コンラくんのFGO   作:彼に幸あれ

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ドラゴンスレイヤーズ

 

藤丸立香視点

 

 

邪竜の巨体が地に降り立った衝撃で、地震の様に足元が激しく揺れる。同時に発生した土煙の壁がこちらへと押し寄せ。

私は顔の前で片腕を曲げ、盾のようにして両眼を庇う。

砂塵を吸い込まない為に出来るだけ呼吸を抑えて、土色の突風が過ぎ去るのを待った。

 

 

「さあ・・蹂躙を始めましょうか。」

 

「ッ!!」

 

ーーーゾワッ!

 

 

どこか唄うような、愉しげな魔女の声が耳をうち。立ち込める砂煙の隙間から垣間見えた金の輝きに、肌が粟立った。

私はこの感覚を知っている。

この人理修復の旅を始めてから幾度も味わったーーー殺気だ。

 

明確な殺意を私達へと向ける竜の魔女ーー黒いジャンヌは己の胸元に手をあて。何かを囁く。

すると彼女の肢体が魔力の輝きを帯び、次いで虚空から現れたのは複数の黒き人型。

数はざっと見積って10〜20体ぐらいだろうか。

 

全身を影に覆われて正体を窺えない彼らには『特異点F』で既に出会っていた。

彼らは《シャドウ・サーヴァント》。

サーヴァントの残留霊基。

あるいは成り損ないの存在。

 

 

「さあっ!そこの蟲共を好きなだけ痛ぶり殺しなさい!」

 

 

《聖杯》の力で召還したらしい彼らを、魔女はけしかける。命令に従い、影のサーヴァント達が一斉に動き出した。

 

 

「先輩、指示をっ!」

 

 

マシュの澄んだ眼差しが、真っ直ぐに私を捉える。語らずとも雄弁に、彼女の瞳は私への『全幅の信頼』を伝えてきてくれて。

その想いに応えたいと、私もまた自分を奮起させ。大きく息を吸って乱れた心を落ち着かせた。

 

そして、冷静さを取り戻した思考をフル回転させる。素早く周囲を確認し。

合流してから教えてもらった、マリー達の能力を思い出しつつ指示を飛ばす。

 

 

「マシュとジャンヌは、防衛に専念して!」

 

「はい!マスターッ!」

 

「お任せを!ーーーそう云うことですジル。

皆さん。この場は聞き分けて、大人しく下ってください。」

 

「しかし!ジャンヌッ!!」

 

「聖女様っ!我らも戦います!」

 

 

2人とも大きく頷き。

勇むジル・ド・レェと兵士達を宥め、後方へとどうにか下がらせる。

 

 

「マリーとアマデウスは敵を迎え討ちつつ、攻守のサポートをお願い!」

 

「まっかせて〜!」

 

「他人の指揮で曲を奏でるのは不本意だけど。

マリアの前だ、ちゃんと仕事はこなすよ。」

 

 

元気に片手を上げながら硝子の馬を喚び出すマリー。アマデウスはやれやれと肩を竦めつつも、懐から指揮棒を取り出した。あとは・・。

 

 

「ランスロット。貴方はーー」

 

「皆まで言わずとも、解っています。」

 

 

ランスロットは身の内の狂気を感じさせない、穏やかな笑みを浮かべながら言葉を重ねる。

私が頼みづらく感じているのを察してくれたようだ。

 

 

「ごめんね。危険だけど、ランスロットにしか頼めないから。」

 

「光栄ですよ、ギャラハッドが認めたマスター。

・・・・いえ、藤丸立香殿。

時には非情な決断を下す事も、将には必要です。」

 

「っ!ーーお願い。

少しの間、邪竜と魔女の注意を引いて欲しいの。」

 

 

シャドウ・サーヴァントだけでなく、このまま邪竜にまで襲いかかられたら。間違いなく私達は全滅する。

だからほんの少しの時間で構わない。

打開策を練り出す時間を、私は稼ぎたかった。

 

 

「はい。貴女の信頼に必ず応えてみせましょう!」

 

 

ランスロットは毅然とした態度で私の頼みを受けると。

素早く身を翻し、地を蹴る。

黒騎士の姿は、あっという間に黒い人型達の間に消えた。

 

ーーーこれで少しは持ち堪えられる筈。

けど、シャドウ・サーヴァントはまだしも。

あの邪竜を倒すとなると・・。

 

 

「ねえ、ちょっと・・」

 

「ん?」

 

「私は?私は何をすればいいのかしら?」

 

「あっ。」

 

 

服の裾をクイクイと引かれ、見ればどこか期待を含んだ眼差しで私を見上げるエリザベート。

しまった・・うっかり忘れてた←

 

 

「ふふん。私を最後(トリ)に残すだなんて、アナタわかってるじゃない。マネージャーの素質あるわね!」

 

「まねーじゃー・・」

 

「これはつまりアレでしょ?

