IS 速星の祈り   作:レインスカイ

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取り合えず作中の登場人物の行く末の紹介です。
出てきていない人とかゲストとかもわんさか沢山盛り盛りです。


最果てへの旅路

ウェイル・ハース

 

【挿絵表示】

 

記憶喪失に陥っていた白髪の青年であり、イタリア国営企業FIAT企業所属生というかアルバイト。

その正体は、日本で故人として扱われている織斑 一夏その人。

だが、後年にその記憶を取り戻しているが、その過去とは完全に訣別。

『今後もウェイル・ハースとして生きていきたい』という本心を語り、それを告げられた両親とメルクからは泣きつかれた。

その際に、アリーシャからは『二度と日本には行かせない、要請された場合は代理人を用意させる』とまでブラコン全開な発言までされた。

記憶が戻った後、『ガチョウの人』、『ラニ・ビーバット博士』が『篠ノ之 束』である事は察してはいるが、口に出すような事はしていない。

IS学園壊滅後は地元の高校に通い、その後は大学へと進学。

大学卒業後、FIATへ正式に入社し、開発・設計部門へ入る。

就職後10年目に欧州統合企業FIATから指名され、クィリヌス計画の欧州地区総合管理官を務める。

就職後に結婚し、一人娘のステラからは甘えられ、それを見る妻からの嫉妬に噛みつかれる日々だが、そんな日常を気に入っている。

若い頃からの企業貢献、工業技術貢献、ファランクスの技術ベースにも使用された『リンクシステム』考案に付け加え、クィリヌス計画への国際協力の締結など多くの功績に対し、欧州最高勲章『カヴァリエーレ・ディ・グラン・クローチェ』を受勲、さらにはヨーロッパの守護者を意味する『パトリキウス』の称号を欧州統合防衛機構から贈られた。

同時期に国民栄誉賞も受賞している。

私生活ではご近所から機械の修理を頼まれたりするのも相変わらず。

週末にはオッサン衆と一緒に釣りに勤しんでいる、今日も今日とて釣果上々爆釣日和。

数か月に1回は大物のマグロやカジキを釣り上げては港の競りの場に驚嘆と歓喜の歓声を巻き上げている。

これにより既に数世代が一生涯を過ごせるくらいの莫大な資産を抱える事になったため、家族は肝を冷やしている。

かつて、束から贈られた『ちっぽけな完全よりも、偉大なる不完全を』の言葉を忘れずに技術開発の日進月歩を続けている。

妻からも娘からも猫のごとく懐かれているが、特に不満は無い。

25歳の時に小鳥型試作型ペットロボット、商品名『マリア』を娘に贈る。

30歳の時に『デルフィーネ』『チェーロ・ブルー』の開発に成功し、全世界に発表。

後々に企業に於いて販売路線に乗せる予定でいる。

現在はクィリヌス計画で建造中の塔に使用する超高速エレベーターの開発に勤しんでいる。

大好物はミネストローネとシーフード料理。

その大好物のミネストローネだが、一週間毎に自分で作っては食べてを繰り返し、20歳の春に独学で母と妹とアリーシャの味付けの再現に成功し、家族を苦笑させた。

 

ウェイル・ハースの経歴

彼の10歳以前の記録は残されていない。

表向きには、ハース家の長男として認識されている。

 

11歳

記憶喪失の状態で覚醒。

ハース家に養子として迎え入れられる。

 

12歳

メルクの兄としてミドルスクールに編入。

彼の公の記録はここから始まった。

 

13歳

大物のマグロを釣り上げ、『明けの釣り人』の肩書を獲得。

 

14歳

『アルボーレ』の草案を提案。

早期に企業にて実装される。

各業界にて広く使用され、莫大な業績を叩き出した。

 

15歳

『IS適性』が発覚、IS学園へ編入。

『リンクシステム』を考案し、ISに実装され、後のIS大戦にも使用される。

『ウラガーノ』を提案、ルーマニア支部の援助を受けながらも実装される。

 

16歳

『連結式長槍型パッケージ:クラン』のテスト稼働をアイルランド支部より急遽依頼される。

『浸食双槍:フィオナローズ・プロトタイプ』のテスト稼働を依頼され、後にメルクの為に形状を槍から剣へと鍛えなおされる。

『ミネルヴァ』を考案、直後に実装され、後のIS大戦にも投入された。

『カリギュラ』を考案、直後に実装され、試合にも使用した。

『モーションサポートプログラム』を開発、直後に試合にて使用され、後にIS大戦に於いてもファランクスの一部の構成員にも使用される。

『ラピッドリロードシステム』を開発、直後に試合にてティナ・ハミルトンによって実演され、こちらも後にファランクスに導入された。

『プロイエット』を考案、直後に試作品が実装される。

『デルフィーネ』『チェーロ・ブルー』を考案する。

 

織斑 千冬の陰謀により、『白銀の福音討伐作戦』に強制的に出陣させられ、機体性能が著しくスペックダウン。

それを狙い、織斑 全輝の攻撃により瀕死の重傷を負う。

その後の戦闘により、膨大な出血に至り、致死量寸前に至るが、メルク、鈴だけでなく、多くの生徒達からの輸血を受け、一命をとりとめる

 

失っていた記憶を取り戻し、鈴音への思いを自覚する。

記憶が戻った事を家族に告白する。

『鵞鳥の人』=『篠ノ之 束』だと察するが、言及しないでおくことに。

なお、帰国直後に精密検査を受けることになり、そのまま一か月間入院することに。

 

17歳

『リンクシステム』『モーションサポートプログラム』『ラピッドリロードシステム』『暴徒鎮圧用電磁吸着ブーメラン:ミネルヴァ』をファランクス部隊の全ての機体への導入に合意し、IS大戦早期終結に貢献する。

なお、『シンクロシステム』は搭乗者の肉体を考慮されない危険性が示唆された為、使用はされなかった。

更識 簪が独自開発した『マルチロックオンシステム』がミネルヴァのシステム運用に導入可能と判断され、両者合意のもと、ファランクスが使用するミネルヴァに導入実装される。

 

鈴音がイタリアに転入してきたと同時に、二人の関係性が同級生達に暴露される。

それからは、失われた時間を取り戻すように、日々を過ごす。

 

全世界IS技術一斉放棄を謳う『封翼宣言』により、FIATの営業が傾くも、かねてからの技術力を用い、欧州各国の工業企業と締結が結ばれる。

 

18歳

FIATが欧州を席巻し、『欧州統合企業』へと至る。

商品として正式販売される『プロイエット』の犯罪使用を防ぐために専用サポートユニットである『リアン』、専用アプリ『cinguettio(囀り)』を考案し、即座に企業が採用し、開発が行われる。

 

織斑 千冬の死刑が執行されたことが一年遅れで耳に入るが、何も言葉を返さず、少しの時間だけ東の空を見上げるだけだった。

その日の釣果は普段よりも下回っていたらしい。

 

20歳 

母、妹、姉の作るミネストローネの味付けの再現に成功する。

 

21歳

ご近所さんのオッサンから海外旅行のお土産として『鮭の粕漬』を贈られ、アリーシャが調理したが、アルコール成分が抜けきっていなかったのか、鈴とメルクが酔ってウェイルに突撃した。

直後に何事もなく寝入ったらしい。

 

22歳

工業大学を卒業後、『欧州統合企業FIAT』に入社。

新型『プロイエット』、専用サポートユニット『リアン』が正式に販売開始。

同時に専用アプリ『cinguettio(囀り)』が開発・配信される。

 

23歳

交際相手である恋人の『凰 鈴音』にプロポーズ、家族や友人達だけでなく、ご近所一帯と釣り人のオッサン達に過剰なまでに熱烈に祝福される。

プロポーズの方法は自分で必死になって考えたらしいが、何の皮肉か、父ヴェルダが、母ジェシカにプロポーズした際の状況と完全に一致していたらしいと本人達から後々に訊かされた。

この時に贈った指輪は彼が自分の手で作り上げたこの世に一つだけのものだったりする。

複雑な心境の中、一か月後に挙式を計画するが、何故かバチカンからの招待状と推薦状が届いたため、バチカンにてローマ法王直々の挙式を行う。

プロポーズの現場をスパルタクスの団員が録画・撮影をしており、披露宴で披露された。

後々その映像は娘のステラにも渡されている。

 

24歳

一人娘である『ステラ』が誕生。

ビーバット博士と共に、新規宇宙進出開拓並びに、宇宙空間に於ける無尽蔵太陽光発電システム技術計画となる『クィリヌス計画』『アーコロジープラン』を立案、ラニ・ビーバット博士の後押しもあり、提唱する。

欧州統合企業FIATだけでなく、欧州等防衛機構、国連にまで議題が上がる。

 

25歳

FIATの設計開発部にて『ハース設計局局長』と揶揄されるようになり、クィリヌス計画に平行しながら、『デルフィーネ』『チェーロ・ブルー』の開発計画が設立される。

小鳥型ロボット『マリア』を開発し、ステラに送る。

これも後に開発計画を同社員から懇願され、開発計画に後乗せされる。

 

26歳

ISコアも用いない、超小型反重力制御ユニットの開発に成功。

翌年から量産化が始まる。

 

27歳

クィリヌス計画が国連から認証され、世界各国で準備が始まる。

 

30歳

『デルフィーネ』『チェーロ・ブルー』の開発に成功し、正式に販売が行われる。

全世界レベルで爆発的に売れる。

SNSでも年間的に話題が尽きなかった。

 

32歳 

欧州統合防衛機構とバチカンから欧州最高勲章を受勲する。

イタリア本国から『国民栄誉賞』を受賞し同時に、欧州連合からは『欧州の守護者』を現す『パトリキウス』の称号を贈られ、歴史に名を刻んだ。

クィリヌス計画欧州地区最高責任者に指名される。

 

33歳

『織斑 全輝』の死刑が執行された話が一年遅れて届く。

だが、「そうか」の一言で切り捨てた。

 

34歳

博士号を獲得。

 

35歳

『プロイエット』『デルフィーネ』『チェーロ・ブルー』を使用したスポーツ大会が全世界で爆発的に開催される。

 

36歳 

クィリヌス計画に於いて、全世界各地の起点となるポイントにて、各国への交渉役を担う。

これまでの活躍が認められ、ノーベル賞エネルギー部門を受賞した。

 

41歳 

クィリヌス計画に将来必要とされる超高速エレベーター開発計画の主任となる。

ドーバー市にて早朝のランニングをしている最中、脱獄を果たしたセシリア・オルコットを救助し、今後の彼女の為に『プレギアーレ(祈り)』の名を与え、見送った。

 

42歳

一人娘であるステラに男性の影がチラついているのを知り、冷や汗を流し続ける羽目に。

その半年後、正式に紹介されウラガーノを倉庫から引っ張り出すが、その一か月後に釣り場にて意気投合をしていた。

ウェイルが鈴にプロポーズした際の場面を録画した映像をステラに見せた。

 

44歳

一人娘であるステラが結婚し、笑顔で見送る。

 

45歳 

児童養護施設『青空の家』の存在を知り、資金援助の提案を手紙に記して送るが、『ディーネ・プレギアーレ』からは『遠慮します』と直筆の手紙で返信された。

 

現状はここまで

 

ウェイルが開発、草案を行ったもの

取得情報相互共有機構『リンクシステム』

捕獲クロー『アウル』

外装式補助腕『アルボーレ』

可変形式銃槍剣『ウラガーノ』

起爆式特殊弾頭『カリギュラ』

弾倉自動装填機構『ラピッドリロード』『フラッシュリロード』

特定動作自動再現機構『モーションサポートシステム』

直結式思念操作機構『シンクロシステム』

暴徒鎮圧用電磁吸着ブーメラン『ミネルヴァ』

高機動走行ブーツ『プロイエット』

水上走行ホバーシューズ『デルフィーネ』

反重力式飛行シューズ『チェーロ・ブルー』

小鳥型ペットロボット端末『マリア』

専用運用アプリ『Cinguettio』

宇宙空間太陽光発電システム『クィリヌス計画』

巨大居住区設立計画『アーコロジープラン』

 

 

織斑一夏

故人 享年10歳

『全ての悲劇の始まり』とも揶揄される少年であり織斑 千冬の下の弟。

幼少の頃から学校だけでなく、地域一帯から迫害にも似たような地獄の境遇の中を生きていた。

それでも、数少ない友人と、未来への希望を掲げて必死に生きていた。

だがその全てが、双子の実の兄である織斑 全輝(まさき)の画策によるもの。

在る事を無い事の様に言われ、無い事を在る事の様に言われ、暴力の嵐の中心点に閉じ込められ、謂れの無い罵倒に晒され続け、常に冷たい視線の中に晒されていた。

自分の身近に居る友人を守るために、自らの身を楯のように立ち向かいながらも、大切な人を遠ざけようと、悲壮な決意も秘めていたが、それを見抜かれて説得もされた。

中学卒業直後に蒸発する予定を立てており、勉強机の中に賃貸住宅情報誌と、求人情報誌を隠していた。

それから察するに『自分を知る人が誰も居ない場所』『自分が知る人が誰も居ない場所』を求めている傾向があり、『自分が存在しない場所にこそ、自分の居場所を見つけていた』と考えられた。

だが、国際IS武闘大会モンド・グロッソ第1回大会の折に誘拐され、そのまま行方が途絶した。

大会終了後も全く姿を見せず、情報も途絶していたために死亡したものとみなされた。

誘拐をしたのはフランスの一部の勢力であり、当時世界で唯一『単一仕様能力』に覚醒していたとされる織斑 千冬を危険視した勢力によるものだった。

織斑 千冬の棄権を要求したが、日本政府、フランス政府ともに要求を無視、大会を敢行したため用済みとされて排除された。

日本政府は大会優勝のため、フランス政府は大会開催地に選出された沽券の為だった。

大会閉幕後まもなく『死亡認定』が下され、以後は故人として見做された。

無論、彼の遺体を確認したものは誰一人として存在していない。

葬儀も早々に執り行われ、空っぽの棺が見送られた。

だが、墓石は用意されているものの、今となっては墓参りに来る者も居らず、荒れ果てている。

後年には、モンド・グロッソ第一回大会での裏で画策されていた陰謀が報道され、一夏のかつての悲劇も知られることとなった。

それに伴い、周辺への差別的な目が向けられ、教育委員会も周囲から罵倒されるようになり、かつて通っていた母校も誹謗中傷にあふれ、廃校となり、加害者側は当然だが、見て見ぬふりをしていた人物達は例外なく世間からバッシングされ続けることになった。

それはかつて彼が経験していた地獄そのものだった。

当然だが、その彼が『ウェイル・ハース』として人生を満喫していることを知る人は多くない。

 

 

 

鈴音・H・ハース

 

【挿絵表示】

 

学園壊滅後、帰国してからというもの即日に国家代表候補生の称号と、専用機の所有権限などを放棄し、軍を退役。

ファランクスからの招聘も『一身上の都合』という理由で断った。

その直後から『イタリアへ発つ』と両親相手に宣言。

それからというもの、父親からは『高校修了認定』を条件に出され、中国にて通信教育を使いイタリア語習得を収め、高校修了認定を終える。

同時に母親からは厳しい『花嫁修業』を課され、これをも難なくクリアした。

両親の許可をもらい、その一ヶ月後にイタリアへ飛び、ウェイルを追いかけてきたタフネスなレディ。

失っていた6年間の日々を埋め合わせるように、毎日のアプローチと髪の手入れを欠かしていない。

更にハース家両親の薦めで週末はハース家に宿泊するようになった。

なお、悩みの種でもあったバストサイズだが、大学に入学した頃から順調に成長したらしく、本人曰く「シャルロットと同じサイズにまで成長した」と豪語する。

ウェイルの大好物であるミネストローネのレシピは、メルクと共に受け継がれている。

ウェイルやメルクと共に大学卒業に至り、ヴェネツィアで料理教室を開くことに。

その半年後に入籍。

翌年に一人娘のステラを出産するも、何年経とうとも新婚夫婦じみた雰囲気を漂わせ、ヴェネツィアのご近所のオッサン達には冷やかされている。

ウェイルが仕事で出張する際には必ずついて行きたがる。

無理であると判断したら、単身赴任へ向かう彼を見送っている。

その際には「変な女にひっかけられないようにしなさい」と繰り返し言っている。

仕事が終わって帰ってきた際には必ず夫の胸元に飛び込んでは「落ち着く…」と言ってしばらくそのまま抱き着くのが日課になっている。

旧イギリス領でもあるドーバーに同行していたのは、ウェイルの仕事の都合でもあるが、それが終了した直後の家族旅行でもあった。

料理教室をする傍ら、レシピ本を出版することになり、大ヒットまでしている。

 

鈴音・H・ハースの経歴

 

10歳

中国から日本へ渡り、地元の小学校に編入。

織斑 一夏との出会い、仄かな思いを抱く。

同じ理由で五反田 蘭とはライバルに。

 

