カイト「これからは大体、午前中と午後に分けて一つずつ投稿していくことにします」
テト「今回は前回の別視点だお」
ウタ「前回よりはマシになっているのでできれば楽しんでほしい」
全「では、お楽しみください!」
明朝:UTAU本部
「テト、なぎさ町に事件の調査に向かってくれ。…休暇ということでいいから」
「了解だお♪」
テトの上司である男勝りな長身の女性『欲音ルコ』がテトに指令を出していた。
「でも大丈夫なんだお?僕がいなくても」
「大丈夫だ。ウタやモモ、やまともいる。もしもの時には私もな。だからお前はなぎさ町を頼む」
「それなら分かったお」
その後テトは駅から電車に乗ってなぎさ町へと出発した。
ミクたちがロードローラーで駅に着く頃…テトは途中で降りたゲキド街の駅の売店で、朝食のフランスパンと牛乳を買っていた。
「合わせて450円です」
「はいだお」
「ありがとうございます。ちょうどですね」
店員にお金を渡し、お目当ての大好物を受け取って嬉しそうなテト。そこで見知った顔と出会った。
「おお、ミク君と鏡音兄妹ではありませんか」
「あ、テトさんこんにちは」
それは初音ミク、鏡音リン、レンの三人組だった。
《ここから重音テト目線》
「どうしたんですか?こんなところで」
ミクちゃんはそんなこと聞いてきたけど嘘ついてもしょうがないので正直に答える。
「うん。これからなぎさ町のネルっちがアルバイトしているメイド喫茶に行くとこなんだお。この駅には朝を食べるために寄ったんだお」
自分の目的だけど。
「「ああ、なるほど」」
リンちゃんレン君、なんでそれで納得するお?やっぱちゃんと説明しないと…
「この頃変な事件が起きているから、息抜きも必要なんだお。だから調査がてら休暇を取ったんだお」
「そうなんですか」
ミクちゃんはいい子だねえ。でも今回は楽できそうなんだお。
「銀匙町はウタや、やまとんたちにまかせて、僕はのんびり休暇を楽しむことにするお。じゃあねミクちゃん」
「はい、さようならです」
やっぱミクちゃん素直だねえ。でもその素直さで厄介なことにならなきゃいいけど。そのまま僕はナギサ町行きの電車に、ミクちゃんたちはおそらく仕事なのだろう。銀匙町行きに乗り込んだ。それにしてもフランスパンは美味しいお。
なぎさ町
僕は今、倉庫街がある港町『なぎさ町』に来ている。この間この町で起きた事件の調査のためだ。…表向きは。僕は調査そっちのけで、あるメイド喫茶に向かっていた。いつもは休暇の時だけ行くのだが。その途中で会いたかった少女と遭遇した。
「お、ネルっち おはよ~」
「あ、テトさんおはようございます」
この黄色のサイドテールが似合うツリ目の少女の名は『亞北ネル』。いつもミクちゃんの服の水色の部分が黄色になっている服を着ている。この子は一ヶ月前、カイト君が保護してきた。訳あり何だそうだ。その後この町に住み、今から僕が行く喫茶店でアルバイトしている。時々なんか無理しているような感じがする子だ。ちなみにミクちゃんの亜種の一人らしい。
「どうしたんですか?」
「決まっているじゃないか。ネルっちに会いに来たのだよ」
「は?」
あからさまに露骨に嫌そうな表情しないでよ。傷付くじゃん
「というのもあるけど、本当はこの町で起きた事件を調査に…」
「っ!?」
「どうかした?」
「いや、なにも」
今一瞬険しい表情をしたと思ったんだけどな。僕の気のせいか。
「そうだ。調子はどうだお?」
「ああ、良くしてもらっていますよ」
それを聞きたいんじゃないんだけど。僕はビシッと人差し指をネルっちに向けて言ってやった。
「君は実に馬鹿だな」
「うっ・・」
お、ネルっち が少したじろいだ。なんか面白いかも。
「あのね、前にも言ったけど自分に正直になってってば。レン君のこと好きなんでしょ」
「な、なんで…」
いや、君と当の本人(レン君)以外みんな知っているって。面白いから黙っているだけだお。そう言おうとしたけどやめた。だって面白いから。
「じゃあ、休みの日にカイト君の事務所に行ってみれば?息抜きになるかもよ」
「迷惑なんじゃ‥」
ああもう!だからそう奥手になるなってば。じれったいなあ。