鮮血魔嬢アイドル★エリザベート・バートリーの歌声でこのステージ(戦場)を満たして、敵も味方も虜にしろってことなんでしょ?任せなさい。このフランスコンサート、大成功に導いてみせるわ!!」

 

「ふらんすこんさーと・・」

 

 

 

ーーー何だろう。

エリザベートの口にした『マネージャー』・『歌声』・『ステージ』・『コンサート』等のキーワードを耳にした途端。

私の第六感ともいうべき部分が物凄い警鐘を鳴らし始めた。

魔女の殺気を受けた時以上の危機感が、体の芯からジワジワと這い上がってくる。

 

ふと、視界に入ったアマデウスがマリーと一緒に乗る硝子の馬の背から。

見たことの無い形相と必死のジェスチャーで、コチラに何事かを訴えているのが見えた。

 

えーと。なになに?

 

 

 

【   そいつには  

 

    殺してでも  

 

    歌を  

 

    唄わせるなっ!!!!  】

 

 

 

ーーーーごくり。

どうやら私の直感は間違っていなかったらしい。

OK、アマデウス。任せて。

 

私は親指を立ててアマデウスに了承の意を伝え。

期待に胸をふくらませるエリザベートへ向き直った。告げるべき言葉は決まっている。

 

 

「全力待機でっ!!!!」

 

「はああっ!?何でよマネージャー!!」

 

 

『子ジカ』から『マネージャー』に昇格ーー昇格だよね?ーーした事は嬉しいけど。この娘を歌わせたら一大事になる予感がしたので、私は彼女に大人しくしてもらう事にした。

 

不満を隠すこと無く。

怒りに尻尾を跳ね上げ、抗議の声を上げるエリザベート。彼女をどうにか説得しようと、携帯している非常食(カロ○ーメイト)に何度目かの手を伸ばした時・・。

 

 

《ーーーーザッ!ガガッ!ザッッ!!》

 

「ッ!!」

 

《聞こえるかい!?立香ちゃん!!》

 

「ロマンッ!?」

 

《や、やったあああっ!!!!

繋がった!やっと繋がったぞぉおおおっ!!》

 

「えっ!?何このブタ()の声?誰?どこ?

もしかして幽霊!?ゴーストなの!?」

 

 

数時間ぶりに聞いたロマンの声に応えると。

ロマンが大喜びする気配が通信先から伝わってきた。どうやら謎の通信障害は直ったみたいだ。

 

エリザベートは始めて聞くカルデアからの通信に驚き。誰も居ないのに聞こえるロマンの声に、幽霊かと怯え始める。

 

・・・・女の子を怯えさせるなんて。

ロマン、見損なったよ。

 

 

《ちょっ!いきなりそれは無いんじゃないかな!?っていうかその娘、いま僕のことブタ呼ばわりしなかった!?》

 

「気のせいだよ気のせい。

それよりロマン。いま大変な事になってて・・」

 

《あ、うん。わかってる。

通信が繋がらなくなった時は焦ったけど『シバ』本体の観測性能に問題はなかったから。》

 

 

聞くと、通信が途切れてお互い連絡が取れなくなったものの。《霊基》や私の《生体反応》は問題なく観測出来ていたから私達のこれまでの動きは全部観ていて知っているとの事。

と云うことは・・。

 

 

「ロマンッ!キャスターは?

キャスターは無事なのっ!?」

 

 

置いてきてしまったキャスターが心配で尋ねれば、ロマンから明るい声が返ってきた。

 

 

《だいぶ霊基が弱ってるけど、無事みたいだ。

立香ちゃん達と別れた辺りに居るよ!》

 

「よ、良かった・・。」

 

 

私はキャスターの無事を聞いて胸を撫で下ろす。

信じてはいたけど、やっぱり心配なものは心配なのだ。

 

 

《あれ?・・・この辺って。

しかもこの反応はーー》

 

「?、どうかしたのロマン?」

 

《ーーーーいや。何でも無いよ。

それより、この状況を・・・・っ!?》

 

 

何かを言い淀んだロマン。

でも私がそれに疑問を抱く前に、彼は息を呑み。

慌てた様子で声を荒げ始めた。

 

 

《あああっ!!まずい!

コレはまずい!嘘だろ!?》

 

「えっ!なに!?」

 

《最悪だっ!ワイバーンだ!!

数え切れない数のワイバーンの大群が、こっちに向かって来る!!》

 

「ーーーッ!!」

 

 

知らされたその絶望的な内容に血の気が引いた。

ただでさえ劣勢なこの状況で、さらに敵のワイバーンの援軍。

無理だ。このままだと負ける。負けてしまう。

みんな殺されてしまう。そんなのーーダメだっ!

 

 

「どう、すれば・・っ!」

 

 

………………………………………………………………………………………

 

 

???視点

 

 

 

「ねぇ、遅いわよ!もっとスピードでないの?」

 

 

《ゼェッ・・ゼェッ・・!》

 

 

「重量オーバーですから仕方がありませんよ。

それにしても竜の背に乗って飛ぶのは初めてなのですが。なかなかに心地良いものですね。」

 

 

《ゼェッ・・ハァッ・・!》

 

 

「乗り心地はコッチの方が良いのは認めるけど・・。速さは断然、タラスクの方が上ね!」

 

 

《グヌオオオッ!!!!