同年、織斑 一夏との唐突な別れ。

彼の死を断じて認めず、以降は捜索活動に奔走し続ける。

五反田 弾、五反田 蘭、御手洗 数馬の三名が協力者に。

自分達の持ち合わせる時間を全てを対価に捜索活動を続けていた。

 

14歳

自身等の活動に限界を感じ始め、新たな手段をとることを計画。

その手段が、軍に入隊しての地位の獲得による機密事項へのアクセスという手段だった。

 

15歳

死に物狂いの特訓と、自身の持ち合わせる直感により、半年で『国家代表候補生』に至り、第三世代型『甲龍(シェンロン)』を受領する。

軍の情報部にも出入りが出来るようになり、断片的な情報を入手した。

 

16歳

ウェイル・ハースの情報を入手し、接触のためにもIS学園に編入する。

彼の正体こそが織斑 一夏ではないかと訝しみ続けるが、メルク・ハースの過剰な妨害に、確信へと近づいていく。

 

同年、その直感は現実へと至る。

抱え続けていた焦がれ続けた思いは成就するも、彼の故国からの送還命令により、再び別れに至る。

自身も本国へ帰国後、ファランクスへの入隊勧告を拒否し、軍を退役。

イタリアへの渡航を決意し、両親に告げる。

母からは花嫁修業、父からは高校修了を条件に出されるが、アッサリとクリアするだけでなく、イタリア語を修める。

 

17歳

イタリアへ渡航する。

ヘキサにより、住居を提供されるも、彼女の趣味により魔改造される。

また、ウェイルの実家に向かう際にはヘキサに騙され、ドレスコードの用意を行う羽目になり、チャイナドレスで向かい、ハース一家を驚かせた。

ウェイル、メルクと同じ学校へ編入し、かつては投げ捨てていた青春を刻む。

 

18歳

織斑 千冬の死刑が執行されたことが一年遅れで伝えられるが、「あっそ」の一言で切り捨てた。

 

21歳

短大を卒業。

同年に調理師免許を獲得し、ヴェネツィアの一角にて料理教室『暖かな陽だまり』の経営を開始する。

 

アリーシャの手によって調理された鮭の粕漬で酔って、ウェイルに突撃した。

翌朝はそれを思い出して顔を合わせられなかった。

 

23歳

ウェイルからプロポーズを受け、了承する。

ご近所のオッサン衆による過剰なまでに熱烈な歓迎を受け、正直ドン引きする。

バチカンにて、多くの人達から祝福されながらの結婚式を挙式する。

指輪がウェイルのお手製と聞き、驚きつつも喜んでいたらしい。

 

24歳

一人娘であるステラを出産する。

料理教室は産休していたが、弟子の一人に預ける形になっていた。

 

30歳

『チェーロ・ブルー』をウェイルから受け取り、普段から使うことに。

専用小鳥型端末に与えた名前は『ティナーシャ』となった。

 

33歳

『織斑 全輝』の死の知らせが一年遅れで届くが「興味無い」の一言で一蹴した。

 

41歳

ウェイルの仕事に同行し、娘と一緒にドーバーへ渡る。

そこでウェイルがセシリア・オルコットを保護、イギリス最後の国家代表候補生と初めて接触するに至った。

 

42歳

自分とウェイルの結婚式や、プロポーズの現場の動画を娘のステラに公開した。

 

44歳

ステラの結婚により、笑顔で見送った。

 

現状はここまで。

 

 

ティナーシャ

ウェイルから贈られた小鳥型ペットロボット2号機

鈴音が使用しているチェーロ・ブルー専用の登録端末。

鈴音の肩や頭の上で翼を休めることが多いが、彼女もその様子を見ては楽しんでおり、可愛がっている。

カラーリングは、彼女の瞳を意識してか翡翠色になっている。

ウェイルが使用しているものとはお互いに位置情報を共有しあっており、彼の帰宅を感じ取ると、途端に家の玄関へと飛び立っていく節がある。

なお、ネーミングに関しては、かつての親友を少しだけ思い出すような名前にしたかった、とのこと。

 

 

ステラ・ハース

 

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ウェイルと鈴音の一人娘で、作中登場時はミドルスクール2年生の13歳。

風貌は若い頃の鈴音そのままだが、ウェイルを真似て伊達眼鏡を着用し、鈴音と同じ色のストレートヘアーを膝にまで届くほどに伸ばしおり、普段から束ねずに背中へ流している。

マザコンかつファザコンで、特に父親に甘える日々が多い。

両親の新婚夫婦じみたアツアツさには「こういうものなのだろう」と考え、特に不自然さを感じておらず、それだけでなく自分からそこに割って入るほど。

母である鈴からだけでなく、叔母のメルクに料理を教わることも少なくない。

料理の腕前は母親譲りであり、趣味の一環。

シーフード料理のレパートリーが異様に広くなっているが、本人は満更でもない様子。

趣味は水泳と料理であり、メルクの店のバイトとして働いており、看板娘にもなっている。

父のミネストローネと、母の作るシーフード料理が大好物。

なお、無類の愛猫家であり、部屋は猫のグッズが大量で写真集も置かれている。

この若さで既にある理由で「肩が凝る」という悩みが。

どうやら母方の祖母の因子によるものだろうとは思われる。

学校が終わって帰宅すれば母を真似て父の背中に飛びつくのが日課。

通学時には父から贈られた『チェーロ・ブルー』を毎日使っている。

彼女の使っている品はかつての試作品でもある。

ウェイルが仕事をしている企業への見学に来た際テスターを押しのけ、『テスト稼働に参加したい』と言い出し、やむなく参加を認め、自身を含めて過保護なレベルの人数のテスターを安全のために同時配備してテスト稼働をさせた結果、試験稼働は大成功を修めた。

その直後から、学校への通学に使い、学友や教師たちを驚かせた。

飼い猫のシャーリィ、小鳥型ロボットのエレナとは大の仲良しで学校にまで連れていくことも少なくない。

なお、ドーバーで知り合ったディーネに対し、身の回りの手伝いや、リハビリのサポートに付き合い続けたり、話し相手になったりなど、友人関係になっていたが、後に両親と同世代の女性と教えられ驚愕のあまりに絶叫した。

 

 

シャーリィ

ハース家にて飼われている真っ白の毛並みの飼い猫。

仔猫の頃にステラに拾われ、それ以降は大の仲良し。

日々の生活の大半をほとんど一緒にしており、学校に行く際には肩に乗せてまで連れている。

人の言葉を理解しているのか、名前を呼べば必ず返事をして走り寄ってくる。

ウェイルや鈴音にも懐いており、可愛がられている。

なお、性別はメス。

 

 

エレナ

ウェイルがステラに贈った小鳥型ペットロボット3号機。

掌に収まるサイズの小型化に成功している。

今は鳴き声を出す事こそ出来ないが、ステラの言うことはよく聞いている。

どういう訳か飼い猫のシャーリィとも比較的仲良しらしく、背中に乗っていることも多い。

学校にも一緒に行く光景も見受けられており、シャーリィとエレナのおかげでステラは学校全体で人気者になっている。

海沿いの街ということで防錆処理もしっかりと施されている。

カラーは青空をイメージしたかのようなスカイブルーになっている。

だが実際にはステラの為の護衛も兼ねており、内部にはテーザーガン、催涙ガス噴霧器、エマージェンシーコール警報機、GPSシステムなどといった、過剰防衛同然の親バカ要素が、これでもかと仕込まれている。

また、愛用している『チェーロ・ブルー』専用のアプリをインストールもされている。

 

 

メルク・ハース

 

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ウェイルの義妹で生粋のブラコン。

半死半生の状態でヴェネツィアへ流れ着いた織斑 一夏を助けた命の恩人。

また、イタリア代表候補生の座にまでたどり着いた少女。

IS学園へ編入する際にも筆記、実技ともに首席で合格して見せた才媛。

ヴェネツィアや学園での生活においても、裏に表にとウェイルのサポートをし続けた。

IS学園壊滅後、記憶を取り戻した義兄への思いはなかなか捨てきれなかったが、翌年に鈴音がイタリアへ飛んできたことで、ほのかに抱いていた淡い思いに終止符を打つ。

その際には物陰に隠れて大泣きし、アリーシャが慰めていた。

悩みの種でもあったバストサイズだが、学園壊滅後、イタリアへ帰国して暫くした後から急成長し、『小柄な体格には、やや不釣り合いでは?』とアリーシャが首を傾げる程に成長した。

ヴェネツィアの高校に編入してきた鈴音がそれを目撃し、当然の如く発狂した。

なお、メルクの母も若い頃に同じ様な急激な成長をしていた事も告白されたらしい。

ウェイルが就職して以降に、入社祝いの会場にてとある出会いがあり、長い期間をかけての紆余曲折を経て交際からから始め、数年後の入籍に周囲を驚かせた。

今はヴェネツィアの片隅で喫茶店『アルボーレ』を開き、日々充実した売り上げを刻み、SNSや雑誌にも取り上げられている。

また、自身も出産を経験しており、息子のイザークに対し厳しくも優しく接している。

彼女の作るミネストローネは家族のみならず喫茶店でも大好評であり、レシピを客から訊かれたりしているが『企業秘密です』と微笑みながら返している。

今日も今日とてお店の会計機の上には茜色のふさふさとした毛並みが特徴の猫の姿をした置物が微笑んでいる。

 

メルク・ハースの経歴

 

10歳

鎖で四肢を縛られた織斑 一夏を発見。

溺れそうになりながらも救助、両親に願い出て病院へ搬送する。

彼の過去の経緯を知り、号泣。

『織斑 一夏』としてではなく『ウェイル・ハース』としての道を事前に用意することに強く賛同する。

 

11歳

彼が全ての記憶を失った状態で覚醒した事を知り病院に駆けつけ、目覚めた彼の姿を見た途端に号泣する。

 

14歳

国家代表候補生に就任、第三世代機『テンペスタ・ミーティオ』の搭乗者として任命される。

 

16歳

IS学園へ座学、実戦を首席という実力で合格し、編入する。

織斑 全輝、篠ノ之 箒と対立、敵視することに。

 

セシリア・オルコットと対立、戦闘勃発寸前で事態は収束。

鳳 鈴音と接触、必要以上に警戒することに。

これにより訝しまれ続ける羽目に。

 

ウェイルが開発したモーションサポートプログラムを導入して戦闘を経験。

 

ウェイルが出血性ショックで死にそうになり、自身の血液を大量に輸血する。

ウェイルの一命をとりとめる。

 

ウェイルが『織斑 一夏』としての記憶を取り戻すが、これまでと同じように家族として過ごせることに感極まって大泣きすることに。

以後、毎晩をウェイルと一緒に過ごす日々を繰り返すほどにブラコンを拗らせる。

なお、ファランクスへの招聘に対しては拒否をした。

専用機『テンペスタ・ミーティオ』はアリーシャに預ける形で継承された。

 

17歳

鈴音が転校してきて毎日を友人として過ごす事になるが、相変わらずのブラコンぶり。

だが、物陰で涙を流していたところをアリーシャに発見された。

 

21歳

鈴音と同じ短大を卒業する。

 

22歳

喫茶店『アルボーレ』の経営を始める。

常連客の確保にも成功し、安定した経営が続く。

 

26歳

ウェイルの入社歓迎会にて遭遇した男性、ベルディとの長期的な交際の果てに結婚することに。

結婚式の会場となったのは、やはりというべきかバチカンとなった。

 

27歳

息子であるイザークを出産する。

 

30歳

ウェイルからチェーロ・ブルーを受理。

専用端末に与えた名前は『ネリア』となった。

 

33歳

喫茶店『アルボーレ』がテレビ、雑誌にて紹介され、大人気になり、売り上げが2桁増えるほどに。

チェーン店展開の誘いもあったが、ここに関しては断った。

 

目立った功績や経歴はここまで。

 

 

ネリア

ウェイルが作った小鳥型ペットロボット4号機

メルクが使用しているプロイエットとチェーロ・ブルー兼用の端末であり、常にメルクの近くをパタパタと飛び回っている。

カラーリングにしても、メルクの髪の色を意識してかピンクカラーに調整されている。

店で出す料理用の買い出しにも同行しており、半ばマスコットにもなっている。

 

 

イザーク・ハース

 

【挿絵表示】

 

メルクの一人息子であり、作中登場時はミドルスクール1年生の12歳。

父親譲りのブロンドの髪と、母親譲りのアイスブルーの瞳を持つ。

ヴェネツィア在住の少年で、ステラに手を引かれている光景がよく目にされているが、お互いにとっては姉弟であり、それ以上の関係は無く、本人達も特に意識していない。

そのためか、ステラを「姉さん」と呼ぶ。

背丈が伸びるのがやや遅れていたが、ミドルスクールに入ってからはステラの身長を超えた。

バイトで働きに来ているステラの試作料理の味見係を頼まれることもあり、それに関しては断れないのが悩み。

趣味は運動であり、毎日夕方にはランニングをしている姿が見受けられている。

週末には、デルフィーネを使って海を駆け抜けている。

叔父であるウェイルを尊敬しており、将来はFIATに入り、宇宙開発を進めたいと思い、機械工学関係の書籍を読み漁り始めた。

ウェイルが贈った小鳥型試作ロボット5号機に『メイリィ』と名付け、普段から連れている。

将来の就職第一希望は『天翼の塔』地中海支部。

 

 

メイリィ

ウェイルがイザークに送った小鳥型試作ロボット5号機。

イザークにとっては普段の生活から一緒に過ごしている。

肩の上や、頭の上に留まることが多い。

学校でも授業の邪魔をすることはなく、窓際や教室後方のロッカーで静かに過ごしていることが多い。

イザークがランニングをしている際には常に傍で飛び続けている。

こちらにも過剰防衛同然のシステムを仕込んでいる。

『デルフィーネ』専用のアプリはインストールを完了している。

 

 

ベルディ・ハース 旧姓『ベルディ・デミネクタ』

メルクの夫でイザークの父。

ウェイルとは同時期に入社した別の大学からやってきた同年の青年だった。

出身地は首都ローマ。

出会いはウェイルと一緒に就職した際の企業の説明会での場だった。

メルクと出会って以降は、仕事仲間からの助言を受けながらも、死に物狂いでアピールを繰り返し、交際関係に至った。

ウェイルや鈴とは2年遅れで結婚した。

ウェイルと同じ職場に入って以降は技術者としての腕前の差を見せつけられていたが、こちらにも死に物狂いで追いかけ、今ではウェイルにとっては頼れる右腕。

なお、本人は非常にアルコールに弱く、社交場だろうが飲み会だろうが常にソフトドリンクをグラスに注ぐようにしている。

ウェイルには及ばなかったが、技術者としての手腕も優れており、『デルフィーネ』『チェーロ・ブルー』の共同開発に成功した。

また、それから間は空いたが小鳥型試作ロボット『マリア』の共同開発にも至っている。

 

 

ヴェルダ・ハース

ジェシカ・ハース

ウェイル、メルクの両親。

鎖で縛られた状態で運河を流れる子供を保護し、後に『ウェイル』と名付けられた少年を引き取った。

その少年が織斑 一夏であること、日本に於いて故人として扱われていること、不遇な環境という地獄、自身の存在を消そうとしていた事、その全てを知り、涙しながらも、その少年を家族として温かく迎えた。

さらには釣りにいそしもうとする息子に、妻へのプロポーズにも使用した釣竿を託す。

ヴェルダがラジオの修理をしているところを見られてから機械工学関係への意欲を持つようになった。

なお、ヴェルダは隣の市にて経営をしている造船企業の副社長を勤めている。

ジェシカは近所でも評判の料理研究家でもあり、国際の場にも出せると評判となっている。

彼等はアリーシャとは違い、国の暗部などの存在を知らぬ一般市民。

ご近所の釣り人のオッサンの裏事情なども一切知らない。

ウェイルが記憶を取り戻してからも「ウェイル・ハースとして生きていきたい」と言われ、感極まって思わず泣き付いたりなど涙脆い一面を持つ。

当然だが、ウェイルが記憶を失っている間は、過去を把握していたことを絶対に悟られないようにし、隠し続けていた。

記憶を取り戻す事が無かったとしても、その秘密を隠し続ける予定でいた。

IS学園壊滅後、鈴音がイタリアにやってきたことについては素直に祝福し、仲のいいご近所さんというよりも家族同然に過ごすようになった。

また、いろいろと料理も伝授していた。

無論、ウェイルの大好物であるミネストローネのレシピはしっかりと伝授されている。

若かりし頃のウェイルが釣り上げた大物の魚によって得た利益は、ウェイル達が成人年齢になるまでしっかり管理していたが、金額が数千万ユーロ、日本円にして数億円単位に至っていた為か、内心ヒヤヒヤしていたらしい。

また、後年に取得した特許による収入に関しても、すさまじい勢いで金額が増えていくのでいろんな意味で震えが止まらなかったとか。

 

 

アリーシャ・ジョセスターフ

 

