ドームツアーが開催できなかったのは、誠に遺憾だと思います。本当にコロナ〇ね。
そして、Aqoursclubの予約ができていなかったのか、それとも取り消されたのか、予約がなかったんですよね・・・。そしてバイトのシフト表で自分だけ名前消されてるし、バス乗り遅れたり、電車乗り遅れたり。なんか、私運悪くない?善子かな?
8月12日午前9時
静岡県沼津市───
10日から降り続く雨は、一向に止む気配はない。発達した雨雲が沼津近辺に留まり、一度も止むどころか弱くなることが無かったため、これを異常事態だと考えた気象庁は調査を開始したと今朝の全国系のテレビニュースで放送された。
沼津市一帯は、この話題で持ちきりだ。
この雨が続けば、市街地は水没するだの、川が氾濫するだの、根拠のない話題さえ飛び交っていた。
事実、沼津市街地を東西に横切っている東海道線。その下を潜る3つのアンダーパスは水没しそうになり、通行止めの措置が取られ、沼津市近辺の交通に混乱をきたしていた。
だが、アンダーパスが水没しようがしまいが、地上を走る東海道線には関係のないこと。そのため、百香は静岡に向かうのに異常はないと考えていた。
第5話(第58話)
─雨ハ止マナイ
渡辺家では、もうすでに百香が引っ越しの準備を終え、スーツケースを玄関に置いて、時間までリビングにある椅子に座りながらコーヒーを飲んでいた。
その百香の斜め向かい側には、アイスココアが入ったコップを手にした曜が座っていた。
コップの中を見つめながら曜は、百香に聞いた。
「百香ちゃん、本当に新静岡に行くの?」
「ああ」
コーヒーを飲みながら百香は答えた。だが、百香の視線はリビングの片隅にある液晶テレビに向けられており、曜の視線はコップの中に向けられたままだった。
「そっか・・・」
曜のその言葉を最後に、リビングに聞こえる音は、テレビの音と飲み物を飲む音と、雨音に混じった小さな雑音だけだった。
「百香。行くわよ」
「ちょっと待って。今飲み干すから」
階段からやって来た母親が、百香にもう出発する旨を伝えた。それに答えた百香は一気にコーヒーを飲み干し、椅子から立ち上がるとキッチンにコップを置いた。
「もう、行っちゃうの?」
ずっとコップばかり見ていた曜が顔を上げ、リビングを出ようとしていた百香のほうを向きながら、少し悲しそうであり寂しそうでもある顔をしながら聞いてきた。
それに対し、百香はあっけらかんとした声で〝ああ〟と答えると、一度だけ曜のほうに振り向いた。
「・・・じゃあな」
それが、リビングを出る時に言った言葉だった。その時だけ、百香と曜と目があった。
その時の百香の顔は、未練がましい顔であった。
ただ、座っているだけしかできなかった曜のスマホがバイブレーションを出し始めた───
下河原町にある渡辺家から沼津駅南口までのおよそ10分のドライブ。
字面からすると普通のドライブのように思えるのだが、百香にとっては家に戻ることのない片道のドライブであった。
「ねえ、百香。本当に良かったの?浦女から新静岡に転校して」
ハンドルを握る母が、そう言いながらチラリと百香の顔を見てきた。
「ああ」
百香の返答はこれだけだった。
母親は、この回答を聞いた後、何か言いたそうな顔をしていたが、「百香自身が決めたことなら、私がとやかく言う筋合いはないわ」と言った。
進学先に関しては〝自分自身が堅く決めたことには何も口出ししない〟これが渡辺家の昔からの教育法だった。
これは、
それは、曜も、百香も進学先の高校を決めるために行ってきたことであった。曜は、静真高校か浦女か、百香は新静岡か浦女か。で進学先という名の選択してきていた。
新静岡に行くということで、もともと通っていた浦女から転校してしまうということは、通常、親から咎められるはずのことだ。
住む場所も、学費も、教科書も、人間関係も。すべてが違うところにたった半年で移動してしまうことだからだ。しかも、新静岡側から呼ばれたとはいえ、転入する時に、いくらか転入費用がかかってしまう。
こうしたことがあるのに、母や父は全く百香を咎めることはしなかった。家が比較的裕福であることにも加え、上記のような教育法も関係しているのかもしれない。
