第三者視点
講じた策がうまくいき、どうにかファヴニールを
『絶★殺ッ!!!!』と激昂する長男を後ろに引き連れ、全力で空を
此度の策で『餌』として利用した《黄金の山》は、陽の光を反射して不気味なほど美しく輝いていた。
【(ーーー着いたか。
さて・・・・っ!?、はっ!!?)】
その眩しさに僅かに眼を逸らしたフレイズマルは。意図せず、『此処に居るはずのない者達』を視界に入れ
【(何であやつらがこんな所にっ!?)】
先行した己とジークフリート達の後を追って。地上から
意味がわからない←
【(くっ!今から場所を変えるのは無理か・・・やむを得んっ。)】
フレイズマルは苦渋ながらも。
最悪、彼らを『己と息子の戦い』に巻き込んでしまう事を覚悟した。
【ーーーふんっ!!】
グルンッ!!!
突如、猛スピードで翔んでいた
【フレイズマルゥウ”ウ”ウッ!!!!】
【うおおお”おお”おおおおっ!!!!】
一方、城の上空に飛来した2匹の邪竜に眼を疑うオルガマリー達。警戒しながらも相手の出方を窺っていると。
争い始めた双竜の片割れが、溢れんばかりの憤怒と憎悪を込めて《とある名》を咆哮する。
その《名》に覚えがあった彼らは。
今度は別の意味で驚愕の眼差しを2匹の邪竜の片方ーーーフレイズマルへと向けた。
「えっ!?フレイズマル?
あれフレイズマルなのっ!!?」
〘ヒュ〜☆ただの弱ぇクズかと思いきや。
やるっすねカワウソのオッサンッ!!〙
「うう"・・ごめ、ううん"っ。」←(
「・・・まっ、腹くくったんだろうよ。」
息子を
ある者は、ただただ驚き。
あるモノは、『見直した』と賞賛し。
ある者は急に魘されはじめた、眠る息子を一瞥した後。その決死の想いに《理解》を示しながら、見やる。
その間にも、邪竜の父子はまさしく命を削り合って戦っていた。
鋭い牙が、爪が、黒き鱗に喰い込み、骨肉を断つ。
繰り出した万力の拳は、
吐いた灼熱の炎は、鱗に護られぬ弱き部位を焼き焦がす。
両者から流れ出た血は互いの躰を濡らすだけでは留まらず、下方に血の雨を降らせた。
天空で演じられる。
凄惨で、醜悪な、
まるで彼らの生前の行いを繰り返すかのような光景。そして勝利の天秤は、かつてと同じ結末を目指す様にーーー
【グアああぁあ"ア"ァッ!!!?】
「フレイズマルッ!!」
少しずつ、少しずつ。
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ふわり、ふわり。
(ーーーーー。)
深海から海面へ浮上するかの如く。
夢の淵を彷徨っていた少年の意識は、ゆっくりと覚醒していく。
(ーーーーーぁ。)
彼が体験した『夢の中の出来事』を。
ポロポロと、その小さな掌から零れ落としながら。
(ーーーーまって。)
(ーーーーいっちゃ、やだ。)
離れていく『記憶の欠片』を引き留めようと伸ばされた手は、無意味に宙を掻くばかりで届かない。
(ーーーーうみどりちゃんっ、■■■■っ。)
悲しみに彩られた音無き声が、微睡みの世界に響く。
《・・・・・。》
ふと、その声に応えるように。
まるで
『誰か』が彼の頭を不器用に撫で。
少年の両眼をそっと両の手で覆い、瞼を閉じさせる。
《この程度の事でメソメソするな、痴れ者が。
・・・・・・案ずる必要はない。
『私達』は常にオマエのすぐ傍に居る。》
そう囁いた『どこか聞き覚えのある声』を耳にしたのを最後に。彼の意識は夢から醒め。
零れた記憶は、水泡のように弾け儚く消えた。
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「ぅ・・、あっ。」
パチリと、少年ーーコンラの閉じられていた瞼が開く。彼は眠りから覚めて早々。
憶えの無い喪失感と安堵感、そして喜びを抱いている自分に戸惑った。
(?、誰かと話してて・・何だっけ。)
いまだ少しばかり寝ぼけながら、僅かに残る『夢の記憶』を手繰り寄せる。
(怒られて。でも、励ましてもらった・・ような?うぅ、ダメだ。これ以上覚えてないや。)
薄っすらとしか思い出せない『夢の記憶』を、コンラは惜しく思う。何故かは解らないが。夢の中で話した『誰か』に励まされた事が、彼はとても嬉しかったのだ。
ずっとずっと『自分を見て欲しい』と乞い願い続けた相手が、思いがけず振り向いてくれた様な。そんな心地だった。
(いったい誰だったんだろう・・・って、あれ?
