ソードアート・オンライン ~幻剣と絶剣~   作:紅風車
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前回、リクエストの件で書いてくださかった方ありがとうございます。
今回はその中の希望の一つである【初詣】を書こうと思ったのですが、大晦日のお話があったので今回はそれを。



お昼寝の大晦日

12月31日は大晦日。

響夜はいつも神楽と一緒に家で年越しを過ごすが、今年からは新たな家族とも言える木綿季がいた。

 

「響夜~」

 

「どうしたー?」

 

「今日って大晦日だよね?」

 

「ん・・・まぁそうだが」

 

「何かやること・・・ってある?」

 

「んーむ・・・基本ねぇしなぁ・・・掃除は俺が殆どしてるし、廃棄物も・・・特にこれといってすることはないな・・・」

 

響夜は家での掃除やゴミ処理などを一手に担っている。

恐らく響夜がいなければ家の機能が止まってしまうぐらいに。

木綿季も手伝えることは手伝っているが殆どが響夜が行っている。

 

「そっかぁ・・・」

 

「あーでも、まだ年越蕎麦買ってねぇな」

 

「いつも買ってるの?」

 

「めんどいときはな。材料があれば蕎麦打ちの道具がある」

 

「・・・響夜の家って何でもあるね」

 

「父さんがそういう好きだったんだよ。おかげで母さんが苦労したらしい」

 

「ふむぅ~・・・」

 

響夜は一度台所の整理をしていると、二階から神楽が下りてくる。

手には木綿季があげた白い真ん丸オバケのぬいぐるみが抱き抱えられていた。

 

「神楽?どうした?」

 

「ん・・・蕎麦打ってほしいな・・・」

 

「・・・分かったよ。木綿季、ちと留守番頼む」

 

「はーい」

 

響夜は整理を一度止めて二階に上がって服を着替える。

そしてすぐに降りると家を出て近くのスーパーに向かった。

 

 

 

 

 

 

その間、木綿季は暇になったので神楽を手招く。

 

「神楽ちゃん、おいで~」

 

「ん・・・」

 

神楽はトコトコと木綿季の元へ歩いていく。

同年代なのに、歳が離れた姉妹としか見えない光景だが。

木綿季の膝の上に座ると、頬が突かれた。

神楽の頬を木綿季が弄っている。

 

「ん~、神楽ちゃんの頬っぺた柔らかいなぁ」

 

「んむ」

 

「同い年なのに何でこうも違うんだろ・・・」

 

「んぎゅ」

 

「はぁぁ・・・柔らかい・・・」

 

「む~・・・はむっ!」

 

神楽もずっと弄られるのが癪なのか木綿季の指に噛み付く。

とはいっても痛くないよう甘噛みで。

 

「神楽ちゃんに食べられた・・・」

 

「んぎゅ・・・んぎゅ・・・」

 

「ボクの指・・・美味しいの?」

 

「ん~」

 

木綿季は指がこそばゆい感覚になるも、神楽とこうして触れ合う事は少ないため何も言わずに神楽にされるがままだった。

 

「ぷは・・・」

 

「大丈夫?」

 

「・・・大丈夫、ねぇねのだもん」

 

「そういう意味じゃなかったんだけどね・・・」

 

木綿季は神楽の頭を優しく撫でてみる。

響夜が普段しているように撫でてみると気持ちいいのか目をつぶっている。

 

「頭撫でられるの好き?」

 

「うん。にぃにとねぇねのは好き」

 

「えへへ・・・そっかぁ~」

 

神楽と木綿季。

二人の姉妹はやはりどこか似ているようにも思えるのが実の姉妹だからなのだろう。

 

 

神楽はまだ木綿季や藍子のように精神が成熟仕切れていない。

生み出されるまでが長かったからなのか、翔平に少しの間育てられたからなのか、実年齢とは思えない程神楽は幼い子供と同じ。

しかし木綿季達はそんなことを気にする物ではない。

それが神楽という在り方だからなのだろう。

喋り方、考えを否定してしまえば神楽は簡単に壊れる。

 

 

