今回は、皆様に謝らなければならないことがあります。
今回をもって、しばらく不定期更新になりそうなことです。四章は週一で更新するなんてほざき、コラボや番外編もやるなんて言ったのにこのザマです。
一応、理由はあります
・就活の本格化
・授業やその課題
・バイト
など・・・
です。一応、四章とコラボを終えてから、就活が終わるまでは更新を休止、または番外編の更新のみを行いたいと思います。
「ちょっ!?運転荒くない?」
「急いでるからな。それに、私の前世の地元では普通だったぞ!」
「も、もっと丁寧に運転して!」
百香の運転するR33は、前を行く車を追い越すということはしなかったが、静浦の海沿いの道を爆走し、国道414号を走る車を何台か追い越してはいた。そんな運転をしていたためか、車内はかなり揺れており、鞠莉の目には先ほどとは違った意味で涙が浮かんでいた。
「曲がるぞ、掴まれ!」
「ちょっ!?い、嫌ぁぁぁぁ!」
黄色信号に変わった口野放水路交差点をアクセル全開で国道414号から県道17号に車体を揺らせながら曲がり、鞠莉の声にならない悲鳴が車内に響く。しかし、百香は気にすることはあっても、速度を緩めることは決してしなかった。
第10話(第63話)
──雲ハ動キ出ス
百香の運転するR33は三津三差路に差し掛かかるころになると、車に打ち付けていた雨はかなり弱くなっており、ザアザアと立てていた音もすっかり落ち着いていた。
「だいぶ弱くなったな」
「そんな・・・、ことより・・・、運転・・・、荒すぎるわよ・・・」
「? そうか?」
ケロッとした顔でハンドルを握りながら鞠莉を見る百香とは対照的に、鞠莉は先程とは違った理由で目に涙を浮かべていた。
この様子を見た百香は〝さっきは悲しそうな顔をしていたのに、今は何かを叫んでる。表情がコロコロ変わる忙しい子だな〟と、思っており、自分自身に原因があることなど全く分かっていなかった。
そんなことが車内でありながらも、ジャリジャリと4つのタイヤが地面に敷かれた砂利を踏む音が車内に響き、車は無事に十千万に着いた。
「鞠莉、後ろに移動していてくれ」
「わ、分かったわ・・・」
ドアを開けながら百香は鞠莉にそう言い、それを了承した鞠莉は助手席のシートを倒し、後部座席に移りだした。R33はセダンタイプのみ4つドアであり、後部ドアもあるのだが、百香のクーペタイプは運転席と助手席にしかドアがないタイプであったため、鞠莉は座席を倒して後部座席に移動する必要があったのだ。
「千歌姉ー。居るかー?千歌ー?」
車を降りた百香は十千万の中に移動し、玄関で千歌を呼んだ。しかし、屋内から千歌の声は聞こえてこない。
「千歌ちゃんはついさっき、外に飛び出していったけど」
「そうか。
ありがとう、志満姉」
百香はロビーの喫茶カウンターに居る志満にお礼を言うと、十千万を飛び出して車庫に向かった。百香の直感では千歌が向かうのは、車庫しかないと思ったからだ。
十千万母屋横にある車庫に駆け込むと、送迎用の黒いワンボックスカー、ノアの横に千歌の姿があった。千歌は、自分の自転車のハンドルを握りながら走り出そうとしていたところであった。
〝やっぱりか──〟
車庫に入った百香はすぐに千歌の考えを感じ取っていた。
「千歌!」
「百香ちゃん・・・」
「今から来れるか?」
「・・・。
えっと・・・それは・・・
今は・・・」
百香の提案に、千歌は歯切れの悪い回答をし、自転車のハンドルを握りながら目をそらした。
様子から察するに、どうやら行きたくないらしい。
千歌は何か勘違いをしていた。今の百香は重荷が降りたことで何処かに買い物などに行こうとしているのではないのか。と考えているようであった。
「なんか勘違いしてないか?今から曜のところに連れていくところなんだが・・・」
百香の言ったことは、千歌の要望通りの場所だったのか、自転車のハンドルを手放した。
〝ガシャン──〟
所有者が居なくなった自転車は、大きな音を立ててながら車庫に敷かれているコンクリートの地面に叩きつけられた。
「行く!連れてって!」
「あ、ああ。じゃあ、車に乗ってくれ」
千歌が百香の両肩に手を置き、それと同時に百香の顔にずいっと顔を近づけ、必死そうな顔をして百香に訴え始めた。
その様子を見た百香は、千歌の行動に驚きながらも正面玄関前に止められている自身の車を指さした。
「わかった!」
千歌は、自転車をコンクリートに叩きつけられたまま放置し、百香の車に走って行った。
「お、おい!自転車!
行っちまった・・・」
百香は「仕方ない・・・」と、呟きながら自転車を起こし、車庫の中に戻した。
「遅いよ!」
「千歌が自転車倒したまま車に飛び乗ったからだろ?」
助手席で頬をプクーと膨らませている千歌に対し、百香は呆れながら運転席に座り込んで、シートベルトを締めた。
「さあ、早く行きましょう。曜をあのままにするわけにはいかないでしょ?」
「それもそうだな」
後部座席から身を乗り出してきながら百香に提案してきた鞠莉に同意し、ハンドブレーキを下ろしてギアをリバースレンジに入れた。
「よし、じゃあ行くぞ。つかまってろよ」
「泣かないようにネ」
「それは鞠莉が勝手に泣いたんだろ?」
「それは百香の運転が荒かったからよ!あんな運転なんて普通しないわよ!」
「・・・あ、あははは・・・」
動きだす前に鞠莉が言った一言により、百香と鞠莉の間で言い争いが発生し、千歌はただ力なく笑って見ているしかなかった。この言い争いは不仲であることから発生したことではなく、仲がいいことから発生したことであり、そして、ただ、からかい合っているだけでもあった。
「いつか、曜ともこんなふうにからかい合えればいいのにね・・・」
「っ──
・・・そうだな」
「・・・」
騒がしかった車内は、鞠莉の一言で一瞬にして通夜と化してしまった。
「これ以上ここで時間も浪費するわけにもいかない。出発するぞ」
百香は、ルームミラーで鞠莉と千歌の姿が見えないように調節し、車をバックし始めたのだった。
時間的に余裕が出てきたので1話だけ番外編ストーリーを書きたいと思います
-
渡辺百香と前世の娘
-
スクスタ時空─スクフェス!─
-
百香とルビィの入れ替わり!
-
スクスタ時空─虹学・Aqours対決!─
-
ロリ辺百香