「そんな分けないっしょ。そもそもあそこ(KAITO探偵事務所)、すっごくひまだお」
「へ?」
ネルっち ぽかんとしてる。まあしょうがない。本当にあそこ人気がないのだ。理由は知らないが。うん?電話がかかってきたお。あれ?ウタだ。
「ちょっとごめんね。どうしたんだいウタ。え、緊急事態だから早く戻れ?はいはい分かりましたよ」ピッ
「どうしたんですか?」
ネルっち が心配そうに聞いてくる。
「それがね、命令でこっち(なぎさ町)によこしたのに緊急事態だから援護にあっち(銀匙町)に今すぐ戻れだって」
「なるほど」
「また来るから。じゃ」
僕はコウモリっぽい翼を広げて飛び立った。僕はキメラだからこんなことは当たり前にできる。少し疲れるけどね。
《重音テト目線END》
1時間前:銀匙町のとあるビルの屋上
「さあ、奪ったメモリを返してもらおうか」
ここでやまとは今、黒服の男ルシフェルとその部下である猫もどきの集団に追い詰められていた。やまとはポケットからメモリを取り出す。
「これって、そんなに大事なんだ…」
「もちろんだ」
ルシフェルはうなずく。
「だったら…、返してあげるよ!」
やまとは何のためらいもなくメモリを遠くへ放り投げた。猫もどきたちはそれに反応して取りに行く。ルシフェルもそれを目で追い、やまとの方へ振り返るがもう誰もいなかった。
「逃げたか。まあいい、メモリの回収が先だ」
ルシフェルはどうでもいいと感じに猫もどきたちの方へ向かった。
やまとはメモリ放り投げた直後、飛び降りて逃げていた。そして地面に激突する前に9Sを発動して空を飛びUTAU本部へ向かう。やまとは高速で移動しながら左袖のメーターを見る。
「飛行は、もってあと5分・・・できるだけ遠くへ!」
やまとはさらに加速した。
その頃、ルシフェルに猫もどきの一体がメモリを持ってきた。それを黙って受け取り、確かめるルシフェルだったがそれは「ハズレだよ」と書かれている偽物だった。
ルシフェルは無言でそれを猫もどきの頭に突き刺し「追うぞ」エレベーターで下に行き車に乗り込んで発進させた。その方向はゲキド街中心部、つまりUTAU本部だ。
「一人なら何とかなるか・・」
その後ろから猫もどきたちが追いかけていくので、かなりシュールな光景だった。
5分後・・やまとの飛行ユニットはもう限界。そろそろ落ち「え?きゃあああっ!」た。しかも運が悪いことに下には人(モデル)がいた。そのままいい音が鳴って頭から衝突してしまう。
「あてて…」
ぶつかった方はというと倒れていたが、ピコン!そんな音がしていきなり起き上がりやまとは驚く。「
「わああああああっ!って、モモさん?」
それはUTAUの一員、桃音モモだった。
「誰かと思ったらやまとさんでしたか・・痛いですよ」
「あ、エネルギーが切れてしまったのでUTAU本部まで‥」
「分かりました。お任せください」
モモが肩を貸して一緒に歩く。
「急いでいるのでしたら近道を行きましょう」
「はい・・」
道を横にそれて路地裏を歩く二人。そこはちょっとした広場になっていた。だがそこには
「モモさんごめん・・巻き込んだみたい」
なぜかビール箱に乗ってこちらを見下ろしているルシフェルと、猫もどき数十体が待ち構えていた。
「さあ、鬼ごっこは終わりにしようか。準備はいいか」
猫もどきに命令するルシフェル。
「かかれ!」
ルシフェルはかっこつけて言うが
「やまとさん。あの人たちは何者ですか?」
「あいつらは・・」
ゴショゴショ会話する二人。そして「終わりました」モモは笑顔で言う。
「では、かかれっ!」
ルシフェルは再び叫ぶが、モモはやまとの前に立ちはだかる。
「やまとさんは下がっていてください」
「は、はい」
モモの目が優しげなものから戦う目に変化する。
「今、やまとさんから聞きました」
そして手のひらにピンクの魔法陣が現れ、そこから竹ぼうきが出てきてモモの手に収まる。
「あなたたち、悪い人たちですね!」
竹箒をぶんぶん振り回し、構えるモモ。
「悪い人はモモが全員お掃除しちゃいます!」
猫もどきたちが集団で詰め寄るが、モモはホウキをうまく振り回し一体ずつ殴り飛ばしていった。飛びかかってくる奴は地面にたたきつけ、横にいるやつには足払いを、ほとんどが横っ腹に一撃が入り、動かなくなっていた。
