緑谷と離れた後、僕は少々悩んでいた。家はまぁどっかの空き地...ゴミだらけの海があったな。あそこなら誰も寄り付かないだろう。そこに建てるとして(僕の能力をもってすれば簡単なことである)、学校は?行くべき、だろう。
さて、どこにするか。緑谷は確か、雄英高校と言っていたか。
ふむ...僕もそこにはいるとしよう。
というかそれ以外に高校は知らない。なぜなら僕はこの世界に来たばかりだからな。
よし、そこを受けよう。
そういえば僕はもう高校生だが、今は中学3年生ということにしている。
よし、家を建てるか。
――――――――――――
30分後、立派な家が出来上がった。
カーペットをひいて、ベッドでも置いておけばとりあえず過ごせるくらいにはなるだろう。
中々の広さなので開放感がすごい。
次は水道と電気をなんとかして、受験を申し込んで、ほかにも色々しないとな。
幸いお金はこっちでも同じだったし、お小遣いもたくさんある。
生活は十分できるだろう。
「ほらほら、もっと強く押せ!」
「(お、重い...!)」
んん?なんか今聞き覚えのある(心の)声が聞こえた気が。
「こんなのでへばってちゃ、強くなれないぞ!」
「ぐ、ぐぅうううううう!!」
いやうん、緑谷だよな?
もう一人は多分オールマイトだよな?しぼんでるけど。
少し窓から覗いてみる。
そこにはゴミを片付けている二人がいた。訓練でもしているんだろうか。
はぁ、妙なところに家を建ててしまった。
まぁ僕が関わらなければすむこと...あっ、目が合ってしまった。
「緑谷少年。あの家の住人に挨拶しに行こう。この海にはしばらく世話になる」
「はい!あ、あれ?斉木くん!」
ばれた。
「知り合いか?」
「はい!今日知り合ったんですけど、悩んでいる僕を助けてくれた人で!」
「そうか!」
それからはもう察しの通り。話しかけられて、よろしくされて、雄英に行くこともばれて、色々だ。なんか真剣に聞かれてしまったので個性はサイコキネシスということにしておいた。
「斉木くん、一緒に頑張ろうね!」
あぁ、そうだな。
そういえばなぜオールマイトと一緒にいるんだ?
その言葉を聞いて二人があたふたする。
「え、え、ええと!こ、こ、この人はオールマイトじゃないよっ!ねっ、ね!」
「そそそそうだな、私は決してオールマイトでは!!」
「この人はその、僕の師匠ってだけで!」
よっぽど知られてはいけないのか、ものすごい勢いで焦っている。焦ると汗をかくって本当なんだな。
「(どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう)」
「(まずいぞまずいぞまずいぞまずいぞまずいぞ)」
心の中がすごい。
「とととにかく、この人はオールマイトではないから!その、僕たち訓練に戻るね!」
...まぁ、そういうことにしておこう。
次話でやっと雄英の試験になります。