咲 -Saki- 長野の夜鷹   作:品吉

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投稿3回目です。最近凄い暇なので小説がはかどります(涙目)
プロローグは1700文字、一話は2800で今回は3500...。はい。
ちょっとずつ成長してるんですよ(大嘘)
あれ、あの、宮永照の連続和了みたいな感じでどんどん文字数増えてきますから!


第二話 【慢心】

風越女子高校麻雀部新入生歓迎戦

 

 

(ーもとより、全て勝つつもりだった。先輩方になら一年生に負けるとは思ってなかった...。いや、少し慢心しすぎていた?東京では身内ばかりで打って勝っていたから自分が上だと錯覚していたっていうの...?私は今まで異能者とも戦ってきた...。だけどこいつの異能はー。)

 

 

「ありがとうございました。良い対局でしたよ、『辻垣内』さん。」

 

 

薄く茶色がかった黒髪を肩の辺りまで伸ばした少女が、この対局で1位だった少女が話かけてきた。

 

 

(ー『辻垣内』、か。)

 

 

(別に姉さんと比べられるとかそういうのは全く気にしないんだけど。)

 

 

(姉さんの顔に泥を塗ってる感じの罪悪感が心を埋め尽くす。)

 

 

「ーいえ、こちらこそ。良い対局でした。えっとー

 

 

「広部です。広部 美世、美しい世界で美世です。」

 

 

「良い対局でした、広部さん。色々と参考になりましたよ。」

 

 

「それって、もしかしてー

 

 

 

「皆さん、少し静かにしてください。」

 

 

 

(あれはー。)

 

 

風越女子3年福路美穂子。風越のキャプテンの上に去年は個人戦で全国にも行き、団体戦では副将だったっけ。なんでも手牌読みの達人だとか。

 

 

「ここまで打ってもらった新入生の皆さんの中で、上位成績の方は、2、3年生と対局してもらいます。対局メンバーの調整をさせて頂きますので、これより10分の休憩ととります。10分後に卓ごとにメンバーを発表するので、それに従って卓についてください。」

 

 

(ー多分、打てるかな?1回3位引いたとはいえ他は2位かトップ。1年全体なら上位に入ってるはず。っと。)

 

 

「そだ、広部さん。さっき何か言おうとしてませんでした?」

 

 

「え?あぁ、いやもしかしてもう見破られてるのかなーって。あたしの麻雀が。」

 

 

「......大体予想はしてましたけど確信はありません。答えを知らずに絶対ってのはありえないので。」

 

 

「いや、お察しの通りだと思いますよ。絶対に【牌が重ならない】。そう思ってたんじゃないですか?」

 

 

「......まったくその通りです。手の組み方自体はおかしくないのに待ち牌だけが必ずおかしい。終わってから考えるとあの{⑦}切りも私の【流れ】を崩す為に振ったんじゃないですか?」

 

 

「...いや、あたしはあまり流れは信じない主義なので。」

 

 

「【普通じゃない打ち方】をするのに流れを信じないって言うのもあまり聞かない話ですけど」

 

 

「いやぁ、こういう打ち方になってしまったのもあたしの父親が変なこと言うからなんですよ。」

 

 

「父親が?」

 

 

「『俺は流れを信じない。だから確立は平等であるべき。だから全ての牌は全員に1枚ずつ回る。』って。とんだトンデモ理論ですよね。」

 

 

「...その父親の話が現実になったのがあなたの打ち方って訳ですか...。面白い話ですね。」

 

 

「...だからあたしは【牌に愛された子】じゃないんです。運も並です。宮永照や、神代小蒔、荒川憩みたいには、なれない。」

 

 

「......私は、異能も無いし牌に愛されてもいません。ただ人よりちょっと運が良いだけです。」

 

 

(そう、所詮そこ止まり。一般人には勝てて異能者には勝てない。今日はっきりした。私は所詮全体で見ると中の下だと。)

 

(姉さん、すいません。流石にこれ以上慢心できないかもしれないです。)

 

 

 

 

