もっと増えてください(本音) 本来読み専なんですよ私は!
追記
まあまあ修正しました
見上げる程大きな老木に背中を預けて座り込む
葉のない枝の間を緩やかに風が吹き抜ける
この木の葉はすぐに枯れ落ちてしまうらしいけど、ぼくはその葉に何度も助けられている。
いつもありがとうと感謝の気持ちを込めてどっしりとした幹を撫でていると、突然側頭部に何かが勢いよくぶつかってきた。
数度世界が瞬いて色を失う。ソウルが剥き出しになる。戦闘画面だ。
正面にはイラついた表情の花。さらにぼくを取り囲む様に種の様な粒状の魔力弾が展開されている。
穏やかな日常から絶体絶命の危機に突き落とされて戸惑うぼくに言葉と共に魔力弾の1つが投げつけられた。
「な・ん・で! セーブしてないんだよ!」
必死に回避しつつ焦る。今プレイヤーは離席中なのだ。ついさっきちょっとご飯食べてくるーとか言ってどこかへ行ったばかりなのだ......! 面倒くさがってゲーム終了しないからイベント見逃すんだよ!
「ちょっと待ってFlowey! 今本当に無理だから待って!」
死にかけたら
「ふざけんなよお前! やっっとRuinsから出たと思ったら!! Papyrusとデートだけして帰ってくるとか!!! ほんとふっざけんなぁ!!!!」
「うわわわわ」
感嘆符と同時に飛んでくる攻撃も激しくなってくる。
期待させたようだけどあいつはこれっぽっちもこのゲームをクリアする気がないので花はそろそろ諦めたほうがいい。あいつにやる気がないとぼくはあのエレベーターから出れないし。本当あれ無理。
それとPapyrusとのデートはあいつにとって定期的に摂取しないと病気になる薬みたいなものだから多分またやると思う。あれでも持った方だよ。放っとくとめちゃくちゃ面倒くさくなるしあいつ。
「戻ったよ! って何この状況!? 大丈夫!?」
「大丈夫じゃないから早くなんとかして」
安堵で抜けた力をそのままに脱力する。
ぼくの意思とは別の......プレーヤーの意思でソウルが動く。不安は感じない。ぼくのプレイヤーは変人だけど回避性能はかなり高いのだ。変人だけど。それにこいつはぼくが自分で動こうとしたらすぐに手を引っ込めるだろう。
「手番が回って来ないんだけど!? あと攻撃しながらテキスト出すのやめろ気が散る! てかなんでFloweyブチ切れてんの?」
「引きこもり脱却と見せかけてのコンティニューがお気に召さなかったらしいよ」
「一回死ね!!!!!」
いつかと同じように回避不能の攻撃が迫ってくる。
そんな中今度こそ死ぬかもと達観するぼくを尻目にプレイヤーは緊迫感の欠片もない調子で呟いた。
「Floweyの必殺技ってさ......」
優しいオレンジ色の炎が悪意ある攻撃を焼き払う
手を伸ばして触れてみると緊張で冷えきった手を暖かく包み込んでくれた
「大丈夫? 我が子よ。安心なさい、私が助けてあげますからね。......こんなに小さな子どもを2度も襲うだなんて本当になんて恐ろしいモンスターなんでしょう。」
「毎回誰かに防がれてるよね」
真っ白な手が宥めるように頭を撫でてくれる。気が抜けて眠気が襲ってくるけど、その前に言うべきことがある。
「助けてくれてありがとう、Toriel」
ぼくの保護者は微笑んでよくがんばったわね、偉いわ。大変だったでしょう? 少し休みなさいと言ってくれた。
Torielの口調は非公式日本語訳の方が好みです