このっ!人が必死に飛んどる上でコヤツら好き勝手にぃいいっ!!》

 

 

「す、すまない。

あと少しなんだ。もう少しだけ(こら)えてほしい。」

 

 

《ッ!ーーくっ、ウオオオオオォッ!!!!》

 

 

 

………………………………………………………………………………………………………

 

 

第三者視点

 

 

 

「えーいっ!突撃〜〜♪」

 

 

キラキラと光を反射する硝子の盾と剣を見事に操り。シャドウ・サーヴァントと渡り合う勇ましきフランス王妃。

護るべき国民と、敬愛する聖女達へ襲いかかろうとする複数の敵を。戦場を馬で始終駆け回り、果敢に食い止めていた。

 

 

「よっと!フォルテッシモッ!」

 

 

一方、彼女の背後でサポートに専念する音楽家は。指揮棒から次々と光弾を放ち。

討ち漏れた敵を。または死角から襲い来る敵を、的確に屠っていく。

 

彼の瞳には『此度こそ初恋の少女(マリア)を死なせはしない』と云う、固い決意が宿っていた。

 

 

 

 

・・・そんな彼らの攻防の先。

行く手を阻むシャドウ・サーヴァントを数体、苦もなく還した黒騎士は。

静かな足取りで、己より遥かに巨大な竜とその背に乗る魔女の前に歩み出た。

 

 

「あら、貴方なんで此処に居るのかしら?

異名に違わず、向こうに寝返ったものだとばかり思っていたのだけれど・・・今更許しを乞いにでも来たわけ?」

 

 

己の命に背き、忌々しい《聖女側》についた《バーサーク・セイバー》ーーランスロットへと。

彼の召喚主たるジャンヌ・オルタは冷笑を浮かべながら問う。

言外に《裏切り者》とそしられた彼は、しかし事実ゆえ弁解はせず。淡々と己の想いのみを口にする。

 

 

「その件に関しては何も言えませんが・・。

私が許しを乞うのはただ1人。《我が(アーサー)王》のみ。貴女にではありません。」

 

「はっ!なら何をしに?

まさか、わざわざ自分から進んで殺されに来たの?」

 

 

魔女は己の優位を確信していた。

《聖杯》をその身に宿し。

心を寄せる《邪竜》を味方とし。

今の己を脅かす存在は『此処』には居ないと。

『それら』は聖女を消し去り、《真作》の座を奪ってからゆっくり始末すれば良いと考えていた。

 

だからこそ、眼の前で行われる戦いも。

一方的に己が聖女達を蹂躙し尽くして終わるものだと思い込んでいた。

それ故に、彼女は失念していた。

 

 

「いえ、私はーーー貴女達を倒しに来ました。」

 

「は?」

 

 

己の喚んだ男が、かつて数多の魔獣を討伐し。

名だたる円卓の騎士の中でも、最強と謳われる武技を有していることを。

 

 

「お覚悟を!」

 

 

そして彼女は知らなかった。

バーサーカークラスの彼が平行世界の(えにし)から、とんでもない《隠し玉》を幾つも持っていたことを。

 

気付けば黒騎士の両手には2(ちょう)の短機関銃ーー俗に言う『サブマシンガン』が握られており。

躊躇いなくその引き金は引かれ。

銃口からは魔力で強化された凶弾が連射される。

 

 

【ッ!!ーー魔女っ!捕まれっ!!】

 

「きゃあっ!!」

 

 

とっさに体を傾け、銃の弾道から魔女を逃がす邪竜。代わりにファヴニールが弾丸を受けることとなかったが、彼の強靭な鱗は傷一つ付くことは無かった。

 

 

「なっ!なな、何よそれっ!?」

 

 

邪竜に救われた魔女は、しかし未だ動揺から立ち直れない。

なにせ剣やら槍やら盾やら馬やらが主流の旧時代の《英霊》が、サブマシンガンなる『近代兵器』を何喰わぬ顔で自分にぶっ放して来たのだ。

動揺するなと云うのは酷である。

 

 

「この弾丸も効きませんか・・ならばっ!」

 

 

そんな魔女に構わず。

黒騎士はサブマシンガンが通じないと判断すると、間を置かず新たな手を繰り出した。

彼は攻撃の手を緩めない。

 

息子の霊基を宿す少女(マシュ)と。

息子が認めたマスター(藤丸立香)

さらに己の王に似た聖処女(ジャンヌ・ダルク)を。

ランスロットは全力を賭して護り抜くと、心に決めているのだから。

 

故に、彼は始めから注意を引く(時間稼ぎ)だけで終わらせるつもりは無かった。

魔女と邪竜を、刺し違えてでも倒すつもりでいたのだ。

その覚悟ゆえにーーー黒騎士はついに『アレ』を喚び出した。

 

