銀魂×TOV   作:takowasa

8 / 10
8話ができたので投稿します。

8月1日には上げようと思っていたんですが、思ったより時間がかかってしまいました……。


渡る異世界は災難ばかり

~シャイコス遺跡~

長い道を抜け、ようやく東のはずれにあるシャイコス遺跡の入口に到着した、銀時、リタ、ユーリ、エステル、カロル、ラピードの一行。

シャイコス遺跡の入口両脇には太く、大きい石柱が二本建っており、その柱の先には、縦に二つ並び建つ風化したアーチの門が続いている。

噴水もあり、今となって尚、そこからは止めどなく水が湧き、流れ続けていた。

遺跡の建造物、外壁、柱、アーチには、所々苔とツタの葉が生え、地面からは草や木が石畳をぶち破り、自生している。

もう、何百年も前からここに存在し続けてきたのであろう遺跡は自然に侵食されつつあった。

人が作った人工物とそれを侵食する自然の光景……見る人が見れば、たまらない光景だろう。

リタを先頭に銀時たちは、シャイコス遺跡の入り口を通って進む。

一つ目のアーチに差し掛かかると、リタは足を止め、後ろにいる銀時たちの方を振り向き、「ここがシャイコス遺跡よ」と、呟く。

「はぁ~、また、遺跡になんかに来ることになるとはよォ……」

風化した遺跡の建造物を見ると、異世界に飛ばされた日のことを思い出すのか、銀時のテンションが少し下がる。

「え!? 銀さん、前にも来たことあるの?」

カロルが興味深そうな様子で聞く。

「別の遺跡だけどな……。色々あったんだ、これ以上聞かないでくれ……」

低い淀んだ声で、銀時はカロルの追求を拒む。

「え~、そんな言われ方されると余計、気になっちゃうよ」

カロルは不満そうな表情で銀時に言う。

「騎士団の方々の姿が見えませんね」

カロルと銀時がやり取りをしてる横で、遺跡を眺めながらエステルが呟く……すると、ラピードが前に歩き出て、何かを知らせる様に地面を見つめ始めた。

下をよく見ると、一部分の石畳が風化して無くなりその部分の土がむき出しになっている。そこに大量の足跡が、残されていた。

「足跡がある。しかもまだ新しいよ。数もいっぱい」

土の足跡たちを見ながら、カロルが言った。

「騎士団か、盗賊団か、その両方かってとこだろ」

一番後ろで、ユーリが答える。

「きっと、フレンの足跡もこの中にあるんでしょうね」

エステルはフレンの姿を思い浮かべながら、そう呟いた。

「そうだな……」

と、相鎚を打つユーリ。

「足跡が、あんのはいいけどよォ……肝心の騎士や盗賊共の姿が見えねぇ、どこ行った? やっぱ、もう奴らとっくにトンズラしちまった後なんじゃねーかァリタ?」

銀時は死んだ魚のような濁った目にリタを映しながら、怪訝な顔つきで問いかける。

「いいから、早くこっちに来なさい」

めんどくさいのか……将又、リタ自身もわからないのか、リタは銀時の問いには答えず、とにかく遺跡の奥へとユーリ達を案内しようとする。

そんな様子のリタに銀時は頭を掻きながら片眉を上げる。そして、それ以上、銀時から言葉は出なかった。

一方、遺跡の奥へ誘導しようとするリタを見て、ユーリはおちょくった声で、いらない一言を言い放つ。

「モルディオさんは暗がりに連れ込んで、俺たちを始末する気だな」

「……始末……ね。そのほうが確かにあたし好みだったかも」

リタは微笑しながらユーリにそう返事を返すが、明らかに目は笑っていない。

「不気味な笑みで同調しないでよ」

不穏な場の空気にカロルは顔を青くし、低い声で言う。

「な、仲良くしましょうよ」

エステルが、若干声を引き攣らせながらもリタとユーリを宥める。

「そうそう、いがみ合ってもしゃーねぇだろ。とりあえず、盗賊団共と騎士団を探そうやァ」

そう銀時がまとめるように言った後、一行はまた歩き出し、遺跡の奥へと進みだした。

風化した石畳を黙々と進み、シャイコス遺跡の噴水の少し横だろうか、そこで、銀時たちは足を止めた。

銀時たちが足を止めた場所のすぐ近くには噴水だけでなく、水瓶を持ち翼の生えた女性の像のオブジェが建っている。

「奥へ進んだのはいいが、相変わらず、誰の姿も見当たらねぇな」

