ポケットモンスター サン&ムーン ~出会えてよかった~ 作:モモワ
アローラ! 今日のポケ問題はこの俺 サトシが出題するぜ!!
それじゃあ問題! 今日のお話で セレナがバトルに繰り出したポケモンはだーれだ?
【A:テールナー B:ヤンチャム C:ニンフィア D:ジグザグマ】
答えは小説の最後で発表するぜ!!
ここはククイ博士の家の玄関前
サトシとセレナの前に突然現れたのは 2人の母親 サキとハナコだった
サ&セ「「ななななな……何でママがここに!!?」」
2人は息ピッタリに同じリアクションをし そんな2人の様子を見て
サキとハナコは顔を見合わせ やれやれといった笑みを浮かべた
ハ「まぁとにかく……久しぶりねサトシ! 元気そうで何よりだわ
ピカチュウちゃんも元気そうね?」
ピ「ピッカー!」
ピカチュウは手をあげてハナコに挨拶した
サキ「…まっ 言いたいことは色々たっぷりとあるけど……セレナも無事で何よりだわ」
久々に会う娘の姿にホッとしながら サキはセレナに声をかけた
一方のセレナは心苦しい思いだった あれほどしろと言われていた連絡を怠り
その結果 カロスから遠く離れたこのアローラの地にサキが来てしまったのだから
セ「あ………あの……ママ その………」
サキ「全くこの子は… 最近連絡をよこさないから ホウエンで何かあったんじゃないかって
心配してた矢先にこれだもの… 全く 我が娘ながら手が早いんだから…」
セ「!!?// て……手がはやいって!!? 違うのママ! その……」
サト「あ…あの セレナはちゃんと電話しようとしてたんです!」
慌てるセレナにすかさず助け舟を出したのはサトシだった
サ「セレナは今朝からずっと電話かけてたんですけど… その…
何度かけても繋がらなかったみたいで…」
サキ「そりゃ 昨日カロスを出発したんだから繋がらないのは当然よ」
ごもっともだ 「それならもっと早く連絡しなさい」と言われてしまえば
何も言い返す言葉がなくなってしまう
セ「ごめん…ママ! もっと早く連絡しなきゃいけなかったんだけど… その…
私も突然周りの環境が色々変わって… 焦ってて…その……」
慌てながら謝る娘の姿に サキは少々あきれながらも ホッとした表情を浮かべていた
サキ「とりあえず……単刀直入に1つ聞いていい?」
セ「えっ?」
サキ「………ホウエンの一人旅はもう諦めたの?」
セ「!!」
サキ「自分の歩く未来は自分で掴み取りたいって 私に言ったのはうそだったの?」
セ「ち…ちが」
サ「違います!!」
セレナの返事よりも先に 力強い声で叫んだのはサトシだった
サ「セレナはホウエンのコンテスト修行を諦めたりしてません!
現にセレナは スクールが休みの日は その休みを削ってまでホウエンに行って
ちゃんとコンテストにも挑戦してるんです!!」
セ「サトシ…//」
自分を必死にかばってくれるサトシの姿に セレナの頬は紅潮していた
サ「ククイ博士にコンテストのためなら休みをとってもいいって言われても
セレナはスクールもコンテストもゼンリョクで挑みたいからって休まないんです!
それだけでも大変なのに 俺たちの食事とか洗濯とか セレナは全部手伝ってくれて…」
必死に娘をかばうサトシの姿に サキは最初目を見開いて驚いていたが
その表情は徐々に穏やかなものになっていった
サキ「………フフッ 安心してサトシ君 全部知ってるから」
サト「えっ?」
サキ「ありがとう 娘のためにそこまで真剣になってくれて!
連絡をサボってた罰として ちょっと意地悪してみただけだから」
サキの表情を見て サトシもセレナも理解した 彼女は真剣に叱りにきたわけじゃない
娘を心配するあまり また 娘の成長した姿を見たくて 来てくれたのだということを
セ「……ママ 連絡ができたなかったのは本当にごめんなさい! でも…安心して!
私 サトシが言ったように 自分の夢…諦めてないから!」
サキ「………えぇ 分かってる! ヤシオさんから全部聞いたわ
あなたがこのアローラに来てからも ずっと頑張ってるってね!
それと……サトシ君」
サト「ひゃい?」
突然名前を呼ばれ サトシは思わず変な声が出てしまった
サキ「……ありがとう いつも娘のこと気にかけてくれて! セレナが頑張れてるのは
あなたがいつも励ましてくれてるからなんでしょ?」
サト「いや… 俺の方こそ セレナには本当世話になりっぱなしで…………セレナ!
いつも……ありがとな!」
セレ「……ううん// 私が……サトシからもらったものに比べたら…全然…//」
下を向いていたが セレナの顔が真っ赤だということはサキもハナコもすぐ理解した
ハ「セレナちゃん いつもサトシのこと面倒みてくれてありがとうね! サトシ!
分かってると思うけど セレナちゃんへの感謝の気持ち……忘れちゃダメよ?」
サト「わかってるよママ! セレナには本当…感謝してることいっぱいあるんだから!
ハ「ならよろしい! とはいえ……さすがに最初聞いた時は驚いたわよ!
いくら一緒に旅してたとはいえ セレナちゃんと同じ屋根の下で暮らしてるなんてね」
サ&セ「「!!?/// あ…あの… それは……」」
2人同じように仰天し 2人同じように赤面し 2人同じように言葉を重ねる姿を
サキとハナコは面白げに見ていた
ハ「サトシ! まさかと思うけどセレナちゃんに変なことしてないでしょうね?」
サ「なっ!!?/// し…してないしてない!! す…するわけないじゃんか!!」
ハ「本当に? セレナちゃんは年頃の女の子なのよ! あなたの知らないところで
気がつかないまま彼女に迷惑かけてることだって…」
セ「な……ないです!!」
ハナコの会話を遮るようにセレナが叫んだ
サ「サトシには……本当助けてもらってばかりなんです!!
カロスを旅してた時も… ここアローラに来てからも… サトシは…
サトシはいつだって私のこと……助けてくれて………///」
先ほどとは逆で 今度はセレナがサトシを庇って熱弁していた
自分がどれだけサトシに助けられたか どれほどささえられているのか
あまりに熱心に語るセレナの姿を見て ハナコの表情に自然と笑みがこぼれる
ハ「(セレナちゃん…本当にサトシのこと大好きなのね 全く…こんな素敵な子に
ここまで想われてるのに ウチの子ときたら……)」
ハナコはまだ知らなかった すでに自分の息子が「鈍感」から1歩も2歩も前進し
2人がそういう関係になっているということに
タ「…………こりゃ本物だな」
ユ「でしょ!? セレナ変わってないな~ っていうかますますサトシのこと
大好きになっちゃってる~♪」
家の外で中の会話を聞いていたタケシとユリーカは 笑いながら話し合っていた
タ「本気でサトシに惚れてるんだな………全く この幸せ者め!」
セ「あっ……ごめんママ せっかく来てくれたのに玄関に立たせっぱなしで
さぁ入って! ククイ博士は今留守にしてるけど…」
サ「あ 俺お茶いれてくるよ!」
ハナコ達が家を訪れてから15分ほどして ようやく2人を家に招きいれた
率先してお湯をわかしにいくサトシの姿に ハナコは彼の成長ぶりを
少し垣間見た気がして嬉しくなった
ハ「あ サトシ! カップは7人分用意するのよ!」
サト「分かってるって!」
サトシは戸棚からカップを7つ取り出し 並べたところで彼は疑問を抱いた
サト「……あれ? 7つ!?」
サトシは改めて人数を数えた 自分にセレナにハナコにバリヤードにサキ…
家の中にいるのは5人だけだ これではカップが2人分多いことになる
サト「ママ 何で7人分? まさか1人で2人分飲むんじゃないよね?」
ハ「ふふっ いいのよ! だって後2人いるんだから」
サキ「そうそう セレナ! あなたに会いたいっていうから連れてきたのよ!」
サ&せ「へっ!?」
2人の言ってる言葉の意味が最初は分からなかった しかし玄関の扉が開いた次の瞬間
2人はその言葉の意味をすぐさま理解するのだった
タ「よっ! 久しぶりだなサトシ!」
ユ「サトシー セレナー 久しぶりー!!」
サト「タケシ!!」
セ「ユリーカ!!」
玄関に立っている1人の男性と1人の幼い少女の姿を見た瞬間
思わずその名を叫んだ2人 そしてユリーカはそのままセレナに抱きつき
セレナも嬉しさのあまりユリーカをギュッと抱きしめるのだった
懐かしい仲間達と再会したサトシ達 ちょうどお茶の準備も終わったので
自己紹介もかねてお茶の時間とあいなった
タ「では改めて 俺はタケシ! 元はカントー ニビジムのジムリーダーで
ポケモンブリーダーを経て 今はポケモンドクターになるための修行中だ!
