異世界の忍者は大変です。   作:OXYGEN

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第4話

 

煉瓦と丸石で作られた強固な城の最も大きく、そして、最もきらびやかな【王の間】。今そこで、王と、1人の青年が顔を合わせた。王座にゆったりと腰掛けている王がゆっくりと口を開き、赤い絨毯の上に片膝を立たせて膝まづいている青年に向けて声を発した。

 

 

「轟蓮。今までの功績を讃え、国から、君に、全ハイブリットの龍と100万リボの賞金、そして、ーー王室名誉賞、並びに王国騎士の称号を与える。功績とは、2年前の西の国との3カ年戦争における、相手の大将の討ち取り、また、隠密行動による、相手国の情報入手、内乱の手引きである。」

 

ん?ん?ん?遂に狂ったか?小さい時から、ユーモアのある人だとは思ってたけど、ここまでとは。ここには、新聞記者やら、色々いるぞ?あ、父さんだ。めっちゃ見てくんじゃん。頭下げてるから、見回すことは出来ないけど、目だけ動かしても凄い数いるぞ。

 

「蓮よ、今回は本当だぞ、嘘ではない。」

 

やば。

 

俺の住む、俺の家系がこの世界に降り立ってから仕えてきた、この国・バレノルド王国は、世界で1番と言っていいほど、土地が良い。そのため多くの生物が住んでいる。オークやジャイアントなど亜人と呼ばれる種族は出稼ぎしか国内で見ることはないが、魔法士やドラゴン、超能力者、妖精などを見ることは少なくない。ドラゴンは軍の中で、龍星群部隊と呼ばれる、龍を使って降下作戦をやったりする、精鋭部隊だ。なんで龍星群かと言うと、降下しながら炎を操る龍達の姿が、遠くから見ると、龍星群のようだったからだ。ドラゴンにも色々種類がある。主に4種類だ、炎を操る『炎龍』、水を操る『水龍』、風を操る『風龍』、大地を操る『地龍』、稀に複数の種類持ち、『ハイブリッド』が見つかるが、ハイブリッド持ちは戦いでとても大きな戦果を挙げない限り手に入らないし、そもそも居たとしても捕獲無理。卵から産まれることも滅多にない。産まれてもほとんど、王室行きで、戦いの少なくなった今は持ってるといえば、王室除いて、五人だった気がする。よし、ハイブリッドが貴重なのは思い出した。なのに、今、王様がなんか言ったよな?全ハイブリットって、炎と水と風と土のハイブリッドってことだよな?ま☆じ☆か。王室名誉賞は、まぁ、年に1人は与えられるから、目をつぶるとしても、王国騎士はないだろ。今持ってんのって、誰もいないし、今までも1代に1人出るか出ないか、酷い時は、10代続けて、無かったんだぞ?そんなのを、若造に与えるか?普通。ふぅー、落ち着け、星が出た。取り敢えず返事しないと。

 

「ありがたき幸せ。これからも、この国の繁栄に微力ながら力を使わせて頂きます。また、王国騎士、王室名誉賞の名に恥じぬ行動をして行きたいと思います。」

 

「はっはっはっ。何を言う、君は微力ではない、轟家の若き天才よ。今や、多大な戦力だ。行動も変えなくて良いぞ。今回は今までの戦果を世間に公表し、謝礼をするまでだ。何もしてない若造に何故、ハイブリッドを渡す?と言う世間の風潮を発生させないためだ。すまない、今までの戦果は成人するまで、公表しないという約束だったが、国の情勢があまり良くなく、英雄が必要なのだ。すまない。」

 

やっぱりか、はぁー、でも、全ハイブリット貰えるなら安いもんか。けど、どうやって俺に懐かせるんだ?生まれた時からずっと一緒ってわけじゃないしなー。それに、なんだ約束って、知らんぞそんなの。まぁ、多分父さんとの約束だろうな。謎に仲いいしあの人ら。

 

「蓮よ、畏まらなくてよい。我も、重要な時以外はラフに行く。」

 

「分かりました。では」

 

そう言って王は足を組み、青年は胡座をかいた。本来なら打首上等だが、ならないということは、かなり親密な関係であることが伺える。それと同時に王は、他のものに退室を命じた。全員が退室してから、数秒たち、王が再び口を開いた。

 

「蓮、我はお前に会えてとても嬉しい。お前は息子のような存在だからな…もう1度、アレクシアの側で護ってやってくれないか?」

 

「やっぱりですか…覚えてますよね?俺は6年前に彼女を護ることが出来ませんでした。まぁ、それから凄く努力しましたけど。とにかく、答えは…私には務まりません。アレクシアと俺じゃ釣り合わないし、なにより、合わせる顔がない。」

 

「……アレクシアは、会いたいと言っている、せめて、1日一緒にいてくれないか?」

 

会いたい…か、俺もそうなんだけど、合わせる顔がないし、あいつと俺じゃ釣り合わないし。リーピートしても意味無いか。

 

「1日だけですよ?」

 

「ぁあ、一日で良い。明後日で良いか?」

 

「はい、俺がここに迎えに来ます。」

 

そう言って、立ち上がって部屋を出ようとすると、王からの一言があった。

 

「息子よ、素直になれ。駿も、心配しておったぞ。」

 

その言葉に、青年は一瞬立ち止まっただけで、そのまま部屋を出ていった。

 

 

 

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