のび太のBIOHAZARD Extream Unbreakable Memories 作:ジャン=Pハブナレフ
のび太が気絶してからしばらくしてのび太はゆっくり目を覚ました。
「…ここは?」
「目が覚めたみたいだね。ここは君の家だよ」
近くには出木杉と白峰と赤田が座っていた。
「よう…目が…覚めたみたいだな」
3人の表情からはまるで光が消えたような感じになっていた。
「そうだ!僕の部屋は?」
のび太が起き上がったが出木杉が唇を噛み締めながら言った。
「今安雄くんとドラえもんくんと翡翠さんが見に行ってるけど…2階は完全に焼けていたよ…」
「そんな…」
一方庭ではジャイアンが失意の感情のまま壁を叩いていた。
「クソッ!クソッ!何でこうなんだよ!?」
「ジャイアン!もうやめなよ!君の手が血まみれだよ」
ジャイアンはずっとコンクリート製の塀を叩いていたためすでに右手には血が大量に出ていた。スネ夫は殴られたくないので、後ろから声をかけることしかできなかった。
「そうよ!もうやめて、あなたが一人気負って背負わなくたっていいのよ?」
晴海もジャイアンの横に立って止めた。
「俺は!俺はっ!」
ジャイアンはススキが原でアンブレラに母と父それに妹を喪った。さらにR市でせっかく脱出を約束した仲間も喪い彼の心は不安定なものになっていた。
「ジャイアン…」
「今は、そっとしておこうぜ」
ジャイアンは再び壁を殴り始めた。
一方、台所では青木は原稿用紙を使って小説の原稿を書いていた。
「全く…青木さんはこんな時によく小説なんてかけますね」
翡翠は軽く呆れており、笹木は少々苛ついている。そんな中でもマイペースな青木はペンを置いた。
「まあ、最近増えてきたしな俺のファンが…それにこういう時こそ自分の楽しいことをやって辛いことを忘れるってもんだ」
青木はそう言いながら、お茶を飲んでいる。
「そういうものかな!僕にはよくわからないよ!大体今のあなたは緊張感が足りないよ!空気を読んだらどうなんだい!?」
笹木がバンとテーブルを叩いて立ち上がって青木を非難した。
「笹木さん!青木さんも彼なりに悩んでいるんです。」
「ッ!すいません…」
廊下から富藤が現れた。
「でもこれから私たちどうするのかしらね?もう切り札もないしアンブレラとの戦いに終わりは来るのかしら?」
「そんなこと後でいいだろ。みんな今悔しがってるんだ。これからのことなんて考えられるわけねーだろ。そのうちまた何か策が見つかるさ」
青木は原稿用紙にものすごいスピードで書きながらそう言っていた。
そして、一階の和室では、のび太達は消沈していた。
「僕たちは一体何のために…」
「のび太君、あのね…b」
その時一発の銃声が聞こえた。
「危ねえ!」
白峰がのび太をその場からずらすと床が抉られていた。
「なんなんだよ…」
「どうした!なんかゴッツデカイ音が聞こえたで!大丈夫か!?」
赤田たちが騒ぎを聞きつけるとさらに銃声は響いた。のび太たちは素早くその場から退避した。
「先ほど銃声が聞こえたかが…まさか!」
赤田が外を見渡した。しかし、家らしき場所ばかりで怪しいところは見られなかった。
「んな馬鹿な!こんなところに人なんているわけねーじゃん!」
ジャイアンたちも家の中に入って隠れた。
「ちくしょう!何者だ!」
「まて!ここから逃げよう!下手したら全滅する!」
安雄の言葉を聞いた出木杉が手を突き出して首を横に振った。
「…いや、逃げる必要はないよ。敵は正面から撃ってきている。もし奴がアンブレラの刺客だとしたら奴らの情報を聞き出すいいチャンスだ。」
「出木杉の言う通りだ!アンブレラは正面からゼッテーぶちのめす!ゼッテー許さねえ!!!」
ジャイアンは怒りながら表に出た。その豹変ぶりに晴夫と安雄は眉を潜めていた。
「なあ…ジャイアンだけど何時ものジャイアンじゃないな。」
「そうだな晴夫、けど今はそっとしておこう。ジャイアンが今こんな感じになってるのはさきっとアンブレラへの恨みと目的失敗にイラついているからだよ。心配されるのも無理はないよ」
「どこから撃ってきてるんだ!」
久下たちも様子を伺うが相手の位置を把握できずにいた。
「狙撃手はきっとここの家の一直線上にいるはずだ!ここの居間が見えてかつ遠いところから見ると敵は高いところから狙ってると見て間違いない!射撃の腕はイマイチそうだがな。」
一方、のび太の家から950mの海幸荘にて一人の女兵士が狙撃していた。
「すべてかわすとか信じらんない 。新型B.O.Wのテストに来たと思ったらまさか我が社で指名手配中の奴らに出くわすとか最悪。ああ!それにしても、日本はジメジメしてほんとやだ!早くシャワーでも浴びたい…」
のび太たちはその後のび太の家の近くにある高いところすなわち海幸荘から狙撃されてるとあたりをつけて目的地まであと300メートル地点まで向かった。
「どうする?迂闊に近づくのは難しいよ。」
「ここは、なるべく少人数で動こう。大人数だと誰か1人がやられてそこから全滅する場合もある。」
大橋の提案をしながら一行は車の車体や壁に隠れて狙われないように会話をしていた。
「健治くんを考慮するとそれがいいと思う。敵も負傷したやつから狙われるとなると真っ先に健治くんかもしれない。」
「ではまず、私と笹木さんと久下さんで行きます。私たち3人は素早いので大丈夫です。」
「おいおい!なんでおれまd…」
「いいから行きなさいよ!ジッとしててもいいことないんだから!」
富藤に久下は背中を強く押された。
「いででで!押すなよ!」
翡翠たちは近くの車の陰に隠れながら入り口に着いた。
「来たか!まずは3人!」
サーシャが射撃しようとすると3人は近くの障害物に隠れながらやり過ごしていた。
「くそッ!」
サーシャが連射したが3人は障害物を利用してサーシャを撹乱した。
(どうやら、敵もそれほどの腕じゃないようだ。さっきは不意打ちってのもあったけど、敵に対してだと一気に弱体化するタイプのようだね。これならもらった!)
