぇ!
屈めた姿勢のまま右足で鉛色の二本の足を蹴り払えば、軽すぎるアイツの体は簡単に横向きに姿勢を崩す。
見当違いの方向へ振るわれた腕は無視。
仰向けのまま地面に向かって倒れていくその胸元に右手を押し当て―――――
「2発目ッ!!」
BOOOOM!!
地面と俺の手に挟まれたアイツの体に、全力の爆破を叩き込む。
巻き上がる爆風と、砂塵。
そして―――――
「ッ・・・クソがッ!!」
手の平が胸に触れてねぇ。
アホみてェな力で右手首を、掴まれてやがる。
爆破するギリギリのタイミングで、俺の手を胸から離しやがった。
「ま・・・・ずッ――――」
折られるッ。
いや、その前にこのまま殴られれば、
「・・・・・は・・?」
掴んでいた手が離れていく。
徐々に回復していく視界の中で、倒れたままこちらを見上げる赤い瞳はジッとこちらを観察するように見つめて。
「ざけんじゃねぇ!!俺はッ、テメェをぶっ殺せんだよッ!」
じゃなければ、意味がない。
怪物を殺すために、俺はヒーローになると決めた。
コイツを殺せなければ―――――。
「ッ・・・!」
グンッと視界が一瞬で切り替わる。
倒れていたアイツに足首を掴まれ、どっかへ放り投げられたんだと気付いた時には体は宙に浮きあがっていて。
くるくると回る視界の中で、ゆっくりと起き上がる小さなアイツの姿を目で捉える。
「舐めんじゃねぇ!!俺はッ・・・」
爆破。
両手から放つソレによる爆速ターボで、宙を駆ける。
同時に手を組み合わせ、ハンマーみてぇに組み合わせちまえば――――。
「アイツに・・・テメェなんか簡単にぶっ殺せるって証明しなきゃならねぇんだよッ!!」
今出来る、最高威力の爆破。
オールマイトとやった特訓で編み出した・・・。
「―――――ッ!!」
組み合わされた手によるハンマーをアイツの肩に振り下ろす。
呆気ないほど簡単に、鈍い音を立てて衝突したそれは、ぐらりと体をよろめかせる。
「そんでッ・・・・3発目ッ!!!!」
組んだ手の下から、両手で放つ全力の爆破が指向性を与えられ解き放たれる。
膨れ上がる爆風と爆炎がアイツの体を包み込み――――
「ッはぁ・・・ッ・・・さすがに、効いただろ」
爆風に吹き飛ばされ、またもや地面を転がされはしたが自分でやった事だから復帰も早ぇ。
すぐに姿勢を立て直して、今度こそ倒した筈のアイツの居た場所で未だに燃え続ける爆炎を睨み付け。
唐突に、爆炎が四方へ弾け飛ぶ。
その中から、小さな影が冗談みてぇな速さで突っ込んでくる。
「見え、てんだよ!ちっとは工夫してかかって来やがれッ!!」
さっきまでと同じように、工夫も無く振り回される腕を体をひねる事で回避しながらアイツの体を観察する。
制服は殆ど意味がねぇくらいに破け、肌に焦げ跡までついてやがるが皮膚なんて少し赤くなっている程度だ。
まともにやってもぶっ倒せる気がしねぇ。
攻め方を変える必要がある。
まずは―――――
「■■■■■――――――!!!!」
ズンッッ!!