やまとはそれをハラハラしながら見守るが、死角から猫もどきが一体襲いかかろうとした。が、後ろから誰かに掴まれ一撃をくらった。やまとはその音に気づき後ろを見てみるとそこから出てきたのは唄音ウタだった。
「ウタさん!」
「やまと、待たせたな。ルコから連絡をもらって助けに来た。テトにも連絡したから大丈夫だろう」
ウタはヘッドホンで連絡する。
「モモ、サポートに付いた。本気で行っていいぞ」
それを聞いたモモは戦うのをやめて
「はい。では、熱くなるので脱ぎますね」
ホウキのはけの部分を外した。出てきたのはキャノン砲型の杖。それはガチャガチャ変形して猫もどきの一体に狙いをつけ
「SHOOT(シュート)」
ピンクのエネルギー弾が顔面に直撃した。
「なんだそれは」
ルシフェルはそれに驚き冷静に聞く。
「これは【ほうき】です。家事育児用多目的デバイス【砲器】です」
モモはそうつぶやきながら構え
「さあ、大掃除の時間ですよ!」
エネルギー弾を撃ちまくる。
「モードチェンジ・DUSTER(ダスター)」」
砲器が変形しピンクの巨大な光のはけが出来た。そのままぶんぶん振り回すモモ。どんどん猫もどきが吹っ飛ばされ数が減っていく。一通り吹き飛ばしモモが周りを見てみると、ルシフェルが乗っていたビール箱を持って、歩いて大通りに逃げていくのを見つけた。
モモは追いかけるが「はっ」そこには猫もどきが乗っている近未来的なカブトムシに似た戦車があり、モモが出てきた瞬間に弾を撃ち込んだ。爆風があたり一帯を包みこむ。それを見ていたやまととウタはモモがいた場所ではなくその上空を見ていた。
そこには靴からのジェット噴射で飛んでいるモモがいた。
「もー、びっくりさせないで下さい!」
モモは空中で構える。
「モードチェンジ」
砲器が変形していき、先端から光の刃が出現する。
「KITCHENKNIFE(キッチンナイフ)」
そしてぶんぶん振り回すたびに衝撃波の刃が発生し
「みじん切り」ガンヘッドを次々に切り裂き、加速したモモの一刀両断が最後に決まって
「です!」
モモが地面に降り立った途端に爆発した。
その時ウタが何かに気づく。
「モモ、2時の方向。距離400、結構でかいぞ」
その方向からズシン!ズシン!とやってきたのは巨大な怪獣ゾイド『デスザウラー』と呼ばれるモデルだった。
「ゴァアアアアアアアア!」
デスザウラーは高らかに咆哮する。デスザウラーのすぐそばのビルの屋上にルシフェルはいた。
「まさか、こいつまで使うことになるとは。なんにせよ、これで終わりだ」
その言葉と同時にデスザウラーの背中のファンが回りだし、口にエネルギーがたまっていく。
「荷電粒子砲!?街中で撃つなんて」
それを見破ったらしいモモは避けようとしたが「え?」その足に猫もどきが二体くっついていて動けなかった。
「はっ」気付いたと同時にデスザウラーの口からオレンジの光線が発射され、モモのいるところが大爆発した。爆風が晴れるとそこにはピンクの魔方陣で防御していたモモがいた。
「今のはちょっと危なかったです」
モモは魔方陣を閉じて冷や汗をかく。
「モモ…ちょっと、怒っちゃいました」
そして怒りの形相で砲器を構えるモモ。
「モードチェンジ・BASTARD(バスター)」
砲器が変形していき、光の粒子が砲器の先端部分にたまっていき巨大なピンクの光球を生成する。
「TARGET・LOCK・シュ―――ト!」
その声と共に巨大なピンクの光線が発射されデスザウラーに向かっていく。デスザウラーも先程の光線を発射し反撃する。だが明らかにモモの方が押している。デスザウラーの巨体がずりずり動いているので間違いない。とうとうデスザウラーのボディのあちこちから煙が上がってきた。その時モモの光線が消滅し、なんとか耐えきったデスザウラー。
「危なかった」
ルシフェルはほっとするが何かに気づく。
「なんだ…?」
それは先程のモモの光線の細かな粒子が上空に上がっていく光景だった。上空を見てみると、いつの間にか上空に移動していたモモの持っている砲器の先に、光の粒子が集まり大きなピンクの光球ができていた。