サトシとは長い間一緒に旅をしたんだ! カントーにジョウトにホウエン
シンオウにも行ったな!」
サ「タケシは 俺の旅仲間の中で1番付き合いが長い奴なんだ!」
ピ「ピーカッチュウ!」
小皿に乗せられたクッキーをつまみながら元気よく返事するピカチュウ
ピカチュウも久々にタケシに会えて 嬉しそうだった
またタケシからは 相変わらずピカチュウの毛並みは整ってて 大事にされてるなと
お褒めの言葉をもらった
セ「セレナです! カロスのアサメタウン出身で サトシはユリーカ達と一緒に
カロス地方を旅してました 将来は みんなを笑顔にできるポケモンパフォーマーを
目指してます!」
セレナもタケシに自己紹介をし 続いて再度ユリーカが自己紹介をした
セ「あの… それでサトシとは……昔…」
タ「あぁ知ってる!」
セレナが話を切り出す前に タケシは頷いた
タ「さっきユリーカから全部聞かせてもらったよ! サトシと出会った時のことや
ポケモンパフォーマーの修行を頑張ってること そしてあのこともね♪」
セ「ひぇっ!!?/// ユ…ユリーカ!! タケシさんに何言ったの!!?///」
ニヤッと口元をゆがめるタケシを見て セレナはそれがどういう意味か即理解し
すぐさま隣でニヤニヤしながら自分を見ているユリーカに詰め寄った
ユ「別に~ ありのままのことをタケシに教えただけだよ~♪」
セ「ううっ/// もぉ!!///」
このメンバーじゃ最年少のユリーカだが 恋愛に関しては誰よりも敏感で
カロスを旅している時も しょっちゅうセレナをドキッとさせる発言を連発させていた
ある意味最も油断のならない相手ではあるが セレナにとっては
サトシのことを相談できる唯一の妹的存在でもあった
タ「まぁまぁ 焦ることはないさ! これからゆっくり前進していけばいい!
ポケモンパフォーマーの修行も その胸に秘めた想いもな! …それと俺のことは
呼び捨てでいいぞ! 俺もそのほうが気が楽だし!」
その後お茶をしながら タケシはサトシと出会った時のことを話して聞かせた
タケシがサトシと出会ったのは サトシが旅に出てからわずか2週間後くらいと聞き
いかにタケシがサトシと長い間旅をしていたかということを改めて思い知らされた
タ「あの頃のお前は本当無茶苦茶な奴だったよなー? 岩タイプが専門の俺のジムに
飛行タイプのピジョンや 電気の効かないピカチュウで挑んでくるし」
ユ「サトシって無鉄砲なとこは変わってないんだねー」
セ「本当! でも今じゃちゃんと相性考えてバトルしてるサトシだけど…
サトシにもそんなやんちゃな時代があったのね」
サトシの話は本人からいろいろ聞いたことはあったが タケシが語る話は
共に旅をしたセレナとユリーカも初めて耳にする興味深い話ばかりだった
サ「タケシ………その話やめない?」
タ「まぁいいじゃないか! 事実は事実なんだし」
サトシは時折涙目になってタケシに話をやめるよう頼んでいた
セレナ達にとっては新鮮な話でも サトシにとっては恥ずかしい過去でしかなかった
ユ「でもサトシ ちゃんとバッジをもらえたんだから タケシに勝ったんだよね?」
サ「…………いや 勝ってないんだ」
サトシのその言葉に2人は驚いた
サ「確かにタケシにジムバッジをもらえたけど… 俺 ちゃんと勝ったわけじゃないから
スプリンクラーの作動でイワークがダメージを追ったのは単なる偶然だし…
タケシが本気だったらピカチュウはとっくにイワークの攻撃で戦闘不能になってたし…」
タ「……でもなサトシ」
タケシはサトシの顔を真剣に見つめながら言った
タ「……俺はお前にバッジを渡したのは 間違いだったとは思ってないぞ!」
サ「えっ!?」
一瞬意味が理解できず 手にとって口に運ぼうとしていたクッキーをサトシはポロッと
地面に落としてしまった
タ「ルール上 あれは反則行為じゃなかったし… むしろ俺の兄妹達が
トドメをさそうとピカチュウに指示を出しかけていたお前を静止させた行為の方が
立派な反則行為だ でもお前は……自ら試合を放棄した」
サトシが自ら試合を放棄した その事実に共に旅をした2人の少女は目を見開いて驚いた
タ「勝ち目がないからじゃなく… お前はあの時俺に言ったよな?
『スプリンクラーの作動は完全なる事故だ そんなことに頼らなくても
今度は正々堂々俺に勝ってやる』って…」
それを聞いたセレナは「サトシらしいな」と笑顔で彼の方を見た
タ「……正直最初はお前のこと トレーナーになったばかりで まだ何も分かってない
調子に乗った初心者トレーナーだと思ったさ! でも……2度目に俺に挑戦してきた時
あの時のお前の目は真剣そのものだった そして結果に満足せず
試合を放棄して去って行くお前の後姿を見た時 俺は思ったんだ…
『こいつは俺が今まで戦ってきた挑戦者とは違う… もしかしたらこいつは
将来とてつもないトレーナーになるかもしれない』ってな」
そしてタケシは その後サトシを追いかけ 彼にジムを勝利した証である
ジムバッジを渡したのだった 本人は最初拒否していたが
タケシは今まで人に話したことなかった自分のことを話した
本当はトレーナーではなくブリーダーを目指したいと思っていたことを…
タ「俺は今でも忘れない 試合を放棄して去って行くお前の後姿を見て… 俺は悩んだ
こんな面白いトレーナーはそうそういない こいつはきっと俺が今まで見たことのない
すごいトレーナーになるんじゃないか… ならばその成長っぷりを…
俺はこの目で見てみたい!」
そして彼はサトシの旅についていくことを決めたのだった
兄妹をほっておくわけにもいかず 一度は諦めかけた夢だったが
父ムノーの進めにより タケシはサトシの旅に同行することを決意したのだ
セ「サトシは……昔から何にでもゼンリョクだったんだね」
ユ「サトシらしいよね」
サ「はははは… でもタケシ 本当お前には感謝してる! ありがとな
何も分かってない 無茶苦茶だった俺の旅についてきてくれてさ!」
タ「こっちこそ! お前の旅についていけて楽しかったよ! 本当言うと……今でも
またお前と旅をしたいと思ってる! でも…」
サ「分かってる!」
何か言おうとしたタケシのセリフを サトシが遮った
サ「ポケモンドクターは タケシがようやく見つけた夢に向かう道なんだ!
