追記
結構修正しました
橋の縁に座って戯れに足をぶらぶらさせる
水は澄んでいるが水底まで届く程の光はここには無い
遺跡に反響する水音に耳をすませてぼんやりしていると、どこからともなく声がかかる。
「ここの水深ってどの位なんだろうね?」
プレイヤーの疑問はいつも何の脈絡もない。でもぼくはその理由を訊ねることができるし、こいつはぼくに答えてくれる。逆もまた然り。
もし会話ができなかったらぼくはどうなっていたのだろう? こいつはずっとぼくが自分で考えて行動することを望んでいたけど、本来はそうじゃないはずだ。本能みたいに深い部分で理解している。ぼくは操作キャラクター。プレーヤーの意のままに動くことがぼくの役目。
その自覚が無くても、きっとぼくはプレーヤーの分身として何も考えずに出される指示のまま動いていたはずだ。
例えどんな指示であろうとも。それが自分の意思だと、自分のやりたいことだと信じて。
そう考えると今の状況って酷いバグだよなぁ。そんなことを考えながらプレーヤーに言葉を返す。
「水に入って確かめろなんて言わないでね。結構水面まで距離があるから1度降りたら上がって来れないだろうからさ。それにしてもどうしてそんなことが気になったの?」
プレイヤーはそんな無茶ぶりはしないから安心してよと言った。こいつがぼくに何かを強要したことはないからその心配はしていない。......
こいつ絶対周回重ねてるから、もしかしたら何かを強いられたぼくもいたかもしれない。
......初期防具回復縛りとか全ボス戦被弾ゼロチャレンジとか。あ、なんかすごいそんな気がしてきた。
今までの数多なるプレイヤーの思い付きを予想しつつ先を促す。
「いや、考えたんだけどさ。この水路が地下世界を横断してる川に繋がってるなら泳げれば扉を通らなくても行き来ができるんじゃないかなぁって」
「本当にTorielと別れるの嫌がるよねきみ。」
だってあれは本当に
「......仮にそうだとしてもそれができるのはUndyneくらいなもんでしょ」
真冬並の冷たさの川を泳いで道代わりにできるのはあの脳筋ヒーローを置いて他にいないと確信を持って言える。
違いないと笑う声を聞きながらふと何気なく視線を横に向けるとにょきっと花が生える瞬間を目にしてしまった。
「多分深さはそこそこあると思うんだよね、立地的に考えて対人間用の防衛機構も兼ねてるだろうから......」
ぼくと花がお見合い状態になっていることにも気付かず独自解釈をつらつらと垂れ流すプレイヤーに若干イラッとする。今それどころじゃない。
「まだここにいるの?」
花が不満げな表情で言う。プレイヤーもその言葉で漸く気が付いたのかヒュッと息を呑んだ。遅いよ。
「Howdy, Flowey. きみの方こそまだぼくに付きまとってるの? 言葉をそのまま返すけど他にやることないの?」
「できることはとっくの昔にやり尽くしたよ。ボクがこの世界の中心だった頃にね。それで今はキミが世界の中心だ。キミが動かないと世界は変化しない。だからさっさとやることやってよ。道は示したでしょ?」
イラつきのまま八つ当たり気味に皮肉を投げかけると厨二病かと思うような返答が返ってきて何とも言えない気持ちになる。実際そうなんだろうなと思うと余計に。
ぼくにとってこのクソ花は頭のおかしい殺人鬼でしかないはずだけど、でもどこか懐かしくて嫌いになりきれない。そんな不思議なやつだ。
それに信用できるかどうかはさておき、もっと良いエンディングに至るための道を示してくれた。障害はない。
「嫌だよ。僕はもうなんにもしたくないの」
プレイヤーにやる気が無いという点と、
「いや無理怖すぎ無理無理やだ」
ぼくがすごい怖がりだっていう点を除けば。なんだよあのエレベーター。出れるかよ。
「はあ!? ボクに勝ったんだからあのくらいどうってことをないだろ!?」
「ごめんけど本当にあれは自力じゃ無理」
「謝るくらいならボクの言う通りに行動しろよ! それかキミのソウルをぼくに寄越せ!」
「
プレーヤーが動かしてくれるならともかく。
こいつはぼくが死にかけない限り手を出そうとしないからあれは自分でどうにかしないといけない。どう考えても無理。
それとぼくのソウルはプレーヤー曰くぼくが死んだら即座に砕け散るほど脆いらしい。死んだことないから実感したことはないけど。だから渡せないよ。
渡せたとしてもきみには渡さないけどねクソ花くん。
個人的にFloweyはベストフレンド兼メインヒロイン兼クソ花