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ウェイルとメルクの義姉。

ウェイルの名付け親でもあり、彼の行く道を照らした太陽のような女性。

二人を弟妹扱いしており、彼女が言うには『元気も呑気も心得ている』との事らしい。

弟妹の行く末を見届けながらも、全ての決着と復讐を果たした。

学園壊滅後、凛天使討伐を目的とした国際編成軍『ファランクス』の隊長を務め、多くの隊員を率い、誰よりも多くの武功を立てた。

彼女の功績により、組織の目的は一年で達成された。

ウェイルと鈴の関係については口を出さず、素直に祝福するが、影で涙を流すメルクを慰めていた。

メルクの機体である『テンペスタ・ミーティオ』、ウェイルの機体であった『テンペスタ・アウグスト』はアリーシャに継承されたが、常時リンクシステムによってデータが共有され続けていたため、彼女のスタイルにも非常に速やかに馴染み、無双ともいえる戦果を叩き出していた。

戦争が終わった後は、軍に所属する理由を失い退役した。

後にFIATからスカウトされ、テスターに誘われたが断った。

メルクとウェイルに教えを与えていたことで教育方面に目覚めたらしく、私塾を開き、未来持つ若者達に様々な分野についての教えを与えるようになった。

そんな彼女自身にも、遅れてやってきた秋の空のような思いに少しだけギクシャクしていたが、今は無事にゴールインしている。

最終的には、その一つ年下の男性からのプロポーズだった。

その後に産まれてきた一人娘の名前はテアナ。

ステラやイザークとも仲の良い小学2年生。

 

余談だが、大使館越しに日本政府から『織斑一夏の戸籍復活と帰国要請』が打診されたものの、アリーシャの手によって黙殺され、第一回大会における日本政府の対応、それ以降にわたっての動向を全世界へとリークした。

無論『ウェイル・ハース=織斑 一夏』であることは伏せられている。

 

 

シャーネ

ウェイルが自ら手掛けた小鳥型ロボット6号機。

アリーシャが使うチェーロ・ブルー専用の登録端末となっており、カラーは茜色になっている。

プライベート、公務のどちらにも連れており、かわいがっている様子。

肩の上で首を傾げる動作をする様子をよく見せている。

 

 

テアナ・ジョセスターフ

 

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アリーシャの一人娘であり、作中登場時はジュニアスクール4年の10歳。

母に似た茜色の長い髪を肩付近まで伸ばしている。

アリーシャの気まぐれさや、優しさに触れながら生活を送っている筈だが、完全に文学系の日々を送る。

学校でも図書室に通うことが多く、運動がやや苦手。

だが読む分類の幅が非常に広く、考古学、創作系統の物語、ファンタジー、サスペンス、創作系統など多岐に渡る。

その外見の愛らしさから『図書館の妖精』と影でささやかれている。

最近のお気に入りはP.N.『コキュートス』の作品らしい。

運動は苦手だが嫌いではなく、見るのは好き。

近所を走るイザークの姿をついつい目で追う日々だが、頬が染まっているように見えるのは夕日の仕業なのかは…本人もわかっていない。

ウェイルから贈られた『チェーロ・ブルー』で海面を滑るように駆け抜けるのが好きで、週に1回は港から海へ出ている。

まだ空を飛ぶのが怖いのか、水面すれすれを走るようにして練習をしているらしい。

なお、海や港に行けばウミネコ達に必ず囲まれるようになり、その様子から『渚の精霊』と影で言われている。

 

 

シャイニィ

アリーシャの飼い猫でウェイル達にとっては家族同然だった。

ウェイルに対し、言葉を用いぬ話し相手になったり、メンタルヘルスケアにも大きく繋がっていた。

昏睡状態だったウェイルを一目見ていたく気に入った理由は不明なままだったがアリーシャ曰く、「弟のように見ていたのかもしれない」と笑いながら答えた。

彼らの前で眠る様に息を引き取ったが、彼女への愛しさは失われていない。

 

 

青い肩提げ鞄

かつては織斑 一夏が使用していたもの。

モンド・グロッソ第二回大会開催時に発生した『織斑 一夏 誘拐事件』の現場になった織斑家の玄関前に転がっていたが、後に凰 鈴音が部屋から持ち出した。

その後、IS学園編入時に至っても、常に彼女の手元に在り続けた。

ウェイル・ハース=織斑 一夏であることが判明しながらも所持を続けた。

長年預かっていた一夏の青い鞄だが、これからの未来のためにという理由で、ヴェネツィアの釣り場の桟橋にて、両者の合意の下、焼き尽くし、その灰は海に弔った。

「これで、いいんだ」とウェイルは複雑そうな表情で語っていた。

これによって『織斑 一夏』の決着は本当の意味で終わったのかもしれない。

 

 

ティナ・ハミルトン

 

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アメリカ国家代表候補生に至った少女。

最初は興味本位からウェイルに接していたが、人当たりの良さから深い友情を築いた。

鈴がウェイルと深く接しているのを察して、背中を押したり、ヤキモキさせたりと世話を焼き続けた。

時には自身のスタイルを武器にしたり、鈴に噛み付かれるのを前提にしてなどお節介に余念が無かった。

ウェイルに対してはその気はあったのも確かだが、鈴の眼差しの強さを知っているため、敢えて身を引いているが、からかうのを心底楽しんでいた。

臨海学校の後にウェイルの過去を知りながらも、それでも育んだ絆を蔑ろにはしなかった。

学園壊滅後はファランクスに招聘に応じ、慣れない機体ではあったが、ウェイルとタッグを組んだ際の経験を活かし、誰とでも巧みな連携を見せ、その射撃センスにより戦果を挙げ続け、『翼持つ銃(Gun With Wing)』の二つ銘を得た。

解散後は帰国し、報償金を元手に人材派遣企業『コスモス』を設立した。

だが仕事が忙しい状態が通常運転という経営が続いており、長期休みはイタリアにまで飛んできて羽を伸ばしている。

『仕事が恋人』の状態が長く続いており、正直焦っていたが、25歳の夏に出会いに恵まれた。

 

 

ラウラ・ボーデヴィッヒ

元ドイツ空軍IS特殊編成部隊『黒兎隊』の隊長を務めていた人物。

織斑千冬によって植え付けられたVTシステムの存在と、彼女が陰で犯し続けていた所業の全てを知り、完全に訣別。

以降は『冷氷』と言われた面を千冬に対して向け続けた。

その反面、ウェイル達とは友人と言って差し支えない関係を築き、絆を育んだ。

学園壊滅後には国際特殊編成部隊であるファランクスに部隊全体で仕官し、副隊長を務めた。

解散後、黒兎隊は解散し、部隊の隊員は思い思いの場所に散っていった。

ラウラは積極的にクィリヌス計画に尽力し、危険個所の作業などを自ら買って出るなどの活躍を見せていた。

後に地中海拠点には黒兎隊に所属していたメンバーの多くが集うことになった。

クィリヌス計画に伴う作業を始めてからしばらくして、同僚男性から熱心なまでに食事に誘われるようになった。

週末の労働後、部屋に帰るとクローゼットに見覚えもない衣服が次から次へと増えていく件には首を傾げているが、クラリッサの仕業かと疑っている。

 

 

シャルロット・アイリス

フランス出身者だが、一身上の都合につきIS学園在学中にドイツへ亡命、その後に黒兎隊に所属し、学園壊滅後はファランクスの斥候部隊に配属され、戦闘のみならず、国際指名手配犯捜索の為に尽力した。

現在は欧州地区のクィリヌス計画で作業員の一人として日々尽力している。

「織斑全輝を討つ」と千冬に豪語したが、それを果たせなかったのを悔しく思いながらも今ではその怨恨を忘れようと、日々を充実して過ごしている。

現在はアーコロジー都市建造の計画進行に大きく携わり、多くの人に親しまれるようになっている。

彼女が手掛けたアーコロジー都市の一つに『アイリス』と名付けられることになった。

そのアーコロジーでは、彼女の故郷であるブルゴーニュと同じようにブドウが栽培され、それを使ったワインも醸造されるようになった。

これを起源にアーコロジー『アイリス』は有数の農業プラントとして発展していくことになる。

 

 

更識 楯無

更識 簪

元日本暗部に所属していた少女達。

日本政府の上層部が軒並み逮捕されるよりも前に出国し、行方をくらました。

実際にはバチカンへと渡り、保護され、法王の影として活動を続けている。

後に、マルチロックオンシステムの有用性が欧州統合防衛機構に見いだされ、莫大な感謝金と引き換えにパテント料を受領するようになった。

ウェイル達とは偶に会っては飲み交わしている。

なお、楯無は、ヴェネツィアに初めて来訪した際に、釣り場に集っているオッサン達に気付き、ウェイルが知らず知らずの内に築いていた人脈とバックの素性と正体に気付き卒倒した。

その後もなにかと首相やローマ法王に同行を命じられ、護衛として同行する事が多くなり、ヴェネツィアへ行く度に、胃薬と頭痛薬と精神安定剤と睡眠導入剤を常備するようになった。

市販の薬品、医師の手による処方された薬品が大量に陳列されている戸棚に向かう楯無を、簪が無理やりに押さえつけようとする地獄絵図が数年に渡って続いていたとか。

その都度にバチカンの一角からは

「飲まなきゃやってられないのよ!」

「それは胃薬であってお酒じゃないから!」

とか聞こえてきていたとかなんとか。

なお、簪は枢機卿の男性と非常に良い関係を築いている。

 

 

篠ノ之 束

IS文明の生みの親であり、全世界から『天災』と言わしめさせた天才研究者。

かつては「自分達が宇宙へ向かう」為にISを開発したものの、世界中の研究者達によって拒絶されてからは暴走。

白騎士事件によって、軍事技術力に利用された現実に全世界に失望し、姿を消した。

その際に全世界指名手配になったが、その後の行方は誰にも知られる事が無かった。

一夏に対しては、身内以上に大切にしていたが、何もかもが手遅れになり絶望する。

それでも、『将来への逃げ道』を考えていることを知り、影と闇から全力サポート続けていたものの、一夏の行方不明を知り、二度目の絶望に至る。

だが、それでも一夏の行方を探そうとしている人物達を知り、自身を立ち直らせる。

クロエとともに死に物狂いで行方を捜索し続ける。

それによって、一夏が意識不明の昏睡状態に陥りながらも、イタリアで暖かな家庭に迎え入れられている事を知ることになる。

また、自身の抱えていた大罪を自覚し、アリーシャの眼前で自らの右腕を切り落とした。

その後はウェイルの情報が欧州の外に漏れないようにシャットアウトし、ウェイルの平穏な生活をサポートし続ける為に闇と影から奔走していた。

技術者になろうとする彼のためにもFIATに自身の技術力を売り込んだり、ウェイルの考案したものを現物化、それとなくヒントを与えるなどのサポートに余念が無かった。

また、織斑 千冬、織斑 全輝、篠ノ之 箒にはほとほと愛想が尽きていたため、すでに無関心の域だった。

自身の両親には、一夏の真実と、千冬、箒の実情を伝えており、イタリアへの亡命、箒の勘当と破門、全輝と千冬の破門などにも手を出していた。

「一生涯、表の世界に姿を出さない」とアリーシャに宣告しながらも、ウェイルが成人した後も、様々な形でサポートを続けている。

現在は国際指名手配の扱いは風化し、忘れ去られようとしている。

 

 

コニッリョ・ルナーレ

『月の兎』を名乗る正体不明の隻腕OL風美女。

ウェイルの存在が発覚した後、真耶に接触した謎多き人物。

連絡先の交換をしていないにも拘らず、真耶の個人端末のアドレスを聞きだす事も無く資料を送ったりなど破天荒なことを行った。

彼女がホットサンドと紅茶の軽食セットを食べて喫茶店を出た以降、彼女の姿を見た者は誰も居らず、影と闇の中に静かに消え去った。

IS学園爆撃テロ事件で個人端末が焼失してからというもの、真耶も彼女の存在は幻だったのだろうかと思い始めている。

 

 

ラニ・ビーバット

ある時期からイタリア国営企業FIATに自身の技術を売り込み、半ば企業協力者となった謎の人物。

容姿、外見、性別、年齢、出身、国籍、その全てが不明であり、『幼女』『青年』『深窓の令嬢』『紳士』『淑女』『中年』『壮年』『老婆』など幾つも噂が立っているが真偽は不明。

だが、幾つもある噂の中で『隻腕の人物である』というただ一つの話だけが共通している。

その正体はIS文明の生みの親でもあり、『天災』とも謳われる篠ノ之 束その人。

ウェイルに対しては決して姿を見せることもなく、裏と影から一方的に協力をし続けている。

ウェイルに「ちっぽけな完全より、偉大なる不完全を」の言葉を贈った。

日本各地を転々とさせられていた両親を密かにイタリアへ亡命させ、永住させる。

その代償として『もう二度と表の世界に姿を現さない』『ウェイル・ハースの影であり続ける』とアリーシャに誓っている。

妹だった箒にはとことん無関係かつ無関心を貫こうとしたが、繰り返される愚行に本気でぶちギレる。

ISが本格的に戦争に使われ、その後に半永久的に封印される事となったが、その根本的な原因は箒にあり、実質的に『箒が束の夢を踏みにじった』事になったと言える。

後世に残り続けるクィリヌス計画の立案者であり、その行く末を陰から見上げている。

かつて自身が掲げていた『自分達が宇宙へ向かう』夢を諦め、『誰もが宇宙へ行ける』未来を想像し、それを人と世界に託す。

欧州統合防衛機構から勲章授与の話が持ち掛けられていたが、それを辞退した。

なお、真耶に接触した『コニッリョ・ルナーレ』もまた彼女の変装姿の一つ。

また、千冬から掠め取った3000万円もの金銭は彼女が研究費として使おうとしたが、ある人物に渡すために旧イギリス領の国立公園に埋めたらしい。

 

 

鵞鳥の絵

ヴェネツィアの一角の建物の壁面に描かれた大きな落書きのようなアート。

束が慣れない左手で描いたデフォルメ画であり、本人はウサギを描いたつもりだったが、ウェイルからは『鵞鳥』と認識してしまった事により『鵞鳥の人』呼ばわりする原因となった。

撥水性能を有したインクで描いているからか、風雨に晒されようとも消える事は無かったが、街の雰囲気に合わないため、市の清掃活動で消されてしまった。

だが、その光景に苦笑いしたビーバット博士は手のひらサイズのウサギを描いたが、悲しいことにも画才が無かったためか、結局ウェイルの目にはガチョウのデフォルメ画に映っていた。

 

 

クロエ・クロニクル

束の娘であり、養子として引き取られた少女。

千冬を地獄に堕とす為に、映像の改竄捏造、さらには学園内に於ける盗撮などを入念に繰り返し続けていた。

小鳥型の監視ロボット、監視カメラの映像編集は束の指示の下でクロエが繰り返しこなしており、全輝と千冬はそれによって記録された映像で立場を失い、失脚、周囲から冷たい視線に晒されるという地獄に追いやられた。

現在はクィリヌス計画の陰で情報統括をしている。

束の両親からは非常に可愛がられている。

時折ではあるが、ラウラの様子を見ては、食事に誘われるシーンを目撃してヤキモキしていたりする。

周囲には隠しているつもりなのかもしれないが、ラウラに対して姉として振舞おうと服をクローゼットに入れていっているが、フリルが大量についていたり、幼女向けのドレスだったりと色々と方向を間違えている。

 

 

ヘキサ・アイリーン

 

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イタリア暗部のトップエージェントであり、アリーシャの後輩。

テンペスタⅡの搭乗者も兼ねており、槍を使った戦闘を得意としている。

ウェイルにIS適性が発覚した後にはウェイルに槍術を叩き込んだ。

アリーシャの素性を隠す為に学園に居るウェイル達の前に姿を現したりなど、様々な形で協力とサポートを続けていた。

鈴音をからかってドレスコードまでさせてからハース家に行かせたことに関しては、後々にアリーシャから締め上げられた。

アリーシャやウェイル達が次々にゴールインし、大いに焦っている。

婚活にも異性との交際にも大きく遅れてしまった。

実家からもそれを理由に視線が厳しくなっているとか。

 

 

クライド・エルマン

 

【挿絵表示】

 

ウェイルの親友の一人。

この三人の中では優等生だが、3人そろえばボケ役を買って出ることもある。

高校を卒業した後は、一人だけローマへ出向することになった。

現在はローマにある警察組織の上層部に名を連ねている。

部下の女性の一人に対してあの手この手で気を引き、それが続くこと3年、ようやくゴールインした。

今でも家族ぐるみでヴェネツィアに帰ってきてはウェイル達と飲み交わすことが多い。

お気に入りの酒は、アーコロジー『アイリス』で生産されている『サングリア』だが、高級品の為、滅多に栓を開けることがない。

 

 

キース・ヴァイゼル

 

【挿絵表示】

 