太陽光を受け、鈍く輝く鋼鉄のボディ。

速く、より速く飛ぶ事を望まれ生まれた矢尻の様な形状。

搭載された近代兵器の数々は『うわぁっ・・あれ良いの?OKなの?反則じゃない?』と。

最後のマスターが目撃すれば呟かずには要られないほど、エグい火力の品々。

 

その正体はーー『F―15J戦闘機』。

 

これが『コストを度外視した最強の制空戦闘機』をコンセプトに開発された。20世紀最高の戦闘機が中世フランスに出現した瞬間であった。

ーーーーこの騎士、もはや『何でもあり』である。

 

 

「うそっ!?ちょっ!?はああっ!!?」

 

【ーーーッ!!】

 

 

サブマシンガンに続いて同じ近代兵器のーーいや。よりパワーアップした『戦争兵器』の登場に魔女は動揺のあまり叫び。邪竜もまたその恐るべき火力を察し、眼を見開く。

 

驚愕する敵を尻目に、ランスロットは戦闘機の背部にしがみつくと。己の魔力を機体全体に行き渡らせ、エンジンを稼働させる。

 

 

「Arrrthurrrrrrッ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?今、誰か『アーサー』さんのこと呼ばなかった?」←藤丸立香

 

「(# ゚Д゚)」←マシュ

 

 

黒騎士は王の名を(おそらく気合いを入れる為に)咆哮の如く呼びながら空へと飛び立つ。

ーーーこの父親。せっかくの見せ場で何故息子(娘?)の神経を逆撫でする様なことをしてしまうのか・・。

(まこと)に残念なイケメンである。

 

 

「Arrrthurrrrrrッ!!!!」

 

【ーーーグッ!?】

 

「ファヴニールッ!!」

 

 

《聖杯》のブーストを受ける魔女に、攻撃・防御面での《強化》を与えられているファヴニールの漆黒の鱗は。

『天敵』か『同等に近い力を持つ竜種』。

もしくはそれらを超える『規格外の威力の武器』を有する者にしか砕けない。

 

けれど、ノーダメージとはいえ。

顔の側面にミサイルの直撃を喰らえば、さしもの邪竜といえど怯みはする。

邪竜の上げた苦悶の声に、魔女は怒りを露わに黒騎士を睨みつけた。

 

 

「Arrrthurrrrrrッ!!!!」

 

「アンタッ!調子にの」

 

「Arrrthurrrrrrッ!!!!」

 

「うるさっ!?『アーサーアーサー』うるさいのよ!このイカレ騎士っ!!!」

 

「Arrrthurrrrrrッ!!!!」

 

 

このまま制空権を奪われ。

一方的に攻撃の的になってなるものかと、魔女と邪竜は再び大空へと戻る。

 

・・・・こうして。

誰も予想だにしなかった。

ドラゴン(幻想種)》VS《戦闘機(近代兵器)》と云う。前代未聞の異種(?)空中戦が勃発したのであった。

 

 

…………………………………………………………………………………………

 

 

《ははっ・・相変わらず無茶苦茶だなぁ。

ランスロットくんは。》

 

「(#^ω^)ピキピキ」←マシュ

 

「マシュ、落ち着いて。深呼吸だよ!深呼吸っ!」

 

 

場面は最後のマスター達の元へ戻り。

 

性懲りも無く、気安く《王》の名を連呼する《穀潰し》に怒り心頭なマシューーーの中のギャラハッド(の霊基)。

『状況が状況じゃなければ、戦闘機ごと頭から地面にメリ込ませて強制逆立ち(犬神家に)させてやんよ!!』と言わんばかりに、ブンブンと盾を振り回している。

ーーーー手を離せばそのままランスロットへ飛んで行きそうな良いスイングである。

 

そのフォームでも、キチンと敵の遠距離攻撃を防いでいるのはさすが《シールダー》クラスと言わざる負えない。

 

ちなみに藤丸立香が後輩の怒気を鎮めようと努め、ロマンが乾いた笑いを溢す傍で。

 

同じく防衛に専念するジャンヌだけは『素晴らしい兵器ですね!もしや他に戦艦とか戦車とかもあるのでは?』と手放しにランスロットの《擬似宝具(F―15J戦闘機)》を褒めていた。ついでに別の《高火力戦争兵器》へも思いを馳せていた。・・・・持っていたらどうするつもりなのだろうか、この聖処女。

 

黒騎士の操る戦闘機は、音速で縦横無尽に空を飛び回り。多彩な兵器の火力で邪竜を翻弄する。

その様は一見、善戦しているように見えた。

 

しかし、迫る敵の援軍ーーワイバーンの群れの存在が。彼女らの抱きかけた希望を虚しく萎ませる。

 

 

 

ーーーーーギャアアッ!ギャアアアッ!!!

