UTAU!VOCALOIDの事件簿   作:放仮ご百物語

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放仮ご「なんか体感的に久々な本編、終わりに近づく第三章!開幕!」

レン「今回は珍しく俺とリンがメインだな」

リン「ゆっくり読んで行ってね♪」


第三章:ゲキドクライシス編
第12話 鏡音兄妹VSデフォ子、UTAUの異変


前回の三言あらすじ・・己の記憶の一部を取り戻したカイト、大技を出し過ぎた自業自得により入院。一方、ウタはレアに完全敗北。雑音はミクの妹になりデスボカロ事件は幕を閉じるが…?

 

 

カイトside

銀匙町:UTAU総合病院

 

「ウタ!」

 

扉を開け放した俺は、ベッドで眠るウタに駆け寄る。つい先程、楽歩と一緒に退院した俺たちにルコさんから電話があり、教えられた病室に急いだ。

 

話によると、俺がゲキド街に犬神家してきた後に何者かに襲われたらしい。その証拠に、側に銃身が熱を持っているガトリング砲が落ちていたと。

だが、今やあのやまとにさえも匹敵するUTAUのエース、唄音ウタだぞ!?そいつを倒すなんて、ガトリング砲を出せたということは不意打ちではないし、何より【外傷もないのに内側だけズタボロなんて不自然すぎる】。まるで、死神に刈り取られたかのようだ…。

 

そして以前、UTAUのマコとルナが接触した正体不明のボカロ、無音ゼロも気になる。話していた内容によるとアカイトの関係者のようだが…

 

「ルコさん、あの周辺の映像、流せるか?」

「リツに頼んで管理システムから見ればどうにかなるが…ウタを襲った奴か」

 

ルコさんは察したように頷く。やってくれるみたいだ。さて、俺は…

 

「一度ケロリン町に戻って…過去の事件でも調べてみるか」

「頼んだぞ、始音カイト」

 

だが何故か今回の事件、いやな予感しかしない。…そう言えば、ウタの親友のはずのテトとモモが見当たらないな…。この予感が的中しないといいが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲキド街:鏡音side

今このボカロ荘の庭では、リンとレンがマスターであるナギから出された課題の曲の、ダンスの練習をしていた。

だが途中でリンが何度も失敗し、レンは頭を抱えていた。

 

「だからなあ、ここはこうして…」

「ごめんだよ、レン」

 

レンはダンスのお手本を見せ、リンは縁側に座ってそれを見守る。そこに

 

「失礼だが君たち」

「うん?」

 

デフォ子がやってきた。リンは笑顔であいさつするがレンはその背中に担がれてあるRPG-7を見て驚く。デフォ子はその様子を見ながら、ミクが写っている写真を見せながら言う。

 

「この少女を知らないか?」

「ああ、ミク姉ならカイコちゃんと一緒に買い物に行ったよ」

「そうか、ありがとう」

 

デフォ子は礼を言う…が、その写真の裏に持ったもう一枚の写真、リンとレンが写っているのを見て口元を歪ませる。

 

「どうしたのかな、デフォ子さん」

「さあな。・・・うん?」

 

殺気に気付いて振り向くレン。するとデフォ子はRPG-7を二人に向け、引き金を引いていた。

 

「リン!」

「ほへ?」

 

レンはリンを部屋の中に突き飛ばし、自分も飛び跳ねて庭に植えられた木に移動する。爆風が辺りを包み込み、レンはデフォ子を睨む。

 

「いきなり何すんだよ!」

「見ての通り、ミッションを再開するだけだ」

 

そう言いながら砲身に弾頭を詰め込むデフォ子を尻目にレンはリンの様子を見る。

 

「痛い痛い…」

 

リンは突き飛ばされた時に机に引っ掛かって転び、頭を抱えてジタバタしていた。そのせいで事態を読みこめていない。それを見たデフォ子はRPG-7をレンに向け発射する。

 

「なっ!?」

 

レンは避けて地面に着地し、そのままデフォ子に走り出す。

 

「おりゃあっ!」

 

掛け声と共に突き出された拳はRPG-7の砲身で防がれ、レンは驚く。

 

「まだまだぁっ!」

 

