リンside
「ロードローラで轢いてやんよ~♪」
私こと鏡音リンは此間マスターに調教された歌詞を鼻歌交じりに歌いながらロド丸を綺麗に拭いていた。うん、綺麗になった♪でもこの頃エンジンの調子がおかしいんだよな・・・日夜レンを追いかけているからオーバーヒートでも起こしたのかな?・・・だったら、よし冷やそう。私はさっそくメイコ姉の紅いレーシングバイクに跨り、ヘルメットを付けないでアクセルを全力で吹かし、ウィリーしながら奔り出す。目的地は・・・ケロリン町だ。
私は現在、島と島を繋ぐ長いブリッジを走っている。前にミク姉とレンとカイト兄とネルがレースをした場所だ。あの時はロド丸をかっ飛ばしたなぁ・・・にしても長い。ゲキド街から少し近い銀匙町からケロリン町に繋がる橋なのだが、言うなれば現実世界のレインボーブリッジを二倍にしたような長さの橋だ。確か電車はこの海の地下に繋がっているんだっけ。だーれがこの世界を作ったんだろうねぇ。まあいいや。
しばらくすると昭和の街並みに似た雰囲気の、急な山の様に住宅が建て並ぶケロリン町にやってくると、海がよく見えるケロリン富士山の中腹にあるカイト兄の事務所・・・KAITO探偵事務所に来ると扉を開き、中にいたミク姉に挨拶する。
「おっはー、ミク姉」
「あ、リンちゃん。おはよう」
「ねぇねぇ、カイト兄は今どこ?あとついでにゼロさんとハルさんは?」
「お兄ちゃんは依頼の調査で、ゼロさんとハルちゃんはデルさん所のBARに行っているよ。ところでこんな朝早くにどうしたの?」
「えっとさ、私のロド丸の調子が悪いから冷やそうと思って」
「ロド丸って・・・ああ、あのロードローラDA!ですか。だったら冷ネギあげよっか?」
「いや、それはいい。とりあえずさ」
私はミク姉が差し出してきた凍った葱を押し返し、そのまま冷蔵庫を開く。そこにはさすが夏というか、ハーゲンダッツ全種類×20にガリ●リ君にア●スの実にバニラアイスにチーズリゾットアイスに葱アイス・・・より取り見取りだね。一部意味不明だけどアイス中毒のカイト兄だもんね。
取り敢えず私は持参したクーラーボックス(リツが作った四次元式)にアイスを手当たり次第に突っ込み、持ち上げて扉に向かい、ミク姉に一瞥してから外に出る。
「じゃあこれ、持っていくねーミク姉」
「えっ!?それお兄ちゃんの・・・行っちゃった」
30分後:ゲキド街
さてと、と言う訳でゲキド街の我が家・ボカロ荘に来たわけだけど。レンはまだ眠ってるみたいだ。まったく、あの寝坊助め。アレで私の双子の兄か?低血圧なのはわかるけどさ・・・まあいいや。私はさっそく裏庭に置いてある私の愛車・ロド丸の元に向かい、エンジン部分を開いて傍にクーラーボックスを置き、次々とアイスを開けてエンジン内に投入する。うん、これで冷えただろう。と思ったその瞬間、ドカーンと水蒸気爆発のような音が響き、ロド丸が大爆発を起こして木っ端微塵となった。
「・・・ええーーーー!?」
「何だ何だ!?今の何の音だリン!」
「あ、レン。それがさ・・・何かロド丸にアイス投入したら爆発した。何で?」
その音で起きたのかレンがやって来て、私が事情を説明すると黙りこくり、右足を高く振り上げた。
「何でじゃねェェェェェっ!?」
「へぶしっ!?」
そして何故か踵落しを脳天に喰らい、私は頭を押さえて涙目で反論する。
「何すんのよアホレン!?」
「お前馬鹿か!何でロド丸にアイスを投入したんだよ!?そんなことしたら壊れるに決まっているだろうが!しかもそんなアイス何処から持ってきた!?」
