追記
ちょっと修正しました
黄金の花の上にて
丸く切り取られた空から暖かい日差しが降り注ぐ
体の下の黄金の花のベッドからはとてもいい匂いがする
「絶好のお昼寝日和だね」
ぼくが誰ともなくそうつぶやくといつものようにどこからとも無く応えが帰る
「ここにいる限り永遠にお昼だからいつまでも絶好のお昼寝日和だよ」
趣のない返答に溜息をつく
「またそういうこと言う。そもそも引きこもりたいって言ったのはきみだろう? 時間が進まないことを皮肉らないでよね」
少し不満げにするとぼくのプレイヤーはバツが悪そうに話を逸らした
「それはそうだけどさ…...。そう言えばプレイ時間がそろそろ1440分超えるよ」
「Wow! そいつは驚きだね! 何の変化もないRuinsで1日過ごすとかきみって本当に変わってるよ」
びっくりして起き上がると更に驚いたことに目の前にジト目でこちらを睨む花がいた。プレイヤーも気がついたらしく小さく声を上げている。
「なに考えてんの?」
ぼくと目が合った花はつっけんどんに言い放った。そうは言われてもぼくはプレイヤーと会話ができても考えを理解しているわけではないのでその問いをそのままパスする。
「聞こえてる、というかテキスト出てるでしょ? なんとか言いなよ」
「ちょっと待って予想外過ぎて頭真っ白になってるから待ってどういうことなの何でここで花が出てくる時間か?時間なのか?」
「何言ってんの? 独り言? それともイマジナリーフレンドと相談でもしてるの? やっぱりキミってもうおかしくなってんじゃない?」
「ZもENTERも押してないのに文字送りするのなんで!? 戦闘画面でもないのに!?」
プレイヤーは錯乱し、花は全力で煽ってくる。ぼくにどうしろというんだ。
「どちらかというと脳内会議というか自問自答的な? それより何か言いに来たんじゃないの?」
とりあえず適当なことを言って花との会話を繋げる。
「だから、なに考えてんの? って言ってんじゃん。こんな何も無い所にいつまでも留まって? モンスターを殺すでもなくちょっかいだけだして? たまに1人で会話しはじめたりしてさぁ......。意味分かんない。」
「何も無いことはないだろTorielもいるし家もある。この子のために用意された部屋まである。居心地が良いしBGMも最高で1度出ると2度と戻れない。回避スキル上げもできる最高の場所だよ!」
それでも24時間は常軌を逸してると思いながら遠い目をして不毛な会話の橋渡しを続けた。......全部ぼくが言ってることになるけど。
ぼくは操作キャラクターだからプレイヤーの考えに沿って行動するのに否はない。そうでなくても家に帰るという目的意識以外空っぽだったぼくを導いてくれた恩もあるし、一緒にこの世界を冒険して泣いたり笑ったりするこいつに友情めいたものを感じている。だからできる限りこいつの希望を叶えたいとは思うけど......
「だからっていつまでここにいるつもり? ほかにやることあるでしょ? さっさと先に進みなよ」
「それな」
花に激しく同意である
Toriel戦で逃げてベッドにダイブしたら聞こえる王様の言葉はFloweyの声真似なんじゃないかと疑ってます