「モードチェンジ・FINAL(ファイナル)」
砲器が今までより複雑な変形をしていき、光球の周りに巨大な帯状魔方陣が現れる。
「大気中に拡散したエネルギーをもう一度砲器に収束させる、集束魔砲」
それを見たルシフェルは口が半開きで唖然となった。
「台所の害虫にして人類最大の敵【G】を滅ぼすために生み出された【砲器】最終形態!」
縦魔方陣がくるくる回り。光球が一瞬巨大になってすぐに縮小される。砲器がパラソル型に変形し高速回転を始める。
「撃ち返せ、デスザウラー!」
思わずルシフェルは指令をだすが、自分はじりじり後退を始めた。本能的にやばいとでも思ったのだろう。デスザウラーはチャージを始めるがいまさらもう間に合わない。
「塵ひとつ残しません」
モモは砲器を構え必殺技を叫ぶ。
「PELSIKA(ペルシカ)・PHOTON(フォトン)・BREAKR(ブレイカー)!」
先ほどのとは比べ物にならないくらいの大きさの光線が、デスザウラーに直撃し、街全体を巻き込む大爆発が起こした。ウタとやまとはぎりぎり当たらない所に避難していたので助かった。ルシフェルも爆風で吹き飛んでいたが、なんとかどっかのビルの屋上に着地していた。
「こうなれば私みずから!」
ルシフェルは構えるが
「僕を忘れてもらっては困るな」
空からルシフェルの後ろに着地したのは、遅れてやってきたテトだった。翼を閉じてベレッタを取り出し振り返るテト。ルシフェルは笑っていた。
「そうか、お前ら…重音テト。唄音ウタ。そして桃音モモ、だな。まったくトップエースの大和式だけならと思っていたが、有名なUTAU三人組まで出てくるとは大誤算だ。今日のところは引き上げるよ」
そして足から消えていくルシフェル。
「また会おう。あと一つ、赤い長髪の男には気をつけたまえ。次会える時を楽しみにしているよ」
言い終えると同時にルシフェルは完全に消えた。
「終わりましたか?」
「たぶんな」
ルシフェルが消え、モモがテトと合流したのを見ていたやまととウタ。今二人は完全に油断していた。後ろから近づく存在に気づいていなかった。
「ふふふ、隙ありです」
「ウタさん危ない!」
「な?」ドゴッ
いち早く気付いたやまとの声はむなしく、ウタはいきなり赤い雷を帯びた拳で腹を殴られ、壁に激突して気を失った。
「何者ですか?」
やまとが背後を見てみるとそこには赤い長髪の仮面の男、アカイトが立っていた。そして無言で手をかざす。
「っ!」
間一髪、手のひらから出た光線をぎりぎり避けたやまとだったが
「え?」
光線の軌道が曲がりやまとに直撃した。だがやまとはとっさに9Sとなって防御していた。やまとは身構える。
「何者か知りませんが、許しませんよ」
「ウタさん、やまとさん!」
「あの赤髪は何者なんだお?まあ、こいつらの親玉だろうけど」
ビルの屋上にいるテトとモモは二人が吹っ飛ばされるところを見たのだが、先ほどいきなり現れた警察の特殊部隊っぽい赤い目の集団『レンジャーLa式部隊プロテクトギア(通称La式)』に邪魔をされ助けに行けないのだ。アカイトが現れた瞬間にこいつらが現れたので、間違いなくアカイトの部下なのだろう。テトもモモも飛べるのだが、La式のマシンガンに翼と靴を打ち抜かれ飛べない状況。モモは砲器を、テトは赤いラインのついているベレッタ二丁を構えているのだが、La式は行けないように邪魔しているだけで一向に攻撃してこない。
「さっさと終わらせます、テトさん」
「暴れるお~」
我慢できなくなった二人は撃ちまくる。だが見た目通り特殊部隊の身体能力でそれを避けてマシンガンをぶっ放すLa式集団。二人が攻撃をやめるとLa式集団も攻撃を止めた。
「もしかしてこの人たちは‥」
「たぶん、ぼくたちが攻撃したら反撃して、何もしないときは邪魔するみたいな命令をプログラムに埋め込まれているみたいだな」
つまり、人格を持たないロボットのようなプログラムということだ。
「でも‥」
「ああ。真ん中のやつは間違いなく人格を持っているお」
「ではあのリーダー格を逮捕すれば」
「あの赤髪についても聞けるし、やまとんたちを助けに行けるお」
