IS<いいから黙って・死んでくれ>   作:速水

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「セカンド幼なじみとマッチョ」

 四月の下旬某日、中破して修理に出していた専用機が思ったより早く帰ってきて機嫌の良かったクラスメイトが、今朝は更に嬉しそうな笑顔をしていた。

 正直、気色悪くて関わり合いになりたくなかったが、隣の席なものだから聞いてくれという無言の圧力を受け続けるのに疲れたのと、クラスの他の生徒の気持ち悪いから何とかしてくれという視線に耐え切れずに、尋ねて見ることにした。

 

「随分と嬉しそうだが何かあったのか?」

「ん? なんだ拙者のことが気になるのか? まあ、どうしてもというのなら教えてやらんでもないぞ」

 

 うぜぇ。

 しかし、ここで引き下がっては話が進まない。

 

「どうしても聞きたい」

 

 我ながら棒読みだが、浮かれる馬鹿は気にしない。

 

「そうかそうか、ならば教えてしんぜよう。なんと、近いうちに寮の部屋に空きができると連絡が会ったのだ」

 

 寮?

 ああ、そういえば左門は寮の屋上にダンボールハウスを作って寝泊りしてるんだったな。

 本人がまったく気にしてないみたいだから忘れてたけど、やっぱり部屋はあったほうが嬉しいのか。

 

「まあ、良かったじゃないか」

「うむ」

 

 本当に嬉しそうな顔をするが、当然と言えば当然だろう。

 もし自分が左門の境遇だったら三日と耐えられないかもしれない。

 って、あれ?

 

「それだと、俺も部屋を引っ越すことになるんじゃないか?」

 

 なんせ、寮は基本的に二人部屋で、他に空きがないからと幼馴染みの箒と同室になっている俺だが、男女同室というのが不味くないはずがない。

 部屋が一つ空くのなら、そこには左門だけでなく俺も引っ越して男子二人を同室にするのだ道理というものだろう。

 

「言われてみればそうである。しかし、一夏の方には話が来ていないのだろう?」

「ああ。どういうことだろうな、俺も引越しするんなら早めに連絡がほしいいのに」

 

 話してたら、ボキリという何かが折れる音が聞こえた。

 なんだ?

 振り返ると、なぜか粉々になったシャープペンを握り締めた箒が睨みつけてきていた。

 

「一夏は、今の部屋から出て行きたいのか」

「そりゃあな」

 

 女子と同室とか、それが幼馴染みでも勘弁して欲しいと思うのは当然だろう。

 下着とかきわどい格好をしてるのを見たら問答無用で殴られるし、変な噂は立てられるし、これは口に出しては言えないがエロ本を隠しておくことすらできないじゃないか。

 そっちだって、男と同室だと困ることが多いはずだろ。

 なのに、なんでそんなに怒ってる?

 立つ?

 歩いてくる?

 握り締めた拳を振りかぶる?

 そしてスナップを聞かせた拳が、パンッと肉を叩く。

 具体的には、直前に俺と箒の間に突っ込まれた左門の顔を。

 

「左門?」

「フッ、一夏だけにいい思いはさせんよ」

 

 疑問符を浮かべる箒に、ニヒルな笑みで答える変態。

 病院に行け。頭の病院にな。

 

「お前、気持ち悪いぞ」

 

 さすがは箒だ。誰もが心の中で思っていても口には出せないことを平然と言ってのける。そこに痺れる憧れる。

 

「フハハッ、言葉責めか。おかわりをお願いします」

 

 そしてブレない左門。

 もうやだ、こいつ。

 

「まあ冗談はさておき、一夏の方は急いで引越さなくてはならん理由がないから後回しなのではないか」

「そうか?」

 

 どこまで冗談だったのかわからんが、話を変えてきた左門に付き合う俺。

 