笹木が一気に他の2人を抜き去って一人で海幸荘に到着した。
「まさかここまで来るとはねえ…こうなったら仕方がない。切り札を使いますか」
サーシャはこれ以上の追撃は無理と判断したため一旦部屋を出た。その間にものび太たちはゆっくりと海幸荘に集結した。
一行は銃声が聞こえなくなったのを聞いて素早くロビーに着いた。あたりはもう日がほとんど西に傾きかけ、このままでは暗くなって一気にのび太たちが追い込まれることになるのだ。
「んで、どうする?敵は近くにいるかもしれないから逃げられないように幾つかのメンバーに分けよう。」
白峰が辺りを見回しB.O.Wがいないことを確認した。
「んじゃ俺は裏口に行くで!何人か頼むわ!俺一人じゃ、しんどいわ。」
「俺が行くぜ!奴らだけはこの俺の手でゼッテーぎったんぎったんにしてやる!」
「僕も行くよ…」
「俺も行こう」
(ジャイアンのことだから危ないことをしそうだしね。)
スネ夫と晴夫は他のメンバーに首を縦に振った。
「それじゃあ僕はここで健治くんを守りながら待機してるよ」
ドラえもんが健治をソファーに座らせた。
「俺もだ。ドラえもんばかりには任せられないさ。」
「俺はチョッチ疲れたから休むぜ」
「右に同じ、だいたいこんなとこに関しては大人数で動くこと自体効率的じゃない。こういう狭いところでできんのは探索か負傷したやつの護衛くらいだろうぜ。この俺の勘だ!」
ひとまず、裏口待機班はジャイアン、赤田、スネ夫、晴夫に決まって裏口に回った。
そして探索班はのび太、大橋、出木杉、聖奈
となった。
探査班が行動しようとしたらハンターが現れた。
「くっこんな時に!」
ハンターが部屋に近づくとカチッという音がして部屋が爆破された。全員身を守るなり、耳を塞ぐなりして爆音を目の当たりにした。
「耳が痛いわ…」
「おいおい、罠かよ…」
「しかもバラバラになってる…一体誰が?」
笹木がハンターの死体を指差した。
「この状況なら当てはまるやつなんて決まってますよ!笹木さん!」
富藤が固唾を飲んで近くのドアを開けた。しかし中には人がいなかった。
「アンブレラの人間の仕業か!でもどうやって通ってけばいいんだ?」
「何かいい方法は…」
すると翡翠は紐を発見した。
「これを使って開けてください。そうすれば大丈夫だと思います。大丈夫!映画ではこの方法でどうにかしてました!」
「んじゃ、やってみるか」
青木は早速近くのドアのトラップを紐で解除した。
「これで先に…」
「まだだ。階段のがある。あれはおそらくワイヤーに触れると爆発するんだろうな。まあ、以前こういう小説を書いていて大体わかる」
今や売れっ子小説家の青木優作の勘は当たっていた。よく目を凝らしてみるとワイヤーらしきものが張られているのが分かった。
「ならこれで!」
大橋はワイヤーを根本から剣で切断した。Tウイルスの完全適合者なら触れずに根元を壊すのは造作のないことだった。そして4人は数々の罠を解除して3階に着いた。
「着きましたね…」
「だが気を引き締めたほうがいい。あれだけの罠だ。きっと向こうはかなりの腕前の軍人に違いない。」
「ええ、そうですn…」
ドアがばたんと開くとサーシャが現れた。
「…あの〜」
のび太が確認で声をかけるとサーシャが狼狽えた。
「gswtjyjゔ?」
のび太は何を言われているかさっぱりわからないが一応英語で話している。そしてサーシャはすぐさま裏口へと逃げ出した。
「待ってください!」
「大橋、裏口に連絡しろ!挟み撃ちにしてやるんだ!」
裏口ではジャイアンたちがスタンバイしていた。
「ジャイアン!例の奴がもうじき来るらしい!準備しといてくれ!」
「ああ!」
するとサーシャが現れた。そして狼狽えたようにあたりを見回した。
「てめーか!銃を捨てないと撃つぜ!」
「ストッププリーズ!ドンムーブ!プリーズ!」
ジャイアンがサーシャを睨みつける中、スネ夫は完全に手が震えていた。
(先回りされた?)
「動くな!」
「畜生!よくも俺たちの街を!みんなを!!殺してやる!」
「おいジャイアン!」
青木たちが追いつくとジャイアンが射殺しそうになっているのが見えた。
「落ち着け!そいつには聞くことがある!」
「ジャイアン…青木さんの言う通りだ。悔しいけどこいつをやったら僕等もこいつの同類になる…」
「…わかった」
不機嫌そうに武器を下ろした。
「コウサンシマス…ウタナイデ…」
その後サーシャは一階に連れて行かれた。
(どんだけ間抜けなのよ…私…)