二人が身構えると
「何者だ貴様!」La式(リーダー)がいきなりテト達じゃない方向を見て叫んだ。
「俺はカイト。探偵だ!」
ベースバイに乗り背中にBSギターを背負っていたカイトだった。
「貴様は!?くっ。お前ら、やれ!」
命令を聞いたLa式集団がカイトに向かってマシンガンをぶっ放すが、ジャキン!そんな音が鳴り響いて全ての銃弾が何かに弾かれた。よく見てみると地面に落ちた弾は全て真っ二つに切れていた。
「拙者もいるぞ」
それは物陰から出てきた楽歩が刀で弾いたからだ。
「カイトさん、楽歩さん」
「ここは僕たちが何とかするからやまとんの方に行ってくれないかい」
「分かった。気をつけなよ」
「行くでござるよ、カイト殿」
二人は急いでやまとの元に向かった。
「じゃあ、覚悟はできているよね」
「再びお掃除開始します」
テトとモモの圧倒的な威圧で人格がないはずのLa式が身震いした。
(この後の展開は一話にて)
深夜:ケロリン町のとある空地
ここには傷だらけのモデルたちが数人倒れていた。
「私の時代キタ―!!」
その中央には歓喜の声を上げる一つの人影があった。その姿はミクの体の手足部分、赤い目の頭部などが機械になっている、まさに異形。その長いロボットアームでモデルたちを引き裂いたらしい。
「ほう、面白いモデルがいますねえ」
そこにアカイトがやってきた。
「あんた誰?」
不機嫌そうに聞く異形。
「失礼しました。私はアカイトと申します。ところであなたの名前は?」
「私はシーエ。『骸音(かるね)Ca(シーエ)』この世で最も強い者の名だよ」
「シーエさんですか。これをやったのはあなたですか?」
「もちろん。私に勝てる者等いない」
「(これは使えますねえ。オリジナル君を消せるかもしれません)でしたら頼みがあります」
「なんだ?面白そうならやってやるぞ」
アカイトは5枚の写真を取り出す。それにはカイト、やまと、テト、ウタ、モモが写っていた。
「この写真の者たちを始末してくれませんか?この少女4人はUTAUの者です。私にとって邪魔な存在なんですよねえ」
「UTAU?あの実力者が多いというあの組織か。面白い、どっちが強いか確かめたかった所だ」
シーエは肩を震わせる。わくわくしているようだ。
「で?その青い髪の男は何者?」
「彼はこの町の探偵ですが相当の実力者なんですよね」
「相当の実力者か、面白い。その依頼、受けようじゃないか」
「ありがとうございます。(これであの少女(ネル)の方だけに集中できますねえ) お礼に私の部下を数人貸しましょう」
「じゃ、ありがたく使わせてもらうよ」
「フフフ、よろしくお願いしますね。あと、探偵君と戦いたかったらこの町で暴れたらいいですよ。そしたら必ず来ます。彼はお人好しの探偵ですからね」
アカイトは姿を消した。
「こいつは面白くなってきたよ。キャハハハハ!」
シーエは少々危ない奴のようだ。
翌日:ケロリン町
「なんか久しぶりだな。この町も」
カイトは朝一の電車でケロリン町に来ていた。無論自分の事務所に行くのと情報収集のためである。というわけで高台にある事務所に向かっているカイト。途中で従姉妹の『始音カイコ』に出会った。ちなみに見た目はちょっと小柄なカイト。なかなかの美人だ。
「久しぶりだな、カイコ」
「お兄ちゃん、久しぶり。ここんとこ全然帰ってなかったね」
「ミクたちの方にいたからな。それと俺、事務所に戻るから」
自分の生まれ育ったこの町では口調が変わるカイト。
「じゃあ、お昼の材料買ってから帰るから」
「分かった」
ちなみにカイコはカイトと違って自宅でもある事務所に住んでいる。カイトはいろんなモデルに情報を聞きながら事務所に向かった。
『ケロリン富士山』中腹KAITO探偵事務所
ガチャッ「ただいま」
カイトはガラスに【KAITO探偵事務所】と書かれた扉を開けて事務所内に入り自分の椅子に座る。そして途中で買ったソーダアイスを食べながら集めた情報を見て何かを考えるカイト。
「よう、入るぜカイト」
「おっ、久しぶりだな、デル」
銀髪のだらしない格好のガラの悪い、疲れたような目つきの男性『本音デル』が入ってきた。ちなみにこの町にあるカイトの行きつけの店『ワインバー・DERU』の店主でもあるカイトの親友で、名前の通りすぐに本音が出るのが特徴の男だ。