ユーリが辺りを見渡しながら呟いた。

「もっと、奥に行ってみますか?」

エステルが言う。

「奥って言ってもなぁ……」

遺跡のさらに奥の場所に道は続いているが、どうにもそこからは、人の気配は感じられない。

「銀さんの言った通り、誰かいるようには見えないよね。足跡はあるのに……」

カロルが付近に目を配りながら言う。その後ろで、リタは左の掌に肘を置き、右手で頬を触りながら口を開く。

「まさか、地下の情報が外に漏れてんじゃないでしょうね……」

「地下?」

「どういうこった?」

リタの言葉に銀時とエステルの二人が反応する。

「ここ最近になって、シャイコス遺跡の地下へと続く入り口が発見されたのよ。まだ一部の魔導士にしか知らされてないはずなのに……」

リタは訝しんだ表情をしている銀時とエステルに説明をする。リタの説明を聞く限り恐らく、情報の入手経路は不明だが、盗賊団はどこからかシャイコス遺跡の地下の情報を入手し、遺跡の地下に侵入した可能性が高い……。どおりで、地上の遺跡には、人っ子一人見当たらないはずだ。

「それ機密事項なんじゃないか? 俺たちに教えていいのか?」

壁にもたれ、腕を組みながらユーリはリタに問う。

「しょうがないでしょ。身の潔白を証明するためなんだから……ていうか、もう漏れてんだから関係ないわ」

「身の潔白ねぇ……」

答えるリタに不信の念を抱いているユーリは疑うような眼差しをリタに向け呟く。

しかし、そんなユーリには構わず、リタは女性の像の左横の石畳の傷の方に視線を向けた。

「地面にこすれた跡があるね」

リタの隣に立ちカロルが言う。

カロルが言った通り、地面にはしっかり何者かが地下へ行くため、女性の像の台座を動かしたと思しき痕跡が残っていた。

「発掘の終わった地上の遺跡くらい盗賊団にあげてもよかったけど、来て正解だったわ」

リタは石畳の傷を見て、地下に盗賊団が居るのを確信する。

「なら、早く追いかけないと。これを動かせばいいんでしょ?」

言って、カロルは像の右横に立ち、精一杯力を込め、台座を押し始めるがびくともしない。

当たり前の事だが、像は子ども一人で、退かせるほど軽い重量ではないのだ。

「はぁ……はぁ……」

「ほら、行くぞ。もうちっとがんばれよ」

「踏ん張れやァ、カロル」

息を切らし、困った様子のカロルを見て、銀時とユーリも像の台座に手をつけ押す準備を始めた。

「あ……う、うん……」

二人に返事を返すカロルの声は苦しそうだが、頼もしい姿の二人にカロルは少し安心感を覚える。

呼吸と力を合わせ、三人は像の台座を押し始めた。すると少しずつ、動き始める台座。

「おい兄ちゃん、おっめ……なんで、片手で押してんだ。両腕でやれや」

と、銀時。

「しゃあないだろ。刀持ってんだから……」

「置けばいいだろ。」

「チッ、わかったよ……」

銀時に言われて、舌打ちをしながらもユーリは素直に刀を石畳に落とし、両腕で再度押し始める。

どんどん動く台座。

「うんしょっと……」

台座が動く感触を感じ、カロルはさらに力を込め踏ん張る。

「おら、もう……少しッ……!」

ユーリも少しだけ苦しそうな声を出す。だが、三人とも手を休めず、押し続けた。

そして、男手三人で到頭、重い台座を動かし切り、シャイコス遺跡の地下へと繋がる階段が姿を現したのである。

台座を押した後、疲れたのかカロルは地面にへたり込む。

「カロル、大丈夫です?」

エステルが心配そうな表情と声で、カロルに聞く。

「これくらい大丈夫だよッ……はぁ……はぁ……はぁ……」

心配するエステルにカロルは強がるが、息も絶え絶えで疲労困憊と言ったご様子。

「大丈夫じゃねーだろ。少しだけ休むか?」

銀時は腰に手を当てながらカロルの顔を見る。

「休まなくても平気……」

言って、カロルは乱れた息を整え、立ち上がった。それを確認すると、ユーリが地下へと続く階段を下りていく。

ユーリに続いてラピードが、その次がカロル、エステル、リタそして、最後に銀時の順番で、地下へと入って行った。

 

 

 

 

 

~シャイコス遺跡の地下~

 

 