俺も…タケシが一緒だとすごく嬉しいし助けるけど… でも 俺のために
その大事な夢の道をあきらめてほしくない! タケシにはタケシの夢がある!
だから俺 タケシにはその夢に向かってゼンリョクで進んでいってほしいんだ!」
タ「…………ははっ お前も言うようになったな!」
かつて一緒に旅をした手のかかる弟も 今では人から尊敬され 慕われる
立派なポケモントレーナーとなった そのことを誰よりも喜んでいるのは
間違いなく彼だろう
その後サトシ セレナ ユリーカ タケシの4人で市場へと向かうことになった
話題がタケシの料理の話になり サトシがそれだけ高評価をくだすタケシの料理を
みんなも食べてみたいという流れになり その買い物のために
市場に向かうことになったのだ
セ「シトロンの料理も美味しかったけど タケシの料理も楽しみ~♪」
サ「あぁ! タケシの飯すっげー美味いからな! 楽しみにしてていいぜセレナ!」
サトシが自慢げに語ったので ユリーカはちょっと意地悪な笑みを浮かべて
その質問をサトシにぶつけてみた
ユ「ねぇサトシ! セレナとタケシじゃどっちの料理の方が好き?」
サ「へっ!?」
ニシシと口元をゆがめて尋ねてくるユリーカに サトシは困惑した
サ「えっと…… どっちって言われても… 俺セレナの料理もタケシの料理も
どっちも好きだし…」
ユ「………はぁぁ サトシわかってないなー」
サ「へっ?」
突如飽きれた様な顔をするユリーカが サトシに追い討ちをかける
ユ「そこはウソでもいいからセレナって言うところなんじゃないの!?」
サ「あっ! えっと…その…//」
タ「全く! お前はトレーナーとしては成長してるが そっち方面は
一向にまだまだだな!」
2人に攻め立てられ サトシは返す言葉もなかった
しかし そんなサトシに何もせず ただ黙ってみているような彼女ではなかった
セ「ううん 私…料理はまだまだだし 多分タケシにはかなわないと思うから…
それに…私の料理を好きって言ってくれただけで 私は充分嬉しいよ//」
天使のような笑顔でサトシを攻めることもなく 逆にフォローしようとするセレナ
そんな彼女の健気な姿にタケシは腕を組みながら感動していた
タ「(セレナは本当にサトシを一途に想い続けてるんだな…………あぁサトシよ!!
お前はどうしていつまでたってもそうなんだぁぁぁ!!)」
タケシは心の中で悲痛の叫びをあげていたが 次の彼女の一言で
タケシのその考えは改められることとなる…
セ「あっ! それよりサトシ 帰ったら今度こそママ達に…」
セレナは何かを思い出し サトシを呼び止めた
よく見れば彼女は無意識のうちかどうか定かではないが
サトシの上着をギュッと軽く握り締めている
サ「あっ! そうだ…すっかり忘れてた!」
サトシもそのことを思い出し あちゃ~と頭に手を載せて後悔した
サ「帰ったら今度こそママにちゃんと……いわなくちゃな! 俺達のこと………//」
セ「……うん// 大丈夫 ママならきっと……//」
そこでタケシは気がついた セレナはともかくとして よく見ればサトシの方も
頬を紅潮させ 何やら恥ずかしげな態度をとっていることに
タ「えっ? ま……まさかお前」
ユ「何ー? 俺達のことって?」
ユリーカが尋ねると 2人はさらに顔が赤くなった
セ「……………とりあえず 先にユリーカ達だけでも…//」
サ「あ……あぁ そう…だよな?//」
2人は照れながらユリーカ達の方を向き 声をそろえてそのことを伝えた
サ「あ…あのさ 実は俺達…………」
[newpage]
2人からの爆弾発言というか衝撃発表に ユリーカとタケシは呆然と固まってしまった
サ「………本当はさっきママ達に言うはずだったんだけど//」
セ「完全に……タイミング逃しちゃったからね//」
タ「お… おぉ……」
タケシは固まったままではあるが 全身をブルブルと震わせ 何やら声をあげていた
サ「!? どうしたタケ…」
タ「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!! サトシ!! よくやった!!
よくやったぞ!! よくぞそこまで成長してくれたああぁぁぁ!!」
サ「はああっ!!?」
突然大きな声で叫びだしたかと思ったら タケシは蛇口をひねった水道のごとく
大量の涙を流しながらサトシの両肩にドンと自分の手をのせた
タ「もはや絶望的だと思ってたが………そうか! そうかそうか!!
とうとうお前もそっちの道に気がついてくれたか!! うおぉぉぉぉぉぉぉ!!
俺は男として……お前の兄貴分として今猛烈に感動しているぅぅぅぅぅ!!」
タケシは感動のあまり 完全にテンションがおかしくなっていた
だがそれも無理はない あのサトシが… 超絶鈍感朴念仁と 散々言われてきた
あのサトシがセレナの想いを理解し………受けとったというのだから
ユ「じゃあ! 2人はもう恋人になれたんだよね!?」
セ「う………うん/// 一応…///」
恥ずかしげに頷くセレナにユリーカは抱きついた
ユ「よかったねセレナ! もうこれからはず~~~~~っとサトシと一緒だよ!
もう絶対絶対手放しちゃだめなんだからね!」
セ「…………うん♪/// ありがとうユリーカ! 思えばカロスを旅してた時も…
ずっとユリーカだけは私達のこと心配しててくれたもんね
時々困らされることもあったけど…でも 私……本当ユリーカには感謝してるよ!」
目にうっすら涙を浮かべながら最愛の妹を抱きしめるセレナ
気がつけばユリーカが苦しいよと呟くくらい力強くユリーカを抱きしめていたようだ
タ「よぉぉぉーーーし!! 今日は俺に任せろ! 2人の門出を祝う
最高の料理をつくってやるぞぉぉぉぉーーー!! そうと決まればサトシ!
市場まで”こうそくいどう”で行くぞー!!」
サ「オッケー! うおおおおおおりゃぁぁぁーーー!!」
サトシとタケシは”こうそくいどう”で走り出し 残された少女2人は
呆然と突っ立っていた
ユ「サトシ”こうそくいどう”使えたんだ…………………って
サトシ達行っちゃったよセレナ! っていうかひどーい!!
愛する彼女を置いて行く普通?」
セ「ハハハ… でも今日のサトシ何か嬉しそう! そりゃそうよね ずっと長い間
一緒に旅してた仲間と久々に会えたんだもんね」
ほっぺをプクーっと膨らませて怒るユリーカと対照的に セレナは置いてけぼりに
されたことにたいして 怒る様子も見せず いつもと変わらないサトシの姿に
優しい笑顔を向けていた
ユ「もぉー! セレナも甘すぎっ!! いくらサトシが好きだからって
不満はちゃんと言わなきゃダメだよ! もしサトシが浮気したらどうするの?
