それは振り分け試験の前日の事だった。
「僕が何をしたって言うんだー!!」
『裏切り者には死を!』
僕の名前は吉井明久。自分でも見た目は普通だと思いたい。僕は今、黒装束のパッと見謎の集団、FFF団から狙われている。彼らの行動を促進するのは、簡単に言えばリア充に対する嫉妬だったはず…。僕にそんな覚えは…、近いことはあったかもしれないけど無い。
どうにかあの集団を振りほどき、帰路につく。その途中の出来事だった。家の近くの銀行が何やら騒然としている。何だろう、パトカーが数台止まってるなんてまるで…いや、もしかしなくても銀行強盗だ。僕は何も見ていない。僕は関係者なんかじゃない。だから僕はその場を去る。いや、去ろうとした。
自分の親友の姉、木下優子が人質に取られているのを見るまでは。
「全く、今日はとことんツイてない!!」
僕はどこかの銀河眼使いよろしく優子さんがいる場所の窓ガラスから突入した。
「!?誰だテメェ!」
「通りすがりの高校生さ!覚えとけ!!」
強盗犯が突然の不意打ちに困惑してる内に僕は優子さんを捕らえている男に無言の腹パンをかました後、彼女を助け出した。
さて、ここで状況をもう1度整理する。さっきのは不意打ちでどうにかなったが、相手は軽く見積もって5人…いやさっきの腹パンで1人だけ気絶したから4人。全員拳銃持ち。対してこちらは女性1人を庇いつつ、更に周りにいた他の人質に気を配りながら戦わないといけない。ここから導き出される結論は、
「そんなに人質が欲しいなら僕がなってやる。抵抗はしないから安心しろ。その代わり、彼女は離してもらう」
「ふん、自分の置かれてる状況をやっと理解したらしいな。ヒーロー気取りの大バカ野郎!!」
ドゴォ…!!
「がはぁ!?」
男達は銃を鈍器代わりに僕の頭を殴り始めた。
「オラオラどうした!?ヒーローみたいにさ、もっと抵抗してもいいんだぜ!!?」
殴る蹴るの暴行を加えられ続け段々と意識が遠のいていく。そうだな。僕は、コイツらが言う通りヒーロー気取りの大バカ野郎だ。でも、
コイツらみたいな本当の大バカ野郎に、そんなこと言われたくないね!!
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ゴオゥ!!
「何だ!?今の風は!!」
まあ、そんな反応示すだろうよ。今のは僕の家に代々伝わる秘伝の技、
「風符『カマイタチ』!!」
母さんに言われて僕が作ったある世界の代物なのだから。だが、
「ヒィ!?」
「やっぱりここじゃ無理!?」
守る対象が多いと流石に迂闊には使えない。
だから、悲劇は起こされた。
パァン!!
大きな発射音と同時に、
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「吉井君!!」
「さあ、お前達もあんな目に合いたくなければ、大人しくするんだな」
私の目の前で吉井君が撃たれた。目の前に広がる血の海。それにも動揺せず、強盗犯は私達を追い詰めようとしていた。私は心の底からもうダメだと思った。その時だった。
「遡符『タキオン・トランスミグレイション』」
カチッ
時計の針のような音が鳴った瞬間、信じられないことが起きていた。
「何をしやがる。お陰で『
吉井君?はさっきとはまるで様子が変わっていた。薄い茶髪だった髪の毛は白銀の髪色になり、その纏っている雰囲気もナイフのように鋭くなっていた。
「お前ら、得物を持ってるなら相応の覚悟があるんだな?」
強盗犯が一斉に銃口を吉井君に向ける。そして、
ババババン!!!
凶弾が一斉に放たれた。すると、
「覇王時符『オーバーロード・ワールド』」
目の前で不思議なことが起こった。強盗犯が全員縛り上げられていた。しかも、驚くことにワイヤーで。どこから持ってきたんだろう?
「大丈夫か?」
「え、ええ。ありがとう、吉井君」
彼はそれだけ言い残すと私の腕の中で静かに眠りについた。この時には纏っていた雰囲気も変化していた髪色も元に戻っていた。
そして、次の日。吉井明久はこの日の怪我が原因で振り分け試験を受けられなくなった。
今作の吉井明久の設定
家族構成
吉井逸聖(本名:???)(父)
・「四天の龍宿す赤龍帝」の主人公。別の世界でハーレム状態で妻が何人もいる。
吉井咲夜(旧姓:???)(母)
・時止めメイド。逸聖の嫁の1人。
フランドール・吉井・スカーレット(本名:隠す必要あるのか)(義姉)
・悪魔の妹。外見年齢18の金髪美女。
本人のスペック
・学年主席クラスの学力を誇る。なお、これは周知の事実。
・身体能力は父母ともに人間の域を逸脱してるので明久もまた然り。
本人の能力「時間軸を操る程度の能力」