仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
パラド視点
「ッ! 痛って………!」
意識を取り戻してすぐに起き上がろうとしたが、首が痛い。すぐに倒れた。
「………起きたか」
視線を巡らせると、横に座っているObiパラドクスと目が合った。
「くそ………お前強すぎるだろ」
「まあな…………………………お前、強くなりたいか?」
急に振られて、困惑する。答えなんて決まってるじゃないか。
「そりゃあ、強くなりたいさ。お前みたいにな」
「………………………強くなれるぜ、超簡単に、俺よりも」
罠としか思えないような魅力的すぎる話、でも一つだけわかることは、こいつは、Obiパラドクスは相手をだまし討ちにするようなことは絶対にしない奴だ。
「どうすればいいんだ?」
「取りあえずそこに立って、目をつぶれ」
「あ、ああ………」
言われるままに立ち上がり、目をつぶる。こんなことで強くなれるのか?
と思っていると、不意に肩をつかまれた。
「持ってけ………この命ごと」
「え?」
不可解な言葉と一緒に、何か固いものが地面に落ちる音がした。目を開いてみてみると、Obiパラドクスが使っていたゲーマベルトと完全決着ガシャットが落ちていて、Obiパラドクスの姿がない。
「う………あ!?」
直後に俺の中にあいつのすべてが流れ込んできた。力も、記憶も、感情も。
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「ここが、蛮野天十郎のラボか?」
「ああ、ここだ」
俺は錆ゲンムの後をついていた。ところどころ器具の説明をしていたがよくわからない。
「君に見せたかったのはこれだ」
「これは……………なんだ? ロボット?」
「これは、機械生命体、ロイミュードと言うものだ」
「ロイミュード………これがどうかしたのか?」
怪訝そうな俺の表情を見ながら、錆ゲンムが一つ咳払いをした。
「これが、君たちバグスターが蛮野に目をつけられた原因だ」
「このロボットが、俺たちと………?」
「元々蛮野は、このロイミュードを使って世界を自分のものにする予定だった。人間をデータ化し、自分が統制者として管理し、世界を自分の支配下に置くことが奴の目的だった。
だが、その時に存在していた仮面ライダードライブ達の活躍により、蛮野の計画は破綻。蛮野自身も破壊されたが………奴は自分が死んだときのために密かにバックアップのデータを残していた。
そして蛮野は新たな「グローバルフリーズ」の計画を立ち上た。
………そして、彼はもう一つ、有効そうな存在に気付いた。
それがバグスターだったのだ。彼の機械生命体と、進化したコンピューターウイルス。その二つを合わせ、蛮野は新たな兵器作りを考えた。………それが、「ETERNAL GLOBAL FRIEZE」の全貌だ」
そんなことのために………………俺たちを作って………戦わせたってのか!?
「野郎………」
「Obiパラドクス、君がパラドクスと融合した時、ここに来るがいい。そしてこのロイミュードの義体を使え。そうすれば更なる高みへと行けるだろう」
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………………そんな………! じゃあ、あいつは、消え………
「あ…ああああ………!」
あいつの悲しみと怒りが俺の中に溶けていき、まるで俺にはその記憶が本当に俺が体験したように思えてくる。
「これは………俺の、記憶………? いや、あいつのだ…!」
医学用語で、欠損はPARA。重身、重複はDXと言うらしい。
こうして欠けていたPARAは、またDXへと戻った。
世界一のゲーマーの未来を引き換えに………
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待てよ! ソル! 皆!
俺も一緒に行くぜ。
俺たちは、いつも一緒だ。そうだろ………………?
行こうぜ、これからも、皆で………!
彼が最期に選んだ道は、「諦め」
これで、バグスター連合は完全に終わりです。