と、何かが重い物が突き立てられたような音と同時に視界がガクンと下がる。
足元にあったはずの地面が消えた様に、落ちるような、そして浮く様な感覚に体が硬直し。
アイツが地面を片足で踏み抜き、文字通り地を割り砕いたせいで地面が一段下がりやがった事に気付いたころには。
再び、褐色の拳が迫り。
ギリギリで、前に突き出していた手から出力すら調整出来てねぇ爆破を撃つ。
砲弾みてぇに迫ってくる拳に対して、反対にロケットみてぇに飛んだ体が
「ッ、が、・・・・ぐッ!」
受け身すら取れずに地面に転がる。
上下すら分からねぇ状態で地面に指を突き立てて何とか止まろうとして――――ダンッ、と背中が勢いよく何かに衝突する。
衝撃に息を吐きだし、それでもざけんじゃねぇと目を開けて。
視界に入った奴の姿に全力で、体をねじる。
先ほどまで脇腹があった場所を突き抜けて、アイツの手が俺の背後にあった木に沈み込み―――――
空気が弾ける音と同時に、木が爆散した。
弾け出した先ほどまで木だったものと、衝撃波が背中を叩く。
激痛に思考が一瞬鈍る。
その隙間を埋めるように今度こそ腹部に硬い何かが突き刺さった。
一瞬、意識がとんでいた。
最初に感じたのは、口の中に溢れる血の味と土のジャリジャリとした感触。
だが、それでも
「・・・生き・・・てる、だと・・?」
ふざけやがって。
あんな化け物みてぇな怪力で腹を殴られて生きてる理由なんざ一つしかねぇ。
目を開けて見りゃ、薄暗い視界の中でこっちを見下ろす赤い瞳。
見慣れたアイツの面だがやっぱり違う。
情けなく垂れ下がった居るはずのアイツの目は、別人みてぇに鋭い。
それだけで別人だと分かる。
「その・・・テメェは・・何で手加減なんて舐めくさったマネしてんだよ」
アイツが死んだあの日、俺を殴ろうとしたコイツを止めたオールマイトは何て言った。
『――――ッ、寸止めとはいえ危ないなぁ!』
寸止めだ。あの日も今日もコイツは俺を殺そうとしてねぇ。
そうかよ。
「―――――関係無ェんだよ!!!」
地面を爆破し、仰向けから一気に起き上がる。
見下ろすアイツのどてっぱらに両手を押し当て、突き飛ばすように爆破を起こす。
僅かによろめくその体へ、再度手の平を押し付けようとするがやみくもに振った両腕は簡単に押さえつけられる。
「テメェなんざ――――」
簡単に殺せるって分からなきゃ、あの根暗オンナはまともに過ごせねぇじゃねぇか。
言葉だって、喋ればテメェが出てくると思ってんのかも知れねぇ。
口から漏れそうになる言葉を、噛み殺す。
みっともねぇ。
言ってたまるか。
こんなもんただの八つ当たりだ。
こいつがあの時乗り移らなきゃアイツは死んだままだったかもしれない。
「ぶっ殺してやるッ!!」
交差した手で、腕を掴み取る鉛色の手を爆破する。
「ッぐ・・・・あぁぁぁぁ!!」
手の皮と違って薄い腕の皮膚が千切れ跳ぶが痛くも痒くも無ぇ。
引きはがした右腕を今度はこっちが掴み取る。
グンッと引き寄せれば至近距離へ迫るアイツの無表情な面。
だいたい硬さは分かった、少し焦げるだろうが気にすんのは後だ。
「責任でも何でも取ってやるからよ、慰謝料でも何でも請求してきやがれッ!!」
俺は化け物でも何でもぶっ殺せる、トップヒーローになったらいくらでも払ってやるよ。
小さなアイツの頭を、右手でガシリと掴む。
体にいくら攻撃しても意味がねぇなら、意識をぶっ飛ばすしかねぇ。
「誰だか知らねぇが、もう二度とテメェに出番は無ぇ!!俺がいる限り二度とッ――――」
コイツは危険な目には合わねぇ。
右手から閃光が弾ける。