 

 

 

「っ!!」

 

「き、来たわよ!マネージャーッ!!」

 

 

そうこうしているうちに。

遂に群れの先頭集団が彼女達の上空へと到達してしまう。

『邪竜の元へ集う』と云うファヴニールから受けた命を果たした為か。

己の意思を取り戻した飛竜達は各自、自由に行動し始める。

闘争本能のままに、視界に入った戦闘機ーーもといランスロットへと襲いかかるモノ達。

あるいは飢えを満たす為、都合よく眼下に群れる餌ーー藤丸立香達へと狙いを定めるモノ達。

 

捕食者にふさわしい鋭い牙を剥き出しにし。

舌舐めずりするかのごとく長い舌で口を舐めるワイバーン。その両翼が獲物へと急降下する為に、大きく広げられた時・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「  黄金の夢から醒め  」

 

 

ワイバーンの群れの中に唐突に発生した高濃度の魔力。

 

 

「  揺籃から解き放たれよ  」

 

 

蒼天を黄昏へと染め上げる眩い輝き。

 

 

「  《幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)ッ!!!》  」

 

 

 

《竜殺し》により横薙ぎに放たれた必殺の剣気は。その特性をもって、空に居る《彼ら》の周囲を飛び交う《竜種》達を、一撃にて葬り去った。

 

 

「っ!?ワイバーンがっ!!?」

 

《す、凄いっ!

今ので20匹以上のワイバーンの反応が消失!!

何者なんだっ!?》

 

 

驚き、上空を見上げる藤丸立香達を目視した《彼ら》は。乗っていたワイバーンーーーもとい、変化したフレイズマルから飛び降りる。

 

 

「ひゃあっ!!」

 

「マスターッ!退がってください!!」

 

「先輩っ!」

 

 

『シュタッ!』と危なげなく着地した人影達に飛び上がり。藤丸立香の背後へと隠れるエリザベート。

警戒を促すジャンヌとマシュの声を聞きながら。

彼女は眼の前に現れた人物達を、臆することなく見据えた。

 

不思議なことに、彼女は彼らを脅威とは感じなかった。

むしろ心の何処かで『彼らが来てくれたのなら、もう大丈夫だ。』と云う、奇妙な安堵感を覚えていた。

 

彼らは短い言葉を交わすと。

大剣を手にした青年ーージークフリート。

そして修道服の女性ーーマルタの2人が。

マリーとアマデウスを援護する為、シャドウ・サーヴァント達と交戦を始める。

 

その姿を見送り、1人残った男は最後のマスターたる少女へと向き直り、確かめるように問いかけた。

 

 

「貴女が『彼ら』が言っていた『カルデアの藤丸立香』殿で間違いありませんか?」

 

「え?そう、ですけど・・」

 

 

思わず敬語になりながらも肯定すれば、長髪の騎士ーーゲオルギウスはにこやかに微笑む。

 

 

「間に合って良かった。私の名はゲオルギウス。

貴女達《カルデア》の加勢に参りました。」

 

《ゲオルギウスッ!?

あのドラゴン退治で有名な聖人のかい!?》

 

「はい。ああ、あと私と共に来た彼らは《マルタ》と《ジークフリート》です。」

 

《えええええぇーっ!!!?》

 

「?、そんなに有名な人達なの?マシュ。」

 

「あっ、はい!この方々はですねーーー」

 

 

ゲオルギウス達の逸話を知らないマスターに、マシュはかいつまんで彼らが『ドラゴン退治のプロ』であることを説明する。

 

どごぞの特撮ヒーローものを思わせるナイスタイミングで登場したドラゴンスレイヤー達に、カルデア側の士気は大いに上がる事となった。

 

 

………………………………………………………………………………………

 

 

鼻を突く火薬の臭い。

全身に感じる爆風。

 

砕け散るのは燃える金属片。

飛び散るのは赤い肉片。

 

己と同じ姿のワイバーン達が、戦闘機にしがみつく頭のオカシイ騎士に片っ端から『爆散ッ!!』『撃墜ッ!!』されていく。

 

 

《・・・・帰りたい。》

 

 

その光景に、フレイズマルは恐怖のあまり慄いた。とにかく身の安全を確保する為。

青空に血生臭い花火を咲かす、ミサイルやらフレアディスペンサーやらの攻撃に巻き込まれぬよう距離を取る。

 

 

《こんな物騒な奴が居るとか聞いておらんのだが・・》

 

 

怖気づいたフレイズマルの心に『もう逃げても良いよな?ワシけっこう頑張ったし?アヤツら送り届けたし?もうファヴニールと殺り合うとかメッチャ痛い事しなくてよくね?』と云う、邪な考えが浮かぶ。

 

しかし、そんな彼の脳裏に(まるでテレパシーを受信したかのように)次男ーーオッテルの姿が映しだされた。

 

 

懐かしい故郷の森。

懐かしい我が家。

生前と変わらぬ、人間の姿のオッテルは。

こちらを振り返ると笑顔でーーーーボディーブローの練習を始めた。おいおい、マジか。

 

その腕の動きは鋭く、速く。

喰らえばまるで、腹をナイフで刺された様な激痛を感じることだろう。

 