響夜がずっと神楽の事を気にかける理由が何となく木綿季は少し分かる気がした。

この子を独りにさせてはいけない。

それが木綿季の中で思った事だった。

 

「神楽ちゃん」

 

「んう?なぁに?ねぇね」

 

「ボクは神楽ちゃんを独りにしないからね」

 

「・・・うん、ぁりがと・・・」

 

消えてしまいそうな声を出した神楽の声はしっかりと木綿季に届いていた。

それに応えるように木綿季は優しく抱きしめる。

 

「・・・ぎゅ~」

 

「苦しくない?」

 

「うん」

 

「いつでも頼ってくれて良いからね。ボクは神楽ちゃんのお姉ちゃんなんだから!」

 

「・・・うん」

 

「・・・響夜遅いなぁ・・・」

 

木綿季は時計を見た。

響夜出てから早一時間が経過している。

すると神楽が目を擦りはじめる。

 

「眠たい?」

 

「う・・・ん・・・」

 

「なら一緒にねよっか」

 

時間帯としては神楽はお昼寝の時間。

普段起きていない時間に起きているため眠たくなっていた。

木綿季は神楽を抱き抱えると一緒にぬいぐるみも持ち上げる。

神楽は見た目通りの軽さなので木綿季も簡単に抱けた。

そのまま二階へ上がって響夜の部屋に入る。

響夜の部屋のベッドはかなり大きめなので、神楽と一緒に寝れるスペースがある。

 

「んしょ・・・」

 

「ね・・・ぇね・・・」

 

「お姉ちゃんならここだよー、近くにいるからね」

 

神楽をベッドに降ろすと手を動かして木綿季を探す。

木綿季もすぐにベッドに入ると神楽を苦しくないよう抱きしめる。

 

「ふふ、おやすみ」

 

「ん・・・ぁぅ・・・」

 

木綿季も眠たかったのか目を閉じるとすぐに寝てしまった。

その頃には神楽はぐっすりと寝てしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

響夜がスーパーから帰ると家が静かなのに気づいた。

 

「ん・・・どっか行ってるのか」

 

怪訝に思ったが玄関には木綿季と神楽の靴があったため外出の考えは消える。

ふと時間を見ると神楽のお昼寝タイムだと気づいた。

 

「・・・ま、大丈夫か」

 

神楽と一緒に寝ているのだろうと考えると、響夜は買ってきた材料を仕舞う。

ついでに日用品の補充もしたので、誰も居ない方が楽だった。

 

「さて・・・こんなもんだろ」

 

掃除と洗濯を手短に終わらせると響夜の自由時間となる。

しかし現在やることが無いため、どうしようと考えていた。

 

「木綿季がいつ気付くかねぇ・・・」

 

以前デートの終わりに響夜は木綿季のポケットにこっそりととある黒い箱を入れていた。

あれの中身はある場所の鍵で、木綿季の母親である裕子から渡されていたもの。

詳しいことは知らないが木綿季は知っているらしかったのでこっそりと入れた。

いつ気付くかはわからないが。

 

「どうせあの姉妹は俺の部屋使ってるだろうしなぁ・・・たまにはソファーで寝るか」

 

響夜が座っているソファーは今の時間帯だと日光が程よく差し込み、暖かい。

お昼寝には持ってこいの場所となっていた。

 

「適当に寝とこ」

 

タイマーをセットせず、そのまま響夜はお昼寝をすることにした。

買い物や家事で思いのほか疲れていたらしい響夜の体はすぐに眠りへと導いて行った。

 

 




お話としては朝~昼の内容でした。
夕方~夜の内容は次回にでも。
大晦日のお話が終わると次は初詣を書きます。
それが終わったらようやく新たな舞台に突入・・・?(予定)

また、評価や感想をしてくれる方いつもありがとうございます。
見ていて思ったのですが、SAO編と今の内容の差が酷いですね。
しかし修正はしません。
過去と今の書き方の違いが見て取れる方が力が付いている証になると思ったので。
なのでもし修正するとしても、新たなにリメイク版として出します。
まぁやるとは限りませんが。



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