海上自衛官が渡辺曜の妹になりました   作:しがみの

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先週はちょっと事情があって投稿出来ませんでした。許してくださいネ♡(←キモッ)


第3章 繋がらないココロ
第45話 過去とは?


 

2016年7月9日土曜日。

 

百香は三津海水浴場で行われているAqoursの練習中に千歌を十千万旅館の裏に呼び出し、狩野川花火大会の運営から出演依頼のメールが届いたと知らせた。千歌は、出たいけど、他のみんなはどう思っているのか疑問に思っており、みんなの答えを聞いて決定すると答えた。

 

少しの沈黙の後、2人は意味もなく乾いた笑いをし、十千万の休憩スペースへ向かって行ったのだった。

 

2人共、少しだけ悩みの顔を浮かばせながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よーし、みんな集まれ。話がある」

 

十千万の小さな休憩スペースに千歌を除くAqoursの5人を集め、全員思い思いに座らせた。善子に関しては座ると言うより、寝そべったと表現するのが正しいのだが。

 

「先日、狩野川花火大会にAqoursが出ないかというお誘いがあった」

 

「夏祭り!?」

 

「屋台も出るずら?」

 

「これが・・・功績・・・」

 

百香の発表の後、1年生組3人は狩野川花火大会に出られることに驚いていた。無理もないだろう。狩野川花火大会は静岡県内でも有名な祭りの1つだからだ。もちろん、驚きかたは人それぞれであり、1番驚いていたのがルビィであり、花丸はのっぽパンを食べながら話しており、善子は寝そべりながら木製椅子を撫でていた。

 

「どうだ、出たいか?」

 

百香はアニメ通りなら出るに決まっていると思いながらも、少しでも世界が変わり始めているため、その確認としてAqoursメンバーから答えを聞くために腕を組みながら休憩スペースを見回した。

 

「Aqoursを知ってもらうのには1番ずらね」

 

「私は、今は練習を優先した方が良いかと・・・」

 

「千歌ちゃんは?」

 

のっぽパンをまだ食べている花丸と梨子の意見の後、曜が千歌に出演するかどうか尋ねた。千歌の意見は百香だけに言っていることであって、Aqoursメンバーには言っていなかったからだった。

 

「うん。私は出たいかな。

今の私たちの全力を見てもらう。それでダメだったらそれで頑張る。それを繰り返すしかないんじゃないかな」

 

「ヨウソロー!賛成であります!」

 

「ギラン!」

 

「うん!」

 

千歌の返答の後、曜は敬礼を、善子はいつものポーズを返し、それに対して千歌は力強い声で返答したのだった。

 

「変わったね。千歌ちゃん」

 

「うん」

 

しかし力強い返答の後、千歌は少しだけ不安な顔で転生者で元々事情を知っている百香以外には知られていない事をまた考え始めていた。それを見た百香は、〝果南の事だな〟と、頭の中だけで呟き、口には出さなかった。

 

「どうしたの?」

 

「果南ちゃん、どうしてスクールアイドルやめちゃったのかな・・・」

 

当然、善子以外には転生者であり、Aqoursの事を知っている事を教えていない。そのため、曜が千歌に聞いたように周りのメンバーは疑問に思っていた。

 

「生徒会長が言ってたでしょ?〝東京で歌えなかったからだ〟って」

 

「でもそれでやめちゃうような性格じゃないと思う」

 

「そうなの?」

 

「うん。小さい頃はいつも一緒に遊んでていつも私の背中を押してくれたから」

 

千歌は、そう言いながら十千万前の県道に移動し、歩道用の細いガードレールに腕を乗せ、海を眺めていた。

 

千歌の頭の中には、怖かった埠頭からの飛び込みを、果南が背中を押してくれたから克服できたという子どもの頃の出来事が思い浮かんでいた。千歌の話を聞いた百香の頭の中には、過去、高飛び込みがトラウマになっていた百香を突き落とした果南の悪魔の姿が思い浮かんでいたが、特に口に出すということはしなかった。

 

「そうだったのね」

 

「とてもそんなふうには見えませんけど・・・。

あっ、すいません・・・」

 

ルビィは、果南の事を()()()()()にと言ったので、幼なじみである千歌、曜、百香、3人の気分を害したと思ったのか、直ぐに謝った。

 

「まさか、天界の眷族が憑依!?」

 

善子の独り言的なこの言葉はもはや誰にも聞かれていない。善子の言葉は大抵まともではない。まともな言葉以外はほとんど聞かれないだろう。

 

「もう少しスクールアイドルやっていた時の事がわかればいいんだけどなぁ・・・」

 