よく見れば、オッテルの背後では大量のカワウソに押し潰されて死ーーーではなく。

埋もれて泡をふき、気絶しているレギンが倒れている。

音声は無いが、次男から放たれる無言の圧力により。彼は悟った。

 

 

《(・・・あっ、これ真面目にやらんとアカンやつだ。)》

 

 

『今更逃げるとか許さないぞ、クズ親父★』

彼の(黒い)笑顔は、そう言っていた。

 

 

《ハァ・・結局、ワシは最後の最期までクズのままだの。》

 

 

ここまで来て。直ぐそこに目的の長男が居るというのに。

それでも決めた覚悟が簡単に揺らいでしまった。

もはや己の腐った、自分本位な性根は永遠に治ることはないのだろうと。フレイズマルは自嘲する。

 

だが、こんなクズな父親を見限らず。

父のせいで死んだ息子は、発破をかけてくれた。

いまの映像が幻でなければ。

父がその皮を剥いだ息子は、今もなお何処かから見てくれている。

 

ならばーーー例えクズであろうとも。

父親である以上、最期までやり遂げてその責を果たさなければならない。

 

 

「ーーー行くか。」

 

 

彼の覚悟はもう2度と、揺らぐことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

到着した飛竜達が横槍を入れてくれたおかげで、ようやくバーサーカーな黒騎士の爆撃から逃れられた邪竜と魔女。一息つけたかと思いきや。

魔女はファヴニールの様子が、先程からおかしい事に気がついていた。

 

 

「どうかしたの?ファヴニール。」

 

【ーーーー。】

 

 

ジャンヌ・オルタが尋ねても反応はない。

いつものように、穏やかな声が返って来ることはない。

 

不安を覚えた魔女は邪竜が一心に凝視する方向へと、己も視線を向ける。

そこには1匹の、見慣れたワイバーンの姿があった。

 

ファヴニールがフランスに召喚されてから生み出した。

現在進行形でその辺りを飛び回っている、大量の飛竜の内の1匹。他と何も変わらない、取るに足らない存在。

邪竜が注視するワイバーンを、魔女はそのように捉えた。

 

だが、ファヴニールは違った。

彼は本能で《ソレ》が何者なのか感じ取っていた

その《(繋がり)》の濃さ故に、悟ってしまっていた。

 

 

【そんな訳が、ないっ!!

あの男は俺が・・!この地に居るわけがっ!】

 

 

邪竜が現状を否定しようと足掻く間に、件のワイバーンは彼らと距離を詰め。真っ正面を陣取った。

 

爆発やワイバーンの断末魔など、周囲の戦闘音に掻き消されることなく。

《念話》を通して聞こえてきたのは、遥か昔に彼がその手にかけた父の声。

 

 

《久しぶりだのう。

その様子だと元気そうだな?

・・・ファヴニール。》

 

【ッ!!ーーフレイズマルッ!!

貴様っ!きさまぁあああああアアアアアアッ!!!!】

 

 

魔女との交流によって凪いでいた邪竜の心が、怨敵の出現により烈火に呑まれる。

魂に刻まれ因子に宿るほどの、遠き過去から今尚抱き続ける憎悪が、憤怒が、殺意が。

それら昏き激情が彼の内で息を吹き返し、濁流のように溢れだす。

 

 

【ヨクモぬけぬけと俺の前二また現レタナッ!!

ヒトの皮を被ッタけだものガッ!!

家族ヨリ黄金を選ンだ畜生ガッ!!

殺シテヤル!殺シテヤル!殺シテヤル!殺シテヤル!殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤルッ!!!!】

 

《おお"ぅ・・。》

 

 

長男から浴びせられる怨嗟の声に『こうなる予測はしておったが、(じか)に罵られるとクルものがあるわー。あと殺意バリバリすぎて泣きたい。』と、ちょっぴり傷心するフレイズマル。

生前の行いによる自業自得なので、粛々と息子からの罵倒を受け入れるしかない。

ーーーがんばれクズ親父★(次男式応援)

 

 

【キサマのせいデ!!

レギンと俺ハ!俺タチ兄弟ハ!家族ハ!

不幸にナッタんだ!!

キサマが奴らカラ黄金ナド受け取らナケレばっ!!

殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤル殺シテヤルッ!!!】

 

《ーーーむ?》

 

 

爬虫類系の瞳に諦観を滲ませ、息子の『殺シテヤル』リピートを聞いていたフレイズマルは。

ふと、ある違和感に気づく。

 

 

《(もしやコヤツ・・呪いが解けとらんか?)》

 

 

神々から賠償として受け取った《黄金》を。

長男は確かに『黄金《など》』と言った。

《強欲の呪い》にかかっている状態では、けして口に出来無いセリフである。

そしてもう1つ、気になった違和感。

それは・・。

 

 

《のう、ファヴニール。

おぬし生前は親子の縁を切るほど怒り狂っていたと云うのに・・・今は『オッテル』に関することについて、何も言わんのだな?》

 

【・・・・ア“?お、テル?】

 

 