「うん?カイト兄の所から」
「もっと駄目だろうがァァァァァァっ!?」
「あぎゃばっ!?」
さらに拳骨を喰らい、私はやり返すべく握り拳を振るうがレンはそれを受け止め、逆に関節を極めてきた。
「痛い痛い痛い痛い!?」
「何いきなり襲いかかってきているんだよお前は」
「ギブギブギブギブ?!謝るから放して!」
「ほらよっ」
「・・・グスン」
解放されるが、何も知らなかったのに怒られたことと大事な
「だぁもう、泣くな!しょうがないな・・・確か貯金があったはずだからそれで新しいロードローラーを買って来い。アレが無いと移動手段に困るしな」
「うん、分かった・・・農協行ってくる・・・」
私はそのままトボトボとゲキド街のの町外れにある倉庫に向かった。・・・あ、カイト兄が死んでいるかも。怒られるの嫌だなぁ・・・
そんなこんなで、ロド丸二号を注文し、そのあとやって来たカイト兄にこってり怒られた私はミク姉とレンとカイト兄とメイコ姉とルカ姉とネル、ネロ、ハク姉、デル兄、楽歩さん、グミ、セレ姉、リナ、キク、ゼロ兄と一緒に花火を見になぎさ町に来ていた。もちろん、全員浴衣を着てだ。いつもは車が走る道路には屋台が並び、幻想的な風景を醸し出していた。
カイト兄は蒼い着流しの上からマフラーを巻き、かき氷のブルーハワイを美味しそうに食べている。
その隣でミク姉とセレ姉がそれぞれネギ刻みと餡子をかけたのを、リナは何故かハバネロをかけた奴を、グミはメロンをそれぞれ食べて時折頭を押さえ、
ルカ姉はタコ焼きを、メイコ姉とハク姉は焼きイカを、ネルとネロは焼き鳥を、キクはリンゴアメを、楽歩さんは焼きナスを、デル兄とゼロ兄は焼き玉蜀黍をそれぞれ食している。
そしてレンはチョコバナナを食し、私はとりあえず買った大玉タコ焼きという私の握り拳ほどはある巨大なタコ焼きを食べる。
「うーん、食べ応えあって美味しい~!」
「おい、そんな調子じゃ腹を壊すぞ?」
「大丈夫だもん!私のお腹はこれぐらいじゃ満たされないよ!」
レンの忠告を無視してバクバク食べる。美味いんだからしょうがない。するとそこでテトさんやウタさん、モモさんにルコさん、リツさんといったUTAU勢と出会い、一緒に行動することになり・・・大きな爆発音が響いた。花火が打ち上がり始めたのだ。
「うん?」
そんなこんなで、夜空を飾る美しい光に見惚れていると、カイト兄が一人離れて路地裏に入っていくのを見付けた。どうしたんだろう?と思い何気なく見てみると、カイト兄は脇が露出した巫女服を着た少女二人を連れて出て来た。・・・誰だろう?見たことないな。
「どうだ霊夢に夢月。こっちの花火は」
「星が全く見えないから美しさ半減ね」
「それでも十分綺麗ですけど」
「・・・まあ、あっちの花火と比べたらな」
カイト兄の知り合いかな?名前を呼んでいるし。何か気に入らないな・・・
「おーいリン、あっちに射的があったから行こう!」
「えっ、ちょっ、グミ。無理矢理はちょっと…」
まあ、その直後上機嫌でやって来たグミに連れられて何もできなかったわけだが。・・・ちなみに射的で今話題の最新型テレビゲームを当てた。どうだ、思い知ったか!
まあそんなこんなで楽しい毎日を送っています。・・・誰かいない気がしてならないけどね。
と言う訳でリンside、前回の後日談でございます。季節外れだけど花火に屋台をしてみました。色々ツッコミどころがあるようにしています。楽しんでいただけたなら幸いです。