もしも兼一が龍斗との約束を覚えていたら   作:ポケモン大好きクラブ

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美羽は登場しません。

多分次ぐらい?どうぞ楽しめれば幸いです。


あの日かわした約束

「すごい子だったね」

 

 

そう僕が言う。龍斗君は僕の胸元に着けてある太極バッチをぼーっと見ていた。

 

 

「やっぱりそのバッチ返してくれ!」

「えーなんでだよ?僕があの子と交換したんだぞ!」

「元をただせば僕のネコバッチだ!」

「僕に押し付けたじゃないか!」

「いいから返せよ!」

「い、いやだよー!」

 

 

こうして僕たちはあの子と交換したバッチを取り合った。

そしてこれが僕たちの初めてのケンカになった。

予想道理僕はボロボロになった。いつもいじめられていて、ただできることといったら立ち向かうことだけ。出来るなら人は殴りたくない。

 

 

だけどなんだか負けたくないな…

 

 

不思議と胸の奥からそんな想いが込み上げてきた。

目の奥に不思議な光を灯しながらヨロヨロと立ち上がる僕をを見て龍斗君は少し怯えていた。

何度も立ち上がる僕を不気味に感じていたのだろう。ちょっと悪いことをした気分だ。

 

ゆらゆらと立ち上がった僕のラッキーパンチが龍斗君のあごに偶然決まった。

こうして僕たちの初めてのケンカは無事平和に終わりをむかえたかに見えた。

 

 

「僕の負けでいいよ」

 

 

そう僕のこの一言がなければ…。

この時の僕は龍斗君がただバッチがほしいだけだと信じて疑わなかった。だからこそ勝ちを譲りバッチを譲った。龍斗君がどんな顔をしているのかも気づかずに。

 

それから龍斗君と話すことなく時間は流れ、僕は引っ越すことになった。最後の別れをしたくて引っ越しの前の日に僕は龍斗君のところへ走った。

 

 

「龍斗君!」

 

 

龍斗君のお母さんの言ったとうり、初めてケンカをした場所で竜斗君はブランコに揺られていた。

 

 

「はぁはぁ、はぁはぁ」

「…何のよう?」

 

 

僕は全力で走ったからいまだに息が整わずに膝に手をついて肩で息をしている。

そんな僕を龍斗君は冷ややかに見下ろしていた。なんだか龍斗君じゃないみたい。

 

息が整った僕は深呼吸して、意を決して言った。

 

 

「龍斗君、僕ね。明日遠くに引っ越すことになったんだ…」

「えっ…」

 

 

さすがに驚いたのか、目を見開いたまま固まってしまった。そのまま5秒くらいがたった頃理解したのかいろいろ聞いてきた。

 

 

「引っ越すってどこに!何で!最近はいじめられてないよね!」

「遠いとこっていってた。お父さんの仕事の都合だから仕方ないよ」

 

 

さっきまでの冷たい雰囲気とは一転、いつもの龍斗君に戻っていた。

 

 

「寂しく…なるね…」

 

 

泣きそうになるのをこらえながら言う僕にうつむいていた龍斗君が急にバッと顔を上げた。

 

 

「兼ちゃん、また会うとき今より強くなってまた僕とこのバッチをかけて戦おう。その時は僕が勝って君からそのバッチをもらうから今は預かってて!」

 

 

目元に涙をためながら渡されたのはあの日に龍斗君に渡した太極バッチだった。

 

 

「えっ…でも…」

「兼ちゃん、これは約束の証だよ!」

 

 

それなら、と僕は受け取った。

お互いに強くなろうと僕たちはこの日約束し、引っ越しの日を向かえた。

 

荷物もすべて積み終わり、もうすぐ行こうかという時、龍斗君が近くに来て

 

 

「兼ちゃん、約束だよ!」

 

 

と言いながら握手をして別れる。

 

 

「うん!」

 

 

お互い涙目になりながら手を振って、しばしの別れを告げた。

 

2人の物語はここから始まっていく




誰も書かないから自分が書いてしまった。
やってしまった感満載ですがいきなり過去から入ります。頑張って書いていくので応援よろです。
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