「高校生の男女を寮の同じ部屋で寝泊りさせるって、でっかい問題な気がするんだが」

「だが、水道水で体を洗わなければならなかったり、雨が降って濡れた教科書が乾かしても波打ってたり、日が暮れると暗くて勉強ができなかったりするわけではあるまい」

「お、おう……」

 

 改めて聞くと酷い環境だな。虐待されてる子供みたいだ。

 

「それは、御褒美にならないのか」

「ならんなぁ」

 

 箒の素朴な疑問に遠い目で答える左門。

 うん。箒にはわからないようだか、そこには深くて暗い溝があるのは俺にもわかる。

 

「でも、若い男女が同室なことに問題があることには違いがないのではなくて?」

 

 何時の間にやら近づいてきていて、話題に入ってくるセシリア。

 ただ、クラス代表を決める時の試合が何かのトラウマになったのか、俺を盾にして左門の視界には入らないようにしている。

 

「なんだと?」

 

 セシリアを睨みつける箒。

 

「なんですの?」

 

 負けじと睨み返すセシリア。

 何故だか一触即発の空気が漂い出した頃、教室の戸が開いて千冬姉と山田先生が入ってきた。

 教室だもんな、ここ。

 

 

 やたらと左門のテンションが高かった日の翌日。

 

「おはよう左門」

「ああ……、おはよう……」

 

 俺の朝の挨拶に、昨日とは打って変わって覇気のない声で返して来るマッチョ。

 いつも、無意味に元気な左門には、珍しいことである。

 

「何があったんだ?」

 

 デリケートな問題かもしれないなどとは、これっぽっちも考えない箒の質問に、ため息を吐き出すように答えた左門によると、寮の部屋に移れるという話が駄目になったらしい。

 

「なんで、また?」

「転校生が来るのだそうだ」

「転校生?」

「うむ。それで、空いた部屋は転校生に回すことになったらしい」

「それは……」

「転校生を優先するのはおかしくないか?」

「ここがIS学園でなければな」

 

 左門の答えに箒が首を傾げる。

 

「拙者と一夏の他に男性のIS操縦者が現れたという話を聞かない以上、転校生は女子だ。それで、拙者を優先して女子を屋上のダンボールハウスに住まわせたりすると思うか?」

 

 ないな。

 言っちゃあなんだが、この人類の範疇をはみ出した筋肉ダルマならともかく、高校生女子にホームレスのような生活をさせるとかありえん。

 

「でも、この時期のIS学園に転校生なんて、妙ですわね」

 

 いつも通り、左門の視線を恐れるように俺の影に隠れるセシリアに、何故か箒がムッとした顔になる。

 左門を嫌なものみたいに見てるのが、気に入らないのかな。友達だし。

 

「何が妙なのだ?」

 

 気にした風もなく尋ねる左門だが、セシリアは答えず身をちぢこませて俺の背中に貼りつく。

 ついでに、箒の不機嫌度が上がる。

 どうしたもんか。

 

「こんな時期に転入するのなら、普通に入学したほうが早いし簡単だ。転入試験は、入試より難しいし国の推薦も必要になるしな。その辺りが妙だといいたいのだろうよ」

 

 なるほど、と声がしたほうを見れば仁王立ちした千冬姉がいる。

 

「ところで、今が授業中だということを、もちろん理解しているんだろうな」

「イエッサー教官! 今日は実習ですね」

「ガデッサー教官! 飛行操縦の実践ですね」

「い、いえっさー教官」

「は、はい教官」

 