 

「ー え?」

 

 

「はい?」

 

 

「異能も何も、無いんですか?」

 

 

「え...?」

 

 

何故ここで戸惑ってしまったのか。「自分は異能なんてあるわけ無い」とはっきり言ってやれば良かったんだ。

 

 

「いや、あったらこんな無様に負けませんよ...?」

 

 

「いや、あるんじゃないですか?」

 

 

「はぁ?」

 

(怒声の様なものでは無く半分呆れた様な言い方だった。そちらが大差で負かせた癖に何を言っているんだろうと思いつつ。)

 

 

「......じゃあもしあったらどんなんだって言うんですか?」

 

 

「?【流れ】じゃないですか?」

 

 

「......。」

 

 

(流れっていうのはー異能なんかじゃない。ただ、その場に身を委ねるだけ。悪い言い方をすれば考える事を放棄する【逃げ】。良く言えばその先々を読む【直感】。他にも過去の経験と重なったりしたらその通りにするとか、前局この牌で和了られたからこれは切れないとか。サイコロ振って6が3連続で出れば「これは6の流れだ」と言って6を予想する人と「6の流れはもう無い」といって6以外を予想する人。つまり、同じ状況でも人によって捉え方が違う。だから正解は無い。だからー)

 

 

「ー流れを信じることなんて誰でもできます。私の場合、持ち合わせの運でそれが上手くいっただけの事です。」

 

 

「もうちょっと自分を強く見た方がいいんじゃないですか?」

 

 

「ーえ?」

 

 

( ー あれ? )

 

 

(私は私自信を強く思ってた。姉さんにそう言われた!それなのに何故一回負けてしまっただけでこんな弱気になってしまうの!?)

 

 

(私の夢は、目標は、こんなところで止まっていいもんじゃない!!)

 

 

(姉さんを見習え!!心を、強く持て!!)

 

 

 

(私はー 辻垣内!!)

 

 

 

(決めたんだ!!姉さんを倒すって!!だったらこんなところでショゲてる暇なんか無いでしょ!!)

 

 

 

「っーありがとうございます広部さん。お陰で何か吹っ切れました。」

 

 

 

「いえいえ、そんな大したことしたつもり無いけどお役に立てたなら嬉しい。あと、美世でいいよ。敬語も、ナシで。」

 

 

 

「ー ありがと、美世。」

 

 

 

_______________________________

 

 

「10分間の休憩が終わりましたので、全学年交流戦を始めたいと思います。今からそれぞれの卓のメンバーを発表するのでそれに従ってー

 

 

 

(どうも私達は先輩方に気に入られちゃったのかな?よりにもよってこの面子だなんて...。)

 

 

東 3年 福路美穂子

 

「よろしくお願いします。」

 

 

南 1年 広部美世

 

「...よろしくお願いします。」

 

 

西 2年 池田華菜

 

「よろしくだし!」

 

 

北 1年 辻垣内葵

 

「よろしくお願いします。」

 

 

(この卓、絶対に一筋縄にはいかない...。)

 

 

 

東一局 親 美穂子 ドラ {⑤} 6巡目

 

 

「リーチだし!」

 

 

華菜 捨て牌

 

{東発六①西横⑦}

 

 

華菜 手牌

 

{③④⑤⑥⑦五六七56788}

 

 

「ツモだし!」

 

{③④⑤⑥⑦五六七56788} {⑤}

 

 

「リーチ一発ツモタンピン三色ドラ1!倍満!4000・8000!」

 

 

(いきなり倍満スタートか...。大量失点したとはいえ1年でレギュラーをとっただけはある。だが所詮は豪運。そういうタイプは【流れ】を失えばいとも簡単に崩れる。)

 

 

福路美穂子 17000 (ー8000)

広部美世 21000 (ー4000)

池田華菜 41000 (+16000)

辻垣内葵 21000 (ー4000)

 

東二局 親 美世 ドラ {東} 11巡目

 

 

美世 捨て牌

 

{341⑥75}

{⑦⑤西白横東⑧}

 

 

池田 手牌

 

{2244[5]5677東白白西} {東}

 

(字牌と萬子抱えてオリようと思ったけどドラ{東}ツモってきたんなら話は別だし!)