その時もセレナ笑って済ますの?」
セ「そ……それは……」
ユリーカらしい 若干大人びた質問をぶつけられ セレナも戸惑っていた
セ「……でも サトシに限ってそれはない! 私は…サトシのこと信じてるから//」
頬を紅潮させ 下を向くセレナ その幸せそうな表情にサトシへの疑いの心は
一切感じられなかった
ユ「……………はぁ~ セレナにそう言われちゃ何も言えないよ!
さぁ早く行こうよ! ユリーカ達完全に置いてけぼりくらってんだから!」
セ「…そうね さぁ行こうユリーカ!」
2人は手を繋ぎ 小走りでサトシ達の後を追いかけていった
仲良く笑いながら手を繋ぐ2人の姿は 本当の姉妹のように見えた
市場についたセレナとユリーカはサトシ達を探した
こんなに人が多い場所では そう簡単には…
タ「うおぉぉぉー!! 何とお美しいお姉様!!」
そう簡単には見つからない…………と思っていた自分がバカに感じるくらい
タケシをすぐに見つけた
セ「…っていうか タケシ何やってるの? あれってまさか…」
ユ「あーーーーっ! タケシずるーい!! 私もお兄ちゃんのために
急いでシルブプレしなくちゃー!!」
ユリーカはタケシが市場を歩く通行人のきれいなお姉さんをナンパしているのを見て
すぐさま自分もそのお姉さんを兄のためにシルブプレしようと走り出していった
※「えっと……」
タ「ここで会えたのも何かの縁! 是非自分とアローラの空の下でえええぇぇっ!!」
タケシのセリフが終わる前に 後ろに立っていたグレッグルが”どくづき”を決め
タケシはまたもやどこかへと連行されるのであった
ユ「おねえさん!!」
そして入れ違いにやってきたユリーカがいつものポーズでお姉さんに声をかけた
ユ「お姉さんキーーーープ!! 是非うちのお兄ちゃんをシルブ…ウェェ~~~ッ!」
セ「す…すいません 何でもないんです 気にしないでください」
セレナは素早くユリーカの首筋を掴むと そのまま引きずりながら
その場から立ち去っていった
ユ「うわぁ~~~ん! 邪魔しないでよセレナー!
お兄ちゃんのためのシルブプレなのにー!!」
セ「シトロンもよく言ってたけど 小さな親切大きなお世話よ!」
グレッグルがタケシを引きずり セレナがユリーカを引きずり
1人と1匹同時に並んで歩く姿に道行く人達も振り返り見つめていた
サ「あっ! セレナー! こっちこっち!」
セレナは市場のとある店の前で手を振るサトシをようやく見つけ
小走りでサトシの元にかけよった
セ「やっと追いついた! もぉー すぐ勝手に行っちゃうんだから!!」
さすがのセレナもサトシに会うなり すぐさま不満をぶつけた
ユ「サトシ! セレナのこと大事じゃないの? 可愛い彼女を置いて行くなんて
彼氏失格だよ?」
ユリーカのその一言に セレナは途端に恥ずかしくなり いつものように顔を赤らめた
サ「ハハハ… 確かにその通りだ! ごめんセレナ」
セ「………もぅ! 今度はもう置いてかないでよね?」
セレナはちょっぴり頬を膨らませながらも 笑みを浮かべてそう言った
?「おやおや 本当お2人は仲良しさんなのねー」
後ろから声をかけてきたのは この市場で木の実を売っているおばちゃんだった
サトシやセレナは何度か会ったことがあり サトシがゲットしたニャビーとも
仲が良かった
お「おや? 今日はニャビちゃんは一緒じゃないのかい?」
サ「ええ… 実は今日はママがカントーから来てて…」
ハ「ニャビーちゃん可愛いわね~♪」
ニ「ニャ………ニャァァァァ…」
その頃ククイ博士の家ではハナコがニャビーを抱きしめ 喉をゴロゴロと撫でていた
ニャビーは会って早々抱きついてきたハナコに驚き 逃げようとしていたが
彼女のゴロゴロテクニックにすっかり骨抜きにされ 普段のクールなニャビーからは
想像もつかないようなだらけきった表情になっていた
サ「………というわけです」
お「おやそうなのかい ニャビちゃんが元気なら私も嬉しいわ! 今日は買い物かい?」
タ「ええっ 今日はサトシとセレナのお祝いに腕を振るおうと思いまして」
突然背後からタケシが現れ サトシ達はビックリして悲鳴をあげた
サ「復活早ぇな相変わらず…」
ピ「ピーカッチュ…」
セ「さて それじゃ早いとこ買い物をすませなくちゃね」
サ「そうだな!」
サトシ達は市場を回り 必要なものを買い揃えていった
セ「サトシ…そんなに持って重くない?」
サ「あ…あぁ へっちゃらへっちゃら……」
サトシは笑顔でそう言っていたものの 明らかにへっちゃらそうではなかった
セ「もう…無理しなくていいよ! 私も1つ持つから♪」
セレナはサトシが持っていた荷物の1つを自分で持った
サ「そっか……悪いなセレナ」
セ「ふふっ 別にこれくらいたいしたことないよ」
申し訳なさそうにするサトシに セレナはいつもの笑顔で微笑み返した
※「でさー あそこのスイーツ屋がチョー最高なんだってー!」
※「マジ? じゃあ早く行こ行こー!」
そんなサトシ達の前から やたらと騒がしく大声で喋る若い女の子が3人やってきた
見た感じ どうやらこの島の住民というよりは 他所からきた観光客のようだが…
※「しっかし ここってマジつまんなくね?」
※「ビーチで泳ぐ以外マジ娯楽ねーし!」
※「せめてスイーツくらい堪能しないとマジやってらんないわよねー こんなド田舎島」
この3人の観光客達 メレメレ島の観光を楽しんでいる…………ようにはとてもみえず
この島を若干貶す発言が多く見られ 周りの人も あまり良い印象をもってないようだ
※「っていうか 何でこんなド田舎島選んだの?」
※「そりゃ海がきれいからに決まってんじゃない! これで海が汚かったら
この島マジ価値ないしー!」
※「アハハハハ 価値ない島とか超ウケるーーー!!」
大声で会話していたため その内容は周りにいる人はもちろん
サトシ達にも丸聞こえだった
ユ「感じ悪ぅー!! この島きれいだし いいとこいっぱいあるのに!」
タ「時々ああいうマナーの悪い観光客がいるからなぁ」
ユ「タケシ! あのお姉さん達はシルブプレしないの?」
タ「お姉さん好きの俺も さすがにああいうのはお断りだ!」
ユ「だよねー あんなのシルブプレしたんじゃお兄ちゃんだって迷惑だよ!」
そのシルブプレ自体がすでに兄にとって迷惑なのだが……と
サトシとセレナは心の中で思った
セ「ま…まぁ とにかく早く次の買い物を…」
※「とりまスイーツ堪能したらカラオケで朝までオールよ!」
※「いいねー それマジ最高ーー!!」
セ「キャッ!!」
テンションの高まった観光客の1人が手に持っていたカバンをブンブン振り回し
それがセレナに当たり セレナはそのままこけてしまった
サ「セレナ! 大丈夫か?」
すぐさまサトシが倒れたセレナの元にかけより 手を引いて立ち上がらせた
セ「…うん ありがとうサトシ 私は大丈夫」
※「大丈夫アンタ?」
観光客の心配する声が聞こえ セレナはすぐ返事を返した
セ「あ…はい 私は大丈夫で…」
※「はぁ!? アンタじゃねーし! っていうかバカなの?」
セ「えっ?」
セレナにカバンをぶつけた観光客の仲間の1人が まるで汚い物を見るかのような目で
セレナを罵った
※「あーあ このブランドのバッグ チョー高いのに……ちょっとアンタ!