意識を奪う為、手の平と五指から脳を揺らすように爆発が巻き起こり――――最後の一瞬
「■■■■―――――」
獣によく似た、しかし確かに人間の声が聞こえた気がした。
「・・・え、きみそれ本当にやったの?」
うちのソファーにいつもみてぇに座って、うわぁと口元を押さえるオールマイトの面を全力で爆破してやりてぇ。
今回の事件を処理してくれたことには感謝しているが、んなドン退かれるような事をした記憶はない。
「女の子の頭を爆破するのは完全にアウトだとおもうよ」
知るか。結局、少し髪が焦げついた程度だったじゃねぇか。
実質的な被害はゼロだ、ゼロ。
「・・・それで、緑谷君はどうしているんだい?」
「知らねぇよ。むしろ、あのヴィランとアイツが組んで自分を殺そうとしてきた、なんて奴が出て来て状況は悪くなったんじゃねぇか」
実際はどうなのか。
本人が喋ろうとしない以上、誰も分からない。
アイツの居場所はこうしてまた狭まっていく。
「いやぁ、俺もヒーロー目指そうかな!ヴィラン二匹から逃げられるなんてけっこう才能あるんじゃね!?」
ホームルーム前のくだらない会話の中に、ひと際くだらない会話が混じっている。
どう考えてもおかしな話も、今じゃクラスで一番熱い話題の一つなのだからクソ笑える。
ギッ、ギッと俺の右隣の机を椅子のようにしながら笑っているのはこの前爆破し損ねたクズ。
「ならやっぱ雄英だよなぁ!悪い、お前の枠取っちゃうかもな爆豪?」
どうも、先週の俺は甘すぎた。
こんなに俺を苛立たせる奴をぶっ殺さねぇなんて、頭がイカレてたとしか思えねぇ。
ぶすぶすと煙を上げ始めた手を上げれば、一気に静まり返る教室。
んなもん気にせず、振り上げた手を―――――
「おっ、ヴィランが来たぜ。やるならあっちにしろよ、なぁ!」
目の前のクズが、教室の入り口を指さす。
同時に、すたすたと軽い足音が駆け寄ってくるのも分かった。
クラスの奴らの邪魔にならない様になんてあほみたいな理由で登校時間をギリギリにしているあのアホが、そろそろ来るのも分かっていた。
こうして俺が暴力を振るおうとしていれば、近くに来て咎めるみてぇにこっちを見るのも分かっている。
「俺を殴ったら雄英になんて入れなくなるぜ?ヒーローが守る一般人なんだからさぁ」
「ヴィランぶっ飛ばしたら試験無しで合格だろ!ほらさっさとやれよ、爆豪」
「・・・・知るかよ、クズ野郎」
「は?」
アホ面のクズの頭を上から叩きつけるように右手で押しつぶす。
潰れたカエルみてぇに机に乗った体を更に捻りつぶすように腕に力を込めて―――――。
既に耐久性が限界を迎えていたアイツの机の足がひしゃげ、そのままぶっ壊れる。
机の残骸と一緒に今度は床まで落ちた男子生徒の腹に右足を乗っけてやれば、
「っ、や・・・・め・・・・!!」
「聞こえねぇなぁ!?悪ィ、アホでクズの言葉は聞こえねぇみてぇだわ」
体重を乗せてやる。
一気に顔を真っ赤にしていくクズに耳を向けて、安心させる様に笑みを見せてやる。
「ひっ・・・」
「好きにしろ。雄英だろうがどっかの学校だろうが関係ねぇ」
んなもんは選択肢の一つだ。結果は変わらねぇ。
「No. 1は俺だ、オールマイトだろうがほかの馬の骨だろうがなれんのは2番しかねぇ。んで・・・・ッ、邪魔すんじゃねぇクソオンナ!っ、手ぇ離せよ!」
せっかく気分が乗ってきやがったのに、クズから俺を引きはがすようにアイツが俺を後ろへ引っ張りやがる。
というより
「お前ッ・・・」
まるで車に引っ張られてるみてぇなバカ力で引っ張ってきやがる。
カバンの鍵開けでいつももたついていたから勘違いしてたが、コイツあの状態じゃなくても怪力じゃねぇか!
