仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
……………夢を見た。
夢では僕は子供になっていて、父さんと遊んでいる。
ゲームをして、遊園地に行って、花畑で追いかけっこをして………
遊び疲れて寝転んでいると、母さんが迎えに来た。
だけど、母さんは僕を抱き上げ、父さんを置いて歩きだしてしまう。
『お母さん、お父さんは?』
何も知らない僕は困惑しながら母さんと父さんの顔を交互に見る。
『ねえ、ママ!』
名にも事情を知らない過去の『僕』はただ母さんに声をかけるだけだった。
やがて、父さんは『僕』に向けて微笑んだ後、背を向けた。
背を向けた父さんの身体が急に燃え上がり、その場に倒れこんだ。
『………!』
絶句した僕は、どうすればいいのかまるで分らない。
父さんの前に一人の『男』が立った。
『僕』も僕も、その存在を知っている。
『男』は父さんの体を持ち上げて首を引きちぎった。
鮮血がほとばしり、あたりは死に包まれた。
『お前………!どうしてお父さんを………!』
そして、『男』は悪びれずに言葉を紡いだ。
『別に、大した理由はないさ』
腹に力を込め、僕は思いきり言葉を吐き出す。目の前の憎き父の仇の名を吼える。
「パラドオォ!!!!!!」
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自分の声で、目が覚めた。
目が覚めると、最近いつも泣いている。
見ていた夢は、いつでも覚えている。
いつも、同じ夢を見る。
場面は違えど、自分の父親が殺される瞬間を夢に見る。
いつでも心の中に燃えている炎。
力を渇望する脳が活性化し、鍛えてもいないのに筋力がまた上がったのがわかる。
僕はまた、パラドクスを殺すために少しだけ強くなり、カーテンの隙間からのぞく太陽の日に目を細めていた。
心の中に、殺意と言う名の凶器を、
正義感の果ての憤怒を抱えて、
僕は今日も、パラドクスを殺すことを切に願った。