傷でもついたらどうしてくれんのよ!?」
※「マジありえない! チョー気分ガタ落ちー!」
この観光客達 自分が悪いという気持ちは微塵にも持ち合わせていなかった
それどころかセレナがぶつかったせいでカバンが汚れただの痛んだだの
無茶苦茶な言いがかりをつけてきたのだ
ユ「ちょっと! ぶつかってきたのはそっちじゃない!! セレナは悪くないもん!
カバンを振り回してたそっちが悪いんだもん!!」
デ「デネデネー!!」
ユリーカとデデンネがたまらず不満をぶつけたが 観光客達は当然理解などしない
※「何よ 子供の癖に!」
※「生意気にポケモンなんか持っちゃって! っていうか何その汚いの?」
※「まっ! アンタにはピッタリかもね! っていうか喋んないでくれる?
空気が悪くなるんだけどー?」
サ「おい!! いい加減にしろ!!」
自分達より明らかに年下であるユリーカや さらにはデデンネにまで
酷い言葉を浴びせる観光客達に さすがのサトシも黙ってはいられなかった
サ「さっきから聞いてりゃ セレナやユリーカ デデンネばかりじゃなく
この島の悪口ばっかり言いやがって! お前ら何様のつもりだ!」
ピ「ピカピカッチュウ!!」
サトシとピカチュウが怒りをぶつけたが やはり観光客達の態度は変わらない
※「うわー ピカチュウとか連れてるしー」
※「しかも何でモンスターボール入れてないの? 馬鹿なの?」
※「言う事聞かなくてボールに入んないんでしょ? 見た感じ頭悪そうだしー」
とうとうサトシとピカチュウのことまで馬鹿にされ 今まで我慢していたセレナにも
我慢の限界がきていた
※「っていうか この子頭悪そうだけど わりとイケメンじゃん?」
※「こんな田舎島にはもったいないわねー よかったら私達と一緒に来る?」
※「キャハハハ! 何それ超ウケるー!! お姉さん達とデートする坊やぁ~?」」
セ「いい加減にして!!」
ついに我慢が頂点を越えたセレナは 観光客達をにらみつけ 叫んだ
セ「私がこけたことなんてどうでもいいけど……サトシを馬鹿にしないで!!」
※「はぁ? 何か急にキレだしたわよ この子ー」
※「何? コレアンタの彼氏? うわー さすが田舎の子 服のセンスから男のセンスまで
何から何までド田舎ね!」
※「アンタそれで自分がきれいだとか思ってんじゃないでしょうね?
それマジウケるんだけどー!!」
3人の観光客はセレナを見て笑い出した
タ「おい! お前らいい加減に…」
セ「私のことなんかどうでもいいわ!」
さすがに我慢できなくなり タケシが文句を言うとした矢先 セレナが叫んだ
セ「私はともかく… サトシやユリーカ ピカチュウやデデンネ それにこの島のこと…
何であなた達にそんな悪く言われなきゃいけないのよ!? 取り消しなさいよ!」
※「はぁ? 取り消す? 取り消すってなーに?」
※「ねぇ この子マジ何言ってんのさっきっから?」
※「この暑さで頭おかしくなっちゃったんじゃない? アッハッハッハッハ!」
ダメだ いくら何を言ったところで この3人には何も通じないし
ましてや反省する様子など微塵にも見せる気配がない
※「っていうか そんな馬鹿げたこと言ってる暇があるなら私達に感謝しなさいよね」
サ「はぁ!? 感謝ぁ!?」
ピ「ピーカァ!?」
※「そうよ! こーーーーんなド田舎島にわざわざ観光に来てあげたのよこっちは?」
※「イッシュからここまでくるのに どれだけ時間かかったと思ってんの?
時間を消費してまで来てあげたんだから 感謝して私達をもてなすくらいのこと
したらどうなの?」
もはや意味不明を通り越して 図々しいにも程がある言葉の数々だった
サ「誰もお前らなんかに来てくれなんて頼んでないだろ! この島が気に入らないなら
さっさと帰ったらいいだろ!!」
セ「そうよ! あんた達なんかに来てもらったら 島の人達みんな迷惑するわよ!」
ユ「そーだそーだ! 帰れ帰れー!!」
タ「…次来る時は もう少し常識とマナーというものを覚えてから来るんだな!」
サトシ達は辛辣な態度と言葉で観光客達に意見したが
それをあっさりと受け入れるような彼女達ではない
※「マジムカつくんだけどー!」
※「アンタ達こそ何様のつもりよ!?」
※「あー マジウザッ! こうなったらこれで決着つけようじゃない!」
観光客の1人はモンスターボールを取り出した
※「ポケモンバトルで私達に勝ったんなら アンタ達の言うこと
いくらでもなんだって聞いてやるわよ! ただし!! そっちが負けたら
全員地べたに這いつくばって私達がいいって言うまで永遠と土下座してもらうわよ!」
※「私達の貴重な時間を奪ったんだから当然よねー? さぁどうすんの? やるの?
それとも怖いから帰ってママのミルクでも飲む~?」
3人の観光客はあざ笑いながらサトシ達を挑発してきた
当然サトシが出す答えは1つしかない
サ「いいだろう! その勝負受けてたつぜ!!」
ピ「ピカピカッチュウ!!」
ピカチュウはサトシの肩の上から飛び降り 戦闘態勢をとった
サ「セレナ! ユリーカ! タケシ! その……悪いんだけどここは…」
タ「言わなくても分かってる! 俺達も全員同じ気持ちだ!」
タケシはサトシが言いたいことが分かっていたため あえて彼に何も言わせなかった
もちろんそれはセレナやユリーカも同じだ
セ「サトシなら絶対勝てる! 私達の分も 思いっきりやっちゃって!!」
ユ「サトシー! 頑張れー!!」
デ「デネデネー!!」
タ「遠慮はいらん! 思いっきりやってこい!!」
仲間達に後押しされ サトシは目の前の観光客とバトルすることになった
サ「行くぞピカチュウ!」
ピ「ピカッチュ!!」
ピカチュウは頬の電気袋をバチバチと放電させていた
どうやらピカチュウも 目の前の相手の態度に相当頭に来ているようだ
※「ピカチュウとか出してきたわよー? どうする?」
※「そうねー じゃあこの子で相手してあげようかしら? 出てきなさいドリュウズ!!」
ド「ドリュゥゥー!!」
相手が出してきたのは地底ポケモンのドリュウズだった
※「うわー 可愛そー 電気の効かないドリュウズ出しちゃうなんてー♪」
※「これじゃ始まる前から勝負見え見えじゃない! ドリュウズは はがね・地面タイプ
これでピカチュウなんかに負けたら笑いもんよ アハハハハ!」
相手は相性だけで完全に勝った気でいるようだ だが当然彼女達は知らない
目の前にいるピカチュウが そんじゃそこらのピカチュウとは訳が違うことなど…
ユ「ねぇセレナ! サトシは絶対負けないよね?」
セ「………うん! サトシは絶対勝つ! だから一緒に応援しようユリーカ!」
ユ「うん!」
?「セレナー!!」
突然後ろの人ごみの中からセレナを呼ぶ声が聞こえ 振り向くとそこには
マオとカキの姿があった
マ「セレナ! 何かあったの? 何か人だかりができてて セレナの姿が見えたから
思わず来ちゃったんだけど…」