シィアコス遺跡の地下内部へ降り立った5人と一匹……遺跡の地下内部には広大な空間が存在していた。

入ってきた入口付近には、大きな岩塊が散乱し、地下遺跡の下の場所へと、続く坂道もある。

下には、深く広い窪みがあり、そこに大量の地下水が流れ込み大きな湖が作られている。まぁ所謂、地底湖とか言うものだ。

地底湖の水は透き通っているが、下は深すぎて底が見えず、不気味な水中を覗き込むと吸い込まれそうな気分になる。

そんな地底湖の上には、誰がどういった方法で作ったのかはわからないが、地下遺跡の奥深くへと行くための通路と大きな足場が、建設されていた。

カロルはラピードと一緒に……ユーリ、エステルはカロル達から少し離れた場所で、下に広がる大きな地底湖や足場を静かに眺めている。

「遺跡なんて、入るの初めてです」

初めての遺跡、見たことのないものばかりで、興味津津と言った様子のエステル。

その後ろから、最後尾のリタと銀時が階段を下り、姿を現した。

「そこ、足元滑るから気をつけて」

入り口横の坂道を下ろうとするエステルにリタが注意を促す。と、同時に早速、銀時がリタの後ろで足を滑らせ、頭を地面に打ちつける。

「グホォッ!」と、痛そうな声を漏らす銀時。それを見てリタは「この馬鹿みたいになるから……」と、言葉を継ぐ。

ユーリがリタに視線を送る。

「なに見てんのよ……」

ユーリの視線に不愉快な表情を表すリタ。

「モルディオさんは、意外とお優しいなあと思ってね」

顔に笑みを浮かべながら冷やかすようにユーリは言う。

「はぁ……やっぱり面倒引き連れてきた気がする。別に銀時と二人だけでも問題なかったのよね……」

からかうユーリにリタは、溜息を吐きながら後悔と呆れたが混じった様子で呟く。

「リタはいつもギントキと一緒にこの遺跡の調査に来るんです?」

エステルがリタに聞く。

「いつもは一人よ。今回は色々引き連れてきたけど……」

「一人で……! 罠とか魔物とか危険なんじゃ……怖くないんですか?」

リタの言葉に驚きながら、エステルは続けて質問する。

「何かを得るためにリスクがあるなんて、当たり前じゃない……。その結果、何かを傷つけてもあたしはそれを受け入れる」

リタは平然とした口調で答える。

「傷つくのがリタ自身でもですか?」

エステルが言う。

「そうよ」

即答するリタ。その口調には、一切迷いがない。

「悩むことはないんです? 躊躇ったりとか……」

妙に何回もリタに質問をするエステル。その姿は、必死に何かを確かめようとしているようにも見える。その何かはエステルにしかわからないが……。

「なにも傷つけずに望みを叶えようなんて悩み……心が贅沢だからできるのよ」

腕を組み、下を俯きながらリタはテンションの低い声で答えた。

「心が……贅沢……」

エステルは両手を胸に当てながら、小さく呟く。さらにリタは言葉を継ぐ。

「それに魔導器《ブラスティア》はあたしを裏切らないから……。面倒がなくて楽なの」

そう言い残すと、リタは先に坂道を下りながら遺跡の下へと歩いていく。

「なんか、リタってすごいです。あんなに迷いなく、物事をきっぱりと言い切れて……」

そう、ユーリ達に発言するエステルの声からは少し、リタへの畏れが感じてとれる。

「自分にとって何が大切なのか、それがはっきりしてんだろうな」

ユーリはエステルの少し前に立ちながら言った。

「わたしは、まだその自分にとっての大切なものがよくわかりません……。ギントキはどうなんですか?」

エステルが、銀時の方に顔を向ける。

「ア? 俺!?」

まさか、この流れで自分に振られるとは思っていなかった銀時は驚いた表情をし、少し焦る。

「ギントキも何かを得るためなら……何かを為すためならば、自分が傷ついても……何かを失っても平気ですか?」

エステルは真っ直ぐ銀時の目を見ながら問う。そんな様子のエステルに銀時は僅かに困った表情をしたあと、起き上がり答えた。

「どうだろうなぁ……難しいことはよくわからねーが……ただ、もし自分が傷つかねぇでも何かを得たり何かを『護れる』方法があるってんなら、俺ァ、迷わずそれをとるかね。まぁ、『そうさせてくれねぇ』のが世の常だが……まったく、世知辛いもんだ」

