魔力供給イベントを期待して下さった方々。
申し訳ありません。
相手はキャスニキ(健全)です。
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「「コンラッ!?」」
「「コンラくんっ!?」」
何だこれ?
息が、苦しい。
高熱が出た時みたいにダルイのに、徐々に体が末端から冷えていく。
視界も昏くなって見えづらい。
「コンラッ!しっかりしろっ!」
キャスターが地面に倒れた俺を必死の形相で抱き起こす。
さっと俺の様子を観察して、驚いたように目を見開いた。
「マスターッ!
アンタ、まだコイツと契約してなかったのか!?」
「えっ?あっ!!」
キャスターの言葉に、立香ちゃんが「しまったっ!」という顔になる。
契約?
何それ、知らないんだけど。
「ちっ!魔力切れを起こしてやがる。
今から契約したんじゃ間に合わねぇか。」
「どうするのよ!?」
「キャスターさん!何か方法はないんですか!?」
俺を心配してくれる所長とマシュちゃんの声が聞こえた。
切羽詰まった雰囲気に冷や汗が流れる。
マジか。
魔力切れが何なのかは知らないけど、ヤバイ状態みたいだ。
俺、このまま死ぬのか?
二度目の人生(英霊生?)短かったな。
内心で半ば諦観していた俺の耳に、焦りを滲ませた低い声が届く。
「ーーー二度も喪ってたまるか。」
え?
二度、目・・?
疑問を抱く俺にかまわず、キャスターは俺の剣に手を伸ばす。
そして自分の手の平に刃を滑らした。
「キャスターッ!?」
立香ちゃんが驚きの声を上げた。
「血を媒介に俺の魔力をコイツに渡す。これでしばらく現界する分くらいは補えるはずだ。」
キャスターは俺の口元に手を近づけてきた。
こうしている間にも傷口から血が溢れ出している。
うう、痛そうだ。
「コンラ、聞いてただろう。飲め。」
「・・・・。」
正直言って、飲みたくない。
血を飲むとかはじめて出し、ぶっちゃけ不味そう。
でもーーー
俺はチラリとキャスターの表情を盗み見た。
すごく真剣で、どこか切実なものを感じた。
・・・・飲むか。
俺のせいで手の平まで斬らせちゃったし。
「うん。飲むよ。」
俺は大人しく出された手に口をつけた。
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藤丸立香視点
キャスターの血を飲んで魔力は補えたものの、コンラくんは意識を失ってしまった。
青褪めた幼い顔に浮かぶ汗をキャスターは手の甲で拭い、おもむろに顔を上げる。
そして怒りに燃える赤い眼で白い少女を射抜いた。
「オマエ、こいつに何しやがった?」
殺気を帯びた声と眼差しを向けられて、白い少女ことイリヤちゃんが怯えた顔になる。
その様子に反応したバーサーカーが彼女を護ろうと前に出た。
巨体から再び放たれる威圧感に私とマシュは思わず身構える。
『待って!バーサーカーだめっ!!』
そんな私達を彼女は慌てて止め、キャスターに申し訳無さそうな顔で向き直った。
『私の姿をバーサーカーに視えるようにする為にコンラの魔力を分けてもらったの。
まさか倒れるまで魔力を失ってしまうなんて思わなかった。
・・・ううん。私が彼の好意に甘え過ぎたのね。
ごめんなさい。』
素直に謝るイリヤちゃんにキャスターは毒気を抜かれたみたいだ。
大きなため息を吐いて殺気を消す。
「魔力の件はコイツの同意の上なんだな?」
『うん。』
「そうか・・ならいい。」
「キャスター。ごめん、私がちゃんとコンラくんと契約していれば・・」
「いや・・マスターのせいじゃねぇ。俺が確認を怠ったからだ。悪かったな、責めるようなこと言っちまって。」
「ううん。むしろ当然だと思うよ。」
自分の子供がいきなり倒れて、その原因になったかも知れない人が近くにいたら。
子を持つ親なら誰だって同じ事をすると思う。
「親として当然のこと、か。俺にはその資格はもうねぇと思ってたんだがな。」
「え?」
「先輩。キャスターさんとコンラくんは、生前ーー」
マシュが語ったのは、生前の二人を襲った悲劇。
今もなお伝承として語り継がれるクー・フーリンの子殺し。
「そっか、だから・・」
本人は隠そうとしてたみたいだけど。
キャスターがコンラくんを前にすると冷静でいられない事には、私も薄々気づいてた。
生前にそんな事があったんじゃ、動揺するのも仕方ないよね。
コンラくんに再会したあの時、キャスターはどんな気持ちだったんだろう。
その子が自分のことを覚えていなくて。
しかも、また目の前で消えかけたなんて。
キャスターの気持ちを考えると酷く胸が痛んだ。
「幸か不幸かわからねぇが、死んだ後にこうして会えたんだ。少しぐらいコイツに父親らしい事をしてやらねぇとな。」
「キャスターさん・・」
「・・・・。」
所長とマシュは痛ましいものを見るように二人を見ていた。
イリヤちゃんは何故か羨望の眼差しを二人に向けている。
「・・・キャスター。」
これは二人の生前の問題だ。
仮のマスターでしかない私にできることなんて何もないのだろう。
それでも今のキャスターは仮とはいえ私のサーヴァントで、コンラくんは所長の命の恩人だ。
「私に出来ることがあるなら言ってほしい。
マスターとしても魔術師としても未熟なのはわかってる。
それでも・・・私は二人の力になりたい。」
「先輩・・」
「マスター、ありがとな。
今はその気持ちだけで十分だ。
ーーーもしも何かの縁でまたあんたのサーヴァントになったら、その時は頼むわ。」
「うん。まかせて。」
私は決意を胸に力強く頷いた。
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※こちらにあったコンラくんの英霊化詳細は物語を解りやすくする為に設定を変更し、消去させて頂きました。
混乱させるような事をしてしまい申し訳ありませんでした。