カ「サトシもいるな… バトルしようとしているのか?」
どうやら2人もそれぞれ市場に買い物に来ていて 騒ぎに気づいて駆けつけてきたようだ
気がつけば回りはたくさんの野次馬に囲まれていた
セ「うん… それがね…」
セレナは目の前にいる3人の観光客の事を話し それを聞いたマオとカキは当然激怒し
するどい目つきで観光客をにらみつけた
マ「最っ低! こんな小っちゃな子まで馬鹿にするなんて何様のつもり!?」
カ「全くだ!! サトシ! 俺も手伝おうか?」
サ「大丈夫だ!」
バトルに加わろうと提案したカキをサトシは止めた
サ「俺にやらせてくれ! 大丈夫! 俺にはピカチュウがいる!!」
ピ「ピカピカッチュウ!!」
タ「……気が進まないが一応俺が審判をしてやる! 使用ポケモンは両者1体
それでは試合………はじめっ!!」
審判役を買って出たタケシの合図で 今まさに試合が始まろうとしていた
マ「サトシー!! 遠慮なんていらないからガンガンやっちゃってー!!」
カ「俺達の分まで そいつらを叩きのめしてくれ!!」
マオとカキの応援もくわわり サトシはますます負けられないという思いが強くなった
サ「行くぞピカチュウ! ”10まんボルト”!!」
ピ「ピ~~~~~カッ チュゥウウウウウウ!!」
サトシは開始早々 先手の”10まんボルト”をドリュウズに浴びせた だが…
※「キャハハハハ! マジウケるんだけどー!!」
※「ドリュウズは地面タイプだって散々言ってんのにー」
※「やっぱド田舎トレーナーは頭の中までド田舎ね」
地面タイプに電気技は効果がない 当然ドリュウズはダメージを受けることなく
ケロっとしていた その様子を見て狂ったように大笑いする観光客達
タ「何も分かってないな… あの観光客達」
しかしタケシ達は違った 伊達にサトシと長い間一緒に旅をしていない
マ「何でサトシは地面タイプのドリュウズに電気技を!?」
カ「効果がないことを分かってて撃ったようにも見えたが…」
まだ付き合いの浅い2人は サトシが何も考えず技を出したのではないというのは
理解していたが その意図が読み取れずにいた
セ「タケシはもちろん分かってるよね? サトシがどうして相手に効果のない
”10まんボルト”を当てたのか?」
タ「あぁ! あいつにとって 開幕の”10まんボルト”に効果のあるなしは関係ない」
マ「えっ!?」
カ「どういう事だ!?」
タ「あれは…あくまでバトル開始を意味する自分自身への気合い注入だ! そうだろ?」
タケシが問いかけると セレナとユリーカは黙ったまま静かに頷いた
ユ「さすがタケシ わかってるー! サトシはアレをやらないと
バトルが始まった気がしないってよく言ってたもん!」
カ「なるほど……あいつらしいな! 確かにあいつの先手技は
いつだって”10まんボルト”だったが あれはそういう意味があったのか」
マ「サトシらしいバトルの始め方だね!」
ここでまたクラスメートのことを知ることができ 嬉しくなる2人
だがまだバトルは始まったばかりだ
※「さっさと終わらせるよ! ドリュウズ”ドリルライナー”!!」
ド「ドリューーー!!」
ドリュウズは全身をドリルのように回転させながらピカチュウに突っ込んできた
サ「ピカチュウひきつけろ!!」
ピ「ピッカ!!」
ピカチュウはドリュウズが迫ってきても微動だにせず ただひたすらチャンスを待った
※「あいつよける気0だしー」
※「はいこれでおしまいー 今から楽しい土下座タイ…」
サ「今だ! 身体を回転させてかわせっ!!」
ピ「ピカピッカァ!!」
ピカチュウは同じように身体を回転させながら ドリュウズの攻撃を
間一髪のところで回避した
※「はぁ!? 何そのよけ方!?」
タ「……さすがに忘れてはいないか」
タケシには分かっていた それはかつてシンオウを旅した時に
共に旅をしていたコーディネーターの少女が得意としていた回避の方法
サトシのピカチュウは そのよけ方をしっかり学んでいたのだ
サ「ピカチュウ! すれ違い様に”アイアンテール”だ!!」
ピ「ピカ! チューーーーーッ ピッカァ!!」
さらにピカチュウはすれ違い様に”アイアンテール”をドリュウズに叩き込んだ
クロスカウンターとなった”アイアンテール”は 通常より大きなダメージを与える
※「マジ何なのそのピカチュウ! ……まぁいいわ! セオリーどおりやっつけるまで!
ドリュウズ地面にもぐるのよ!!」
ドリュウズは”あなをほる”で地面へと逃げ込んだ
※「これで安心ね」
※「いくらピカチュウでも地面の下に攻撃なんて…」
そう油断していた観光客達だが タケシ セレナ ユリーカには分かっていた
ピカチュウにとって そんな小細工が全く意味のないものだということが
サ「ピカチュウ! ”アイアンテール”を地面に向かって叩きつけろ!!
ドリュウズを引きずり出すんだ!!」
ピ「チューーーピッカァ!!」
ピカチュウは勢いよく”アイアンテール”を地面に叩きつけ その衝撃を受け
ドリュウズは地面の中から無理矢理地上へ引きずり出された
※「はああぁぁ!!? どうなってんのよ!!?」
唖然としてドリュウズへの指示がとまってしまった観光客 そのチャンスを
サトシが見逃すわけがない
サ「今だ! ”でんこうせっか”で一気にドリュウズに接近だ!」
ピ「ピッカ!!」
ピカチュウは素早い動きで一気にドリュウズの眼前へと走り出した
突然目の前に現れたピカチュウにドリュウズは驚き 動きが止まった
サ「今だ! ”アイアンテール”で決めろピカチュウ!!」
ピ「チュウーーー!! ピッカァ!!」
下から上へ向け アッパーカットのようにドリュウズの顎を捉えた
”アイアンテール”が見事決まった ドリュウズは空中に打ち上げられ
そのまま地面に墜落した頃には目をまわし 戦闘不能になっていた
タ「ドリュウズ戦闘不能! ピカチュウの勝ちだ!!」
サ「よし!! いいぞピカチュウ!」
ピ「ピカッチュ!!」
ピカチュウが勝ったと分かった瞬間 周りで試合を見ていた野次馬から歓声があがった
ユ「やったー! サトシとピカチュウの勝ちだー!!」
デ「デネデネー!!」
タ「あいつら…ますます絆が強くなってるな」
審判をしていたタケシもサトシ達の成長に感極まっていた
マ「さっすがサトシ!」
カ「あぁ! あんなふざけた連中に負けようものなら”ダイナミックフルフレイム”を
ぶつけてやるつもりだったが……… まっ 考えるだけ無駄だったな」
セ「やっぱりサトシとピカチュウは仲の良い最高のコンビよね! …………………でも
ちょっと……悔しい…かな?」
セレナがピカチュウにちょっぴり嫉妬していたのは本人のみぞ知る
※「何なのよそのピカチュウ! 電気タイプのくせに地面タイプに勝つなんて
意味わかんないーーーーーっ!!」
勝敗が着いたにもかかわらず 相変わらず態度を変える様子はなかった
サ「勝負はついたぜ! 約束どおり言う事を聞いてもらおうか!?
