真っ暗な部屋の中央に差し込む僅かな光の中に花を置く
花の顔は前より少し近くにある
座り込むともう少し近づいた
「こんな所にボクを連れてきて何がしたいの」
光を浴びた花は所在なさげに視線をうろつかせる。置いていったら面白そ......いや、やめておこう。
「ここに置き去りにしたら面白そうだね」
*That’s a wonderful idea!
「きみ達は酷いやつだな。......ぼくも思ったけど」
というか親友に対してその扱いなのかテキストさん。花泣いちゃうよ? ......泣き顔見てによによしてる様が思い浮かぶのだけど、違うよね?
「あー......きみもちょっと変わってるけど花には違いないだろう? 偶には日光を浴びないと枯れちゃうかと思って。そう言えば葉っぱないけどどうなってるの? ダンシングフラワーでも二枚は葉っぱがあるのに、そのうち花期が終わって葉っぱだけになるの? そうしたらFloweyからLeafyになるの?」
「ならないよ!?」
「君も何気なく酷いんだよなぁ......」
*なんて酷い...
何がそんなに酷いのかさっぱりなんだけど......
「ハァ......ボクに日の光なんて必要ないよ。金色の花にもね。地下世界に根付いた時点でここの環境に適応してるみたいだよ。Waterfallの光が差してない水浸しの場所にも群生してたでしょ?」
「なるほど......あの花ってまるで意思を持つかのようにある日突然あの場所に生えたらしいけどきみがやったの?」
「違う。なんでボクがそんなことするのさ」
違うのかと呟いて花のすぐ側に仰向けに転がる。入り組んだ岩の天井から僅かにこぼれ落ちる光が顔にかかる。暗闇に慣れていた目にはそれでも強すぎてぎゅっと目を閉じる。
「なにやってんの?」
花が不可思議なものを見る目でこちらを見下ろす。花を見上げたのはあの悪夢以来だと思うと無意識にデコピンを食らわしていた。
「いったいなんなの!?」
「特に意味はないけどきみに見下ろされたら腹が立って......」
「わかる」
「意味わかんないんだけど!? キミが自分で転がったんじゃん!」
花の文句を聞き流して手のひらを光に透かしてみる。
「人間は日光を浴びないと病気になっちゃうんだよ。きみには必要ないのかもしれないけれど、しばらくぼくに付き合ってよ」
「キミにも必要ないんじゃないの? その体の時間は止まってるんでしょ?」
「そういう事を言わない。気分の問題だよ気分の」
必要じゃなくても大切なものってあるだろう?
これでしばらくネタ切れです