ウェイルの親友の一人。

悪友ともいえる間柄でもあるが、ウェイルがイタリアで過ごすにあたり、心通わせた男友達。

実は母方の姓を名乗っている。

今はヴェネツィアで漁業組合での組合長をしている。

ウェイルが時折気紛れに大物を釣ってきては売り場に持ってくるので、その都度の競りにその品を出すことが多い。

25歳の頃に大手の取引先の企業の令嬢と出会い、大恋愛の果てに結婚したらしい。

年の離れた兄が居るが、その人物が父の後を継ぎ、イタリア最大マフィア『スパルタクス』第14代目大頭目となっている。

 

 

ザックス・スタンダイン

ガリガの息子であり、キースの兄。

8歳年上であり、貿易商としても外交方面にも手を出している人物。

外見としては非常に優しそうな人物だが、非常に頭脳明晰といったインテリ系。

父親の後を継いでからも、その頭脳の冴えは鋭くなる一方であり、配下からの信頼は非常に篤い。

だが、その篤すぎる信頼が暑苦しくも感じているらしい。

マフィアの大頭目の息子という裏の顔を隠しながらも、部下の女性と交際を続けており、結婚は目前にまで至っている。

 

 

ガリガ・スタンダイン

 

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イタリア最大マフィア『スパルタクス』第13代大頭目であり、ウェイルとは釣りを介して知り合い、仲良くなったご近所のオッサン。

表向きにはボランティア団体『青の大河』の団長を名乗っていた。

キースの実の父親であり、息子には母親の姓を名乗らせることで、マフィアへの繋がりを隠し続けていた。

夫婦別姓を名乗っていたが、仲が悪かったり、別居していたわけではなく、万年仲良し夫婦。

 

ある時に届いた便箋に記された内容を確認し、精鋭メンバーを日本に送り込み、織斑 全輝と篠ノ之 箒の電撃作戦による誘拐を命じた。

IS学園に於ける数々の状況と悪辣な行い、それを裏から操り続けていた織斑 全輝を捕らえ、16年間という時間を拷問のためだけに費やし続けた。

そしてその様子を考えようともしていなかった織斑 千冬に証明しようのない冤罪を負わせた。

 

 

スパーダ・クィント

 

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イタリア暗部長官であり、国の裏と影と闇より掌握する人物。

結構な御年のご老体だが、その猛禽類を思わせる眼光と深い知性は失われることはなかった。

ヘキサの直属の上司であり、絶対に敵にしてはならないとされる人物として話が裏世界に蔓延している。

ある時に自室に置かれていた便箋に記された内容を把握し、織斑 全輝と篠ノ之 箒の電撃作戦による誘拐を企てた。

だが、その内容は精鋭として集められたメンバーによって全体が構築された。

すでに老体ではあるが、「ウェイル君の孫を抱きあげる日まで死ぬわけにはいかんな」と呟いていた。

ヘキサが言うには「平然とその日を迎えそうな気がする」とのこと。

暗部はすでに引退しており、ヘキサに全てを丸投げしている。

なんつー変態的な退役してんだこの人。

釣り場では『クーベルト・スード』と名乗っていた。

 

 

ガルス・ドミート

イタリア首相を務める人物。

本来の任期はすでに何年も過ぎているのだが、周囲の押し具合に負けて出馬することとなり、幾度も繰り返して首相の座に君臨している。

民衆からも親しまれているが、プライベートではゆっくりと過ごしたいとは思っているが、なかなかそのタイミングがなくて苦笑している。

たまたま釣りをしている少年を見て、近隣にセカンドハウスを設けてから自身も釣りをしてみると大いにハマってしまった。

その切っ掛けとなった少年が、ウェイルだった。

いつの頃からか、一緒に釣りをするようになったが、メルクからは「首相に似てますよね」と言われたが、ドキリとしながら冷や汗を流しながら「よく言われるんだよ」と震えを隠しながら答えた。

釣り場では『ドミス・ベルバラ』と名乗っていた。

 

 

ゼヴェル・オーリア

現ローマ法王。

のんびりとした性格をした好好爺。

ガルス氏よりも先にセカンドハウスをヴェネツィアに設けており、妻と一緒に過ごしていた。

釣りを趣味としており、プライベートの日には釣りをしながらのんびりと過ごしている。

メルクとウェイルと過ごせる日々を大切にしており、孫のように接している。

晩年に至るまで法王の座に君臨しており、ウェイル達の結婚式でも活躍して見せた。

そろそろ退位してもいいのでは?とも考えており、後継者を誰にするべきか悩んでいる。

釣り場では『カイル・ゼヴェル』と名乗っていた。

 

 

セシリア・オルコット

元イギリス国家代表候補生だった少女。

イギリスの威信と誇りをかけて出立したものの、織斑 全輝との戦いの最中に自身の癖を見抜かれて敗北した。

その後、彼の謀略によってウェイル・ハースに暴力を振るい、感情の制御もできなくなり暴走。

多くのクラスメイトに囲まれている彼を射殺までしようとして、取り押さえられた。

アラスカ条約に基づき、イギリス本国へ強制送還後にライセンス、専用機、軍籍、企業、爵位、財産、領土など、先祖代々築いてきた全てを一夜にして失った。

国外追放処分を命じられたものの、世界中で彼女の入国拒否が表明され、やむなくイギリス国内ドーバー市にて極秘裏に幽閉されることとなった。

戸籍は既に鬼籍になっており、表向きには『急病により死去した』とされ、世間にもそのような形で公表されている。

また、彼女の振る舞いによって欧州各国から制裁が下り、イギリスは首都ロンドン以外の領土、領海、領空の国土領有権の全てを喪失した。

セシリア・オルコットの名は『英国史上最大の愚か者』として、本人の意思とは違う形でイギリス史に刻まれた。

 

 

ディーネ・プレギアーレ

 

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西欧に突如として現れたシスター。

目深く被った暗色のフードと、仮面の着用を普段から続けており、その素顔を隠し続けている。

周囲には「顔に傷を負っているから」と説明し、例え眠る時であろうと、入浴時であろうと決して仮面を外さない。

その『祈り(プレギアーレ)』の名が本名であるのかも不明。

年齢、経歴、出身、国籍、所属、容姿、素顔の全てが『不明』となっている。

彼女のもとに集っている人達も彼女の素顔を知らない。

西欧に突如として現れ、孤児院『青空の家』を設立し、各地から戦災孤児などを積極的に集め、食事、教育、衣服、安心して眠れる場所を無償で与え続けた。

生涯未婚、清廉質素を貫き通し、見返りの一つも要求せず、多くの子供達を育て、社会へと送り出し続けるその様子にいつの間にか世間から『無貌の聖母』として崇められ続けることになった。

本人としては、その呼び名に対しては何ら興味も持たず、無関心だったらしい。

なお、メディアの前に姿を現す事を極端に嫌っており、彼女の名が独り歩きしている要因にもなっている。

それも相成って「名は知っているが、姿を知らない」という人が大半。

また、彼女が現れた半年程度前に、旧イギリス領の国立公園の一部が掘り返されるという妙な出来事が起きたというが、その関係性は不明。

 

 

チェルシー・ブランケット

セシリア・オルコットの傍付きであり、姉のような女性。

セシリアの国家制裁にイギリス全土が見放したが、チェルシーはセシリアが拘置されたドーバーにて看守を買収し、食事を与える係の任を奪い取った。

その後も最低限度の食事を与えるようになったが、金属製のスプーンを紛れ込ませるなどして、姿を見せる事も無く、言葉を交わす事も無く、ほんの微かな、それでも最大限の支援を続けていた。

セシリアの脱獄まで四半世紀も掛かったが、それは成就したが、チェルシー自身はそれを知らずに食事を提供し続ける任を生涯続けた。

イギリス政府はセシリアに対して関心を失っており、また、ドーバーはベルギーの国領となっていた為に脱獄は誰にも感知される事は無かった。

だが、それと引き換えにチェルシーは自身の体の限界に至るまでその場所から動けなくなってしまっている。

なお、セシリア本人はチェルシーの協力があったことは知らず、そのまま脱獄している。

享年60歳

彼女の葬儀は、旧オルコット家の使用人達によって密かに執り行われたという。

 

 

サラ・ウェルキン

元イギリス予備候補生の少女であり、ウェイル達の先輩にあたる人物。

登場時は2年生だった。

代表候補生だったセシリア・オルコットが失脚し、繰り上げという形で代表候補生になったが、半月も経たぬ内にIS学園から全イギリス出身生徒の強制排除された事により、その肩書は剥奪された。

退学後、イギリス空軍からも除名されたが、FIATアイルランド支部に拾われ、技術スタッフとして雇われる形となった。

IS学園壊滅に始まったIS大戦時には、搭乗者としてではなく、野戦整備士として同行することになり、陰の立役者として奔走を続け、多くの搭乗者から信頼を得た。

大戦終息後も技術開発の要として活躍を続け、現在はウェイルと共に超高速エレベーター開発計画に携わっている。

 

 

クラリッサ・ハルフォーフ

ドイツ軍IS特殊編成軍である『黒兎隊』の副隊長を務めていた人物であり、ラウラの右腕だった。

だが、軍人でもあるはずの彼女だが、その知識や頭脳はサブカルチャー方面に大きく傾き過ぎており、一種の残念な人物になってしまっていた。

ラウラもその妙な思考に知らずに感化されてしまっていた事もあり、時折に突拍子もない発言などもしていた。

IS学園壊滅後にはラウラと同じように国際特殊IS編成部隊であるファランクスに仕官。

近接戦闘部隊の一員として、隊員達と共に戦場を駆け抜け続けた。

解散後はラウラ同様にクィリヌス計画に参加、工事現場の危険個所の確認を担うことになる…筈だったが、サブカルチャー的なものをあちこちに無断で置こうとしている事が発覚して騒動に至り、農業コロニーである『アイリス』に左遷され、シャルロットと共にブドウの栽培事業に励むことになった。

ラウラの部屋のクローゼットにフリルが大量に着いていたり、サブカルチャー的な衣装が次から次へと増えていく件に関しては、本当に何も知らず、完全に濡れ衣ではあるが、容疑を向けられていることも露ほども知らない。

こちらに関しての黒幕はクロエだったりするが、本人は一切面識もなければ認知もしていないため、無実を証明できなかった、なんと傍迷惑な。

 

 

ミーミル・ルミス

カリエナ・グリューエル

ウェンティ・ハーネン

元黒兎隊の隊員であり、ラウラの配下だった少女達。

性格は良くも悪くもかなりのミーハー。

アリーシャの指示により、IS大戦終息まで、周囲には極秘裏に鈴の身辺警護を務めることになった。

鈴のプライベートを侵害するレベルで秘かに見守り続けており、ここからヘキサにも情報が伝えられていた。

クィリヌス計画では技術者として働くようになった。

 

 

山田 真耶

 

【挿絵表示】

 

元日本代表候補生だったIS学園講師。

千冬の後輩だったが、コニッリョ・ルナーレから明かされた千冬の経歴の真相を知り、距離を取り、監視者として第三者視点で見つめ続けた。

織斑 全輝と篠ノ之 箒の振舞いに頭を悩ませ続ける日々に辟易していた。

彼等が影で成していた事に遂には見限りを付け、冷たく接する事に。

学園壊滅後は生徒全員が帰国、帰郷するのを見送り続ける。

身寄りが無くなった生徒に関しては、滋賀県在住の叔父に土下座してまで頼み込み、琵琶湖付近に在る別荘を数年単位で借り受けてまでグループホームとし、行く当ても帰る場所も無い生徒達に対して、根気強くカウンセリングと学業を含めたサポートを行い、独り立ちし、社会に出るまで支援を続けた。

その為、ファランクスからの異例のスカウトは在ったものの、断じて応える事は無く、教え子達を救う事に尽力した。

彼女自身も新宿に在住していた家族を全員喪っている。

生徒を全員見送った後、ティナに拾われ、人材斡旋企業コスモスによって派遣された学校で世界史の分野を受け持ち、教鞭を振るう事になった。

その際、心機一転のためにも、ヘアスタイルを改めてみようと思い、髪を伸ばしてみる事に。

後にその仕事場の職員室で運命の相手、ギリシャ人の男性との出逢いに恵まれた。

後に国際結婚を果たし、アテネにて幸せな家庭を作るに至った。

だがウッカリはその後も続き、後に生まれた娘は母親のミスを補って余りあるほどに、しっかりとした性格になっていた。

 

 

エルミナ・Y・ディニーロ

真耶の娘であるしっかり者の少女。

母親のウッカリを見て、普段から母を支えるような行動をとるようになったが、それが一般的なものなのだろうと本気で思っている。

15歳の誕生日には『チェーロ・ブルー』をプレゼントすると父親から宣告されており、その日が待てないでいる7歳の女の子。

 

 

レガリア・ディニーロ

ギリシャ出身の言語学を教える男性教師。

人材斡旋企業『コスモス』の紹介で派遣されてきた真耶に一目惚れし、死に物狂いのアピールの果てに、プロポーズするに至った。

なまじ彼女が弩級の天然の女性だったためか、変化球が軒並み無意識に躱されてしまっていたため、最後は天然封殺超弩級のストレートのプロポーズだったらしい。

プロポーズをした際には、予約していたレストランの中にて多くのお客さん(血縁者)達に熱烈に歓迎されていたらしい。

いや、それ逃げ場なくしただけじゃん。

 

 

レナ・ティエル

ウェイルとメルクの担任教師となったポーランド出身のクールな女性。

『女尊男卑』の思想を嫌悪しており、その思想を振りかざす女性たちに嫌悪していた。

学園在籍時には織斑全輝と篠ノ之箒の振る舞い、織斑千冬の傍観体制に辟易していた。

比較的に優しい人物であり、穏やかな雰囲気を漂わせており、その笑顔はウェイル曰く「向日葵のような笑顔」と内心思われていたが、口に出して言われる事は一度もなかった。

学園閉鎖後にはファランクスからの招聘に応え、入隊。

欧州統合防衛機構から貸し与えられたテンペスタⅡに搭乗し、戦い続けた。

また、非戦闘時には団員達の様子を観察しながら疲弊しないように裏からも手を回し続けていた。

 

 

フロワ・アンフィニー

鈴とティナの担任となっていたスペイン出身のホワホワとした雰囲気の女性。

生徒第一の思想を持っており、学びやすい環境とはどういうものなのかを模索し続けていた。

学園閉鎖後も日本に残り続け、真耶と協力しながら生徒達が自分の力で歩み出せるように奔走をし続けていた。

なお、このグループホーム設立後に『料理が下手』という致命的な特徴が判明した。

以後、生徒達から料理を学ぶ羽目に…。

生徒達全員が離れていくころには家庭的な料理を作れるようになったとか。

ちなみに、料理修行を理由にしてファランクスへの招聘を断ったという前代未聞な事をしでかしている。

 

 

バーメナ・ビル

ブルガリア出身。

IS学園にて生徒指導を担当していた教諭。

織斑 全輝と篠ノ之 箒がたびたび問題行動を起こしては生徒指導室に連行していたが、反省を欠片たりともしようとしない二人に辟易していた。

二人の無期限謹慎処分を学園長に提案し、自主的な退学を促そうとしていたが、それもまた効果をなさず、頭を痛めていた。

後日、IS学園襲撃テロにて死亡した。

享年24歳

 

 

メリクル・ゼイン

ルーマニア出身。

IS学園にて3年生学園主任をしていた教諭であり、機械工学の担当をしていた。

ウェイルとは接触した機会は無かったが、ウェイルの技術者としての腕前や評判を高く評価していた。

篠ノ之 箒、織斑 全輝の退学処分を推し進めようとしていたが、そのすべてが日本政府に握りつぶされていた。

後日、IS学園襲撃テロにて死亡した。

享年24歳

 

 

三途川 渡(みとがわ わたり)

日本出身。

IS学園の学校医。

医務室を預かる教諭であり、医学方面に対して豊富な知識を持つ。

応急手当から、重傷者への処置までやって見せていたが、性格がやや暗かった事が原因となり、生徒達からは苦手意識を持たれていたらしい。

IS学園襲撃テロにて死亡した。

これにより、避難した生徒達の手当てなども大幅に遅れる事になった。

享年26歳

 

 

黄泉路 永遠(よみじ とわ)

日本出身。

IS学園の学校医。

三途川の助手として赴任した優秀な医師。

手術などの経験もあり、頼りにされていた。

臨海学校にも出向いており、その際にウェイルへの輸血を真っ先に提案した。

本人の血液型はA型だった為、輸血に応じられなかった点を悔しく思っていたとか。

学園壊滅後は、ファランクスの軍医として派遣される事となった。

 

 

一色 渚

1年5組所属。

IS学園に編入する際に、家族総出で地元の大分県から東京の新宿へと移り住むことになった。

二卵性双生児の弟である光希(こうき)が居たが、新宿爆撃テロで家族諸共喪った。

学園閉鎖後には真耶に連れられ、グループホームで過ごしていた。

グループホームを最後に卒業しており、成人になってからは弁護士となった。

 

