やはり俺が海を航海するのはまちがっていない。   作:スキート

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3話 〝赤髪海賊団〟

「ハチマン! そっち頼む!」

 

「わかりました!」

 

  シャンクスさんの船に乗り、航海を始めた俺は、現在海賊と戦っていた。東の海(イーストブルー)に居るという時点であまり強くないのは目に見えていたが、ここまでどうにか戦えるとは思っていなかった。俺は、刀を持ち、海賊と戦う。

 

「へへ! やるなハチマン!」

 

「山籠りの間に一気に強くなってやがる!」

 

  俺の戦いを見て、ルゥさんとシャンクスさんが褒めてくれる。自分ではよくわかっていなかったが、俺はしっかりと強くなっているらしい。

 

「な、なんだこのガキは…」

 

「強い…」

 

  俺はどんどん敵をなぎ倒していく。

 

  すると……

 

船長(キャプテン)がやられたぞー! 撤退だー!」

 

「くそがっ!」

 

  シャンクスさんが相手の(かしら)に勝ったことで、相手はすぐさま船を出して逃げ出す。

 

「シャンクスさん。追わなくていいんですか?」

 

「ああ。別に強い海賊ってわけでもないしな」

 

「そうですか」

 

  そして、俺たちも戦いによって荒れた船の片付けを始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁぁぁあぁあ」

 

  シャンクスさんが大きく口を開けてあくびをする。

 

  先程宴が終わったばかりで疲れて眠くなってしまったのだろう。そのせいでみんなも静かに何かをしている。

 

  …いつ海賊が攻めてくるかわかんないのにみんなだらっとしてて大丈夫かよ…。

 

  こういうところでこの海賊団は少し不安になる。

 

  だけど、強いということは十分にわかっている。

 戦うときの安心感というか、心強さは異常である。

 

  だから俺も心置きなく戦闘に参加できる。

 

  船を出して3日。海賊に襲われた回数は2回。どちらも無傷に切り抜けている。とくに何かをすふわけでもなく、宴、戦闘、宴、宴のような毎日である。

 

  ここ、東の海(イーストブルー)は、最弱の海と言われる海である。逆に取れば、最も平和な海。

 

  こんな海を航海してても、海賊に会う回数なんて限られている。

 

  こんなことを言うのもなんだが、俺はもっと戦いたい。自分の実力がどれくらい上がったかの確認もしっかりとしておきたい。

 

  海賊船はこないかなーっと、俺は望遠鏡を使って周りをぐるぐると見渡す。

 

 …すると、

 

 

 

  海賊船がこちらに向かってくるのが見える。しかも3隻。

 

「皆さん! 南に海賊船発見! 3隻です!」

 

「おう! 来たか!」

 

「うずうずしてたぜ」

 

  俺の掛けた言葉とともに、船員たちが続々と立ち上がる。

 

「野郎共ー‼︎ 戦闘だァーーー‼︎」

 

「「「「「おーーーー!」」」」」

 

  シャンクスさんの掛け声とともに、戦闘の火蓋が切って落とされた。

 

 

 

 ─×─×─×─

 

 

 

「相手の船にのりこめー!」

 

  誰かの声とともに、俺も相手の船の1隻に乗り込む。こちらの方が優勢である。

 

  もうすでに1隻潰しているので、残りは2隻。

 

  俺も何人かは倒して進んでいたのだが…

 

「ガキ1匹船に乗ってるとは好都合! 早くとっつかまえろ野郎共!」

 

  相手の船長と思われる男の声の一言で、全員が俺の方に襲いかかる。……少しこの数はまずい。

 

「やべっ! ハチマンがっ!」

 

「蹴散らしてハチマンを助けろ!」

 

  俺を助けようと皆がこちらに向かってくる。そんな俺の元に、一本の手が伸ばされる。

 

「ハチマン! こっちだ!」

 

  その手を掴んだ俺は、ある一つの部屋に吸い込まれる。

 

「大丈夫か⁉︎ ハチマン」

 