 俺、左門、箒、セシリアの順で、ちゃんと答えたのに四人とも殴られた。

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

 凰鈴音に、IS学園に通うつもりなどなかった。

 短い期間で、中国のIS代表候補にまでなった少女である。

 IS学園などという、彼女から見れば素人の集まるところで学ぶことなどないと無いと判断したからだ。

 そんな彼女の心を変えたのは、とあるニュース。

 世界で初めて見つかったISの操縦者。

 ああ、なんということか。そこに映ったのは、彼女の想い人であったのだ。

 恋に恋する15歳の少女が、これを運命と思うことにどんな不思議があるだろう。

 ゆえに、少女はIS学園に通うことを決める。

 その手続きやらなにやらで迷惑を被る人間の存在など気にしない。

 凰鈴音は、そんなワガママが許される立場の人間であり、悪いとすればそういう特権階級を作ってしまった大人たちなのだから。

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

 再会は突然に。

 そんな言葉があったような気がするが、なかったかもしれない。

 何にせよ、それは予期せぬ出来事ではあった。

 ホームルームが始まる前、クラスで話題になったのは、転校生のことではなくクラス対抗戦のことだった。

 なにせ、同じクラスになるのでもないかぎり関係のない転校生の話題と、優勝したクラスには賞品の出るクラス対抗戦では重みが違うのだ。

 クラスの女子たちの、クラス代表である俺への期待は大きい。

 とはいえ、

 

「今のところ専用機を持ってるクラス代表って、他には四組だけだから、そんなに苦労はしないと思うよ」

 

 そんな情報が緊張感のない口調で伝わってくれば、俺もあまり真剣になれない。

 もう一人の専用機もちに勝てる保障なんてなくても、そんな真剣みのない口調で言われれば、俺自身が賞品に興味がないこともあいまって、やる気が出ないのだ。

 まあ、気楽にやるかなと思っていると、横から聞き覚えのある声が言葉を挟んできた。

 

「残念ながら、二組も専用機持ちがクラス代表になったから、優勝は無理だと思うよ」

 

 振り返れば、腕を組み教室の戸に背中をもたれさせている少女。

 

「お前……」

「中国代表候補生の凰鈴音か」

「……って、中国代表候補だって?」

 

 思わず、横から口を出してきた左門を見る俺。

 

「うむ。あくまで候補だから知らん者も多いが、拙者らの立場なら知っててもおかしくはない情報だぞ」

 

 そういうもんなのか?

 確認するように箒とセシリアを見たら、首を振る幼馴染みと顎に指を当てて考え込むお嬢様。

 知っててもおかしくはないが、必ず知ってる知識ってわけじゃなさそうだな。

 

「しかし、鈴もIS学園に入学してるとは知らなかったぞ。なんで、教えてくれなかったんだ?」

 

 水臭い奴めと非難したら、何故か冷たい目で見られた。

 

「一夏よ」

「なんだ左門」

「拙者の知る限り、今年の新入生に凰鈴音の名前はない」

 

 なん……だと。つまり……、

 

「先輩だったのか? 噂に聞く飛び級って奴なのか?」

 

 ゴンッ!

 

 スゲエ音がしたな。

 

「鈴、人間の拳って意外と脆いから、人を殴る時は顔面は狙わないほうがいいぞ」

 

 嬉しさ半分すまなさ半分の顔をした変態の前で、自分の拳を痛そうに握ってる鈴に言ってやったら、こっちを凄い目で睨んできた後に左門に顔を向ける。

 

「アンタ、なんなのよ」

「拙者は左門弁蔵。ISの男性操縦者だ」

「それは、知ってるわよ」

 

 誇らしげな左門の言葉を、ばっさり切り捨てる鈴。

 

「あたしが聞きたいのは、なんでアンタが一夏を庇って殴られてるのかってこと」

 

 なんでって、そりゃあなあ。

 

「知れたこと。このような悦びを一夏一人に独占させるなど、天が許しても拙者が許さぬ。よって可能な限り、この御褒美は拙者が横取りすることに決めたのだ」

 

 男らしく吼える左門と引く鈴。

 一方、俺たちは、もう慣れていた。

 

「おーい、鈴。今日のところは、頭がおかしくならないうちに自分の教室に戻ったほうがいいぞ。もうすぐ、ホームルームが始まるしな」

 

