仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
現夢と融合した俺は、彼のすべてを知った。
「さあ、行くか」
自分でも驚くほど冷静な声。さっきまであった感情の濁流は消えていた。
これがあんたの強さか。現夢。
永夢達が落ちている穴へ飛び込むと、止まっているサーキュラーが目に入った。対象を見失ったから止まっただけで、俺がもう少し近づけば起動するだろう。
真横を抜け、長いロープのはしごを落とす。これで永夢達が登れるだろう。
やるべきことを終えた俺は、合流することなく先にCRへ向かった。
このまま皆と合流したら、多分面倒なことになる。問い詰められるか、あるいは逆上した永夢に襲われるか。 いずれにしろ今みんなと会うのは得策じゃない。少し間を開けたほうがいいはずだ。
俺は飛び上がって屋根をぶち抜き、そのままアンクの翼を出して飛翔した。
「便利なもんだな。飛ぶのも」
空をかけ、巨大なタワーの頂上に着地。たしか………スカイツリー、とかいう場所だ。
「しばらくここで暮らそう。俺はウイルス。健康な環境も食べ物も必要ない」
いつの間にか降っていた大雨の中、俺は目を閉じた。
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一方、遠くの地、蛮野天十郎の研究所から誰もいなくなった時、その研究所内で蠢くものがいた。
「おのれ………!宝生現夢!!!!!」
他でもない、蛮野天十郎である。
本来、宝生現夢が発動したグラハムガシャットの力は絶対のものだった。
だが、蛮野はまたしても自分のデータのバックアップを用意していた。
「この、クズメェ!!!」
すでに頭部がなくなり、胴体の身となった現夢の遺体を蛮野は繰り返し踏みつける。
「ゴミが!恩知らずが!砕け散れ!消えてなくなれ!!!!」
現夢の体は崩れ、砂のようになった。だがそれでも蛮野は踏み続ける。
「ハァハァ………私の最高傑作を………ゴルドネクストロンを破壊しおってぇ………」
憎々し気にかつて現夢だった消し炭を踏みにじり、多少は平静を取り戻したようだ。
「ずいぶんなことになったな、蛮野」
「………!ルーフマン!何故ここに!?」
蛮野の目の前には、人間のような形をした黒い靄が立っていた。
「俺がせっかく金を融資したというのに………どうやらすべてぶっ飛んだようだな」
「………まだだ!まだ私と、Galactic=Nova・circularが残っている。他の兵器軍もだ!」
食い下がるように蛮野が叫ぶと、靄は低い声で笑った。
「良いだろう………いい成果を、期待している」
「あ、ああ………見ていろ!まだの野望は終わっていない!見ろ、この第二の力を!
ゴルドドライブトライドロン!私は必ずや、この世界を手に入れる!」
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