千歌がそう呟いた瞬間、2年生3人の目線は砂浜に立っていたルビィに向けられた。

 

「ピギッ!?」

 

「ルビィちゃん、ダイヤさんから何か聞いていない?」

 

「小耳にはさんだとか・・・」

 

「ずっと一緒に家にいるのよね。何かあるはずよ」

 

ダイヤの妹であるルビィは何か知っていないかという結論に3人共至った。

 

「え?えああえうぇうぇ・・・、うぇびぃぃぃー!」

 

「あ、逃げた!」

 

急に自身のピンチを迎えたルビィは、砂浜を三津シー方面に逃げ出した。それを善子が追う。

 

ルビィより足が速い善子は、ルビィが砂浜から出る前にルビィを捕まえ、そして何故か技をかけた。善子曰く〝堕天奥義 堕天龍鳳凰縛〟

 

どう見ても関節技というか、弱い女の子を捕まえるのに技をかけるのはどうかと思ったのか、花丸の威圧的な〝やめるずら〟という一言で、善子は技を解き、ルビィは解放された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、特に全員ダイヤの事を気にかけるということは無く、普通に活動を始めた。誰も、さっきの話題は口に出さず、花火大会に向けての話題ばかり話していた。

 

 

夕方になり、今日の活動は終了となった。Aqours6人と百香は、活動に使用した一部の備品を戻しに、部室に向かった。その時、ルビィが口を開いた。

 

部室内では、もう既に荷物置きは終了していたため、各々自由に行動していたが、ルビィが口を開くと、全員部室内のパイプ椅子に座り、ルビィの方を見た。

 

ルビィがダイヤから聞いたのは、東京のライブが上手くいかなかった事と、東京の件があってから黒澤姉妹はスクールアイドルの話は全くしなくなったという話だけであった。

 

しかし、そこまでルビィが話した時「ただ・・・」と言い、最後の言葉を濁した。

 

その言葉に対し、Aqours5人はルビィに〝ただ?〟と返した。ルビィは軽く笑うと、もう一度話し始めた。この時の笑いは何だったのか、本人しか知らない。

 

 

ルビィが次に話した事。それは、東京の件があった後、黒澤家の客間でダイヤが鞠莉に向かって話していたことであった。

 

〝逃げてる訳じゃありませんわ。だから、果南さんのことを「逃げた」なんて言わないで〟

 

と。この事で、Aqours5人の頭の中にはまた新たな疑問が生まれた。何故、〝「逃げた」なんて言わないで〟なんて言ったのだろうか。この答えを知るのは、百香とダイヤ、果南の3人だけだ。百香がこの事を知っていると知っている善子は、チラリと百香の目を見たが、目で「何も言うな」という合図を送り、善子には百香の事を何も言わせなかった。

 

「よし。じゃあ果南ちゃんを尾行しよう!」

 

「尾行ずら?どうやってですか?」

 

いつもの千歌の謎のヒラメキ。あまり学力が良くない(本人談)のに、ここぞという時にこれほどのヒラメキが出来るのなら、本気で勉強すれば学年トップも夢ではないのかと、百香は思ってしまう。

 

「毎朝、ランニングしてるんだよ!だから朝集まって尾行するんだよ!」

 

「曜ちゃん達はどうするのよ。ランニングしてる早朝に内浦(こっち)に来るバスは無いでしょ?」

 

梨子が言った通り、早朝に内浦から沼津に行くバスはあるが、沼津から内浦に来るバスの便はない。始発に乗っても8時より前到着してしまい、恐らくその時間には果南のランニングは終わっているだろう。

 

「うーん・・・」

 

「じゃあ、お泊まりは?百香ちゃん、良いでしょ?」

 

「保護者の許可が下りればな」

 

また千歌が謎のヒラメキで意見を出した。やはり、アニメ通りに進んでいる。百香はそう思いながら千歌の問に答えた。

 

「お泊まりねぇ・・・。私は賛成であります!」

 

「お泊まり!?・・・これが充実したリアル・・・」

 

「マルは大丈夫ずら」

 

「ルビィも賛成です!」

 

「じゃあ、みんな許可と荷物取り、お願いね」

 

全員の許可が取れたため、明日の朝の尾行はほぼ決定事項となった。さてさて、6人の保護者からの許可は取れるだろうか。

 

時間的に余裕が出てきたので1話だけ番外編ストーリーを書きたいと思います

  • 渡辺百香と前世の娘
  • スクスタ時空─スクフェス!─
  • 百香とルビィの入れ替わり!
  • スクスタ時空─虹学・Aqours対決!─
  • ロリ辺百香
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