この島から出て行けとまでは言わないけど… まずお前が散々馬鹿にした
セレナ ユリーカ デデンネ ピカチュウ そしてこの島のみんなに謝れ!!」
ピ「ピカピカッチュ!!」
サトシの叫びに答えるかのように 彼女たちはおとなしくなり
今までの非礼を素直に詫び……………………るはずもなかった
※「ふざけんじゃないよ! こんなのインチキよ!!」
※「こうなったら意地でも土下座させてやるわ! ブルンゲル!!」
※「泣いて謝ったってもう遅いからね! ナットレイ!!」
観光客の残り2人がブルンゲルとナットレイを繰り出した
マ「ちょっと! もう決着はついたじゃない!!」
カ「見苦しいにも程があるぞ!」
※「ふん! 勝負は最後に勝てばいいのよ!」
※「田舎島の田舎トレーナーなんかに負けてたんじゃ
イッシュのメンツが保てないのよ!」
その自分達の行為こそが イッシュの名を汚しているわけなのだが
彼女達がそんなことに気づくなど 誰も期待していない
サ「くっ! だったらとことんやってやるぜ!!」
ピ「ピカッチュ!!」
※「マグレで勝ったからっていい気になってんじゃないよ!」
※「2VS1で勝てると思ってんの?」
セ「2VS1なんかじゃないわ!」
サトシがピカチュウによけるよう指示を出そうとした その時
1つのボールが投げられ ピカチュウの前に1匹のポケモンが繰り出された
?「……フィア~~ッ♪」
サ「ニンフィア!」
ボールから出てきたのはイーブイの進化系 むすびつきポケモンのニンフィアだ
そしてサトシが知る中で ニンフィアを手持ちに持っているのは…
サ「……セレナ!」
サトシの隣にはセレナが立っていた
セ「サトシは1人じゃない! 私がいること……忘れないでよね!」
サ「………あぁ だなっ!」
最初は驚いていたサトシだが セレナのその言葉にニカッと笑みを浮かべ 笑った
サ「…よーし 行くぞセレナ! ニンフィア!」
セ「ええっ! 絶対負けないんだから!!」
※「田舎コンビで私達に勝てると思ってんの!? ブルンゲル ”どくどく”よ!!」
※「ナットレイ! "いばる”で混乱させちゃって!」
ブルンゲルとナットレイは それぞれ相手を状態異常にする技で攻めてきた
サ「それなら…」
セ「任せてサトシ!」
ピカチュウに指示を出そうとしたサトシをセレナが止めた
セ「私のニンフィア…あれからいっぱい特訓して 新しい技を覚えたんだから!
見ててね! ニンフィア”ミストフィールド”!!」
ニ「フィ~~アァ~~~!!」
ニンフィアが2本のリボンを動かし 力をこめると 突如ニンフィアの周りを
不思議な霧がたちこめ 辺り一面が幻想的な空間へと変化した
ユ「すごーい! キレ~~~イ!!」
タ「なるほど… ”ミストフィールド”とは考えたな」
※「ふん! だから何なの? さっさと猛毒にしちゃいなさい!!」
※「混乱したところを一気に攻めるわよ!」
ニンフィアが”ミストフィールドを使い終わると同時に 2匹はそれぞれの技を
ピカチュウとニンフィアに決めた ところが…
ピ「………ピカァ?」
ニ「……フィア♪」
”どくどく”を受けたピカチュウは猛毒状態にはならず ”いばる”を食らった
ニンフィアも混乱状態にはなっていなかった
※「はあっ!? どうなってんのよ!?」
※「失敗とかありえないんだけど!!?」
タ「お前らは勉強が足りないな!」
引き続き審判をつとめていたタケシが呆れ顔で答えた
タ「”ミストフィールド”が発動している間は 地面についているポケモンは
いっさい状態異常にならなくなるんだぞ?」
※「はああぁっ!? 何ソレ意味わかんない!!」
※「卑怯よ卑怯! ズルいことばっかして!!」
タ「……ふぅ 説明するのも馬鹿らしいが これはポケモンリーグ公認の技だ
もちろんお前達の自慢するイッシュでもな!」
マ「っていうか 自分達は勝手にポケモン出して勝負続けといて卑怯も何も
あったもんじゃないわよ!」
カ「何とも残念な奴らだ! セレナのツメのあかでも煎じて
それを1リットルほど飲み干してこい!」
※「うるさいわね! こうなりゃ攻撃あるのみ! ブルンゲル”みずのはどう”!!」
※「ナットレイ ”アイアンヘッド”!!」
ブ「ブルンゲー!!」
ナ「ナットォ!!」
ブルンゲルはピカチュウに”みずのはどう”を
ナットレイはニンフィアに”アイアンヘッド”をそれぞれ仕掛けてきた
サ「よーし久々にやるぜピカチュウ! ”カウンターシールド”ではじき返せ!!」
ピ「ピッカ!! チュ~~ピカピカピカァー!!」
ピカチュウはその場でタップダンスを踊るかのようにクルクルと回転しながら電撃を放ち
”みずのはどう”を止めただけでなく そのままブルンゲルに電撃を浴びせた
※「はあっ!? マジなんなのあのピカチュウ!?」
観光客の愚痴は無視し タケシはみんなに説明した
タ「”カウンターシールド”はサトシがシンオウのジム戦対策に編み出した技だ!
『攻撃は最大の防御』が鉄則のサトシにとって まさに最適のカウンター技だ!」
カ「なるほど……防御と攻撃を同時に行うわけか! やるなサトシ!」
一方ナットレイは”アイアンヘッド”でニンフィアに向かってくる
フェアリータイプのニンフィアには効果抜群の技だ 直撃するとマズイ
セ「ニンフィア! ”まもる”で防御よ!!」
ニ「フィア!」
ニンフィアは防御技の”まもる”を使い ”アイアンヘッド”によるダメージをふさいだ
セ「今よ! ”スピードスター”!!」
ニ「フィアアア~~~~ッ!!」
ニンフィアのリボンがたなびき そこから発射された無数の星型の光線がナットレイに直撃
効果はいまひとつとはいえ それでも充分なダメージを与えた
サ「よーしセレナ! せっかくだからコンテストバトルのつもりでやろうぜ!」
セ「……うん! そうね!」
突然のサトシの提案に セレナは快く頷いた
サ「ピカチュウ! ”エレキボール”を真上に打ち上げろ!!」
ピ「ピッカ!!」
ピカチュウは”エレキボール”を真上に打ち上げた
セ「ニンフィア! ”エレキボール”に”スピードスター”!!」
ニ「フィア~~!!」
ニンフィアの発射した”スピードスター”は ピカチュウが発射した
”エレキボール”の周りをクルクルと回りだした
”エレキボール”の輝きをうけ ”スピードスター”がよりいっそう美しく輝いている
※「何!? 何なの!?」
※「意味わかんない!!」
2人はともかく 他のバトルを見ている人達は その美しい光景に見とれていた
サ「今だピカチュウ! ”10まんボルト”!!」
ピ「ピッカ! ピ~~~カチュウ~~~!!」
ピカチュウは”10まんボルト”を”エレキボール”めがけて放ち
直撃した”エレキボール”ははじけ飛んだ そしてそれまで周りを回っていた
”スピードスター”は爆風で一気に散らばり まるで”りゅうせいぐん”のように
地上に降り注いだのだ 当然ナットレイはこれによりダメージを受け
さらに本来ノーマル技が聞かないブルンゲルにも”エレキボール”の電気が
加えられた この”スピードスター”は むしろ効果抜群となった
※「”スピードスター”がブルンゲルに当たるとか意味不すぎー!!」
※「何よ さっきからわけ訳分かんないことばっかやって!!」
そういうお前らはさっきから訳分かんないことばっかり言ってるだろ…と
カキをはじめとする その場にいた全員が思った
セ「サトシ! フィニッシュ決めるよ!」
サ「おう!」
セ「ニンフィア!!」
サ『ピカチュウ!!」
セ「”ムーンフォース”!!」
セレナは”ムーンフォース”を指示した そしてサトシは…
サ「……セレナ!」
サトシは左腕を突き出し そこにつけられたそれを見せた
サ「俺達のゼンリョク……見ててくれよな!」
セ「サトシ………………うん!!」
セレナはその意味を理解し とびきりの笑顔で返事を返した
サ「……行くぜピカチュウ! これが俺達のゼンリョクだ!!
