年上彼女は   作:ユウキカイト

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ちょっとリアルめ?「病んでる」という部分を少し前に出したので経験のある人はあるのかも・・・あれ、なんか寒気が


年上彼女はヤンデレさん

「死んでやるわ」

 

留守電に入った一本の留守電。留守電はたったこの一本だったが、着信自体は最早携帯の通知欄を埋め尽くし「999+」と数値による表示の限界を超えていた。

 

「はぁ、こりゃあやべえか?」

 

とても面倒だが一本電話を入れておくべきだったと後悔した。これから更に面倒な申し開きの時間が始まってしまうと分かってはいたはずなのだが、僕のちっぽけなプライドがそれを許さなかった。今日はいつものように退くワケにはいかないのだ。

 

とはいえこのままでは状況は悪化の一途。とりあえず電話をと携帯を取った瞬間、それはバイブレーションと光で着信を伝えた。

 

「スマン桜さん。僕が悪かったからーーー」

 

「紫苑!?良かったホントに心配したのよ?起きたら貴方はいないし携帯にも連絡はないし書き置きもないし貴方が何処にいるか知ってる人もいないしGPSも反応ないしいないいないいないいないいない何処にもいなかった!!!」

 

「ゴメンって。マジで許してください。僕にだって一人で外出くらいさせ」

 

「私貴方がいないと何も出来ないの私貴方がいないと頭が狂いそうになるの貴方が他の女と歩いてるの想像するだけでソイツを殺したくなるの貴方が私を嫌いになる事を想像するだけで死にたくなるの貴方をどうにかしちゃいたくなるの離れたくない離したくない離さない離さない離さない離さない・・・」

 

「落ち着いてッ!」

 

「ッ!ゴ、ゴメン、私、ちょっとホントに気が狂いそうで、だって昨日まで一緒にいた人がそばにいないんだもの、私紫苑がいないともう生きていけないんだよ?だから、だからぁ・・・」

 

泣き出してしまった。正直発狂されるのはもう慣れたが泣かれるのは辛い。やっぱ留守電くらい残すべきだったなぁ。失敗した。

 

「本当に悪いと思ってるよ。桜さん昨日仕事で忙しかったからすぐ寝ちゃったでしょ?疲れてそうだったし何より部下の僕が迷惑かけたせいで尻拭いまでさせて起こすに起こせなかったんだよ。それに」

 

「それに?」

 

「あ、いやとりあえず家に着いたから入れて下さい」

 

電話が切れるとドタドタと大きな足音がして直ぐに玄関が開く。

 

「ぅ!?」

 

するとすぐに胸元に強い衝撃。弾丸の如く桜さんが突っ込んできた。

 

「んっ。おかえり。やっと、生き返った」

 

「死んでた!?いやいや大袈裟だな桜さんは」

 

「冗談じゃない。貴方がいなくなれば私は死ぬ。紫苑がいない世界なんて私は要らない」

 

目の前の顔は涙の跡で真っ赤になっている。少し離れただけでこれだ。多分大袈裟じゃなく、この人は自分がいなくなった日には・・・

 

「桜さんが必要としなくても周りが必要としてるって。仕事場ではあんなバリバリのキャリアウーマンの癖にどうしてこうなっちゃってるかね」

 

「知らない。強いて言えば私は元からこうよ」

 

「んー確かにそう言われてみればそうかなぁ。付き合い始めた理由もそんな感じだったしね」

 

「自分でも紫苑に依存してるのは分かってるんだけど、どうしても自分が抑えきれない。だから、側にいて?」

 

「んぐ、耳元で囁かないで。くすぐったいから」

 

「好きな癖に。さてと。貴方、今日はどうして一人で外出なんかしたの?理由次第で私は留守電に残した通り死んでやるから」

 

「悪かったと思ってるよ。でも今日は元々一人で出るつもりだったし、電話でも言った通り起こせなかったんだって」

 

「私は起こしてくれた方が良かった。折角の休日なのに貴方と一緒に過ごせなかったのは、今でもちょっと悔しいし悲しい」

 

「僕としても、今日はちょっと。事情が事情だったから」

 

「それを聞いてるんだけど?正直に言わないとどうするかわからないよ」

 

「これ以上脅さないで!?ちゃんと言うから。実はこれを買いに行ってたんだ」

 

まずは仕込みから。これもサプライズではあるが本命を悟られる訳にはいかない。

 

「あら、何これ。そう言えば何か持ってると思ったけど、花・・・束?」

 

「そ、今日誕生日なの忘れてるでしょ?だから、僕だけでもちゃんと祝おうと思って。誕生日おめでとう、桜さん。これからもよろしく」

 

「え、あ、ありがとう。私本当に忘れてて。最近色々あったから、そんな余裕無くて。とっても嬉しいわ。具体的には、今すぐ押し倒した」

 

「ストップ!桜さんが言うと洒落にならないからやめて!?・・・ゴホン。雰囲気が無いけど行くなら今しかない頑張れ僕」

 

「ちょっと紫苑どうしたのよブツブツと。さっきから何言ってるか分かんないわ?」

 

「・・・ふぅ。落ち着いた。落ち着いたから、よく聞いてください桜さん。いや、桜」

 

「は、はい紫苑さん」

 

そこで僕は、今日のとっておきを取り出し、言った。言ってやった。

 

「結婚して下さい」

 

「え・・・?」

 

「僕と、一緒になってくれ。付き合ってから色々あったし、年下で頼りにならない僕だけど、もう桜しか考えられない」

 

「ちょ、ちょっと待って?え・・・?」

 

「何度でも言うよ。僕と、結婚して下さい」

 

「うん。・・・うん」

 

「桜?」

 

「あ!ち、違うのよ!?私、本当に嬉しいの!紫苑とのこれからを考えたらすぐにでも返事したい。でも」

 

「でも?」

 

「私こんなだし、今日だって一杯迷惑かけた。これからだって。こんな私でいいの?だって、結婚したらもっと嫉妬するよ?もっと甘えるよ?もっと・・・好きになるよ?」

 

「分かってる。全部受け止めるよ。それを知って欲しくて今日は花束も渡したんだ」

 

「え?これ?」

 

「それ、ズルいかなとは思ったけどプロポーズ用の花束でもあるんだ。その花の花言葉は、『永遠の愛』」

 

「紫苑・・・」

 

「ずっと、桜だけを見てる。だから、大丈夫だよ」

 

「し、おん・・・」

 

「んで、出来れば返事を貰えると嬉しいかな?申し訳ないんだけど今かなり気が気でないんだ」

 

「分かってるわ。返事はもちろんーーー」

 

これからも僕達の日々は続く。でも、今までとはちょっと違う距離感で。




というわけでヤンデレのお姉さんでした。実はプロポーズがこんな形になったのもバックがあって・・・って書くと書ききれねえ!ってなりましたんでやむなくカット。次は遠距離の話か若しくは人外系お姉さんです。ロ◯ババアっていいですよね!!??
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