次男『オッテル』に関する言葉を、ファヴニールが一言も発さない事であった。

フレイズマルが死した次男に行った非道を、最も許し難いと憎悪し憤慨していたのは兄であるファヴニールである。

その彼が愛する家族であり、3兄弟の1人であるオッテルについて何も言及しないのは、あまりにも不自然だった。

 

だからこそ、疑問を抱いた父が何気なく投げかけた問い。

それは・・・またもやウッカリと。

長男が無意識に自覚する事を拒んでいた、とある《核心》に触れるものであった。

ーーーー所長っ!このクズまたやらかしましたっ!!←

 

 

 

【おっ、テル・・】

 

 

〚何でだ親父!こいつらはオッテルを殺したんだぞ!〛

 

 

ファヴニールの脳内に蘇るのは、彼が愛する家族を失った(喪った)忌まわしき日の記憶。

 

 

〚その黄金はどうするんだ?

もちろんオッテルの墓を建てるのに使うんだろ?〛

 

〚その黄金が誰のおかげで今ここに有ると思ってるんだ!オッテルの犠牲で得たものだぞ!!

せめてあいつの為に使ってやるべきだ!!〛

 

 

 

【オッテ、る・・オッ、テル。】

 

 

 

〚アイツはもうダメだ。

黄金に心を奪われておかしくなってしまった。

このままだと黄金を守る為に俺達を殺そうとするかもしれない。

なら、その前に俺達の手でアイツを殺し、オッテルの為にあの黄金を使ってやろう。〛

 

 

〚・・オッテルにちゃんと謝れよ。〛

 

 

 

 

【ーーーオッテル。】

 

〚 ファヴニール兄さんっ! 〛

 

 

 

幼い頃から心根の優しい、歳の近い弟は。

彼の記憶の中でーーー無邪気に笑った。

 

 

 

【あ"、あ"あアっ!?

アアアア"ア"ア"アッ!!!!

オッテル!オッテル!オッテル!オッテル!!!】

 

 

 

邪竜と化した兄は思い出した。

《強欲の呪い》から解き放たれ。正気を取り戻す際に。

見たくないと、受け入れたくないと。

無意識に目を逸らし、思考の外へ放棄し。

忘却の海へ沈めてしまった。

 

《己の犯した真の罪》を。

その罪に深く関わる愛するもう1人の家族(オッテル)の存在を。

 

 

ーーー神々から得た《黄金》は、誰の為に使うつもりだった?

 

オッテルの墓を建て弔ってやる為に。

 

 

ーーーその《黄金》は誰の犠牲をもって手に入れた?

 

オッテルの命と死後の尊厳を犠牲に。

 

 

ーーー誰の為に《フレイズマル()》を殺めた?

 

オッテルとレギン(家族)の為に。

 

 

 

【(そうだっ!

俺は、オッテルを弔う為に。

レギンを護る為に。

この手をあの男の血で汚した!

それなのにーー)】

 

 

 

ーーー墓を建てるどころか、弔いすらしなかった。

 

ーーー護るどころか、憎み合い。

お互いが非業の死を遂げる結末となってしまった。

 

 

【(俺は何も!何も弟達にしてやれなかった!

弟達の為にと、口にした事を何ひとつ果たせなかった!

これじゃあ、俺がした事は。

俺があの男を殺したのはーー)】

 

 

 

〚黙れ!黙れ!この黄金はワシの物だ!

金貨一枚、誰にも渡しはせん!!〛

 

〚よくも俺の黄金を。宝を。

盗人共が。必ず全員焼き殺し。

全ての宝をもう一度、この手に。〛

 

 

 

ーーーーまるで、始めから《黄金》を独り占めする為みたいじゃないかっ!!

 

 

 

【ーーーーーッ!!!!

ああああ"あ"っ!!オッテルッ!レギンッ!

そうじゃない!違うんだ!

俺は、俺はそんなつもりじゃなかったっ!!】

 

 

彼が直視した己の《真の罪》ーーーそれは父親を殺め、《黄金》を手にしながらも。愛する弟達の為に『何もしなかった(出来なかった)』と云う事実。

《強欲の呪い》が原因とはいえ。

その覆しようの無い生前の過ちに、ファヴニールは慟哭する。

 

弟達の為に、と彼が犯した《父親殺し》は。

今や、ただの《黄金の強奪》と化し。

 

弟達を想って口にした彼の言葉は。

今や、ただの《黄金を我が物にする為についた嘘》でしかない。

 

ファヴニール本人の真意を捨て置き。

傍から見た彼の一連の行動は。

彼が最も憎むフレイズマル(父親)と同等の、人道に反する醜い行為でしかなかったのだ。

 

 

【自分の物にするつもりなんてなかった!

あの言葉は嘘じゃなかった!

信じてくれ!頼む!

俺を信じてくれぇえええーーーっ!!!!】

 

「ファヴニール!ファヴニール!