 

木口 由加里

1年2組所属。

新宿出身の少女であり、ラクロス部にて活躍していた。

新宿爆撃テロにて、家族だけでなく、祖父、祖母までをも喪い、天涯孤独となった。

真耶のグループホームに連れられ、半年ほどは部屋で塞ぎ込んでいた。

グループホームを卒業後、そのまま滋賀県に残留し、一般企業に就職した。

 

 

本庄 ことみ

2年3組所属。

埼玉県出身、ダンス部の少女。

スマホで両親とモニター越しの会話をしている最中に、急に通信が切れた事で混乱。

その後、爆撃テロによって、両親が新宿に訪れていたことを初めて知った。

家族を喪い、真耶に連れられ滋賀県へと移った。

グループホームでは、家庭料理を振る舞い続け、卒業後は調理技術を生かし、食堂を開き、切り盛りすることになった。

 

 

卯ノ花 満月(みつき)

1年3組所属。

東京都杉並区出身、バスケ部に入部していた。

もともとが孤児であり、双子の兄である星彦(ほしひこ)と一緒に施設で育った。

施設卒園と一緒に新宿にてアパート暮らしをしながら、兄は新宿の高校へ通っていたが、その日はオフィス業のバイトで新宿に訪れており、テロに巻き込まれ死亡。

唯一無二の身内を失った。

真耶に連れられてグループホームで一か月は塞ぎ込んでいたが、繰り返しカウンセリングを受けるが、フラッシュバックを起こし続けた。

なんとか立ち直り、卒業後はカウンセラー方面への進路を進むことになった。

 

 

本条 立香(りつか)

3年5組所属。

東京都南区出身、テニス部に入部。

一般家庭の出身であり、一卵性双生児の妹の優香(ゆうか)と一緒にIS学園に受験したが、自分一人だけが合格した。

新宿爆撃テロに巻き込まれて妹が死亡している。

半身ともいえる双子の片割れを失ったことによってか、精神異常を発症。

学園閉鎖後には、彼女一人だけが精神病院に長期入院することになった。

退院後は真耶の元に引き取られ、少しずつだが明るさを取り戻す。

彼女の元を飛び立ったのは最後になる。

 

 

天野 静恵

1年4組所属。

京都府出身、技術科志望。

一般家庭出身。

誕生日が近かったことで、家族がサプライズで会いに来ていたらしいが、新宿爆撃テロにて一家全員死亡。

真耶のグループホームに連れられたが、真耶がドジを炸裂させ続け、「何もしてないのに壊れました!」をやらかす度に機械の調子を視ることになった。

グループホーム卒業後、機械技術を生かすために欧州へと渡り、FIATが推し進めるクィリヌス計画の一端を預かることになった。

 

 

ヴェネツィアのおっさん達

ウェイルに釣りを教え、その楽しさを刻み込んだ張本人達。

その殆どが偽名を名乗り、徹底的に身なりを偽りながら接してきたことで、現在もウェイル達はその正体に辿り着いていない、どころか気付いてさえいない。

釣りをする時には全員が共通して疑似餌(ルアー)を使っている。

メルクが生餌を見て悲鳴を上げたことがその原因となっている。

さらにはウェイルが煙草を嫌っていることもあり、釣り場は禁煙が暗黙の了解として広まった。

学園壊滅の翌年、鈴音がイタリアに飛んできた後もそれは変わらず、今に至っている。

アリーシャは慣れてしまって何も言う気にならないとか。

彼等にとってはウェイルは甥のような存在であり、メルクは姪のように見られている。

なお、楯無はそのうちの一人、国際裁判所所長と裁判長の素性に気づいて卒倒。

後の半年程ではあるが、頭痛薬と胃薬と精神安定剤と睡眠導入剤の世話になり続けた。

 

 

クラウス・バーダット

在日イタリア大使館領事。

初老の男性で非常にキレ者。

ウェイルと知り合った時点でイタリア暗部の狙いを察しており、更識に対し、日本政府からの引き離しを促した。

イタリア大使館は日本から離れるべきではないかとも考えはしたものの、繰り返し訪れる日本政府の役人の真摯な対話と対応に考えを改める事となった。

新宿の復興に助力をすることを約束したが、その代わりに、『日本国内からの利権団体の一掃』を要求した。

その直後から、日本国内からは女性利権団体が次々に摘発され、奸臣を含めて一掃されることになった。

これにより、女性利権団体が詐欺紛いな手段で貯め込んでいた莫大な金子を引き出させ、そこからファランクスの活動費用を捻出することになった。

プライベートと仕事とではきっちりと区別をつけているが……最近、静岡の海で釣りをしているのを見かけた人がいるとか…。

 

 

五反田 弾

五反田 蘭

御手洗 数馬

織斑一夏の親友達であり、彼の失踪直後から情報収集を続けていた。

五反田家を拠点とし、あちこちから情報を集め続ける。

自分達の使える時間の全てを使い尽くし、果ては修学旅行での自由時間をもそのために費やした。

ウェイル・ハースの存在を知った後は、学園内のことでもあるために鈴に任せる他に無かったが、それでも学園の外での情報精査などを続けていた。

学園壊滅後は、鈴の言葉に従い、一家そろって出国し、欧州へと移り住み、永住権をも手にしている。

ローマに根を下ろし、弾は布仏 虚と共にゴールイン。

祖父から暖簾を受け継いだ。

数馬もまた布仏 本音との交際の果てにゴールイン。

今は警察組織に入り、サイバー犯罪対策室にて毎日を奔走している。

五反田 蘭はバチカンの枢機卿(カーディナル)の男性と交際を始め、仲睦まじくしているとか。

そんな彼女も今では知らぬ者がいないファッションデザイナーに。

今でも偶に全員集まってヴェネツィアに来訪してはウェイル達と一緒に飲み明かしたりしている。

 

 

ジェラール・アイオン(旧名 篠ノ之 柳韻)

ネルディア・アイオン(旧名 篠ノ之 鼎)

束の実の両親であり、箒を見限った夫妻。

一夏の件に関しては深く後悔をしており、柳韻は両手の小指を切り落とし、永遠に剣を捨てるに至った。

同様に鼎も、その後に日本全国から届く箒の悪辣な行動に精神疾患を患い衰弱していた。

箒が日本全国各地、および学園で巻き起こし続けた騒動に心を病んでいたが、束が二人を唆してイタリアまで密航させた。

その後、束の手によって二人は永住権と市民権を獲得している。

今はイタリア北部『ルブシア市』で静かに余生を過ごしており、偶にやってくる束とクロエを可愛がっている。

なお、束の予想を裏切り、養子を身受けすることは決してなかった。

学園壊滅の数年後、ウェイルのもとに来訪しており、謝罪と土下座をして改めて過去の罪と向かい合った。

なお、ウェイルと鈴とメルクが本気で困惑し、アリーシャが家から叩き出した為、しばらくはご近所から妙な視線を向けられたのは彼らの黒歴史。

数日間もの時間を要したが、何とか和解するには至っている。

篠ノ之 柳韻は『ジェラール・アイオン』として、篠ノ之 鼎は『ネルディア・アイオン』としてそれぞれの戸籍と市民権と永住権を得ている。

余生は作家として収入を得るようになっており、エッセイ『ソラに手をのばす』を通して多くの人の心にしみわたる文章を世に発している。

なお、日本に残してきた『篠ノ之流剣道道場』は既に閉鎖されており、神社もまた取り壊された。

 

箒が死刑判決を受けた件、その年に執行がされたことは夫妻の耳には入っていない。

千冬が精神崩壊に至った件も、医療刑務所に収監された件も彼らには届いていない。

全輝が国外逃亡を続けていたことは知ってはいるが、その後にどうなったかも情報は渡される事は無かった。

 

 

フォルテ・サファイア

ギリシャ国家代表候補生だった少女。

学園襲撃時に生徒の避難の為に奮闘し、エネルギー枯渇寸前にまで至ったところで、流れ弾が右目に着弾し、眼球破裂に至り、右目を失明。

それを理由に帰国と同時にライセンスを返上し、療養とリハビリを理由にファランクスからの要請も断った。

終戦後、気紛れにネット上にて小説『青』を執筆していた所、出版社の目に留まり、作家としてデビュー。

ペンネーム『コキュートス』の名は全世界に名が轟き、彼女の作品はネット配信だけではなく、ノベライズから始まり、週刊誌、月刊誌を問わずにコミカライズされ、更にはラジオ、アニメ化、実写ドラマ放映、映画化、電子書籍、サイン会、握手会と止まる事が無くなった。

本人曰く「こんな事になるとは思わなかった」らしい。

これにより、21歳の時点で、一生涯労働をせずとも一生を満喫してもお釣りが出る程の莫大な個人収益額を得たが、本人がその現実に一番震え上がり、胃痛と頭痛に悩まされる日々だった。

その為か、カウンセリングを重宝しており、その相談相手の男性に頭が上がらないが、暫くしてからは対等な関係に。

だが後々に相続問題に悩まされることになるのは彼女も未だ知らない話である。

 

 

ダリル・ケイシー

アメリカ国家代表候補生の男勝りの少女。

学園に在籍していた頃にはソフトボール部の主将をしていた。

学園襲撃時に生徒の避難に奔走したが、エネルギーが枯渇する直前に校舎の崩壊に飲み込まれた。

地下シェルターに収容される時にはそのまま右腕を欠損した。

帰国後、ファランクスに仕官。

「やられた借りは返す、億倍にしてもなおも足りねぇ!」と怒りと共に豪語し、無理を押し通して義手を接続してまで参戦した。

活動終盤時に、身体が義手に対して拒絶反応を起こしたがそれでもなおも奮闘を続けた。

終戦後、無理な神経接続が仇となり、以後は義手の装着が出来なくなり、隻腕で生活を続ける事になった。

現在はある州の知事を務めている。

 

 

イーリス・コーリング

アメリカ国家代表選手。

第2回大会にてアリーシャと対戦し、好敵手の一人として認められた女傑。

白銀の福音(シルヴァリオ・ゴスペル)暴走事件の後には親友のナターシャを守るために多岐に渡り擁護の為に活躍して見せた。

交換条件として、ファランクスへの士官という条件を無理やりに引き出させるほどには交渉上手な一面も。

空軍中佐を兼ねており、IS文明喪失後は戦闘機のパイロットして活躍しており、式典やパレードにはその都度参加している。

ウェイルとは面識こそ無いが、技術者として、アリーシャの弟として認識している。

 

 

ナターシャ・ファイルズ

アメリカ国家代表選手。

第三世代機『白銀の福音(シルヴァリオ・ゴスペル)』の搭乗者を務めていた人物。

機体が暴走し、ウェイル達を相手に猛威を振るったが、当の本人は意識が完全に喪失していた。

その為、後の軍事裁判では無罪放免とされたものの、その際の汚名を返上するためにファランクスに仕官。

多くの隊員達に慕われながらもアリーシャやイーリスと共に活躍を見せた。

その機体と、本人の流れるようなプラチナブロンドの髪から『輝きの天使』と称されていたのは本人すら知らない話。

野戦整備士の間ではファンクラブも出来ていたらしいが、これも本人の知らぬ話。

イーリスとは親友ではあるもののIS大戦終息後は放免とされた暴走の際の責任を負い、志願退役した。

実家に戻り、地元で友人が営むファミレスで厨房を預かる身に。

なお、実家ではお見合い写真がエベレストの如く積み上げられる事態になっているため、近隣のマンションへ引っ越ししている。

そのお見合い写真の中にウェイルのものも含められていたらしいが、それこそ本人達は全く知らない。

 

 

轡木 十蔵

IS学園にて学園長を勤めた人物。

寛容であり、生徒想いの教員であり続けた好々爺。

学園に砲火を向けられる可能性を危惧し、当面の休校、学園生徒達の帰国、帰省をすべきであると真っ先に判断した。

各地に向けての交渉をしている最中に学園がテロに襲われる事となり、本人も生徒達の避難を促し続けたが、校舎崩落に巻き込まれ、大腿部より左足を失った。

学園壊滅後は居場所を失った生徒達を支援する真耶達のために資金援助を惜しまなかった。

生徒達が飛び立った後、妻とともに隠居生活をしようと思っていたが、周囲からの強い要望により、政界に出馬することになった。

隠居生活はまだまだ遠そうではある。

仕事の合間に妻とともに盆栽を世話するのが何よりの楽しみ。

 

 

轡木 青菜

十蔵の妻であり、まさに鴛鴦夫婦。

片足を失った夫のために、プライベートでもいろいろとサポート続けていた。

また、本人も子供好きであり、夫と一緒に真耶達の施設にも幾度もなく顔を出しては生徒達のカウンセリングなどのメンタルサポートをも引き受けることは少なくなかった。

夫が片足を失った状態で政界に出て働くのを支えることを何よりも生きがいを感じている。

最近は夫に影響されて盆栽にも手を出すようになった。

得意料理は味噌汁ではあるが、それに使用している味噌は彼女の手作り。

 

 

喫茶店:アルボーレ

ヴェネツィアの中央街にてメルクが経営している喫茶店。

SNSやテレビ番組にも取り上げられたことがあり、今日も今日とて千客万来。

アリーシャやジェシカに教わった料理の殆どを、メルクは自身の手で再現するに至っており、家庭的な料理に老若男女を問わずにリピーターも非常に多い。

ステラもアルバイトに入っており、看板娘的な存在になっている。

食器洗いは大体が息子のイザークの役目になっている。

一番の人気メニューは『ミネストローネ』。

一番の人気のお持ち帰りメニューは『フレッシュサンド』。

なお、お店の扉には笑顔のシャイニィがデフォルメ画で描かれている。

従業員の制服はアリーシャ監修であり、女性用のものはロングスカートにしてあり、慎ましさが主張されている。

男性用の制服も真面目さを見て取れるようにネクタイを採用したらしい。

お店の経営はいつも多忙であり、アルバイトやパート、従業員を募集している。

店名は、かつてウェイルが考案した兵装の名称であり、『夜明け』を冠している。

なお、大抵は隅の席には強面のおっさん達が一週間ごとにローテーションを組んで席に着いているらしい。

 

 

BBC

イギリスに存在していたIS開発研究機関。

セシリア・オルコットが巻き起こした国際問題と、過大なアラスカ条約違反に基づき、国際IS委員会によって取り潰された。

国営企業ということもあり、国家に受けるダメージは莫大なものとなり、イギリスは国家の運営すらままならなくなった。

また、全世界からの糾弾と賠償責任を負われ、やむなくイギリスはロンドン以外のすべての国土を切り捨てなければならなくなった。

これに伴い、従業員やその家族は転職や再就職、退職金や手切れ金のようなサポートも無いまま路頭に迷うことになった。

BBCで開発されていた技術は欧州全土に浸透するに至ったが、第三世代兵装であるBTシステムは『あらゆる兵装運用システムの下位互換でしかない』と断じられ、さらに立場を失った。

企業の建物跡は現在はアイルランド所有の貿易企業の倉庫として使われている。

 

 

オルコット家

セシリアの実家であり、イギリス貴族の一派だった。

アラスカ条約違反に伴い、全ての責任を負わされ、爵位、企業、株、財の一切を失うことになり、正式に取り潰された。

勤めていた使用人や従業員は強制的に解雇となり、再就職、退職金、転職のサポートも無かった為、路頭に迷うことになった。

建築物はすべて解体されており、暴動の標的になる危険は迅速に避けられた。

また、領地もイギリス領外となり、現在は他国領扱いとされ、屋敷跡地は集合住宅地として再利用されている。

 

 

倉持技研

更識 簪の専用機『打鉄弐式』、織斑 全輝の専用機『白式』、織斑 千冬の専用機『暮桜』の開発元でもある日本政府指揮下のIS開発期間研究所。

また、ウェイルに所持を強要させた『雪片参式』の開発元でもある。

この件に関し、イタリア政府から聴取を求められ、倉持技研は全ての罪を織斑 千冬に負わせて倒産を免れたが、株価が大暴落し、結局の所は倒産に追い込まれ、従業員・研究員は路頭に迷う羽目になった。

だが、寸でのところでFIATがその技術開発力を見込んで買収された事により、クィリヌス計画に於ける下請け業者扱いとなった。

局長は篝火ヒカルノ。

研究所が接収されることになった件については、篝火女史は最後の瞬間まで織斑千冬に対しての悪態を吐き続けた。

 

 

