異世界の忍者は大変です。 作:OXYGEN
(明日の夜6時に、王都のコラインノ城の南門か…んー、まぁ、今日の夜6時に出りゃいいか。いまは、12時か…飯だー!)
そう考えて、秋真っ只中の山道を少し急いで家に帰っていった。10分歩いていると、黒い屋根の家が見えてきた。俺の家だ。更に、家に近づいて、戸を開けた。それと同時に、ヤキソバのいい匂いがしてきた。ヤベェ、死ぬかも。ご飯が食べたすぎて、帰りを伝えるのを忘れていた俺が、食卓に座り、準備万端で待っていると、母がキッチンから出てきた。
「うわっ!びっくりしたー、帰ってきてるなら、ただいまくらい言いなさい。」
「ただいま」
即座に答え、ご飯を待っていると、キッチンからため息が聞こえてきたけど、気にしない。母は、ブロンドの髪でスタイルいいと思う。美人だし…しかし、父さんもよくこんなに、美人を連れてきたものだ。そう思ったことが何度あるか。まぁ、いいや。そうこうしているうちに、大盛りのヤキソバが、出てきた。すぐに、かぶりついた。食べてる途中で、王都に行かなきゃならないの思い出して、母に言った。
「ああさん(母さん)あひはおうほに(明日王都に)いかなはならないあは(行かなきゃならないから)……ご飯いらない。帰ってくるまで。」
「分かったわ、今日王都に出発するから、しばらくご飯いらないのね?」
うん、良しっ!自分でもなんて言ったかわからないくらいなのに、我が母は良くわかった。さすがだ。途中で食べ終わったから、要件は言えたから、気にしない、気にしない!気持ち切り替えて、母さんとくだらない話をしてから、旅支度をするために自室に向かった。俺の家は広い、広い広い。色々あるし、初代の趣味だとかなんとか。だから、今でこそ迷わないものの、小さい時はすごい迷ってた。何回か角を曲がって、自室につくと、支度をダラダラと始めた。
旅に必要なもの
・地図
・刀、手裏剣等
・金
・食べ物(非常食)
みたいなのを小さい時に書いたのを思い出しつつ、旅支度を始めた。しかし、やってる最中に足りないものを思い出した。衣服だ。謁見は、向こうで借りれるにしても、予備の服は持っていくべきだ。まぁ、移動する時は俺は黒の忍装束が基本だが、頭の変なやつは絶対に付けない。ダサいから。まぁ、他のカッコイイ覆面は持っていくけど。
「母さん、刀って研いだのいつだっけー?」
「……わ、忘れちゃった…」
「ヤベェ。」
17時30分。ギリ間に合った。刀と苦無が、研いでないままだったから、まずそっからだった。死ぬかと思った。兎にも角にも、久しぶりの王都だ。俺が今16歳だから、6年ぶりか。張り切って行きますか!
玄関前に立って、別れの挨拶を……茶番はよして。
「母さん、行ってくるね」
「うん、気をつけてね。それと……ちゃんと、会ってくるのよ。父さんもだけど、アレクシアちゃん。あなたの小さい時からの友達なんだから。」
「…あいつは、友達じゃないし、会えないだろ…。…行ってきます。」
「蓮なら、侵入くらい出来るんじゃない?」
元気の無い声で、まぁね、と返事と苦笑いを返して、王都に向かった。