銀時は気だるい声でそうエステルに言うと、リタの後を追い、坂道を下る。

「つまり、ギントキもその方法がないなら、自分が傷つこうとも自分が何かを失おうとも厭わないってことですね……」

エステルは銀時の背中を瞳に映しながら小さく呟く。

「ここで、考え込んでもしょうがないだろ。とりあえず、ついて行こうぜ」

ユーリの言葉にエステルは小さく頷き、歩き出す。それを確認しユーリ、カロル、ラピードもエステルに歩幅を合わせながら坂道を下り始める。

先に下へと降りていたリタは盗賊団や魔物がいないか辺りを見渡し、警戒していた。

地下遺跡の下は中央のエリアを中心に三つの通路に分かれている。

一つは、右の方向に地下遺跡の奥へと続いてると思しき通路。

二つ目は前の方向の階段を上った先にある通路。そして最後の三つ目は銀時たちが、来た道の通路、これですべてだ。

「どうだ、なんかいるか?」

遅れて、下へとやってきた銀時がリタに問いかける。その銀時の後ろには、ユーリ、エステル、カロル、ラピードの姿も。

「なんの気配もしないわ。盗賊団もこのエリアには居ないみたい……」

リタは銀時の方に少し顔を向けながら返事をする。

「てことは、やっぱもっと奥のほうか……」

銀時は、右隣の離れた遺跡の奥へと続いているはずの通路を見ながら言う。

しかし、その通路に行けない事情があった。何故かというと、遺跡の奥へ進むための通路はあるが、その通路に渡るための道は断たれていて、行くことができないからだ。

飛び超えるにも段差と距離が空きすぎて無理がある。そう簡単に物事は都合良く進まない。

「通路は目の前にあるのに道が断たれてて、行けないね……どうするの?」

カロルがリタに聞く。

「あそこに遺跡の仕掛けを動かすための魔導器《ブラスティア》があるわ。あれを起動させれば道が現れるはず」

リタは言って、左の離れた場所にある巨大なオブジェのような魔導器を指す。

その魔導器がある場所に行くには前の方向にある階段を上がり、その先にある通路を通らなければいけない。

「はぁ~……。なんで、遺跡ってのはどこもかしこもめんどくせぇ造りになってんだァ? もう少し、侵入者側に配慮した造りにしろや」

「いや、侵入者側に配慮しちゃだめでしょ。」

と、冷静にカロルが銀時に突っ込む。

「とにかく、つべこべ言わず装置の所に向かうわよ。そうしないと先に進めないんだから……」

リタは気色ばみながら階段を上がり、装置へと続く通路を歩いていく。それにつられるように銀時たちもリタの後ろを慌てて追う。

リタを先頭に銀時一行は歩くが……先を歩いていたリタが何かに気づくと、突然座り込み通路の隅のガラクタを見つめ始めた。

リタの様子に怪訝な顔をする銀時たち。

「おい、何やってんだ?」

奇妙な行動をとるリタに銀時が聞く。だが、リタは銀時の言葉に返事をせず、「この子は……駄目か……」と、ブツブツ独り言を呟くばかり。

「おい、ガラクタ触んな。バッチィから離しなさい! もう! この子ったら、まったくゥ……何回言っても言うこと聞かないんだからァ~」

うっざいお母さん口調でリタに注意をする銀時。

「ガラクタじゃないわッ、これは筺体《コンテナ》よ。あんたも一度目にしてるでしょ……てか、ものすごい腹立つんだけど、その口調」

頬に青筋を立てながらリタが言う。

「発掘前の魔導器《ブラスティア》初めてみた。こんな風になってるんだ」

カロルは物珍しそうな様子で呟く。

「古代の人々は、どういった意図で魔導器《ブラスティア》を遺跡に埋めたんでしょうか?」

疑点を上げるエステル。

「わからないわ……。そのことは現時点でも謎だらけで、推測や仮説が飛び交ってるのが現状だし」

と、リタ。

「こん中に水道魔導器《アクエブラスティア》とかねぇかな」

言いながら、ユーリは勝手に物色を始める。だが、お目当てのものは見つからない。

「その中に魔核《コア》は無いみたいですね」

呟くエステル。

「ないのか。じゃあ、動かないね……」

カロルが残念そうな声で言う。

「魔核《コア》と筺体《コンテナ》がセットになってて、その上どちらも壊れてないような魔導器《ブラスティア》早々発掘されたりはしないのよ」

言って、リタは立ち上がり、銀時たちに背を向ける。その横でエステルがゆっくり説明をし始めた。

「術式により魔術を発現させる役割を持つ魔核《コア》、その魔術を調整、制御するのが筺体《コンテナ》。その二つが合わさったのが魔導器《ブラスティア》。魔導器《ブラスティア》は個々によって、違う性能を持ち、その性能を表す紋が魔核《コア》上に浮かぶ、現代技術の進歩で、筺体《コンテナ》の復元、生産は可能となったが魔核《コア》を再生させるのは、今となって尚、不可能である……です」