デュノア社

フランスに於けるIS開発研究国営企業。

社長夫人が国際テロシンジケートとの癒着、イタリア企業所属生の殺害計画を行ったことが露見し、欧州統合防衛機構によって取り潰された。

これに伴い、第一世代機『ラファール』、第二世代機『ラファール・リヴァイヴ』の生産は完全に失われ、後に計画が立案されるはずだった第三世代機開発計画も頓挫した。

企業代表取締役社長代理を務めていた夫人は即座に逮捕されたが、企業の予算金銭の全額が前日に引き出されており、その行方は凛天使に流されていた事が判明した。

また、国際IS武闘大会第1回大会に於ける誘拐事件にも絡んでいたとして、政府の一部にも繋がりが生じていたことも判明した。

企業が摘発されたときにはすでに社長『パトリック・デュノア』は死亡しており、死後数か月間、社長夫人によって死体が隠されていた。

あまりにも多くの余罪が発覚し、社長夫人は処刑されたが、国際問題がそれで解決するわけでもなく、フランスもまた首都パリ以外の国土領有権を放棄することとなった。

『フランス人だから』というだけで後ろ指をさされる差別行為は今も続いている。

 

 

欧州統合企業FIAT

ウェイルがバイトに就いていた企業であり、後に正式に入社した企業。

元々はイタリアの国営企業だったが、欧州統合防衛機構や国連との繋がりが国際間で強くなり、今や欧州全土を席巻する国際大企業となった。

IS文明消失後、株価など営業方面でもやや経営難に陥ったものの、かつての車輛開発企業としての営業や、ウェイルが考案した『チェーロ・ブルー』『デルフィーネ』の開発によって凄まじい業績を見せた。

また、ウェイルが考案していた『クィリヌス計画』を発表し、全世界を股にかけた工業計画とエネルギー事業計画が進められることになった。

それだけでなく『プロイエット』だけでなく、『チェーロ・ブルー』『デルフィーネ』開発と販売も行っており、開発企業としては世界トップクラスにも至っている。

欧州に於いて『入社したい企業』ナンバー1を連続で15年以上も飾っている。

ローマにある本社では時折『隻腕の人物を見かけた』という話が出ているらしいが、正体はつかめていないらしい。

人手がいくらあっても足りないので『クィリヌス計画』への就職は、比較的に門が大きく開け放たれている。

 

 

IS大戦

・イギリスとフランスの非常用国庫、デュノア社に於ける経営資金を根こそぎ奪う。

・大型都市壊滅、クラッキングを利用した銀行の情報データバンクのハックと強盗。

・日本、新宿壊滅における大虐殺事件を引き起こす。

・IS学園壊滅と同時にISとコア強奪。

これらを連綿と続けてきた国際テロシンジケート『凛天使』討滅の為に開かれた戦争をこう呼ぶ。

凛天使に対し、対応を渋る国際IS委員会を、国連と欧州統合防衛機構の手によって更迭、解体。

全てのIS管理を国連と欧州統合防衛機構による共同管理を宣言すると同時に、凛天使討伐のために結成された国際編成軍組織を不屈の楯(ファランクス)と名付けた。

世界中の優れた技量を持つ搭乗者、つまり、軍指揮下の搭乗者、国家代表選手や国家代表候補生達の多くを招聘して結成された。

なお、部隊のすべての運用費は全額を日本政府が負担することとなったが、日本政府の一部の奸臣がため込んでいた埋蔵金や、肥えていた私腹を切らせることで、部隊の運営費、報奨金を賄い切ったことで、日本国民に不満を与えようとも負担を与えなかった。

部隊の総隊長は『アリーシャ・ジョセスターフ』、副隊長として『ラウラ・ボーデヴィッヒ』が就任。

それ以外にも斥候部隊に『シャルロット・アイリス』、遊撃部隊に『ティナ・ハミルトン』が配属された。

部隊全体の構成メンバーは合計350名。

ただし、日本人の登用はことごとくが却下されている。

多くの者が軍人ということもあり、多くの者が非常に優れた連係を行い、テロリスト達を翻弄し、戦果を挙げ続けたとされている。

その根幹として、ウェイル・ハースが考案したとされるリンクシステムが部隊全体の機体に搭載されたことも大きな要因となっていた。

この部隊による戦役は1年間にも及びはしたものの、凛天使の筆頭であるシーリア・ウェルディーヌは捕縛、他の幹部を含めたメンバーもたて続けに戦死、捕縛され、凛天使は事実上壊滅した。

世界各地で凛天使と関与していた人物も芋蔓式に拿捕され、収監された。

だが、テロ組織によって行われた被害からの復興などが大きな問題が残っているが、そこは国連による指揮が行われることになり、部隊は解散した。

部隊解散後、所属隊員達には充分な報奨金が支払われている。

この戦役後、全世界に存在するIS技術は破棄、ISコアは現存する全てがスイスの議事堂地下深くの機密区間に封印され、そこへ至るパスコードは、欧州統合防衛機構総長、国連安保理理事長、スイス首相、それらに口伝のみで伝えられているとされる。

また、一定期間ごとに変更されることで漏洩を防いでいるとされている。

 

 

国際IS委員会

ISが世界に進出して以来、アメリカと日本を中心にして設立され、国連に並んだとされている国際組織。

世界中のISを管理していると僭称し『全世界のISコアはナンバーが記され、国際IS委員会の名のもとに管理されている』としていた。

だが、実際には管理らしい管理はされておらず、上層スタッフは事態が起きた後になってから口を出すだけだった。

下級スタッフには詳細情報を告げられず、派遣されているだけのブラックワーク状態にもなっていた。

だが、ある年の夏に組織は解体された。

白銀の福音討伐作戦に、現場責任者兼指揮官役として織斑 千冬を派遣し、視線を集めている間に上級職員は行方を晦ましていた。

繰り返される事態に業を煮やした欧州統合防衛機構によって上層スタッフへの殴り込み同然に押し掛けた結果、そのフロアは蛻の殻であり、逃亡していたことが判明し、組織解体が国連によって突如決定した。

実際には上層スタッフの多くがテロ組織『凛天使』と金銭の授受、癒着していたことが発覚、上級スタッフはその殆どが国際指名手配されることになった。

代替組織が存在していない以上、その全権限が欧州統合防衛機構に委託された。

それと同時に上級職員はその全員が国際指名手配されるに至った。

 

 

欧州統合防衛機構

総合責任者は『レイ・L・コーネティグナー』

欧州全土に存在しているISを管理、監視する国際組織であり、アジア方面に進出している国際IS委員会とは対立傾向にあった。

イグニッションプランといった国際間技術博覧会に似たものも行われており、各国の技術進歩を切磋琢磨もさせていた。

緊急事態が続く中でも静観を続ける国際IS委員会に業を煮やし、殴り込み同然に審問をしに行ったが、スタッフが逃げ出したことを知り、国連に通達し、これを契機に国際IS委員会を解体させた。

その後、国際ISテロシンジケートである凛天使討滅のために、全世界の多くのIS搭乗者達を結集させ、『不落の楯(ファランクス)』を結成、『オペレーション:クルセイド』を実行した。

だが、そのやり方は多少強引であり「討滅に賛同しない国家は、凛天使と内通しているものとみなす」という手法だった。

それでも、凛天使討滅を急がねばならない情勢でもあった為、この件に関しては後に咎められる事は無かった。

掃討完了後にはFIATを中心にして欧州国家の工業関連企業を結束、併呑し、『欧州統合企業』となり、全世界を股にかけた工業計画である『クィリヌス計画』を進行した。

 

 

小松原 由乃

織斑一夏のかつての担任教師。

クラス内で起き続けていた事態を把握しながらも面倒だからと、黙認、放置を決め込んでいた。

また、自身の失態を隠蔽するためにも、児童相談所の知人に話を内通させ、一夏の件を揉み消し続けた。

後に真実を突き止めた束からの粛清を受けることになり、光学迷彩をまとったクロエに歩道橋から突き落とされることとなった。

それが原因となり、現在は全身不随となり、首から下が動かない体となり、一生涯をベッドに縛り付けられている。

過去の実態を把握したであろう実家からは勘当されている。

後に医療刑務所に収監された。

 

 

篠ノ之 箒

篠ノ之流剣道道場師範の下の娘であり、篠ノ之 束の実妹。

幼少の頃の体験から、積極的に他者へ暴力を振るうようになり、日本全国各地で傷害・暴行事件を巻き起こし続けていた。

一夏の右腕を骨折させた際も『剣道の対外試合で一夏が全輝を差し置いて大将の座に据えられる』という噂話を真に受けて激高し、故意に木刀で殴るという凶行を犯していた。

一家離散した後も、時に衝動的に、時に故意に、時に感情任せに暴行傷害事件を起こし続け、その数だけ負傷者や障害者を出し、多くの人の未来や可能性を奪い続けた。

犯行を行う際には大抵が夜襲によるもので、時には間違って無関係な人間を襲った事件も少なくない。

相手が気に入らなければ暴力を振るう気質になっていたが、その都度に束の名を出しては相手を黙らせ、常に責任というものから逃げ続けていた。

IS学園編入も本人の望むところではなかったが、国際色豊かな学府であろうともその気質が変わることはとうとう無かった。

気質の根底には『相手を人間として見ない』からの『人間ですらないものなど考慮するに値しない』という考えから来ていた。

なお、その年の7月に両親からの映像を多くの生徒達が見ている前で公開され、破門、勘当を言い渡された。

学園生徒3名を含めた353万9537名の死者、学園生徒2名を含めた5万3506名の重軽傷者、7万3954人の行方不明者を出した新宿爆撃テロの犯行指示を出した首謀者であり、更には

教員23名死亡、重軽傷者1名、生徒35名死亡、重軽傷者155名を出したIS学園壊滅テロの首謀者とも言われるように。

その後もファランクスと凛天使によるIS戦争勃発を巻き起こす火種となった。

これにより、ISの軍事機密性が今まで以上に跳ね上がり、IS学園の生徒たちは中退を余儀なくされ、またIS学園への進学を目指していた全世界の女学生達は強制的に進路変更を余儀なくされた。

付け加えて、技師志望者、パイロット志望者も進路変更を余儀なくされ、受験シーズン真っただ中だったため浪人まっしぐら等の余波まで起きていた。

それだけでなく『IS文明喪失の諸悪の根源』などなどの史上最大最悪の悪名が全世界にその名が轟いた。

それにより、世界最大の犯罪者として世界犯罪史にもその名が載せられている。

また、白銀の福音撃破直後にウェイルが出血多量により、輸血をしなければ助からないという事態の最中にも、輸血に対応しようとした生徒へ「あんな奴、助けるに値しない」とまで吠え、妨害、殺害までしようとしていた。

千冬の手による逃走幇助によって逃げ延びるも、その後、太平洋のど真ん中にて国際刑事警察機構に逮捕された。

裁判で連ねられた罪状は『外患罪』『外患誘致』『殺人委託』『国家反逆罪』『政府転覆罪』『動乱罪』。

これにより裁判を受けるも、本人には一切の反省の意思も見受けられず、法廷の場で責任転嫁だけに飽き足らず、殺人宣告をしたり等、更生の余地なしと断じられ、『外患誘致罪』により『死刑判決』が下された。

収監施設に拘置されていたが、連日連夜にわたる民衆によるデモ活動があまりにも凄まじく、早々に死刑が執行された。

束が言うには『他者に害する以外に何もしない、正真正銘の人間の出来損ない』との事。

千冬も彼女の事を『人を理解しないケダモノ』、『理解が出来ない化け物』だと理解し恐怖した。

享年16歳。

なお、ウェイル・ハースが織斑一夏であることに最期まで気付かなかった。

また、『人類史上最大クラスの大犯罪者の一人』として、後の歴史書にも悪名が刻まれることとなった。

 

 

織斑 全輝

織斑 千冬の上の弟であり、織斑 一夏の兄。

幼い頃から様々な事を器用にこなしていたが、それが出来ない一夏を疎ましく思い、実の兄弟でありながらイジメ行為を始めた。

その手段は悪辣狡猾であり、自分から手を下さず、多くの人を唆しての袋叩きなどだった。

他人を操ることに優越感を覚え、教唆行為を幾度も繰り返し続け、決して自分に疑いの目を向けられる事はしなかった。

剣道による対外試合を行う際に『一夏が大将に据えられようとしている』という話に関しても、全輝が捏造した法螺話が蔓延したものだった。

モンド・グロッソの折の事件の際にも『異変を感じながらも』『連絡する手段を持ちながら』も、千冬に何も教えず、一夏の失踪に『何も知らなかった』ように見せかけていた。

これにより、一夏を疎ましく思っていた彼は、自分は決して動かずに一夏の排除を成功させた。

学園編入後も他者を見下す考えは変わっておらず、ウェイルの存在を疎ましく思い、様々な手段を弄して貶めようとしていたが、束とアリーシャがそれを許す筈も無く、足元を掬われ続けた。

また、授業の試合の映像を同じクラスの生徒達によってウェイルにリークされ、それによって得られた解析データが1組の一般生徒に知られ、ウェイルとの試合以降は黒星が延々と続いていた。

新宿爆撃テロにも間接的に加担した事も判明している。

『ウェイルが新宿に向かう』という情報を腰巾着に教え、暴行を振るわせようとしていたが、それは正確な情報ではなく、送り込んだ腰巾着のメンバーは全員死亡した。

また、束による粛清によって、昏睡状態になっている人物のところにも同様の情報が送られていたことで、民間からの通報で事態が露見することとなった。

白銀の福音撃破作戦、及びその直後の事も含め、自分の弟を三度に渡って殺そうとした。

その後、国外逃亡を行ったと見做され、国連、国際刑事警察機構、欧州統合防衛機構により、国際指名手配犯となった。

だが、その実態は、『生死問わず』の賞金首だった。

学園壊滅後、16年にも渡って逃亡生活を続けていたとされるが、民間人による通報によりとうとう逮捕された。

実際には逃亡していたのではなく、スパルタクスによって誘拐、幽閉され、拷問され続けていたが、証明する手立てが無かったため『逃亡を続けていた』と書類上処理されている。

逮捕されるよりも前から、あまりにも多くの犯行教唆が余罪として芋蔓式に判明し、それによる被害の声が大きく、多くの人々から死刑が求刑されていた。

だが、本人の逃亡という事態により、前代未聞にも、本人の居ないまま法廷は進行し、『殺人未遂』により『死刑判決』が下され、閉廷16年後、身柄発見後に間もなく執行された。

享年32歳

なお、ウェイル・ハースが織斑一夏であることに最期まで気づかなかった。

また、『人類史上最大クラスの愚者』として、後の歴史書にも悪名が刻まれることとなった。

 

 

織斑 千冬

元・日本国家代表選手として活動し、初代『世界最強(ブリュンヒルデ)』の銘を冠し、名を馳せた。

だが後に『堕ちた女神』と全世界から後ろ指を指され続けることになった女性。

弟達の絆を信じていたが、悉く裏切られ、失敗に終わった。

一夏と全輝の実姉だが、弟達の問題には何一つ気付く事が出来なかった。

ウェイルが一夏だと考えるも、接触も干渉も禁じられ、周囲からは冷たい視線に突き刺され、針の筵状態になっていた。

自身の教え子であるラウラ・ボーヴィッヒの搭乗機である『シュヴァルツェア・レーゲン』へVTシステムを転送した経歴が発見され、アラスカ条約違反とされ、学園から解雇される。

なお、欧州全土からブラックリストに載せられ、入国禁止が言い渡されている。

全輝とウェイルにとって、共通の敵となる存在が現れた際には、それに対処を行う為、そして二人の絆の証明の為に、『雪片参式』を製造し、プログラムを仕込むなどのこともしていたが、その結果はまさに最悪と言えた。

『テロ資金提供防止法違反』『犯人隠避』『逃走幇助』により逮捕され、無期懲役が言い渡されたが、取り調べをしている最中に凛天使の筆頭との内通メールが届き、それを証拠に『外患罪』で再逮捕されるに至った。

後に収監中に心神喪失・精神崩壊に至り、ベッドに縛り付けられ、極秘収監施設に収監されなおした。

実際にはその容疑は多くが濡れ衣だが、捏造された証拠と、犯行を否定する証拠が何一つ見つかっていない事から逮捕されるに至っていた。

謂れも無い言葉、濡れ衣、誹謗中傷、偏見、罵倒などの言葉の暴力と精神的攻撃などの的にされるが、それらは全てかつて一夏が幼い身で経験した地獄であり、アリーシャと束による復讐でもあった。

彼女もまた、人類史上最大クラスの愚者として「私がいったい、何をしたというんだ」という戯言と共に歴史書に悪名が刻まれた。

警察に逮捕された後に、ウェイルへの面会要請や手紙を幾度となく出しはしていたが、その全てがイタリア政府によって握り潰されている。

心神喪失状態が続いたが、『外患罪』が確定していた事で死刑が執行された。

最後までウェイルとの面会はかなわず、暴力と否定の言葉での別れに終わっていた。

享年27歳

 

 

暮桜

元・日本代表選手だった織斑 千冬のかつての愛機。

ブレード型兵装『雪片』一振りで世界中の選手達を相手に渡り合い、勝利して見せたことで有名になった。

また全世界に存在する全てのISの中でも初めて『単一仕様能力(ワン オフ アビリティ)』に覚醒していたことも知られており、その能力から彼女の出場そのものが危険視された。