 親切に言ってやったら、鈴はまずコッチを見て少し考えて、次に左門を見て頭痛をこらえるように頭を抱えた後に教室を出て行った。

 耐性がないうちは、変態を相手にするのは疲れるからなあ。

 

 なお、鈴が左門の物になるはずだった寮の部屋を奪い、二組の新しいクラス代表になった転校生だと知ったのは、翌日のことである。

 いや、ビックリ。

 

 

「一夏!」

 

 昼休みになって、教室に入ってくると開口一番に鈴が叫んだとき、俺は箒とセシリアに問い詰められている真っ最中であった。

 

「何やってんの?」

「いや、なんか鈴とどういう関係なんだって二人とも」

「関係って、そんな……」

 

 教えると何故か顔を赤くする鈴。

 

「で、ただの幼馴染みだって言ってるのに、なんでか納得してくれなくて……。て、鈴?」

 

 顔は赤いままだが、名状しがたき表情になった鈴。なんでだ?

 

「はっはっはっ、無知は罪、無視は悪だというが、鈍感はどうなのだろうな」

 

 バンバンと俺の肩を叩いてくる左門だが、なんのことやら。

 

「そもそもだ!」

 

 余所見をするなとばかりに、箒が俺の胸倉を掴む。

 

「一夏の幼馴染みは私だろう! 私の記憶に、あんな不快な中国人はいないぞ」

「いや、鈴は箒が引っ越していったのと入れ違いで転校してきたから」

「入れ違いだと?」

「ああ。箒は小四の終わりに引っ越しただろ。で、小五の頭に鈴が転校してきた。鈴も中二の終わりに国に帰ったから一年ぶりだな」」

「ハッハッハッ、偶然通うことになった学園で美少女幼馴染み二人との再会とか爆発すればいいのに」

「おい」

「冗談はさておき、そろそろ食堂に移らんと昼食の時間がなくなるぞ」

 

 それもそうだ。健康的な15歳の少年少女が昼抜きとか体に良くない。

 

「話の続きは、飯を食いながらにしないか」

「食事をしながら話をするなんて行儀が悪いぞ」

「マナーがなってませんわね」

 

 バッサリ切り捨てにかかる箒とセシリア。

 そりゃそうだけどさ。

 

 

「ところで一夏」

 

 口に物が入っていないだけマシというレベルの行儀の悪さで、食事中に鈴が話しかけてくる。

 食堂に来る前に箒とセシリアに行儀の話でフルボッコにされた俺としては、なんと答えるべきだろう。

 

「返事をすれば、二人に行儀が悪いと突っ込まれるのではないかな」

 

 もっともだ。でも、心を読むなよ。あと、味噌汁を飲みながら喋るとか、お前には口が二つあるのか?

 

「言葉とは音であり、音は空気の振動だ。ならば、この身の筋肉の振動で言葉を紡ぐなど容易い」

 

 うん。前々から思ってたけど、やっぱりコイツ人間じゃねえ。

 

「ちょっと一夏! 何、無視してんのよ」

 

 お、おう……。無視しっぱなしもよくないな。

 まず手振りで鈴を少し待ってろと静止。次いで、急いでご飯を口にかっこんでよく噛んで食べる。

 そして、お茶を飲んで一服。

 

「い~ち~か~」

 

 おっと、いかん。鈴が静かな心を持ちながらも、激しい怒りに目覚めた伝説の戦士になりそうな顔をしてる。

 

「おう、なんだ?」

「アンタ、クラス代表なんだって?」

「おう。なんか成り行きでな」

「ふーん……」

 

 男らしく、お茶を、がぶり。

 鈴のこういう性別を感じさせない所が、俺は嫌いじゃない。

 

「あのさぁ、ISの操縦、アタシが見てあげてもいいわよ」

 

 なんと? それはマジでありがたいぞ。

 実は、鈴の姿を借りて地上に降臨した天使か?