”ス パ ー キ ン グ ギ ガ ボ ル ト ”!!」
ピ「ピ~~~~カピカピカピカピカピカ… ピカッチュゥゥーーーーーーーーッ!!」
ニ「フィィ~~アアァァ~~~~!!」
ニンフィアの”ムーンフォース”とピカチュウの”スパーキングギガボルト”が
混ざり合い 美しい輝きを放つ光の弾となってブルンゲルとナットレイを巻き込み
そのまま後ろにいた観光客3人に直撃した
※「………」
※「………」
※「……ケホッ」
3人の観光客とポケモン達はボロボロになり
その髪はアフロ その顔は真っ黒 その服は黒コゲという 何とも悲惨な姿になった
サ「どうだ? まだやるか!?」
セ「やるなら相手になるわよ!!」
ピ「ピカピカー!!」
セ「フィアフィアー!!」
※「…………うわあぁぁあーーーーんん!! 何よ何よー!!
こんなクソ島1秒だっていてやるもんかーーーーーっ!!」
3人の観光客は 何とも悲惨な姿のまま泣きながら逃げ出していった
ユ「やったーーーー!! ピカチュウすごーーーい!! あんなすごい技
いつの間に覚えたの!? それにニンフィアもすっごくきれいだったー!!」
ユリーカの素直で率直な感想にサトシ達は笑顔になった
そしてバトルが終わると同時に サトシ達は試合を見ていた野次馬や
市場の人達に囲まれた
※「いやー 素晴らしいものをみせてもらったよ!」
※「あんな美しいバトルがあるなんて知らなかったわ」
※「ありがとよ! あの観光客にはみんな頭を抱えてたんだ」
※「よーし! 最高のバトルとショーを見せてくれた英雄2人を胴上げしようぜー!」
サ「えっ!? あ…いや 俺達そんな…」
セ「そ…それに私今日スカートだから…」
2人の言葉もむなしく 集まった市場の人達のパワーに押され
2人の2匹の身体は宙に舞い上がった ちなみにセレナは女性の皆さんに
胴上げされていたので 多分恐らく問題なしだと思う
下心で「俺も…」と胴上げを手伝おうとして 女将さんのグーパンチをくらい
のびてしまった八百屋のオジサンがいたことは 一部の人のみが知っていた
そしてこの一件以来 サトシとセレナの2人は 市場の人達公認のカップルに
認定されてしまい その後買い物に来ると必ずといっていいほど
「彼氏とは仲良くやってるかい?」とからかわれることとなった
TO BE CONTENUDE
~次回予告~
いよいよポケモンスクールのオープンスクール当日
タケシやユリーカはもちろん ママにサキさんにそのほか大勢
いろんな人達が俺達の授業の様子を見学に来る
勉強は自信ないけどバトルなら負けないぜ!!
よーし行くぞピカチュウ! モクロー! イワンコ! ニャビー!
次回 ポケットモンスター サン&ムーン ~出会えてよかった~
「オープンスクール開幕! サトシ絶対絶命!?」
みんなもポケモン ゲットだぜ!!
~ポケ問題答え~
サ「それじゃ正解の発表だ! 答えは【C:ニンフィア】でした!
セレナのニンフィア ますますパフォーマンスにもバトルにも磨きがかかってたなー
特に”ミストフィールド”や”ムーンフォース”を覚えてたのには驚きだったよ!」
セ「”ミストフィールド”はホウエンで修行中に覚えたけど
”ムーンフォース”を覚えたのは ごく最近なの! だからうまくいくかどうか
ちょっぴり不安もあったけど でも私 ニンフィアのこと信じてたから」
サ「セレナの想いがニンフィアにも伝わったんだな!
今日のバトルすっげー楽しかったぜ! 相手はあんなんだったけど…」
セ「確かイッシュから来たって言ってたよね? うーん…言っちゃ悪いけど
私もイッシュって聞くと あんまりいいイメージないのよね… サトシはどうだった?
イッシュ地方にもいったことあるんだよね?」
サ「あ……あぁ まぁ…いろんな奴がいたけど……… でも一緒に旅した2人は
色々癖はあったけど いい奴らだったぜ! 俺に似て熱いバトルを好むライバルもいれば
事あるごとに『基本だろ?』って馬鹿にされたライバルもいたけど…」
セ「………ムッ サトシが馬鹿にされてたって思うと…何か嫌な感じ!」
サ「ははは じゃああいつのことは言わないほうがいいかな?」
セ「………あいつ?」
サ「あっ… いや…]
セ「………他にもサトシのこと酷く言う人がいたの?」
サ「………………そいつポケモンソムリエでさ ポケモンソムリエって本当は
Aランク以上じゃないとテイスティング… つまり相手のポケモンの評価をしちゃ
いけないらしいんだけど そいつは実はCランクでさ」
セ「………それで サトシは何て評価されたの?」
サ「………アンタのポケモン最悪だから総とっかえしたほうがいいって…」
バンッ!!
セ「何それ!? それってつまりピカチュウとも相性最悪だから交代させろって事!?
冗談じゃないわよ! サトシとピカチュウがどれだけ強い絆で結ばれてるかも
知らないで… それにサトシなら どんなポケモンとだって強い絆で結ばれてるはず!
それなのに……………今度その人に会ったら 私絶対文句言ってやるんだから!!」
サ「まぁ… まだあいつは可愛げがあったほうだよ アイツに比べたら…」
セ「アイツ!?」
サ「…………悪いけど 俺もアイツだけは一生仲良くはなれないと思ってる」
セ「……………サトシが言うくらいだから 相当酷い人だったんだよね?」
サ「あぁ… 俺がゲットしたポカブの元トレーナーでさ! そいつ…
ポカブが弱いからって捨てたうえに 紐で縛って その紐がからまって
エサも食えなくなって ガリガリに痩せこけてたんだ…
もうちょっと俺が見つけるのが遅かったら 恐らくアイツ……」
セ「………………………サトシィ」
サ「えっ!? どうしたセレナ? 突然泣きだ…」
セ「もう絶対イッシュなんか行っちゃダメ!! どうしても行くっていうんなら…
私も一緒に連れてって! そんな人達ばっかりのとこにサトシ1人行かせたら………
サトシ………壊れちゃうよ…」
サ「…………ありがとなセレナ じゃあ…その時はよろしく頼むな!」
セ「…………うん!」
?「ックシュ!! ったく誰だ俺のうわさしてやがるのは? まぁいいや!
さーて… そろそろ行くとするか! えーと………おっ こいつだな!
アローラ行きの便は……」