ただ、百香にとっては申し訳なさでいっぱいだった。沢木さんが手を尽くしてくれたとはいえ、百香は一般生で新静岡に転入する。浦女では特待生、新静岡でも、入試時では特待生であり、どちらも入学金・授業料を免除されるということであったのだが、一般生はかなりの学費が要求される。高校を変えるだけでも親の負担が増えるめ、それだけでも申し訳ない気持ちはあったのだが、一般生であることでかなりの学費を要求されることもあり、私立の学費の高さを知っており、前世の時、娘の受験で目を疑った記憶も鮮明に残っていることから、親に顔向けできないほどであった。
そのまま会話は続かないまま、母の運転する白の軽自動車は沼津駅南口ロータリーの一般車乗降場に止まった。
母は百香より先に車から降り、スーツケースが入っているトランクを開け、トランクを出した。
「ありがとう」
百香が母にお礼を言うと、少し寂しそうに微笑みかけた。
「───もう、行っちゃうのね。百香」
母は、開けられたトランクのドアの下で優しく百香の頭を優しく撫でた。どこか暖かく、そして、切なくなってしまう撫で方であった。
「ああ。もうすぐで時間だ」
乗降場から見える沼津駅南口駅舎の時計は、10時25分頃を指していた。百香の乗る普通電車島田行は10時36分に沼津駅を出る予定で、53分後の11時29分に静岡駅に着く予定である。
「静岡に行っても、頑張ってね」
「ああ」
泣きそうな顔で母が言ってきたので、百香は力強く頷いた。
母は、トランクのドアを閉めてから運転席に戻っていき、百香は雨の降る中、右手に傘、左手でスーツケースをゴロゴロと音を立てながら動かして南口改札に向けて歩き出した。
夏休みの昼間であるのにもかかわらず、車社会が進んでいるのか、それとも、雨が降り続いているのか、沼津駅南口駅舎内の改札前のコンコースにいる人の姿はまばらであった。
駅事務室と駅ビルが合わさった南口駅舎内コンコースの吹き抜け。見上げると、2階にある大手百円ショップの店舗名が書かれた窓ガラスがある。
初めて沼津に来たときは、電車で来たためこの駅舎が沼津に足を踏み入れた初めての地であった。あの頃の百香、いや、慶喜は、この駅舎に降り立つだけで興奮したものだった。
しかし、百香になってから早15年半。この沼津駅、いや、沼津自体が百香にとっての日常になっており、無意識的に
「そっか・・・」
しかし、沼津を離れる時である今、百香は気づいてしまった。当たり前で、そして日常であったこの街は、百香の一部に
島田行きの電車が到着する時間が近づき、もうそろそろ改札口を通らなければならないと百香は思い、スカートの右ポケットに入っている関東・東北地方の交通系ICが内蔵されたスマートフォンを出した。
「・・・っ」
改札口を抜けようとしたとき、不意に右手が震えた。
覚悟は決めていた。しかし、頭ではわかっていても、カラダでは納得できていなかった。
「行くしかないんだ・・・」
小声でそう呟くと、震える右手を抑えながら、改札口を通過した。
そのまま左に行くと、ホームに続く跨線橋の階段がある。
跨線橋の階段はいつもより長く感じ、階段を上る気力が削がれてしまうように感じてしまう。
幸い、隣にはエレベーターがあるので、エレベーターを使うことにした。
跨線橋を渡り終わり、静岡方面の1、2番ホームにたどり着いた。ホームには、島田行の電車が1番線に到着するアナウンスが鳴り始めていた。
三島・熱海寄りの線路から、国鉄時代に設計されて民営化後に製造された3両の車両と10年前ほどに製造された3両の車両、計6両の電車がホームに滑り込んできた。
ゆっくりと車体を揺らしながら、百香の立っている乗車位置にドアを合わせようと、停止し始めていた。
完全に電車が停止し、ドアが開いた。
「百香ちゃん」
乗り込もうとしたとき、後ろから声がした。
時間的に余裕が出てきたので1話だけ番外編ストーリーを書きたいと思います
-
渡辺百香と前世の娘
-
スクスタ時空─スクフェス!─
-
百香とルビィの入れ替わり!
-
スクスタ時空─虹学・Aqours対決!─
-
ロリ辺百香