仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE   作:桐生 勇太

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苦戦:父親ということ

あれから、もう一時間ほど経つ。状況は、俺の方が少し………いや、だいぶ悪い。

 

「はぁ………はぁ………くそっ!」

 

「ふう………ふぅ………良い戦いだった」

 

 盾と剣にひびが入り、とうとう二つとも砕け散った。ゲムデウスの武器は、両方ともまだ健在だ。………………他の武器………何かないか………あるにはあるが、どれもゲムデウスの武器との衝突に耐えられるとは思えない。

 

「おい………勝手に終わらせんじゃねえよ」

 

「虚勢を張るな。互いに消耗したが、お前の消耗の方が大きいことくらい見抜いているぞ。そして、このデウスラッシャーとデウスランパートに並ぶほどの武器を、お前は持っていない」

 

「………………」

 

「恥じるな。お前の戦いは見事だった。ただ少しだけ、こちらに分があっただけに過ぎない。お前がこちらと同等の持久力を持っていれば………あるいは………」

 

 慰めではないことくらい、分かる。ゲムデウスの言う通り、もし、もう少しだけ………いや、

 

「仮定なんざ………どうでもいい。俺が、お前を止めなくちゃならねえんだよ………!」

 

………目の前に、敵が立っている。俺よりも強い敵だ。

 

「いつまで勝つ見込みのない戦いを続けるつもりなのだ?」

 

「さあな」

 

「諦めるのを勧めるが?」

 

「嫌だね」

 

「………なぜ戦う?勝てぬと知っておきながら………何がお前を動かす?」

 

「なめんなよ………俺は………お前の父親だ!」

 

 叫びながら、俺は構えなおした。

 

_______________________________

 

ずっと考えていたことがある。この世界にバグスターが生まれたこと。

 

俺が世界に生まれたこと。

 

俺も記憶は薄れているが、俺を望んだのは永夢だった。

 

「お前が求めるものはなんだ?」

 

そう聞いた。

 

永夢は答えた。

 

「僕は覚えてないけど………いた気がするんだ。誰か、僕よりゲームがうまい人」

 

 永夢は、父と遊んだことを覚えていた。

 

父の存在は忘れても、「誰か」自分より強い存在がいたことを覚えていた。

 

だから永夢は望んだんだ。

 

「自分とゲームをやってくれる人。そして、自分より強い人」

 

それが俺の生まれた理由。

 

そして、永夢に感染した俺のデータをもとに、全てのバグスターが生まれた。

 

俺はすべてのバグスターの親みたいなもんだ。

 

だから、下がれない。

 

_______________________________

 

 

「俺はお前の親だから。俺は永夢の父親代わりだから」

 

 永夢のためにも、俺自身のケジメのためにも。

 

「そうか………なるほど。いかに力で優ろうとも、このゲムデウス!確かに貴様に超えるべき親の背を見たぞ!」

 

「なら来い。お前に………俺の【とっておき】を三つ見せてやる」

 

 




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