エステルが丁寧にわかりやすく、魔導器の説明をしたが、銀時には意味のわからないお経にしか聞こえない。

カロルやユーリは理解できているのだろうか……そんなことを思いながら銀時は盛大にあくびをする。

「要するに魔核《コア》は再生も生産もできない唯一無二の貴重品って話だろ? そりゃ、泥棒共も大喜びで盗むわな」

そう発言するユーリは、エステルの説明の要点だけはちゃんと理解していたようだ。

「別にまったく魔核《コア》を作り出せないってわけではないわよ。エステリーゼが言った本の内容はちょっと古いの」

興味深い発言をするリタ。

「それって、魔核《コア》を作り出す技術がもうできてるって事です?」

エステルがリタに聞く。

「簡単な魔核《コア》の復元には成功してる。オリジナルの魔核《コア》よりは大分性能は劣化するけど……」

そうリタが答えた時、長い道草に嫌気がさしたのか、めんどくさそうな口調で、銀時が口を開く。

「おい、もういいだろ……。十分、わかったから早く先に進もうぜ」

銀時は、先に続く後ろの通路を親指で指す

「ギントキ退屈しちゃったみたいですね。」

頬笑みながらエステルが言う。

「お前の旦那もイラついてるみたいだし、そろそろ行くか」

また、リタを茶化すユーリ。

「誰が旦那よ……ぶん殴られたいのあんた?」

リタは威圧した声を出しながらユーリを睨む。

「おい、何やってんだおめーら! 置いてくぞォ!」

もう先を歩き始めていた銀時が、立ち止っているユーリ達に声をかけた。

その銀時の声を聞いて、4人と一匹はゆっくり銀時の背中を追い始め、筺体の溜まり場を後にする。

 

 

 

 

 

短い通路をただ進み、魔物が現れることもなく簡単に装置のもとへと着いた銀時一行。その時間、約3分。

だが、実際装置まで、たどり着くのに10分程かかった。ほとんどあのリタの道草に時間を取られたといっていいだろう。

「あれ、意外と誰にも邪魔されず簡単についたな」

銀時は拍子抜けと言った様子で呟く。

「近くで見ると結構大きいね。この魔導器《ブラスティア》」

装置を見つめながらカロルが呟く。

「うん、魔核《コア》もちゃんとセットされてる。銀時、これ」

装置の筺体に魔核がちゃんと付けられているかリタは確認すると、銀時にあるものを手渡そうとする。

リタが銀時に差し出したのは指輪だった。差し出した指輪はリタが遺跡に迷い込んだ銀時を脱出させるために使ったものと同じ指輪だ。

それを見て銀時は、一歩、足を後退させる。訝しんだ表情をするリタ。

「どうしたのよ……。受け取りなさい」

「いや、出会って二週間で、いきなりプロポーズとか無理だわ……なんか結婚適齢期過ぎたがっつく女みたいで重い」

「プロポーズじゃないわよ! この指輪で、魔導器《ブラスティア》の魔核《コア》を撃てって言ってんの!」

頬に青筋を立てながらリタはシャウトする。

「あぁ、んだよォ、そっちのことか……なら最初からそう言えや、抜けてんなァ」

胸を撫で下ろす銀時。

「抜けてんのはあんたの頭のネジよ!」

と、リタのそんなツッコミを背に銀時は指輪を指にはめる。

「で、付けたけど、どうすりゃいい?」

リタに指示を仰ぐ銀時。

「前の遺跡であたしがやった通りにやればいいのよ。魔核《コア》の前に指輪を出せば自動的にエアルが照射されるから……」

そう言われて、銀時はリタに言われた通りに指輪を魔核に向ける。すると、指輪からエアルが照射され、魔核に当たった。

指輪によってエアルが充填された魔導器の魔核には紫電の紋が浮かび上がり、作動し始める。

「ストリムの紋ですね。移動を示す紋章だったはず……」

エステルが浮かび上がった紫電の紋章を見て呟く。

その時だった。作動した魔導器の装置によって、地底湖の水中から隣の離れた通路と銀時たちのいる通路を繋ぐための階段が現れる。

「おっし、これで遺跡の奥へ行けるな」

表情に笑みを浮かべながらユーリが言うが……装置を作動させ、起きる現象は良いことばかりではない。

階段が浮上した後、遺跡の一部分の壁が前に突き出る。その突き出た壁が縦に割れると、灰色の岩石の体を持つ屈強なゴーレムが複数姿をあらわす。

壁だと思っていた物はゴーレムの両手だったらしい。

「フアァッ! な、な、な、なにあれ!?」

ゴーレムの姿を見たカロルが怯えた声を上げる。

「罠よ。侵入者を駆除するための」

カロルとは対照的にリタは冷静な口調で言う。

「やっぱ、こうなるのか……。おい、リタ」

と、銀時が指輪をリタに返そうとするが、リタの手は伸びなかった。

そんなリタに「どうした?」と、銀時が聞く。

「この先でも使うと思うから、あんたが持ってて……。この面子の中で一番戦い慣れてるあんたが先陣切った方がいいでしょ?」

「そうかい……じゃあ、持っとくぞ」

銀時の言葉にリタは無言で頷いた。

「おい、おめーら! 遅れんなよ。しっかりついてこい!」

銀時はユーリ達を叱咤すると、腰の愛刀、洞爺湖を力強く引き抜く。

銀時に続くようにユーリ、エステル、リタ、カロル、ラピードも武器を構え、いつでも戦闘ができる態勢に入った。

まず最初に先陣の銀時が駆けだす、その後ろをユーリが追う。

白兵戦主力の銀時とユーリから少し距離を空けながらエステル、カロル、リタ、ラピードの順で、その後ろを走る。

接近戦が得意なメインアタッカーの銀時、ユーリは前衛を受け持ち、魔術と剣も扱え、近~中距離戦ができるエステルは中衛を……。

肉弾戦が得意でなく、魔術が攻撃メインのリタは後衛の方……ラピードは後方の敵に警戒しつつバックアップをするため最後尾に陣取り、それぞれの役割に応じたポジションについている。

