仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
「ただいま」
「「お帰りなさい」」
玄関を開けると、いつもの通りに息子と妻が迎えてくれた。
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「そういえば永夢は仕事はどうだ?」
「うん、皆いい人たちばっかりだし、やりがいもあるよ」
永夢は私の自慢の息子だ。いつの間にかゲームだらけの生活になっていた時は頭を抱えたが、今では研修期間を終えた小児科医だ。
「どうだ? 職場にはかわいい子はいるか?」
「ちょ、やめてよ父さん!」
「あら、私も気になるわ」
「母さんまで………」
恥ずかしそうに永夢が頬を書いた。これは何かあるな………!
「それで………?」
「う………ええと、気になってる子が一人………」
ゲームか勉強が友人になりかけていた息子からの春の訪れを知らせる一言。
自然と私とエリの口角が上がった。
「どんな子なんだ?」
「うん………とっても元気で、優しい子だよ」
へえ………一度会ってみたいな。どんな子なんだろう。
「それで、その子の名前は?」
「名前は………………」
幸せな、家族の会話。私があの日事故にさえ会わなければ、あの幸せは今も続いていただろうか?
私は今、宙に浮いている。
眼下には首がもげ、少し黒く焦げた自分の体。
私の首はちぎられ、
―――ボリッバキッ―――
彼は私の頭を口に寄せ、私の頭を咀嚼した。
――――――意識が遠のいていく。
「お父さん! お父さん!!!」
目の前のモニターには、私の最期を見ながら滂沱の涙を流す永夢の姿があった。
――――――そんなに泣くな。永夢。私にそこまでの価値はない。
さようなら。永夢。母さんのことを………頼む………………
意識を失う直前、永夢は私の首を引きちぎり、私を食べている彼の名前を憎々し気に吐いた。
「………………パラド………!!!!」
宝生現夢、死亡。享年48歳
死因:パラドクスによる首部分の結合崩壊。