コンラくんのFGO   作:彼に幸あれ

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バーサーカー

 

 

藤丸立香視点

 

 

 

 

イリヤちゃんとバーサーカーを会わせたいというコンラくんの願いを叶えるため。

私達三人はキャスターと戦った。

そしてーーー

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・やっぱり槍がねぇと調子がでねぇな。」

 

 

 

コンラくんの光槍の刃を首に当てられた状態で、キャスターはぼやく。

 

 

 

「まぁ、負けは負けだ。敗者は勝者に従うぜ。」

 

「それじゃあ・・!」

 

「約束だからな。

行ってやるよ、アインツベルン城に。」

 

「ッ!」

 

 

 

 

その言葉にパアァ!とコンラくんは顔を輝かせた。

無邪気なその笑みに、緊張していた私とマシュの肩から自然と力が抜ける。

 

私達、キャスターに勝ったんだ!

 

 

 

 

 

 

 

「やったよイリヤちゃん!俺、勝った!」

 

「負けた。・・・私、死ぬのね。」

 

 

 

絶望した顔の所長を意に介さず、誰もいない場所にはしゃいだ様子で話しかけるコンラくん。

たぶん彼の魔眼にだけ映るイリヤちゃんに報告してるんだろうな。

 

そんな彼の姿を優しい眼差しで見つめているキャスター。

 

 

 

・・・これは、もしかして。

私はこっそりとキャスターに小声で話しかける。

 

 

 

 

 

「ねぇ、キャスター?」

 

「ん?何だ。」

 

「もしかして、わざと負けてくれた?」

 

「・・・・。」

 

 

 

 

あ、目をそらした。

どうやら私の予想は当たったみたいだ。

 

コンラくんの主張が通りやすい様うまく場を納める為と。

万が一に備えてマシュが宝具を使えるようにする為。

あえて自分が非を被るように仕向けたんだ。

 

 

 

 

「ありがとう。」

 

「ーーー礼はいらねぇ。俺も、俺がそうしたかったからやっただけだ。」

 

「そっか・・」

 

 

 

コンラくんを想うキャスターの親心を感じて、私は温かい気持ちになった。

この様子だと、きっとキャスターは生前良いお父さんだったんだろうな。

コンラくんの記憶がないのは残念だけど。

二人には生前と同じくらい仲の良い親子に戻ってほしいな。

 

 

 

 

 

 

………………………………………………………………………………

 

 

 

 

第三者視点

 

 

 

 

 

 

 

ある狂戦士のテリトリーに侵入する者達がいた。

 

 

ソレはかつて英雄だった。

ソレは今は狂う獣だった。

 

ソレにはかつて子がいた。

ソレには今はマスターがいた。

 

ソレはかつて多くの偉業を成した。

ソレは今は己の使命を果たせずにいた。

 

 

 

 

「■■■■■■■■■ッ!!!!」

 

 

 

 

ソレは幼い主の帰るべき城を、狂気に侵されながらも護っていた。

そんな忠義の狂戦士は侵入者を殲滅せんと敵に突撃し。

 

 

 

 

 

『バーサーカーッ!!』

 

 

 

 

 

探していた己のマスターの声を耳にした。

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

アインツベルン城に着いて早々、黒い巨人が城の屋根から飛び降りて来た。

轟音とともに目の前に現れた巨体に、所長が悲鳴を上げる。

 

確かにこれはキャスターと所長が反対するのもわかる。

場に居るだけで息をするのも苦しくなるぐらいの威圧感を放ってくるんだ。

戦ったらまず、勝ち目はないな。

 

 

 

『コンラッ!』

 

 

 

 

だけど、俺達は戦いに来たわけじゃない。

 

俺はイリヤちゃんの声に応え、差し出された手を握った。

すると、HP的なもの(魔力)を俺から吸い取ってイリヤちゃんは透けた状態ながらも一時的に現界した。

みんなにも視えるようになったみたいで、それぞれが驚いた顔をしている。

 

 

 

 

『バーサーカーッ!!』

 

 

 

イリヤちゃんは泣き笑いの表情で黒い巨人ことバーサーカーに駆け寄って行く。

 

 

 

「■■■・・。」

 

 

 

 

バーサーカーは振り上げようとしていた腕を降ろし、どこか優しい瞳でイリヤちゃんを迎えた。

 

 

 

「よかった。」

 

 

 

二人が再会出来た光景に、ポツリと口から心の声が漏れた。

嬉しそうなイリヤちゃんの笑顔につられて、俺の顔にも笑みが浮かぶ。

 

 

 

 

『ありがとう!コンラのおかげでバーサーカーに会えた。あのね、バーサーカー。

あの子が私をここまで連れて来てくれたのよ!』

 

 

 

どうやらバーサーカーに俺を紹介してくれるらしいので、二人の近くに行こうと俺は一歩足を踏み出した。

その瞬間ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、れ・・?」

 

 

 

急に体から力が抜けて。

成す術も無く地面に倒れた。

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………………………………

 

 

 

※作者はFGO未プレイ&にわか知識な為。

物語を補完する為に多少の捏造設定が入る時があります。

その際はあえて目を瞑って頂けると有り難いです。

ご容赦ください。

 

そして気づいた方はいるでしょうか?

コンラくんが契約していない事に。

 

 

 

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