仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE   作:桐生 勇太

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32話:復讐鬼の目

[侵入者ヲ確認、排除ヲ開始。設定LEVEL1ヲ起動]

 

 地面から大量のクロノスが沸き上がり、一斉に俺に向かって飛び掛かった。

 

「………フォトンブラッド………俺を包む盾になれ」

 

 言葉を発したと同時に俺の体がにわかに赤い光を放ち、俺の半径4mほどにいたクロノスがすべて爆発を起こした。

 

[設定LEVEL1デハ排除不能ト判断。LEVEL3へ移行]

 

 今度は真っ黒のハイパー無敵ソルティがこれでもかと言うほど出てきた。

 

「………ッ………」

 

 死してなお、ちょうどいい被検体だったからと姿を変えられ、利用され続ける友の姿を見て「俺」の中のObiパラドクスが悲痛な声をあげた。

………落ち着け。あそこにいるのは「もう一人の俺」の友で俺の仲間じゃない(・・・・・・・・)。哀しみに引きずられるな。同情を捨てろ。心が迷えば体も迷う。

俺の中の「俺」のため、俺の中の「俺」を否定しろ。

 

「大丈夫だ………俺は矛盾。今は「冷徹」になれ………」

 

 そう唱えると、悲しみで歪みかけた視界が急にクリアになり、俺はハエでも蹴散らすように無敵ソルティを屠った。そこには迷いも遠慮もない。

 

「なんて………」

 

 なんて、弱いのか。俺が強くなったとか、そんなことは関係ない。やはりこの無敵ソルティ達は所詮まがい物だ。重くも、速くも、強くもない攻撃。

 

[LEVEL3デスラ排除不能。最終LEVELへ移行]

 

「………来たな………」

 

 第一の目標、Galactic=Nova・circular。従来のΣサーキュラーとバグスターウイルスを融合させたもので、戦力は段違いだ。だが………

 

「お前は俺の最終目標の前座だ………お前を壊して、その先の蛮野を倒してやる………!」

 

 Nova・circularの体から重加速が吹き荒れたが、俺には何の影響もない。

 

「変身するまでもねえ………ここで全部終わらせてやる」

 

 永夢のムテキゲーマーくらいなら多分動けないだろう。力をくれた先人たちにあらためて感謝をし、突進して来たNova・circularを受け止めた。

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

「はぁ………はぁ………何なんだ!あいつは!?」

 

 パラドがNova・circularと戦闘を開始しているとき、蛮野はすでに逃走を始めていた。

研究所を捨てるため、重要な装置や書類をまとめていた時――――

 

「………!この音は!」

 

 侵入者を知らせるアラームが鳴り、蛮野はモニターを確認した。別の侵入者、だとすれば何者か、数は、何処から、だが、蛮野はそれを確かめることはできなかった。

 

「こ、これは………!」

 

 そこには、信じられないものが映っていた。

 

「ヴェー―――――ハハハハハ!!!」

 

「見てるか蛮野ォ!!!」

 

「ヴェー――――へッへッへッ!!!」

 

「ヴァ――――――!!!」

 

「本物はだれかわかるかなァ!?」

 

「「「「その答えはただ一つ………」」」」

 

「「「「私だァーーーー!!!!!!」」」」

 

「「「「嘘だァーーー!!!!!」」」」

 

「「「「ヴェー―――ハハハハハハハハハハ!!!!」」」」

 

 全てのモニターの画面を埋め尽くす仮面ライダーゲンム、ゲンム、ゲンム。

彼らの作戦は至極単純なものだ。相手に自分たちの姿を見せたくないならば、むしろ見せまくればどれが本物かわからなくなるのが道理。

 

 蛮野の研究所は今、ほとんどすべてのエリアがCRITICAL・ENDで増殖したゲンムによって埋め尽くされていた。そしてその中のどれかに、本命の本体、及びエグゼイドやドライブ達が紛れ込んでいる。

 

もはや、蛮野には迎え撃つ以外の選択肢はなかった。




久しぶりのギャグ回(本人は真面目)

シンプルだけどストレスがかかるレベルの高い嫌がらせを蛮野に与えるゲンム氏流石。
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