その結果が、第一回大会に於ける『織斑 一夏誘拐事件』と、第二回大会に於ける『織斑 全輝誘拐事件』となっている。

だが、第二回大会での千冬の無断欠場以降は機体の行方が知れない状態となっていた。

実際には束の報復によって、既に機体は回収されていた。

 

 

雪片参式

千冬が倉持技研に依頼して鍛造させたブレード型兵装。

白式に搭載された『雪片弐式』とは外見は同じだが、色彩が逆配置となっている。

兵装としての使用は可能だが、それ以外の全ての手段が奪われるという使用者殺しとなる。

なお、製造元は『製造は請け負ったが、こんな浸食プログラムなんざ作った覚えはない』と断言した。

実際、千冬は全輝とウェイルの連携を理想として作らせたが、最悪の結果を出し、国際問題となった。

なお、製造費用は更識 簪の専用機『打鉄弐式』の建造費用を着服し、その余剰金の全額を使用している。

 

 

シーリア・ウェルディーヌ

国際テロシンジケート『凛天使』の筆頭。

享楽的かつ自己中心的な殺人快楽者。

カナダ空軍駐屯地にて殺戮を繰り広げたことで組織を旗揚げした。

その後は世界各地でテロや強盗などを繰り返し続けた。

搭乗機はフランス製第二世代型型量産機である『疾風の再誕(ラファール・リヴァイヴ)』だった。

それによって得た資金は兵器調達、組織維持の他には、エステやサロン、整形手術、美食、美酒、ブランドバッグ、ブランド物の衣服や貴金属や宝飾品などの豪遊に費やされていた。

また、女性利権団体だけでなく、国際IS委員会や、日本政府の一部とも癒着をしていた事で摘発されるような事を避け続けていた。

だが、新宿爆撃テロ以降に、欧州統合防衛機構と国連が奮起したことで事態が一変。

国際編成軍によって繰り返し襲撃を受け続けたことで組織が疲弊。

最後は某所の山奥に追い詰められ、メンバーの半分が戦死、自身を含めた半分のメンバーは捕縛された。

国際裁判所によって死刑判決の沙汰を受け、残存したメンバーも含めて処刑された。

彼女の最期は、新宿爆撃テロによって娘を奪われた欧州統合防衛機構総長『レイ・L・コーネティグナー』の手による(マシンガンでの乱射によっての)射殺だった。

享年28歳

 

 

凛天使

世界最悪の国際犯罪シンジケートと言われたテロ組織。

ISを用いて世界各地でテロや事件を巻き起こし、その被害者数や被害総額は計り知れない。

基本的に目的の為に手段を選ばない傾向が非常に多く、たった一人のターゲットの抹殺の為に都市ごと攻撃、破壊するなどの大量の無差別殺戮のような行いも平然と行い、嬉々として犯行声明などをメディアに出すなどもしていた。

裏では国際IS委員会とも癒着をしていたことにより、捜査を受けることもなく、情報もダミーなどが出回り、逮捕、拘束、討伐などが先送りにされ続ける事で組織の暴走が止まる事が無かった。

活動資金調達は、国際IS委員会からの裏金操作だけでなく、ISを用いての強盗やハッキング、クラッキングなどの非合法のものが大半であり、時には主権国家の国庫にまで手を出す事もあった。

これにより、国民救済の手段を完全に喪失したイギリスはロンドン以外の全ての国土領有権を手離す事になり、同様にフランスもパリ以外の全ての国土領有権を失った。

その資金の用途としては、兵器調達の他にエステやサロン、美食や美酒、アクセサリーやブランドバッグを始めとした服飾、宝飾品、貴金属などの購入などなど豪遊するのにも使われ、組織壊滅時には殆どの資金が消費されきっていた事と、戦乱による焼失によって、世界各地への補填、弁済がされず、崩壊した都市郡跡の復興も資金回収も当面叶わないとされている。

組織討滅が1年遅ければ生物兵器をも使用してたかもしれない、等とも言われていた。

ファランクスによって組織は壊滅し、構成員の大半が戦死、一部は拘束された。

だが、織斑千冬からの資金提供、織斑 全輝と篠ノ之 箒の逃走幇助の疑いに関しては、頑なに否定し続け、謎が残ったまま構成員は全員が死刑判決が下され、速やかに処刑された。

なお、裁判という名目だったが、実際には弾劾裁判といわれるほどに怒号が飛び交い続けていた。

処刑の折には、人類史に刻まれた残虐な処刑方法がことごとく使用され、構成メンバー達の眼前で、一日一人ずつ執行された。

 

 

新宿爆撃テロ

後に、『人類史上最大最悪の人災』と呼ばれるようになったテロ事件。

国際犯罪シンジケート『凛天使』による犯行だった。

人的被害だけでなく、数多くの建物も攻撃対象となり、崩壊、倒壊しており、それによって更なる被害者の数が跳ね上がった。

7年越しに被害者の人数がおよそ把握され、死者353万9537人、重軽傷者5万3506人、行方不明者7万3954人が出たとされている。

テロシンジケートによる犯行声明、篠ノ之 箒による意図的な情報漏洩とテロ組織誘致によって起きたと公表された。

家族を喪った、帰る場所を失った、仕事を失ったという人が溢れ返ることとなった世界最悪の悲劇。

現在では慰霊碑が建てられ、事件が起きた日が忘れ去られる事もなく、毎年多くの人がこの場に来ては花束を供え、涙を流す人が多くなっている。

 

 

それぞれの裁判について

篠ノ之 箒の裁判に関しては、傍聴席への参列を目的に全世界の重鎮までもが動き、民衆共々大混乱が起き、一週間の延期が施された。

また、傍聴席のチケット抽選も大混乱が起き、国際裁判所での開廷も諦めることとなり、東京ドームを法廷の会場として利用することになるという前代未聞の事態となった。

これに伴い、全世界の報道機関も動き、この日ばかりはドーム内にも拘らず、撮影用ドローンが飛び交うことになった。

また、集客が想定以上に多くなり、外野部分にもパイプ椅子が敷き詰められ、本来の収容人数を遥かに超える傍聴者が集まり過ぎていた。

モニターも幾つも用意され、全世界一斉放映がされ、膨大な視聴率を得た。

そんな中でも篠ノ之 箒は悪罵を吐き続け、反省の欠片も無く、ウェイル・ハースへの殺害宣告なども行い、即日『死刑判決』が下された。

当然だが、控訴は棄却された。

織斑 千冬の裁判は、彼女の身柄が収容されている場所に関して情報漏洩をさせるわけにもいかず、当の本人はモニター越しの参加となった。

それでも世間の注目が高く、こちらは国際裁判が執り行われた。

だが、やはり世間の注目が高すぎるため、国内の裁判所だけでも傍聴席のチケット抽選が出来ないと判断され、こちらは新宿御苑の広場跡をモニタリング会場として使ったものとなった。

ここでも速やかに『死刑判決』が下された。

 

織斑 全輝の裁判は、本人が国外逃亡していると判断され、本人不在のまま法廷が開かれることとなり、世間の注目は高くはなかった。

逮捕後に速やかに最高裁判所へ案件が通達され、こちらも『死刑判決』が下された。

彼の死刑判決と執行は新聞の片隅に載せられたが、人々の関心はそこまで高くなかったといわれている。

 

シーリア・ウェルディーヌを始めとした凛天使の構成メンバーやスポンサーを行っていた関連人物なども、一括りにして国際裁判所にて裁定が下され、その全員が『死刑判決』が言い渡された。

また、彼女らの弁護を行おうとしていた弁護士はウェルディーヌとの癒着が発覚し、その発言に根拠性が失われ、失職し、翌年に自殺した。

 

 

天翼の塔

欧州統合企業FIATと国連と全世界国家の共同によって立案された『クィリヌス計画』での開発進行中の超巨大建造物。

地表に円盤型の基部、海上に円盤型の人工島を設立し、その中心から大気圏をも超える高さの塔を建造。

宇宙空間に超巨大ソーラーパネルを大量に展開し、天候、昼夜を問わずに発電を行うもの。

これにより全世界による問題の一つとされているエネルギー問題を解決させる手段となりえた。

発案者はラニ・ビーバット、並びにウェイル・ハース。

これにより全世界単位での人手を要求することになり、時には老若男女を問わずに雇用を要求することになった。

現在、太平洋、地中海、アメリカ大陸に設置建造されている。

また、アメリカ大陸拠点の付近にはドーム型アーコロジーが大量に連なる形で設置される予定であり、建造作業者の家族に優先的に居住が可能となり、また、国際問題ともなっている難民の保護も可能になっていく。

西欧に設立された孤児院『青空の家』から飛び立った少年少女もまた建造のための作業者として入所したとされている。

建造自体でも世紀を超えるとされているが、将来的には宇宙開拓事業の為に宇宙空間でも作業をすることになり、塔の内部には超高速エレベーターも建造される予定。

また、宇宙で働くということで多くの若者から『憧れの就職場所』として全世界ナンバー1となった。

なお、宇宙空間だけでなく、塔内部のスタッフ職を志望としても多くの女性から希望が殺到している。

ビーバット博士からは『これはエネルギー問題解決と宇宙開拓事業のためであり、兵器、軍備等をするつもりも予定も無い、また軍事利用は絶対に許さない』と明言されている。

『天翼の塔』とは総称であり、

地中海拠点は『ローマ』

太平洋拠点は『オケアノス』

アメリカ大陸拠点は『ゴッデス』

といった固有の名称が存在している。

 

 

超高速エレベーター

天翼の塔に使用されるという設備であり、現在建造設計途中。

仕様としては、地上から大気圏外にまで移動するためののもの。

ウェイルが建造設計に悩んでいるが、『エレベーター』は名目として、形状としては『電車の車両』のような形にしてはどうだろうか、などという意見も出ており、デッサンが記された用紙が彼の私室に塔の如く積み重なっている。

 

 

青空の家

西欧に突如として現れたシスター、ディーネ・プレギアーレ司祭が開設した廃聖堂を再利用して作られたグループホーム。

戦争孤児や、難民の子供たちの多くを積極的に受け入れ、食事、教育、衣服、安心して眠れる場所だけでなく炊き出しなども無償で提供している。

施設長を務めている人物、ディーネ・プレギアーレの詳細は一切が不明ではあるが、誰もが彼女を慕い、暖かな場所となっている。

この施設から飛び立っていく子供達も居るが、あえて施設に残り、後からやってくる子供達に自分と同じように生きていく場所を与えようとする人も少なくない。

その為に、この場に学校を作ろうという活動も始まっている。

だが、プレギアーレ司祭はこれ以上の施設拡大は望んでいないらしい。

飛び立っていく子供達はそのまま外の世界で学府に編入したり、就職して世間に揉まれていく人など様々。

中でも天翼の塔での仕事に就こうとする人が多い。

 

 

世界情勢

IS学園壊滅に伴い、全校生徒は『IS学園中退』という学歴を引っ提げての帰国、帰省を余儀なくされた。

学園に配備されていた機体とコアと兵装の殆どが奪取され、全世界に存在するISコアの10%以上がテロリストの手に落ち、世界的脅威となった。

その後も度々、国際犯罪シンジケート『凛天使』による世界規模のテロ活動が行われるも、国際IS委員会上層メンバーが失踪したことで機能不全となり、国連協議によって国際IS委員会は正式に解体された。

だがその後の陣頭指揮をとれる組織が無かったため、暫定的に欧州統合防衛機構がそれを一任される。

ほぼ同時期に国連も介入することになった。

世界各国の軍に編成されているIS搭乗者をまとめ、また、若年層であっても有志の者であれば登用し、凛天使討滅を目的とした国際治安維持組織『ファランクス』を結成。

これにより勃発したのが、国際編成軍とテロ組織によって行われた『IS戦争』と呼ばれている。

戦争終結後、『強過ぎる力は争いを呼ぶ』としてIS技術の全てを全世界レベルで放棄すると宣言。

全てのコアは永世中立国家であるスイス議事堂の地下深くの空間に永久封印されることになったが、封印翌日に何者かが盗み出したという。

その部屋の壁にはデフォルメ画の鵞鳥が描かれ、メッセージであろう『力とは、手放すために手にするもの』と記されていたという。

 

イギリスの不況は今も終わらず、ロンドン以外のすべての国土領有権を失い、フランスも同様にパリ以外の国土領有権を失われ、旧領土は他国に切り取られたままになっている。

日本もまた政府が隠匿していた動きを外部から全世界にリークされ、立場を失っている。

凛天使と密通していた議員はことごとくが逮捕、拘置されている。

日本も同様にIS技術の全てを剝奪され技術開発は失われており、また、国内でテロ組織と内通していたことを原因として日本人のファランクスへの編成は拒絶された。

山田 真耶への勧誘は例外中の例外であり、多くの生徒達に慕われていたから、とのことだった。

 

 

技術情勢

全世界でのIS文明は終わりを迎え、それに携わっていた技術者、開発者は溢れかえるほどに居たが、その技術者は余程の事が無い限りクィリヌス計画に従事することになった。

ISはオリンピック競技項目からも正式に排除されている。

その代わりに『プロイエット』『デルフィーネ』『チェーロ・ブルー』が開発された以降は、それを使用したレース競技が世界各地で爆発的に人気を博す。

数年後には新たなオリンピック競技として登録される可能性が高いとされている。

『チェーロ・ブルー』は競技用だけでなく、一般人が使うものも開発されており、市民が交通機関を使わずとも利便性の高い移動手段としても重宝されている。

時代の波に乗りやすい若い人間が主に使い始め、広がっており、社会人の通勤、学生の通学にも使用されている光景が広く見られる。

それに関しても使用方法を解説する指導者の資格も交付されるようになり、学府でも使用や訓練などの義務教育として登録する場所も増えている。

 

また通称として

『プロイエット』の使用者を『テンペスター』

『デルフィーネ』の使用者を『オーシャンランナー』

『チェーロ・ブルー』の使用者を『スワロー』

と称している。

 

当然、ISのように拡張領域が存在しているわけではなく、それぞれが完全にISの下位互換でしかない。

だが、ISとは違ってコアが不要であり、男女を問わずに使用できるので、その点についてだけは上位互換と言えるかもしれない。

それぞれ販売に関しては事前調査が徹底的に身辺調査が行われており、テロ活動への使用の危険を排除する試みも施されている。

 

ISが失われ、チェーロ・ブルーによって多くの人が空を行き交い出来るようになり、その二つの点から女性利権団体があちこちで憤慨していたが、既に古い時代に取り残された遺物として後ろ指をさされるようになった。

武装蜂起を行い、開発者であるウェイル・ハースや企業を襲撃しようとした事例も存在していたが、その全てが『未遂』『武器集合』の時点で取り押さえられた。

これにより女性利権団体の殆どは既に壊滅している。

なお、取り押さえ現場となる場所にて必ずと言っていいほどに『隻腕の人物の姿を見た』という目撃証言はあれど、信憑性は定かではなく、一種の都市伝説に近くなっている。

 

 

プロイエット

欧州統合企業FIATにて開発、販売がされている高速起動シューズ。

警察や機動隊など、公職にて必要なものに関しては最大速度が時速80kmまで加速が出来るようになっており、高速道路や一般道では警察用バイクよりも小回りが利くため重宝されている。

これの導入により、煽り運転や危険運転をどこでも取り締まれるようになり、事件発生減少に貢献されたとしている。

また、一般に発売されているものは最大速度は時速20kmと緩やかになっているものの、多くの市民に愛用されるようになった。

一時にはこれの導入によって公共交通機関の使用頻度が少なくなり、収入減という形でのダメージが大きく入ったとか。

が、のちに各国の国交省管理扱いが設けられており、補償された。

また、交通事故の危険性も危惧されているため、サポートユニットによる量子ネットワークをによる全機リアルタイム自動通信が常時導入されるようになった。

同時に、専用の道路交通法も新たに制定されている。

ISの速度に慣れるようにするために、とIS学園から大量発注が入っていたものの、学園が壊滅したことで多大な損金が発生していたが、それは日本政府に請求された。

専用のライセンスや教官の資格も若年の頃から取得できるようになっている。

これを使用したスポーツも定期的に開かれ、オリンピック競技にも登録されている。

なお、専用アプリを用いぬ旧式『プロイエット』は新型への無償交換が行われている。

 

 

デルフィーネ

ISにも使用されていたとされる反重力制御ユニットの超小型化に成功したことで、これをプロイエットに応用することで開発された水上用推進式ホバーシューズ。

現在はブーツ型、ボード型の二種が開発されており、量産化に成功し、一般販売がされるようになった。

使用することで水上を滑るように駆け抜ける事が出来るようになった。

海沿いの街で多くの人が使用している傾向にあるが、港湾施設への入港を事前に連絡をする必要などがある。

また、これを使用したスポーツも開かれることもあり、全世界で飛ぶように販売されている。

ボード型のものは主にアイルランド支部で製造されており、『クリード』という名称で親しまれている。

無論、専用の航行法も制定されるようになっており、違反取り締まりもされるようになっている。

専用のライセンスや教官の資格も若年から獲得出来るようになっている。

これを使用したスポーツが人気を博し、オリンピック競技にも登録されている。

こちらも起動、使用する際には専用のサポートユニットとアプリの併用が必要となっている。

 

