※更新回数についてのお知らせ※
今回から今年の8月中のみ毎週水曜日更新となります。ご注意ください。
「あー暇だー。」
部屋にあるプラモデルも全て組み立て終わり、漫画もすべて読み終わり、夏休みの宿題も全て終わって完全に暇な俺は、何か楽しいことないかなと思いながらベッドの上に寝そべっていた。
その時、俺のスマホに1件の電話がかかってきた。着信者は・・・千歌だった。もしかしたら、花火大会に誘ってくるのかもしれない。今日と明日は狩野川の花火大会だからな。ちなみに明日は1年生メンバー組と一緒に行くつもりだからもし、誘ってきた日が明日だった場合は千歌には悪いけど、断っちまうがな。
「はい、百香です。」
『あ、もしもーし。私だよー、千歌だよー。』
とりあえず電話に出ると千歌の能天気っぽい声が聞こえてきた。
俺が「何だー?」と聞くと、千歌は
『今日暇でしょー?2人で花火大会行こーよー。』
と言ってきた。俺の予想通りだ。ん?2人?曜とか梨子抜きで?
「なあ、千歌姉。梨子とか曜姉は誘わないの?」
気になった俺は千歌に尋ねた。すると千歌はすぐに「梨子ちゃんと曜ちゃんとは明日行く」とすぐに返答してきた。
どうやら千歌は俺と2人で1日目である今日の花丸大会に行きたいらしい。
『で、どうなの?行ける?』
そんな事を考えている事も知らない千歌は、すぐに返事をする様に催促してきた。
・・・まあ、今日は特に重要な予定も入ってないし、大丈夫だろう。
「ああ。で、集合場所は?」
『6時半に沼津駅南口のあの車輪みたいな変な像の前ねー。あ、浴衣で来てね。じゃ。』
千歌に行く旨を伝えたらすぐに集合場所を言ってきてすぐに切れてしまった。浴衣か・・・。確か、明日行く時に着る浴衣は黒澤家のを借りるんだっけ・・・。今日からでも借りれるかな?ん?今の時間は?今の時間は・・・、4時半・・・!?ヤバい!!!あと2時間しかない!!!どうすれば・・・
そして、6時25分過ぎになり、俺は千歌に言われた通りに沼津駅南口ロータリーに建てられている沼津機関区の記念碑の前で待ち合わせとなった。
「百香ちゃーん!!!」
6時半きっかりに千歌は駅前に現れた。千歌の服装は、俺に浴衣で来いと言っていただけあってちゃんと朝顔模様でオレンジ・・・いや、みかん色の浴衣を着ている。いつもお下げにしている髪も解いていて、いつもの元気な千歌とは違う雰囲気が漂っているような感じがする。あくまで感じだ。←ここ大事
「約束通り浴衣着てきたねー。」
千歌がそう言った様に、俺は深い緑色で、牡丹模様の浴衣を着ていて、セミロングの髪の毛はポニーテールに纏めている。実はあの電話の後、すぐにルビィに電話。事の急さをルビィに伝えた後、黒澤家まで車を飛ばした。黒澤家の正門前に直接車を乗りつけたため、ダイヤがなんか文句言ってたけれど、千歌の約束に間に合わないよりかはかなりマシだった。
そして、文句をグチグチ言ってくるダイヤとそれを慰めている(?)ダイヤ・ルビィの母に着付けを手伝ってもらい、着付けが終わった直後にお礼を言って黒澤家から飛び出した。幸い、裏道を使ったことで花火大会の会場近辺に向かおうとする車達の渋滞にはあまりはまらず、交通規制が始まるまでに沼津市中心部に到着し、沼津駅から近い知り合いの駐車場に停車した。それから急いで沼津駅南口に向かったらギリ、千歌が来る前に到着出来たということだった。
閑話休題。
で、合流した俺と千歌は交通規制が始まり、少しずつ混み始めたさんさん通りを歩き始めた。
夏祭りという事もあり、浴衣姿の男女が多く、屋台も沢山出ている。こうして見てみると、千歌も結構大人に見える・・・。
「あ、百香ちゃん!!!クレープ屋にみかんクレープあるかな?」
「ある訳ねーだろ。」
・・・前言撤回。どうやら千歌はいつでも平常運転でまるで小学生のようだ。あ、体型は除くぞ。
「あ!!!りんご飴!!!百香ちゃんりんご飴買って!!!」
俺は千歌の親か。
「嫌。」
「だってもうすぐ60でしょー?」
いや、それは前世との合計年齢であって、俺の今の年齢は普通に15歳だから。
「でも駄目。今は千歌姉の方が上でしょ。」
「百香ちゃんのケチー。」
なんか千歌が文句を言ってくるが無視しよう。しかし、人が多い。人通りの少ない沼津にこんなに人住んでいたんだと思う瞬間である。
当然、こんなに人が多い時には痴漢とか盗みとかする不届き者も居るようで・・・。
「キャッ!!!」
千歌にわざとぶつかってくる人も居る。そして・・・
「どうしよう、ポーチがない!!!盗まれた!!!」
普通に人の物を盗んでいく。
「千歌、警備本部に行け。」
「え?百香ちゃんは?」
「俺はアイツを追う。」
俺は、千歌に地元警察の警備本部に行くように千歌に促した。そして、俺は千歌のポーチを取った人物、黒い帽子、サングラスをし、緑色のエコバッグを持った身長170くらいの男を追い始めた。