 

(赤一枚でダマでも倍満あるからここは親リーの現張り!流石にあの捨て牌に{6}は通る!)

 

 

池田 打 {6}

 

 

「ロンです。」

 

 

「......え?」

 

 

美世 手牌

 

{一二三四五六七八九①②③6}

 

 

「リーチ一通...裏二つで親マン、12000です。」

 

 

(な、なんだその手!?一体どんな配牌から組んでるんだ!)

 

 

福路美穂子 17000

広部美世 33000 (+12000)

池田華菜 29000 (ー12000)

辻垣内葵 21000

 

東二局 一本場 親 美世 ドラ {二}

 

 

葵 配牌

 

{三①⑤345南南南西北白中}

 

 

(う〜ん?染め手?ちょっと違うよう気もするんだけどなぁ。)

 

 

葵 ツモ {北}

 

(重なる字牌が役牌じゃないって...嫌がらせか。)

 

葵 打 {①}

 

 

葵 ツモ {赤五}

 

(いや、これは三色か?とりあえず字牌はもう整理してしまおう。)

 

 

葵 打 {中}

 

 

「ポンだし!」

 

 

池田 打 {南}

 

 

(鳴かれた?この鳴きで混一と三色の両天秤からどちらかに落ちる!)

 

 

葵 ツモ {④}

 

 

(____三色ね?オーケーオーケー。)

 

 

葵 打 {白}

 

 

「それもポンだし!」

 

 

池田 打 {七}

 

 

(うっ....げぇ....急にあの手が恐ろしくなったよ...。まぁ先に和了れば問題ナシ!)

 

 

葵 ツモ {四}

 

 

(無駄ヅモ無しの一直線!!ナイス鳴き!!)

 

葵 打 {西}

 

 

「リーチ!」

 

 

(これは一発だ...絶対にっ...!)

 

 

(引けるっ!!この流れなら!!)

 

 

 

 

葵 ツモ {⑥}

 

 

 

(う、わ...........。)

 

 

(一発だけど...これは...)

 

 

(満貫止まり.....。)

 

 

(いや、無和了なんだ。ここは何でもいいから和了って流れをこっちに傾ける!!)

 

 

(いや...)

 

 

(...牌がツモるなと言っている...。ここで和了るなとっ......!!)

 

 

(そのままっ...切れとっ....!!)

 

 

 

 

(...満貫程度で満足するなよ、辻垣内葵ぃ!!!)

 

 

 

 

タァン

 

 

 

 

葵 打 {⑥}

 

 

 

(私の麻雀は、こんなもんじゃ終わらせない。)

 

 

(怖がらない。和了れる時に和了れば流れは良くなるもんじゃ無い!!!)

 

 

葵 ツモ {③}

 

 

 

 

その局のー

 

 

 

 

葵 打 {③}

 

 

 

 

 

 

最高の結果を目指す!!

 

 

 

葵 ツモ {南}

 

 

「カンッ!!」

 

 

 

新ドラ {北}

 

 

 

 

「ツモッ!!」

 

 

葵 手牌

 

{三四[五]345④⑤北北} {裏南南裏} {③}

 

 

 

 

「リーチリンシャンツモ三色赤1ドラドラッ!!」

 

 

 

 

これが、あたしのー

 

 

 

 

「4100・8100!!」

 

 

 

辻垣内の、麻雀だ!

 

 

 

 




展開がぬるぬるいきすぎかなーと自分でも感じております。今話でやっと牌画像変換ツールに慣れてきました。池田の喋り方がどんなんか忘れてしまいコミックを漁りながら書くような状況です(結局余りセリフ無かったけど)。あぁー夏休みはもう一日一話ペースで書けるね←挫折フラグ

※追記:和了後に全員の点数を表示するようにしました
:4000・8000に一本場つけたしました
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