私の声が聞こえないの!?」

 

 

自覚した己の罪と悔恨により、過去に囚われてしまった邪竜の心に。魔女の必死の呼びかけは届かない。

 

我武者羅に此処には居ない弟達へ。

己の本心を伝えようと吼え狂う姿は、酷く痛々しいものであった。

 

 

《ファヴニール・・お主は。》

 

 

『強欲の呪い』から解き放たれていた長男を、再び痛みを伴う苦悩の渦に叩き落としてしまったフレイズマル。

 

心を通わせた魔女の声が届かぬのに、憎悪する父親の声が届く筈もなく。

 

己の不用意な発言が引き金となって起こった出来事に、彼が息子へしてやれる事は。

苦しむ息子を救う為にできる、残された事はーーーー1つしかなかった。

 

 

《ワシがお主の悪夢を終わらせよう。

だからもう苦しまんでくれ・・ファヴニール。》

 

 

皮肉にも、それは父親が息子に救われた方法と同じもので。

 

 

《(・・・すまんの。

ワシがお主の為に出来ることは、こんな事しかないのだ。)》

 

 

フレイズマルは、暗い渦底に居る息子を救い上げる為。

此処に来るまでに下準備を重ねてきた『切り札』となる術を発動した。

 

 

《目覚めろ。我が身に潜みし『強欲の呪い』。

我こそが黄金と死の連鎖の起源。》

 

 

その身に集めたファヴニールの『竜の因子』を呼び水に。《霊基》に交じる『強欲の呪い』の残滓を呼び起こす。

 

《邪竜の因子》は元は《強欲の呪い》より生まれ出た物。血濡れの鎖を遡り、目覚めさせた恐ろしき《呪い》。フレイズマルはその『繋がり』を此度は利用する。

 

 

《思い出せ。己に架せられた怨讐を。

我が『黄金』の正当な所有者。

しかし、我の手に『黄金』は在らず。》

 

 

かつて己を支配し、狂わせた元凶に干渉。

《呪い》を自身の制御下に置き『黄金を奪われた』と誤認させる。

さらに体内の《邪竜の因子》と接続。

これにより、彼が辿るべき末路は定まった。

 

 

《『黄金』を奪われし我に力を与えよ。

 

呪われし強欲の血脈(グリード・ブラッドライン)ッ!!!』》

 

 

 

遠き過去にファヴニール(息子)より齎された救済を覆し。フレイズマル(父親)は人を棄て。

己もまた戻れぬ深き渦底へと・・・堕ちる。

 

 

【ガッ、あ"っ!!

グヴオオオオオオォーーッ!!!!】

 

「なっ!?」

 

 

骨が曲がり、関節が伸び、筋肉が膨れ上がる。

翼は広がり、口が裂ける。

 

バキゴキグキッ!と、不快な音を立てながら。

ワイバーンは魔女の前で異常な変貌を遂げていく。

そして、その肉体の変化が止まった時。

 

 

「何なのよ・・アンタ。」

 

【ーーグルルルルッ!!】

 

「何なのよっ!?」

 

 

 

ーーー新たな《邪竜》がこの世界に誕生した。

 

 

 

……………………………………………………………………………………

 

 

※皆様お待たせしました。

今回ようやく戦闘機ロット(戦闘機をしがみついて操縦するランスロットの略)を活躍させられました!

代償としてマシュの好感度は更に下がってしまいましたが!←(おい)

 

そしてカルデア組の援軍に参上したのは、戦力を優先した結果ドラゴンスレイヤー達となりました。

残念ながらコンラくん達がカルデアと合流できるのはまだまだ先ですね・・・がんばれ!!←

 

 

▼(改めて)オッテルについて

 

フレイズマルの息子で、ファヴニールの弟。

3兄弟の次男坊。

父親に頼まれカワウソ姿で()を獲っていたら、運悪く通りがかりの神に投石で殺された。

おのれロキ。

その上、賠償金に目が眩んだ父親に(カワウソ状態の)死体の皮を剥かれ、黄金の入れ物袋にされた。おのれクズ親父。

 

死後は残された家族が心配過ぎて《輪廻の輪》に加われず。その手前の辺りで自分の仮の《座》もどきの空間を創って現世を観ていた。(一応魔術師の息子だったので、そっち方面の才能はあった。)

 

兄と弟のやらかした諸々に関しては、自分の死が原因なので申し訳なく思っている。

どこぞの王子様!迷惑かけた皆々様!

ごめんんんんっ!!!

だが親父、テメェは別だ←

 

レギンは死後、魂をオッテルが《座(仮)》に招いたのだが。不幸な死に方をしてしまった可愛い弟を慰めようと、善意で(癒やそうと)カワウソ部隊を突撃させたら。三男のトラウマ・ドストライクだったらしく、意図せず気絶させてしまった。なんて事だ←

 

まだ完全には許せないが、改心して兄を救おうと努力している父親を温かく(時に厳しく)見守り中。

 

ーーー以上です!

 

 

次回はうっかり長男のSAN値をゼロにした父親が親子喧嘩(死闘)を繰り広げる模様。

戦闘描写が上手くなりたい・・(泣)

 


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