男は、歩きながらであるが、誰かにぶつかっている。あれは、(推測だが)千歌の時と同じように何かを取っているのだろう。恐らく、常習犯だ。そして、俺は、犯人を見失わないようにしながら警察官を探した。
「鈴木巡査部長!!!」
そしたら案外早く見つかった。沼津駅前交番の鈴木巡査部長と山寺巡査の2人組だ。
「ん?渡辺じゃん。どうかしたの?」
「窃盗だ!!!犯人の特徴は黒い帽子、サングラスをし、緑色のエコバッグを持った身長170くらいの男!!!沼津駅南口方面に逃走してる!!!」
「分かった!!!」
「分かりました。」
山寺巡査は、鈴木巡査部長の指示を聞くやいなや鈴木巡査部長と歩き出しながら無線機に話し始めた。
「沼津駅前
そして、一般人の俺には分からないが、応援が来るのか、2人はイヤホンに右手を当てて、何かしら聞こえているのを聞いているように見えた。そして、山寺部長が沼津駅に向かっていくあの窃盗犯の肩を叩いた。
「すみません、静岡県警です。ちょっとバッグの中見してく──
うわっ!!!」
バッグについて触れた途端、窃盗犯は山寺部長を押し飛ばし、沼津駅方向に全力で走り始めた。
「逃げんなぁ!!!」
俺は叫んだと同時に走り出し、窃盗犯の服の襟を掴み、逃げ出せないようにした。窃盗犯は当然、抵抗するが、応援らしき警察官が次々と来ると、窃盗犯は抵抗する力を強めていく。
「
「はっ、はい!!!18時48分!!!公務執行妨害で
鈴木巡査部長の指示で他の他の警察官は、数人の警察官に抑えつけられている窃盗犯に手錠をかけた。そして、逮捕された窃盗犯は、最寄りのパトカーに連れて行かれた。窃盗犯は最初、バッグの中の盗んだと思われている数個のポーチを自分の私物だと言っていたが、バッグの中のポーチの持ち主達が現れると、窃盗犯は、自分の行ったことについて自供はじめた。なお、持ち主達の中に千歌が居たのは聞くまでもなかった。
「いやぁー、まさか盗まれるとは思ってなかったよー。」
その後、警察の事情聴取から解放された千歌は、そう言いながら頭を掻いていた。俺は、ついさっき、パトカーに乗っていた男性巡査
予想外のことがあったが、どうにか花火が打ち上がる前に観覧席に入ることが出来た。観覧席はチケットが無くては入れなく、さらにチケットの競争率は高い。けど、親父のコネとか知り合いのコネで1,2枚は余裕で花火大会当日に確保できる。親父とか知り合いは一体どこからチケットを取ってくんだろう。
あゆみ橋と御成橋に挟まれている狩野川の歩道。花火の打ち上げ場所のちょうど川を挟んで真正面の指定された場所に2人で座れる小さなレジャーシートを敷く。時間は7時14分。打ち上げ前にギリギリセーフで間に合った。
「間に合ったね。」
「そうだな。」
千歌と俺が向かい合ってしばらくの沈黙の後、2人でにししと笑い合う。
「百香ちゃん、ちょっといい?」
「なんだ?千歌姉」
俺がそう言うと、千歌はとたんに不機嫌そうな顔になった。
「今だけ千歌って呼んでよ。元は男でしょ?」
「分かったよ。千歌。」
俺は、千歌の子供っぽい要求を飲み、少し優しくそう言い、手を差し出してきた千歌と手を握った。
花火が打ち上げられ、漆黒な空を綺麗な色で染め上げていった。花火がドーンとなった時、千歌が何かを呟き、俺の肩に頭を載せてきたが、結局なんて言ったのかは分からなかった。
花火大会が終わり、沼津駅前のバス停で内浦方面のバスに乗り込んで行く千歌を見送ってから帰ることとした。
「気をつけてな。くれぐれも〝みかんあげるよー〟とか行ってくる変な人に連れ攫われないようにな。」
「もう千歌は子供じゃないからひっかからないよ!!!」
千歌は、顔を膨らませながら俺に言ってきたため、俺は、千歌の頬を指で押した。するとプスーと空気が抜け、頬は元の状態まで萎んだ。
「えー、三津、西浦方面江梨行き発車します。」というバスからのアナウンスがなると、千歌は「じゃあ、またね」と言い、バスに乗り込んで行った。
発車した時、千歌は小声で俺に気づかないように
「・・・バカ」
と言ったのだった
○次回予告○
(ネタが無くなったので今回から次回予告は)ないです。
次回投稿日は8月8日0時0分です。
時間的に余裕が出てきたので1話だけ番外編ストーリーを書きたいと思います
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渡辺百香と前世の娘
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スクスタ時空─スクフェス!─
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百香とルビィの入れ替わり!
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スクスタ時空─虹学・Aqours対決!─
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ロリ辺百香