チッ、どういうことだ
この気、ヘルの気のようだ
いくらなんでも出現頻度が高すぎじゃないだろうか
俺はいま、魔法の森の家で修行をしていたのだ
しかし、ここからすぐそこ、つまり魔法の森からヘルの気が突如として現れたのだ
この気の感じ...近いな...
「黒フード、逃げたほうがいい」
「う〜ん、そうかな?この程度なら、別になんの問題もないと思うんだけど」
なんの問題もないだと?
こいつは何を言っているんだ
ヘルは俺が微妙なラインだ、そんな奴を、なんの問題もないだと⁇
「とにかく、さっさと逃げろ」
「わーったわーった、仰せのままに」
あぐらをかいていた黒フードは、よっこらせというように立ち上がり、頭の後ろで手を組みながら玄関に向かって行った
ふぅ、さてと
どうしたものか...
とりあえず金剛身を発動しておこう
気の感じからして、どうやら妖夢たちもこっちに向かっているようだし
それまで俺が持ちこたえれば、こっちのもんだろう
とりあえず、ヘルの近くに行かなければいけない
俺の目の前に、ヘルがいる
しかも闇の波動をこれでもかというくらい吹き出している
「どうした、俺を切りつけないのか?」
あきらかに嘲笑していやがる
そりゃ俺だって斬って終わるならそれでいいよ
だけど俺の今のミッションは時間稼ぎで、お前を倒すことじゃないし
「ふんっ、まぁいい。こっちから行かせてもらうっ!!」
ヘルは少し屈みながら走ってくる
は、速い‼︎
俺は霊力を纏わせた足を使って、上に飛び上がる
危なかった、あれにいくらの金剛身を使っていても当たってたら死んでたな
「夢想封印!!」
この声...このスペカ...来たな
「ヤッホー」
時雨ちゃんが手を振りながら言う
「遅いぞ、死ぬとこだった」
「これでもちゃんと急いだんだぜ?」
これには魔理沙が答える
「おしゃべりに夢中か?」
ヘルが言う
「いや?俺たちはお前を殺すことに夢中だ」
俺は若干のドヤ顔で言う
こんだけの人数いるなら勝てるだろ、今俺幻力使えないけど...
「言ってくれる、まぁ、俺の目的は達成している。さっさと帰りたいのだが...」
ヘルはそう言うと、キリッとこちらを一瞬だけ睨みつけけたと思うと、ヘルの姿が消えた
ど、どこに行った!?
「神楽お姉ちゃん!」
「え?」
時雨ちゃんが神楽を庇うように前に出ると、神楽は意味がわからず?を浮かべた
実を言うと俺も何が何だかわからない
てゆうか、時雨ちゃん以外誰も何もわからなかった
「ほぉ、見えてたか...まぁ、思考能力は変わらないんだな」
ヘルが言い終わったと同じか、少し遅めか、時雨の身体中から血がブシャっと吹き出した
俺含め、誰も何が起こったかわからなかった
ただ、時雨ちゃんが死にかかっていることだけが、頭に刻み込まれたのである
時雨ちゃんは虚ろな目を閉じて行きながら、自分の血でできた足元の血だまりに倒れた
みんな目の前の惨状に、ただ唖然とするだけしかできなかった
5秒が経ち、10秒が経ち、15秒が経ったか経たなかったぐらいに、みんな頭がようやく理解した
“時雨がやばい“っと
「魔理沙!あなたの箒で永遠亭まで連れて行って!!」
「わかった」
魔理沙は時雨ちゃんを背負うと、箒に乗って永遠亭に向かって最速で向かう
気づくと、ヘルは消え、静寂が訪れた
俺たちは、ただただ今の惨状に絶望するしかなかった
時雨要素多目ですいませんm(_ _)m