レンは一度一歩下がってから踏み込み、右蹴り左回し蹴りを繰り返し、ジャンプしてかかと落とし、最後に右回し蹴りを叩き込むが全て受け切ったデフォ子はRPG-7の砲身で殴りつけ、レンが怯んだ隙に持ち替えて連続で鋭い突きを繰り出す。

 

「くっ…くそっ」

 

何とか避けていくが腹に決まり、ザザーッと後さずりするレン。だが持ち直して踏込み、お返しとばかりに連続で蹴り、拳を叩き込む。

またもや受け切ったデフォ子はRPG-7を縦に振り下ろすが、レンは頭の上に両腕をクロスさせて受け止める。

 

「…むっ?」

 

デフォ子は引っ張り自分に戻そうとするが、レンはその体制のまま両手でRPG-7を掴んでおり、力比べが始まる。

 

「…ふん!」

 

らちがあかないと思ったのか、デフォ子は片手でRPG-7ごとレンを持ち上げ右足で蹴りを叩き込んで吹き飛ばす。

 

「がはっ…」

 

地面をザザーッと耐えきり、先程の庭で止まるレン。だが腹部へのダメージが予想以上にきつく、片膝をついてしまう。

 

「…終わりだ」

 

これを好機と見たのかデフォ子は両手でRPG-7を構え直し突撃する。

 

「たぁあああああっ!…何ぃっ!?」

 

だが途中で、レンの背後で覚悟を決めた表情のリンが持ち前の怪力で机をレンの頭上を越えて投げつけるのを見て思わず立ち止まる。

 

「…今だ」

 

机は途中で横になり、レンの横を通り過ぎる。その瞬間レンは跳び上がり机と重なる。

 

「無駄だ!」

 

デフォ子はRPG-7で机を弾き飛ばすが、その一瞬視界が隠れた隙に近寄ったレンの回し蹴りでRPG-7が手から離れて宙を舞い、デフォ子は一瞬表情を変える。

 

「うおおっ!」

「ふっ!」

 

突き出されたレンの右拳を左の袖で受け止め続けて繰り出された回し蹴りの隙をついて懐に潜り込み拳を繰り出すデフォ子。レンは数センチ吹き飛び、デフォ子はそのまま無数の拳を叩き込んでいく。

 

「くっ…」

「はあああっ!」

 

だがレンの背後からリンが跳び上がり一回転してから空中回し蹴りを、思わず左腕で庇ったデフォ子の頭部に叩き込む。

 

「レン!」

「おしっ」

 

そのまま屈んだレンの背中に座り、その体制から蹴りを入れていくリン。まさに双子だからこそできる協力プレイだ。

リンは一瞬溜めた後両足蹴りを叩き込み、レンが屈んだ体制から戻ると同時にリンは宙を舞い、かかと落としを決めるがデフォ子はそれを避け地面に着地する。

 

「調子に乗るな!」

 

デフォ子は後退してからダッシュするも、リンの肩に両足を掛けたレンの両手のゲンコツを浴びそうになり立ち止まる。

 

「リン!」

「ほいっ!」

 

そのままリンの両手をジャンプ台にして跳び上がり、デフォ子の背後に移動したレンは足払いを、リンは回し蹴りを同時に浴びせる。

 

「「鏡音連輪!」」

「うっ…わああああああああああっ!?」

 

リンの足は頭部に、レンの足払いは両足に決まり、デフォ子はその場でくるくる回転する。そして間髪入れずにリンは蹴りを叩き込み、デフォ子は吹き飛んでアスファルトの道路に転がった。

 

 

 

次回、カイトVSモモ




リン「ロードローラーは!?」

レン「ねぇよ。あっても一撃じゃ勝てないよ」

放仮ご「今回セリフより地文が多かったな…さてさて、何やら不穏な動きを始めたUTAUの面々。ルコさんやリツは無事みたいだが何があったんだろうな」

レン「量産型なのに地味に強かったな、デフォ子」

リン「ウタさんの病室にテトさんやモモさんが来なかったのも気になるね」

カイト「次回は俺とモモの対決か…某白い悪魔と同等の破壊力を持つ彼女に勝てってか?今回ばかりは無理があると…」

放仮ご「だから切り札になる力が二つ存在しているだろう!?次回は片方の力を解放しますよ。そしてチートがさらにチートに…次回もお楽しみに!」
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