「いったい何のようだい。ちょっとこっちも野暮用があるんだけど…」
「俺はこれを持って来ただけだ」
デルは抱えていたパソコンをカイトの目の前に置き、そのままパソコンを起動してどっかに繋げる。映ったのは欲音ルコだった。
「なんでルコさん?」
「ああ、さっきこいつの部下がこれ持ってきてよ。お前に渡せって言うから、わざわざ持ってきてやったんだ。面倒だったぜ」
「やっぱ一言多いな。それよりなんで俺にこれを?」
すると画面内のルコが答える。
≪「テト達から昨日のことを聞いてな。お前にいつでも連絡できるようにな。それよりも」≫
「なんだ?」
「始音カイト、君に依頼がある」
「は?」
かしこまったルコにいきなり依頼され、UTAUのリーダーからの依頼なのでカイトは思わず変な声を出した。
「それはいいですけど…。どんな依頼何ですか?」
「それがな、ケロリン町の住人が異形のモデルに襲われたとついさっき連絡が来てな。その異形を何とかしてくれないか。礼はするぞ」
カイトは少し考えてから答える。
「いいですよ。そもそも俺はこの町が気に入っている。町の住人が困っているというのなら何とかするまでですよ」
それを見たデルはふっと笑いぼそっと呟く。
「男の顔だな、カイト。酒飲みたくなったら俺の店来いよ。とっておきを奢ってやるからよ」
「ああ、ありがとな」
「ふん、せいぜいがんばりな。なんか情報手に入れたら伝えてやるからよ。じゃあな」
「では頼んだぞ、始音カイト」
通信はそこで切れ、デルも出て行こうとしたが
「そうそう、忘れていた。ネロが来たぜ、カイト。あとで迎えに来い」
出る直前で何かを伝えた。
「ありがとう、デル。この依頼が終わったら行くからネロ君によろしく」
「ああ」
ネロとは何者だろうか?
その後、カイトは昼まで情報収集をし、正午になってカイコの昼食を食べてからは調査を始める。そしてモデルたちが襲われたという場所を調べていた。
「やっと来たね。探偵さん」
そこにシーエが現れ、BSギターを構えるカイト。
「君が犯人か?」
「そう。あんたをおびき寄せるためにいろいろ襲うのは本当に楽しかったよ」
「俺をおびき寄せる?どうゆう意味だ」
「そりゃあんたとバトルしたいからさね。どっちが強いか見極めるためにね」
その言葉にカイトは怒りで体を震わせた。
「俺をおびき寄せるためだけにモデルたちを傷つけたと…」
「それがなにか?」
「あんただけは許さん!女だからといって手加減しない!」
「そう来なきゃね。(てか私を女扱いしたのはこいつが初めてかも)キャハハハ!」
「俺はあんたを捕まえ、償わせてやる(見たところ、プログラムがイカレただけみたいだからな)」
「できるものならやってみな」
カイト、マジギレ。プログラムがイカレたモデル、シーエに勝てるかどうか?次回、ネルの因縁編完結!
次回、UTAU!VOCALOIDの事件簿・・・・・
「ヒャッハ~楽しいねえ」「お前のその魂、絶対元に戻してやるよ!BSギター、全開」≪カイジョシマス≫「ネルは何者なんだい」「今から話すのはネルの過去だ」「その事件以来、ネルは心を閉ざしてしまった」「亞北ネロ君、来てくれ」
第3話『リプレイ 亞北ネルのビギンズナイト(始まりの夜)最高の贈り物(プレゼント)』
「俺からの豆知識。カイトの事務所がある『ケロリン富士山』は山側からは富士山に見え、海側からは山のような斜面にある町並みの集合体に見えるケロリン町の名物だ。俺の店はそのふもとにあるんだぜ」by本音デル
放仮ご「ヒャッハー!恥ずかしいぜ!」
カイト「完全黒歴史だな。あんまり修正もしていないだろう。あまり思い出したくなくて」
デル「ホント、色々ダメだなおい。というか中盤あたり、あれMMDドラマの部分を文章にしただけだろ」
放仮ご「失礼な!大幅に変えているよ!だからパクリではない!」
ウタ「これで文句言われたら何もできないけどな」
放仮ご「ぐっ…とりあえず、感想待っています!こんな駄文に付き合ってくれて感謝します!ダメなところをどうぞ指摘してください!」