そういえば何で俺、寝てたんだ?)
ここに来てようやく、コンラは自分の現状に違和感を抱いた。それもその筈。
彼にしてみれば、キチンと憶えている記憶は『ファントムとの森でお話タイム』が最後。
まさかその
ーーー誘拐監禁。ダメ、絶対ッ!!!!←
兎にも角にも。
やっと夢の残滓から抜け出し、眼が冴えたコンラ少年。彼は周囲を確認して、まず
そして空を見上げる彼女の顔の、さらに先。
蒼穹に居る2匹の黒竜の姿を視界に捉えーーー
【グアああぁあ"ア"ァッ!!!?】
「フレイズマルッ!!」
「ーーッ!!?」
その片割れが、もう一方の首を喰いちぎる光景を目撃し、驚愕に眼を見開いた。
《だからこそ、全ての原因となったワシがあやつを殺めなければならない。この地にて再び始まってしまったあやつの苦しみを、ワシの手で終わらせてやりたいのだ。》
《ワシはーー『人』を棄て『竜』になる。》
数日前に聞いたフレイズマルの言葉達。
マスターが焦りを滲ませて叫んだ《名》。
それらの情報がコンラの脳内を素早く巡り。
彼は眼の前で起こっている出来事を、瞬時に理解した。
(マルちゃんがーーー危ないっ!!!)
「マルちゃんっ!!!!」
オルガマリーの膝から跳ね起きると、近くに浮いていたソウェイルを引っ掴み。ランサー達が止める間もなく走り出す。
〘ぐふえっ☆〙
「おい!?くっそ、またかっ!!」
「コンラッ!?待って!」
「ブルルッ!?」
上空の戦いに気を取られ、反応が遅れてしまった保護者2名と白馬であったが。彼らも直ぐさま火中に飛び込む少年の背を追いかける。
ーーー
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【(ぬぐぅ!?これは・・まずいっ!!)】
明滅する視界の中。
己の首から滝のように噴き出す血液を認識し。その出血量にフレイズマルは焦燥を抱く。
いくら《幻想種》の頂点と云われる強き存在ーー《竜種》であろうとも。
生物である以上、一度に大量の血液を失えば肉体に支障がでるのは当然の事象。現に彼は、自らの四肢の動きが著しく鈍ったのを自覚した。
【(くっ!やはり血を多く流し過ぎたか!!
ーーーーーならばっ!!)】
どうにか保たれていた、息子との力の均衡が崩れたことを悟ったフレイズマル。彼は空中戦は不利と判断し、いち早く戦いの場を地上へと移す。
ーーーーズシンッ!!!
半ば墜落するように不時着し、巨大な足で赤く
喰いちぎられた首の傷は徐々に塞がりつつあるが、他の傷に比べて治りが数倍遅い。
急所への損傷は、回復にだいぶ時間がかかりそうだった。
いまだ傷口からドクドクと流れ出る血。
その赤い液体と共に、フレイズマルの体力と魔力は失われていく。
【グルルルル・・ッ!】
対して。憎き父親を追い、同じく血濡れの大地に足を着けたファヴニール。
こちらもまた体中に手傷を負ってはいるが、傷自体は深くなく。すでに血は止まり、ほぼ全ての傷が塞がりかけてた。
遠く離れ、弱まろうとも。ファヴニールに施された《魔女》の
戦いが長引く程に、その《付与》の差は顕著になっているようだった。
【殺スッ!殺スッ!コロスッ!!!!】
彼は殺意に眼をギラつかせながら。ジリジリとフレイズマルとの距離を狭めていく。
次の攻撃で一気にトドメを刺し、決着を着けるつもりなのだろう。
父親もその意図を察し、身構えるが。
この状況ではファヴニールに部がある事は明らかだった。
【(っ、ーーーまだだっ!!
まだ殺される訳にはいかぬ。
なんとしても、ワシはお主をっ!!!)】
それでも諦めず、反撃の手段を模索するフレイズマル。足掻く彼は、時間を稼ごうと一歩後退り。
ブレスをいつでも放てるよう大きく息を吸い込んだ。
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※一度は投稿したものの、納得がいかず書き直し中。
お待たせして大変申し訳ありません!!
続きが出来しだい、すぐにUP致します!(スライディング土下座)