抵抗しながらもクズから引きはがされちまったから、最後に軽く蹴りを入れてよろめきながら離れて。
見下ろせば、俺の右腕にしがみついているそばかすの付いたアホ面。
癖ッ毛の跳ねた前髪からのぞく目が、俺を責めるように見上げていて。
「・・・喧嘩でぶっ壊したんだ、あのクソ担任には俺が言う。テメェは黙ってろ」
コイツが言えば面倒になる未来しか見えねぇ。
きょとんとした、さっきよりもさらにアホになった面でこっちを見上げるアホ。
その手に持ったカバンに、目が行く。
「貸せ。それもぶっ壊してやるから新しいの買え」
毎朝開けるのはいい加減、面倒くせぇ。
取り上げるようにカバンを掴み上げようとするが
「―――――――」
ふるふると見たことが無いほど必死に首を振り、カバンを守ろうとする姿に困惑する。
「テメェの母親にまた買ってもらえ。底のほうも破れてきてんじゃねぇか!」
貰いものだから大事にしてぇのか。
そもそもカバンとして役割を果たさなくなってきているんだ、母親だって納得するだろうに抵抗がより強くなる。
終いには涙目になってきた辺りで、万力のようなコイツの力でカバンが1ミリも動かなくなり諦める事となった。
こっちはアホな力比べで息切れしてんのに、涙目なこと以外はほとんど変わりないコイツの姿に苛立ちが溢れ出してくる。
実力行使でこのまま爆破してやろうか。
右手を、前に伸ばしたところで逆に、アイツがカバンを突き付けてくる。
「・・・・■■・・!」
「あ・・・?テメェいま・・・」
唸り声のような、しかしやけに感情のこもった声が聞こえた気がした。
だが、俺の声を遮る様にコイツはカバンを目の前に押し付け続けて来やがって。
「なんだっつーんだよッ!?ぶっ壊せば良いのか?」
「■■■■―――!!」
「うるせェ!!」
こっちが手を伸ばせば、さっきより強くぶんぶんと首を振る。
いい加減、本気でイライラしてきた所で
カバンを持つ手と反対、左手の人差し指がカバンの留め具を指さしていることに気付く。
「・・・・・」
まさかと思いながら、むしろそうだったら本気でどうしてやろうかと考えながら留め具を外してやる。
「■■■――――」
「ッ、テメェの怪力なら―――ッ・・・・」
ただ留め具を外させたかったのだと気付けば、あまりの訳の分からなさに怒鳴ろうとして――――。
アホ丸出しに緩んだ顔で、馬鹿みてぇに顔を赤くして。
あの日以来、一度も見たことが無かった笑顔を見せるコイツの顔を見てしまえば、何故か苛立ちも、なにも全部引っ込んじまって。
「ナニソレ、甘酸っぱい!!クラスメイトへの暴力はアウトだけども!」
「急に叫ぶんじゃねぇよ、うるせぇ!」
「変わらないとか言って凄く変わってるじゃないか、君も彼女も!」
「変わんねえよ。クズがゲロッたから誤解は無くなったが話かける奴は俺以外ゼロだ、なんにも変わってねぇよ」
「へー、ふーん・・・まぁ、君達がそれで良いなら、今はこれで良いのかな」
「ウゼェ。とりあえず話は終わりだ、サッサと帰りやがれ」
「ああ、まってまって!今日は君にひとつ話があってきたんだ」
「あ?なんだよ改まって気持ち悪ィ・・・」
「僕の力の秘密に興味はないかな?」
[アインツベルン城]
????「もうもうもうー!どこ行ってたのよバーサーカー!二日も続けて居なくなっちゃうなんてサーヴァントのまえに紳士じゃないんだからっ!」
????「―――――」
????「むぅぅ・・・・あれ・・・?なんだか嬉しそう。良いものでも見つけたの?」
????「―――――」
????「・・・そう。でももう勝手に居なくなっちゃダメなんだからね!!」
????「ならば最大の試練をくれてやるッ」
????「■■■■■(OKLAHOMA SMASH)―――――!!!!」
????「体を回転させて全て打ち落としただと!?」
????「■■■■―――――!!!」
????「貴様、以前手にしていた武器はどうした!?何ゆえ拳で戦おうとする!」
????「■■■■■(DETROIT SMASH)―――――!!!!!!!」
????「なにィ!?」