 

チェーロ・ブルー

デルフィーネに使用されている反重力制御ユニットを更に出力を向上させたことにより、単独で飛行を可能とした最新鋭のフライングブーツ。

通勤、通学に多くの人に使用されるようになった事で、認知度が上昇し、全世界で文字通り飛ぶように売れた。

老若男女を問わずに空を飛べるようになり、誰もが空を見上げるのではなく、見渡す事が出来るようになった。

また、製品の種類により、小回りが利くもの、滑らかな飛行といった個人の拘りにも応えられるようになっている。

各端末にインストールしたアプリによって調整をすることにより、機動力や速度は個人の好みに合わせることが可能であり、一般用は最高飛行速度時速20kmまで、競技用は最高飛行速度時速80kmまで出力できるようになった。

使用者の身体の周囲に反重力フィールドが膜のように展開されることで、衝突事故が発生したとしても、互いに反発しあう磁石のように弾かれることで、衝突のエネルギーを極限にまで抑え込み、使用者同士の負傷も防ぐ仕様になっている。

それと同時に移動時や飛行時の風圧をも無視できるようになっている。

航空法にも抵触などしないように、飛行可能な高度も事前に設定されている。

専用のライセンスや教官の資格も若年の頃から獲得出来る様になっている。

また、こちらにも量子ネットワークよるリアルタイムでの通信が施されており、犯罪の事前防止や事故にも警戒がされている。

こちらも起動、使用する際には専用のサポートユニットとアプリが必要となっている。

全世界で爆発的に人気になっており、現在はオリンピック競技への登録するかの審議が繰り返されている。

一時、IS文明の汚点でもあった女性利権団体が強く反発したりすることもあったが、即座に鎮圧された。

 

 

リアン

正式な商品名は『Lien』。

『プロイエット』『チェーロ・ブルー』『デルフィーネ』の起動、使用する際に必要となる専用のサポートユニット。

外見としては小鳥型であり、『マリア』と非常に似ている。

各個人の携帯端末に専用のアプリを登録し、リアンとプロイエットを相互登録させることで、初めて起動、使用出来るようになる。

携帯端末を通じてリアンを介して全端末同士で量子通信がリアルタイムで行われることにより、犯罪行為に使用されたのを確認し次第管理局に通報が行われ、登録されている『プロイエット』『チェーロ・ブルー』『デルフィーネ』の動力が稼働停止し、使用不能となる。

リアン1機に対し、『プロイエット』『チェーロ・ブルー』『デルフィーネ』の各1機ずつのみ登録出来る。

購入する際には、マイナンバーカードなどをはじめとした本人登録証明が必要となり、一人につき1機のみの購入が出来る仕様とされており、購入したその場でリアンに登録させることで、転売や他人の使用も出来ないようにされている。

現状、企業に送り返すことで定期メンテナンスは可能だが、商品交換や端末の初期化は不可能とされている。

プロイエットなどの普及によって、『一家に一台』までの普及率にまで届いている。

 

 

Cinguettio

『プロイエット』『チェーロ・ブルー』『デルフィーネ』の使用、機動に必要不可欠とされる専用プログラム。

リアンをネットワークに繋げるものであり、本人登録をすること量子ネットワーク越しに常時端末監視を行うことで犯罪使用などを防ぐためのものとなっている。

犯罪使用を確認し次第、機体の動力停止、公共機関への通報も同時に行う。

また、機体への使用を不可能にさせるまでの機能も含められている。

 

 

コスモス

IS大戦が終結した後にティナ・ハミルトンが起業した人材斡旋・派遣企業。

大戦に参加していたメンバー達に与えられた報奨金を元手に設立された。

凛天使のテロ攻撃に遭い、職を失った住民が多く居り、この企業の門扉は大きく開かれた。

また欧州統合企業『FIAT』が建造をしようとしている天翼の塔や、アーコロジー建造のために多くの人材が要求されていたことも踏まえ、そちら方面への就職をする人物は大量に居たらしい。

就職するにあたり、事前訓練や学習施設も備えることで、就職に備える事も出来ていた。

それだけでなく、一般企業や、個人営業やチェーン店もコスモスに登録されており、就職難時代での大きな救済役を担うことにもなっていた。

なお、女尊男卑思想者や利権団体などは起業した時点でブラックリストに載せており、その類の思想者は問答無用に門前払いになっている。

 

 

女性利権団体

幾つもの名称を持つ過激団体の総称。

そのほとんどがISが世界に出回っている間に増長した集団。

世の中に『女尊男卑』という風潮を世界中に広げていたが、IS文明が終息したことで規模が徐々に小さくなった。

だが、かつての強権を忘れられないメンバーは増長を辞めようとせず、あちこちで過激な活動を続けていた。

チェーロ・ブルーが世の中に出回ると、今度はそれを開発したFIATに『空を穢す愚か者』と罵りながら抗議活動をしようとしたが門前払いに。

手製の爆弾を投げ込もうとした際に警備員に取り押さえられ、残るメンバーは全員が逮捕された。

彼女達が残した思想は今でも世の中に根付いており、各地で小規模な事件を起こし続けている。

現在となっては、『時代錯誤の愚か者』と揶揄されている。

利権向上を説いていた人も少数ながらも居たが、一方的かつ自己中心的なまでの優遇制度制定や、男性に対しての差別発言を公にするような過激派が大多数を占める結果となっていた。

また、その団体による集団犯罪の横行や、ヘイトスピーチがゲリラ的に行われるようにもなっていた。

それにより公共交通機関の麻痺も平然と繰り返していたが、大概が放置されていた。

集団の例として『百合の絆』『天使の施し』『女神の声』などの集団が存在していた。

だが、IS大戦終息後には、そのほとんどが鳴りを潜めていたが、実際にはその過激な活動により警察によって摘発、逮捕されていた。

 

 

日本政府

新宿爆撃テロ以降に、その一部分が国際IS委員会上位幹部と共に失踪。

また、過去の経歴が調査された結果、モンド・グロッソ第1回大会における織斑 一夏誘拐事件に対して情報封鎖を行っていたことも判明。

それと同様にデュノア社社長夫人と共に凛天使との癒着も判明。

だが後に逃亡したことで国際指名手配となった。

これにより国際間に於ける日本に対して信頼が揺らぎそうになったが、持ち前の粘り強さによって早期に信頼を取り戻した。

国際特殊編成軍であるファランクスの活動費の一部を、逃亡した議員や奸臣の私財を投げ打つことで資金を確保し、国民に負担を与えないようにした。

ここまでの活躍をしたとされる当時の日本首相は後々に『名君』として名を馳せた。

 

 

スパルタクス

イタリアに君臨する欧州最大のマフィアグループ。

現筆頭は第14代目大頭目『ザックス・スタンダイン』

末端まで含めれば、構成メンバーは、5000名を超えるとされ、秘密結社フリーメイソンに次ぐ巨大組織となった。

表世界の人たちに対してはボランティア団体『蒼の大河』と名乗り、その存在を隠している。

ボランティア団体のような社会活動こそしているが、キッチリと裏仕事もこなしている。

織斑 全輝、篠ノ之 箒の誘拐に関しても、イタリア暗部と合同で行った作戦だった。

その後、織斑 全輝を監禁、16年間にわたり拷問を続けた。

体がボロボロになった彼を適当に放り出したが、それが彼らが出した結末でもあった。

 

 

鋼鉄の枷

スパルタクスとイタリア暗部によって行われた電撃作戦の後にて発見された篠ノ之 箒の両手両足を拘束していた枷。

両腕を背面にて固定し、両足は股関節が脱臼直前になるまで開かれる形で固定されていた。

警察によって逮捕された後も、この枷を外すことができず、そのまま運搬された。

多くの技術者も匙を投げている。

また、裁判の場にもそのまま台車で運搬され、公の視線に晒され続けるという晒し者にされた。

体の各所の関節を無理やりに固定され続ける痛みで碌に眠れないという責め苦も生じていた。

また、この枷の内部では骨への圧迫や、骨折寸前に至る激痛を発生させるギミックが内蔵されており、昼夜を問わずに悲鳴をあげ続ける事に。

死刑執行時にもとうとうこのままであり、火葬された際にも焼け残ったとされている。

最終的には産業廃棄物として処理されたが、何処で誰が何のために作ったものなのかは結局分からなかった。

その為か、『未知の金属装甲』としても見られていた。

なお、後に同様の金属と似たものがイタリアにて開発され、天翼の塔の建造にも使用されることになっていた。

 

 

余談 1

織斑 全輝は国連と欧州統合防衛機構によって全世界指名手配になっていたが、16年も経過して日本に出現、ボロボロの状態で発見された。

本人曰く監禁、拷問されていたと供述したが、証明する手立てが存在せず、国外逃亡していたと書類上処理されている。

また、旧織斑邸があった場所は全くの無関係の住民が土地を買い取り、新しい一軒家が建造されている。

その家屋に在住の幼子が、ボロボロの状態で出現した織斑 全輝を発見し、それをその母親が通報。

結果、その住民は国際指名手配犯逮捕による協力、貢献をしたと見做され、特別報奨金と懸賞金総額15億円を国際警察から受領することになった。

それだけでなく、国連と欧州統合防衛機構からも捜査協力における懸賞金と感謝金を合わせ報奨金を追加受領することになった。

結果報奨金の総額は25億円にもなった。

莫大な金額の懸賞金を受け取った夫妻は、あまりにも多額の金額に腰を抜かしたらしく、通常通りの生活に戻るのに数日を要した。

 

 

余談 2

ドーバーにて脱獄を果たしたセシリア・オルコットだが、ウェイルに介抱された翌々日、差出人不明の手紙を受け取り、ホテルから失踪、手紙に記された地図を頼りに国立公園に向かい、そこに埋められていた大金を発見。

その総額は日本円にして3000万円だった。

これは織斑 千冬が外国に向けて送金した金額と一致しているが詳細不明。

彼女はこれを自分の為ではなく、未来を生きる人達のために使うと誓うが、その後の彼女の足取りは一切不明となっている。

その代わり、後に現れたのがディーネ・プレギアーレ司祭だった。

なお、差出人不明の便箋にはガチョウのデフォルメ画が記されていた。

当然だが、ホテルの宿泊費はウェイルのもとに後々に送金されていた。

 

 

余談 3

東京都、新宿は20年もの時が経過し、復興はおおむね完了しているが、どちらかというと閑散としている。

その要因として、テロによって莫大な死傷者と行方不明者が生じたという事例が存在していることで、住民が集まらず、今も人の姿が疎らとなっており、在住者は多くない。

そのためか、オフィス街に作り替える方面で計画が続いており、工事を除けば、かつてのような喧騒は無い。

そして無差別爆撃テロの中心地となったといわれる新宿駅前広場では、慰霊碑が建てられており、国の内外を問わず参拝者が絶える日がない。

だが、決してその場に根を下ろす人が皆無とのこと。

 

 

余談 4

篠ノ之 箒は逮捕された年に死刑が執行された。

彼女の死後、遺骨の受け取りを親類縁者の悉くが拒絶し、納骨も拒否された。

また、日本全国の納骨堂も受け取りを徹底拒否をしたことで、遺骨は東京湾に骨壷と共に無造作に投げ捨てられた。

織斑 全輝の遺骨は、親戚の類も居らず、墓碑の建造もされていなかった事も考慮され、こちらは四国地方南方の海に無造作に散骨された。

織斑 千冬の場合は、極秘裏に処理されており、遺骨すら残っておらず、また、親戚の類も居らず、墓碑の建造もされていない。

スペースシャトルの打ち上げの際に、焼き尽くされたことを知っている人は殆ど居ない。

 

 

余談 5

織斑 全輝の教唆の元、加虐行為を続けていた同年代の子供達は、半数が新宿で死亡したが、それを免れた者達全員が社会的抹殺を受けており、例外無く、退学、進学拒否、内定取り消し、事前警告なしの解雇処分などなど人生ハードモードに突入している。

当時のその子供達は自業自得ともいえるが『織斑 一夏の亡霊の仕業だ』と恐怖に震え上がっている。

その行く末は問答無用の勘当であったり、夜逃げ、一家離散、両親の失踪による子供の置き去りなどさまざま。

デジタルタトゥーも遠慮なく放流され続けており、その児童達の家族を含めて、もはやマトモな人生は送れないだろう。

後年にもコスモスを含めて、職業斡旋所にも姿を現したこともあったが、その際にもブラックリストとして徹底周知されていたことで問答無用の門前払いが繰り返されている。

また、織斑 全輝の教唆によって新宿に向かっていったグループもいたが、そのグループは全員がテロに巻き込まれて死亡している。

 

 

余談 6

旧篠ノ之神社は閉鎖された後に、更地となっており、そのまま歴史資料館が建造された。

そこにはISの歴史が記されており、国際IS委員会が隠蔽し続けていた事も事細かに徹底的に記されている。

後の世における『IS戦争』についても刻まれている。

だが、場所が場所なために、普段から閑古鳥が鳴いている状態になっており、市にとっては政策が失敗になった。

 

 

余談 7

デュノア社社長夫人の命令で一夏の誘拐を行った実行犯達は、束の死に物狂いの捜索により判明しており、生きている事を後悔するほどの地獄に叩き落されており、既にこの世に居ない。

その遺体は何者かの手によって、誰にも見つけられる事の無い場所に適当に処理したとか。

 

 

余談 8

アルティ

ハース家の近所在住の女性。健啖家のハラペコレディ。

 

 

シェーロ

通称『(あか)の釣り人』、ウェイルに最新鋭の釣り竿『ビアンコ・ネーロ』をプレゼントした。釣り場で料理をしていることもあったり、子供たちの眼前で包丁を研いでいたりすることも。

 

 

クーリン

通称『(あお)の釣り人』、ウェイルに旧式の釣り竿『アトゴウラ』をプレゼントした。釣り竿一本でなんであれだけ色んな種類の魚を釣り上げているんだか?

時折簀巻きにされて連行されていたり、火達磨のまま商店街を駆け抜けていたりなど、様々な死亡フラグを生身で乗り越え続けるなど、試練の日常を乗り越え続けている。

 

 

メアナ

ウェイル達が通うハイスクールの図書室にて司書をする長身の女性。自転車で市街地を駆け抜けるだけでなく、水面を疾走していた現場を見た人もいるのだとか……え?

 

 

メイディ

上品さを感じさせる新婚の奥様、料理上手に衣服を仕立てるのが趣味だとか、メルクを着せ替え人形にしたことも。なお、鈴と同じマンションの最上階に住んでいる。

 

 

ツダ

ヴェネツィアの新築マンションのゲート前にてガードマンをしている長髪の男性、満月の夜には仕事しながら晩酌をしているらしい。

 

 

アルディ

ヴェネツィアの一角にあるお屋敷の門番をしている筋骨隆々の巨漢の男性。非常に無口。

 

 

ギース

通称『黄金(きん)の釣り人』、ウェイルに豪華絢爛の釣り竿『ゴールドクラウン』をプレゼントした大富豪の男性。子供達にはなぜか大人気。

 

 

ロッシェ

恋人と共に世界中を旅している男性、機械修理について、一時期ウェイルと意気投合していた。

 

 

イシュリン

恋人のロッシェと共に世界中を旅している女性で、ヴェネツィアに滞在している間はハース家のご近所に根を下ろしていた。機械の修理をウェイルに依頼したこともあった。

 

 

ルヴィトライア

スコットランド出身の女性、バックドロップが得意技でありイシュリンとは犬猿の仲であり、ロッシェの身柄を争って取っ組み合いをしたこともあったとか。

 

 

パール・ヴロッサム

鈴の開いた料理教室の中でも、一番弟子ともされた大和撫子な人物。

だがワカメを使う際には執拗なまでに切り刻むサイコな一面を見せることも。

 

 

クズロ

最近引っ越してきたばかりの人物。

ウェイル達が通うハイスクールの担任教師。

眼鏡を普段から着用している厳格そうな人物。

武術も嗜んでいるのか、不良生徒を物理で沈めた過去を持つらしい。

 

 

ジャイ・ガイ=タ

ウェイル達が通う高校の生徒指導顧問。

剣道の達人らしいが…時折滅法会話が通じない支離滅裂な人物、そこまでにしておけよ。

金髪のグラサンのヤンキー風の人物に追われて、南米から逃げてきたとかなどという噂がある。

 

 

シトナリ・ヴェルン

ヴェネツィアに新しく建造された豪邸に、女給二人と住まう少女当主。

ロッシェをいたく気に入っているのか、あちこちで一緒に過ごしているのが目撃されており、イシュリンをヤキモチを焼かせては楽しんでいるらしい。

旧式女子用体操服を着用しているように見えるのは、きっと気のせい勘違い幻覚蜃気楼。

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