 

「それじゃあ、遠慮なく……」

「お断りする」

 

 ……なぜ箒が断る。

 

「一夏さんには、わたくしが教えますから」

 

 そして、寝耳に水なことを言い出すセシリア。

 どういうことなんだ?

 

「はっはっはっ。壁殴り代行の仕事は、どこに就職すればいいのだろうな」

 

 左門が、わけのわからんことを言うのはいつも通りとして、なにやら女子三人が言い争いを始めたんだが、どうするのが正解なんだろうか。

 

「女の争いに男が口を出しても碌なことはないのだから、一夏は喧嘩の仲裁をするべきであろうよ」

 

 うん。お前、もう黙れ。

 

「拙者が黙っても、女子たちは黙らんぞ」

「どういうことだ?」

 

 尋ねた俺に、左門が親指を指し示した三人の会話は、俺と箒が同室なことについての話題に移行していた。

 

「何か問題でも?」

「ふむ。なんというか一夏は残念な頭をしているな」

 

 なんでだ。

 頭を捻って考えていると、話が一段落したのか鈴が「後でね」と言って食堂を出て行った。

 何も起こらないってことは、問題なんてなかったってことだよな?

 

 

「来ちゃった」

 

 寮での、くつろぎの八時過ぎ。

 左手にボストンバッグ、右手は枕を胸に抱えた鈴が部屋にやって来た。

 

「なんの用だ?」

 

 俺が何か言う前に尋ねる箒。

 昼休みの時もそうだったが、人見知りするタイプの箒が自分から声をかけるとは珍しい。

 

「いやー、篠ノ之さんも男と同室なんてイヤでしょ! その点、あたしは一夏となら平気だから代わってあげようかなって思ってさ」

「別にイヤとは言ってない!」

 

 噛み合ってるような噛み合ってないような、そんな会話から始まる言い争い。

 なんでだ?

 まさか、俺を取り合って争っているのか!?

 なんて、ないない。幼馴染み二人が俺を取り合って喧嘩とか自意識過剰にも程がある。

 しかし、では何故争ってるのか……。そうか!

 

「そういうことか鈴」

「え?」

「よし、わかった。幼馴染みのために、俺が部屋を代わろう」

「え? なんで、そうなるの」

 

 フフフッ、俺の冷静で的確な判断力に鈴も恐れ慄いてるな。

 

「鈴が入った部屋は、本来は左門のものになるはずだった部屋。そして、IS学園の寮は基本的に二人部屋。つまり、自分が左門と同室になることを恐れて部屋を代えようと思いついたんだろ。だが、俺なら男同士だから左門と同室になっても気にしないぞ」

「え?」

「え?」

「えーと、ところでさ。一夏、約束覚えてる?」

「約束?」

 

 いつした、どんな約束かのヒントもなしに思い出せとか無茶を言う奴め。

 

「お、覚えてる……よね?」

 

 急に顔を伏せて、上目遣いで俺を見る鈴。

 まあ、覚えてるんだけどな。

 

「あれだろ。鈴の料理の腕が上がったら、毎日酢豚を……」

「そうっ。それ!」

「……おごってくれるって話だろ」

「はい?」

「いやー、気前のいい幼馴染みを持って幸せだな……」

 

 言い終わる前に殴られた。なぜだ。

 

「女の子との約束を、ちゃんと覚えてないなんて最っ低! ホモに掘られて死ね」

 

 言い捨てて、バッグを忘れることなく手に持ち部屋を出て行く鈴。

 あれ? 何か間違ってたのか?

 

「一夏」

「お、おう。なんだ箒」

「左門に蹴られて死ね」

 

 なんでだ。箒までお怒りだ。

 つまり、本気で俺が悪かったってのか。

 考えてもわからず、落ち込んだ俺は、翌日に廊下に張り出されたクラス対抗戦日程表で一回戦の相手に鈴の名前を発見するのだった。

 どういうことだ?

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