カロルは本来、前衛に就く立場だが銀時やユーリも居る上、ゴーレムもあの二人ならなんとかできると考え、後衛に就いていた。

本音を言うと、カロル自身ビビっていたと言うのもあるが。

さて、そんなカロルを尻目に前衛の銀時とユーリは暴れに暴れる。

ゴーレムに真正面から近づき、攻撃を仕掛けようとする銀時。

ゴーレムは迎撃するため片腕を大きく横に薙ぎ払うが、銀時は腕が払われる前に上に飛び、それを回避する。

空を切るゴーレムの腕、空中に飛んだ銀時はそのまま上段斬りの構えをとり、ゴーレムの頭に目掛けて、落ちながら洞爺湖を振り下ろし見事にゴ―レムの岩の頭を砕いた。

頭を粉砕され首から上がなくなったゴーレムはそのまま銀時の前に倒れ伏せる。

その横を青い波動が飛ぶ、ユーリの蒼破刃だ。ユーリの振るった刀から放たれた波動は後ろのゴーレムに真っ直ぐ飛び、直撃した。

蒼破刃を食らいたじろぐゴーレム、その隙をユーリは逃さず無防備なゴーレムをニバンボシで叩き斬る。

斬られたゴーレムは縦に綺麗な断面を残しながら真っ二つになった。

そんなユーリに張り合うように銀時は間を置くことなく二匹目のゴーレムに取り掛かリ始める。

走りながら、銀時は背中を向けているユーリの頭を踏み台にしゴーレム達の頭上を再び高く舞い上がった。

勝手に頭を踏み台にされたユーリは「おいッ!」と、頬に青筋を立たせ、目を三角にする。

そんなことは知ったことかと言った様子の銀時は空中で、洞爺湖の刀身を地面に突き刺すような形で下に向け、そのままゴーレムの頭部に洞爺湖の切っ先をぶちこむ。

ぶち込んだ後、銀時はすぐにゴーレムの頭部から洞爺湖を力ずくで引き抜き、地面に着地する。その銀時の横でゴーレムは倒れ、ただの岩塊となり果てた。

止まることのない二人はどんどんゴーレムを駆除していく。

ゴーレムに容赦なく振りはらわれる洞爺湖とニバンボシ。

銀時とユーリが通った後はゴーレムたちの無残な残骸しか残らず、正に無双の一言が似合う暴れっぷりだ。

そのゴーレムの残骸たちが溢れる通路をエステル、カロル、リタ、ラピードは通る。

「す、すごいですね……二人とも」

通路の惨状を見て、困ったような口調でエステルが呟く。

「そうだね……ボ、ボクが出るまでもないみたい。残念だよ」

そう発言するカロルの表情は残念ではなく、安堵が表れていた。

「楽でいいわ~」

と、リタ。

そんなことを言っている内にゴーレム達を退け、もう中央エリアまで戻ってきていた銀時たち。

そして、装置によって、浮上した階段を上り、地下遺跡の奥へと続く通路にようやく足を踏み入れる。

「おい、みんなちゃんとついてきてっか!?」

ユーリが後ろを振りむきながらエステルたちに確認をとる。

「大丈夫です。みんなちゃんといます」

エステルはリタ、カロル、ラピードの姿を確認しユーリに答えた。

「ついでにゴーレムもついてきてるけどッ!」

焦った口調で、カロルが知らせる。

「マジでか!?」

と、カロルの言葉に驚いた様子を見せる銀時。

カロルが言った通り、大量のゴーレム達は銀時たちを追いかけて、中央エリアに入り銀時たちが居る通路にまで差し迫っていた。

潰しても潰しても際限なく沸く、圧倒的物量を見せつけるゴーレムたち……。

「チッ、追いかけられたら面倒だ……しんどいが、やるしかねぇ」

ゴーレム達を見て、舌打ちをしながらユーリは、ニバンボシを構える。

その時、リタが叫んだ。

「銀時! そこに装置があるから作動させて!」

「ア!?」

銀時は、リタが指すところに目を向ける。ゴーレムばかりに目を取られ、気付かなかったが通路の隅に装置と思しき、魔導器が確かに設置されている。

銀時はすぐさま指輪を魔導器の魔核に向ける。指輪から光が照射され、魔核に紋が浮かぶと、すぐに装置は動き出した。

通路を繋ぐ階段が再び、地底湖の水中の中に沈み始める。

馬鹿なゴーレムたちは、道が無くなったこともわからず数匹、湖の中に落ちていく。とりあえず、これでゴーレムたちが追いかけて来る事はないだろう。

「た、助かった……」

一言そう呟くと、カロルは、床に尻をつく。

「休んでる暇ないわよ。さっさと遺跡の奥に行って、やること終わらせないと」

そう言って、リタは遺跡の奥へと向かって、走り出す。

銀時たちもリタの背中を追う。取り残されそうになるカロル。

「うわ! ちょっと、みんな待ってよ!」

焦りながらもカロルは起き上がり、みんなの後を必死に追いかけるのであった。

 