「はい…。すみません助かりました」

 

「はっはっはっ! 無事ならいいんだ」

 

  俺を助けたのはシャンクスさんだった。

 

「んでよ、ハチマン。少し話があるんだが…」

 

「え? こんな時にですか」

 

「ああ。それでな、この船にあるものがあったんだが…」

 

  シャンクスさんがそう言ってある方向に指を指す。俺はその先をつられるように見てみると、そこには……。

 

 

 

 

  『悪魔の実』があった。

 

 

 

 

  「悪魔の実、ですか?」

 

「ああ。そうだ。そこでな、お前この実を食べないか?」

 

「いいんですか?」

 

  食べていいというなら是非食べたい。俺はこの実を探していたわけだし、遠慮せずに食べたいのだが…。

 

「でも、これ売れば1億ベリーはつくようなもので…」

 

「遠慮すんなハチマン。俺らはこの実のほかにあと一個持ちっぱなしだ」

 

 …もう1個持ってんのかい。よく入手できたな…。こんな海賊が持ってるだけでもありえないのに…。

 

「んで、食べないのか?」

 

「…た、食べます」

 

  悪魔の実のデメリットは2つ。1つは海に嫌われて泳げなくなること。もう1つは、なんの能力かわからないこと。そしてそれを覆すほどのメリットは、その代わりに強大な力を得られること。

 

  強くなりたい俺に食わない選択肢などない。

 

「い、いただきます」

 

  俺は悪魔の実をいち口食べる。

 

「まずっ…」

 

「どうだ? なんかあるか?」

 

「いや、体には何にも……」

 

  食ったからと言って体にはなんの影響もない。…が、直感的に自分が何の能力を手に入れたのかがわかった。悪魔の実に眠る悪魔が教えてくれたのだろうか。

 

「ラトラトの実。…『腐り人間』……。だと思います」

 

「そうか! じゃあ言ってこいハチマン! お前の力を見せてやれ!」

 

  「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁー、驚いたな。ハチマンが悪魔の実を食うなんて」

 

「ほんとほんと」

 

  赤髪海賊団の面々たちは、皆驚いたように頷く。

 

  …自分でも驚いたのが、相手の皮膚などを腐らせて溶かしてしまったことだろう。これに関しては俺から見ても少々気味が悪い。人間相手にこの力はあまり使いたくない。

 

「おい! 野郎共! フーシャ村が見えてきたぞー!」

 

  どうやら3日ちょいの航海を無事に終え、フーシャ村に戻ってきたようだ。このまま船は順調に進み、フーシャ村に止める。

 

「終わったのか……」

 

「おーい! ハチマン! こっちこーい!」

 

  俺が少し感慨深くふけってると、シャンクスさんが俺を呼ぶ。

 

「何ですか?」

 

「3日間楽しかった。お前はこの船をこれっきりで降りるけどな、お前がのこの赤髪海賊団の仲間っていうことは変わらないってことを覚えておいてくれ。……って、おい! 何泣いたんだよハチマン! 男がそんな簡単に泣くなよ!」

 

「いや、なんか寂しいなって…」

 

「別にこれが一生のお別れってわけじゃねぇ! ……じゃあハチマン。1つだけ約束しよう。いつになるかはわからないけど、俺らとお前でもう一度航海をしよう!」

 

「…は、ひゃい!」

 

「はっはっはっ! 男と男の約束だ! 忘れんなよハチマン!」

 

「…はい!」

 

  これで、俺たちの航海は終わり。だけど、俺は、より一層海に出たくなった。コマチをたすける目的以外にも、海に出たくなってしまったらしい。…少し俺らしくもない気がする。別れで泣くとか前ならなかっただろう。まぁ別に悪いことではない。

 

  そんなことを思いながらも、俺はエースとサボの元へ歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 




なんかすげぇ悪魔の実適当に流したな…。

追記:感想欄で指摘があり、悪魔の実をサリサリの実からラトラトの実に変えました。
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