 

 

 

 

 

長く複雑に入り組んだ通路を歩く、銀時一行。

途中にもいくつか魔導器の装置が設置されており、それを作動させながら道を作り、遺跡の奥へ奥へと、どんどん進んでいく。

一々装置のところまで行き、ギミックを作動さないといけないなんて、銀時の言うとおり、この遺跡は本当に面倒な造りだ。

そんなしちめんどくさい道中を歩きながら、銀時が指輪を見て呟いた。

「しかし、大活躍だな……この指輪」

「それは、ソーサラーリングですよ、ギントキ。」

銀時の言葉に反応したのは、エステル。

「術式を文字結晶化することで、エアルを照射することのできる魔導器《ブラスティア》だったはず……遺跡では鍵の役割をもつと『お城』の本で読みました」

銀時にわかりやすく説明する親切なエステルだが、その説明の中のあるワードにリタが反応する。

「お城?」

リタが反応したのは城という言葉だった。エステルはハッとした顔をすると、手で口をふさぐ。

「ふ~ん、その指輪、魔導器《ブラスティア》だったのか」

ユーリが会話に割って入ってくる。何かをごまかすように……。

「術式とか文字なんたらとかは、わかんねーけど、色んなもんがあんだな。魔導器《ブラスティア》ってのは」

エステルの説明を聞いた銀時が感想を言う、その横で、リタは怪訝な表情を強めていた。

あのお城という言葉、そして、それに反応した時にエステルが見せた動揺した表情……。

明らかに何かを隠している様子に不審と思うリタだが、今、問いただしてもきっとまともな答えは返ってこないだろうと考え、その思いは声に出さず、リタは心中に収め、エステルに問いただすことはなかった。

 

 

 

 

 

 

そんな会話があった後、地下遺跡の奥へ進むこと二十分程だろうか……一行は広場の様なところに行きついた。

これ以上進めるような道はなく、行き止まり。ここが、地下遺跡の最深部らしい。

広場の奥の中央には高麗納戸の体色を持つ、体長4~5メートルほどのゴーレムが立っている。

銀時たちが倒した雑魚ゴーレムたちとは大きさも形も異なっていた。

ゴーレムが動き出す気配はないが、ただそこに立っているだけでも相当な威圧感を放っている。

リタが、ゴーレムのもとに駆け寄る。

「なんだ、このデカブツ……」

自分の身長の二倍以上はあるであろうゴーレムを見上げながら銀時が呟く。

「こんなんじゃなくて、水道魔導器《アクエブラスティア》がほしいな……俺は」

そう言って、ゴーレムを触ろうとするユーリ。

「ちょっと、不用意に触らないで!」

それを見てリタは、すぐにユーリを注意する。注意されたユーリは素直にゴーレムから離れた。

「この子を調べれば、念願の自立術式を……」

と、ブツブツ独り言を言いながら、リタはゴーレムの近くで何かを調べ始める。

「つーか、盗賊団のことはどうなった?」

銀時がそう小さく呟いた時、「ない!」と、リタの声が遺跡内に響く。

「どうしたァ?」

叫ぶリタに銀時が聞く。

「魔核《コア》がないのよ。この子の魔核《コア》も誰かに盗られてる」

そうリタが銀時に答えた時、ラピードが一人の人間の気配に気づき、唸り声を出しながら威嚇し始める。

ラピードが威嚇している方向に目を向けると、上の足場のところにローブを身に纏い、見た感じ魔導士の出で立ちをした男が立っていた。

男は、フードをすっぽり被り、顔を拝むことはできない。

銀時たちに自分の姿を見られた男は慌てた様子で近くにあった瓦礫の影に隠れる。

「なんで、隠れんだ? 出てこいよ」

怪訝な表情をしながら、銀時が男に言う。

銀時に言われ、大人しく男は瓦礫の影から出てくる。

「誰よ! あんた!」

男に正体を問うリタ。

リタに正体を聞かれた男は銀時たちを指差し、言った。

「わ、私はアスピオの魔導器《ブラスティア》研究員だ! お前たちこそ何者だ! ここは立ち入り禁止だぞ!」

男は銀時たちを指差しながら叫ぶように言うが、それにリタは片眉を上げながら男に切り返す。

「はぁ? あんた、底抜けの馬鹿ね。あたしはあんたを知らないけど、あんたがアスピオの人間ならあたしを知らないわけないでしょ」

「すんごい、滅茶苦茶なこと言ってる……」

呆れた口調でカロルが言う。

カロルの言う通り、リタの言ってることは滅茶苦茶なように聞こえるが、案外間違いでもなかった。

魔導士やアスピオの街の住人なら、リタ程の有名な天才魔導士の名を知らない者はいない。

それを証拠に銀時がリタと一緒にアスピオに来た時にはみんなリタの顔を見ただけで、驚く者や血相変えて、逃げだす者が出ていた。

とにかく良い意味でも悪い意味でもリタの名と顔は、アスピオ中に知れ渡っているのだ。

リタの名を知らないものはほとんどアスピオの部外者と言っていい程だろう。

男は歯を噛み締め、頬に汗を垂らす、騙しきれないと思った男は、ゴーレム……いや、ゴライアースの首元へ寄る。

「ケッ、随分と邪魔の多い仕事だ……騎士団といい、お前らといい! 面倒だ、こいつで全員始末してやる!」

本性を現した男はゴライアースに体に魔核を取り付けた。

魔核を取り付けられたゴライアースの高麗納戸色の体表に青いラインのような光が浮かび上がり、その巨体が動き出した。

「うわッー! 動き出したよ! こいつ!」

起動したゴライアースに驚きながらカロルが叫ぶ。

ゴライアースは一番近くにいたリタをターゲットに定め、その石の柱のような分厚く大きい腕を横に振るう。

「リタッ!!」

エステルが叫ぶが、リタは避ける暇すらなくゴライアースの右腕の攻撃をもろに食らう。

リタは真横に吹き飛ばされ、壁に体を激しく打ち付け、そのまま地面に倒れ込む。

エステルがすぐにリタに駆け寄った。

「リタ! 今、治療します」

そう言って、エステルは治癒術を発動し、リタの体の傷を癒す。

その時、治癒術を受けたリタは驚いた表情をしながら突然エステルの左手首を掴む。

「あんた……これって……」

エステルの手首を見ながら弱々しい声で、リタが呟く。

「な、何!?」

リタの反応にエステルも驚いた表情をする。

「今のは…………」

「え、えっと……私はただ治療を……」

戸惑いを見せるエステルに後ろからユーリが叫ぶ。

「おい、すぐにそこから離れろ! エステル!」

「え?」

ユーリの声を聞いたエステルが後ろを振り向くと、大きな腕を振り上げ、エステルごとリタを殴り潰そうとするゴライアースの姿が瞳に映る。

エステルは、リタを抱き、覆うように庇う。

ゴライアースがエステルたち目掛け、容赦なく腕を前に突き出し殴ろうとしたその時、エステルとリタの前に人影が飛び出す。

飛び出したのは銀髪の男……銀時だった。

銀時はゴライアースの巨腕を洞爺湖で、受け止める。

直後、銀時の体に重い衝撃が走った。銀時の体にはゴライアースの尋常ではない力が伸し掛かる。

大きく膨れ上がる銀時の腕と足の筋肉。筋肉にかかる負荷は計り知れない。

「おいッ……! なに……してやがるッ! さっさと、そいつ抱えて……ふんぬぅ! ……離れろ!」

銀時は、鬼気迫る声で、呆然としているエステルに呼び掛けた。

銀時に言われ、エステルは「は、はい!」と返事をし、リタに肩を貸しながらその場を離れる。

エステルたちが離れたのを確認すると、銀時は、腕にさらに力を込める。

すると、徐々にゴライアースの腕が押し返されていく。

「なめてんじゃねーぞォッ! デカブツゥゥゥ!!」

呼号し、銀時は、木刀でゴライアースの巨腕を跳ね除ける……だが、ゴライアースは右腕を弾かれながらも空いている左腕を横に薙ぎ払う。

銀時は、ガードできずに左腕の薙ぎ払いを食らう。リタが食らったものとは威力も数段違った。

体から軋む音が鳴り、ゴライアースの腕が銀時の体にめり込む。

銀時は為す術なく、そのまま吹き飛び、壁に激突した。

壁に大きなクレーターを残しながら、銀時は口から血を吐き、地面に倒れる。

さらにゴライアースは地面に倒れた銀時を追撃するため、巨腕二対を大きく上に振りかぶり銀時に向かって、その両腕を振りおろした。

ゴライアースの両腕は轟音を立てながら、銀時がいる地面を割り、粉塵を舞い上げる。煙のせいで、銀時の安否は確認できない。

「ギントキ!!」

エステルが叫ぶ。その横で、カロルが血の気を失った顔で、小さく呟いた。

「銀さん……死んじゃった……」

 




9話は出来次第、投稿したいと思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。