仮面ライダーエグゼイド THE GAME IS NEXT STAGE 作:桐生 勇太
グラファイト視点
突如、巨大な爆発がCRの外で起こった。
原因はよくわからないが、恐らく外でゲムデウスが暴れているのだろう。
「ついに来たか………一応聞いておくが、戦う覚悟があるのは?」
それは、決まりきっている問。その場にいるブレイブ、スナイプ、ポッピーピポパポがゆっくりと頷いた。その中で、ばつが悪そうに首を振ったのがいた。キッドだ。
「悪い。俺としては、ポッピーが死ぬかもしれない選択肢は選べねえわ。ポッピーは逃がす。これは譲れない」
「で………でもキッド!私よりも永夢を逃がさないと!」
キッドの言い分を聞いたポッピーピポパポが声をあげる。それに続いてブレイブやスナイプも「確かに………俺には小姫が」「俺はニコが………」と言い出した。
「分かった。じゃあ俺が今言われた全員をベットごと運ぶ。皆、ベットに乗ってくれ」
「飛彩………?」
不安そうな声を出す小姫にキッドが「大丈夫だって、ちょっとした時間稼ぎなんだから。後ですぐ合流だ」と言い、ブレイブもそれにうなずいた。無論、嘘だ。恐らくこのメンバーでもう一度集まることはない。
「後で会おう………全部片付いたら、後は結婚式だ」
歯が浮くような台詞をブレイブが言い、小姫はそれに頷いた。
「ニコ、後で、な………」
「大我………」
あの少女は、なんとなく察しているのだろう。だがあえて言わない。
「良し………行くぞ」
結局全員で地上に出ることになった。
病院の出入り口に付き、俺たちは煙が上がっているほうへ。キッドは片手でベッドを持ち、俺たちに頭を一つ下げてから反対方向へ走っていった。
「まさかお前たちと最後に共に戦うことになるとはな」
「ざけんな。ゲムデウスを殺ったら次はお前だ。グラファイト」
スナイプがすかさず言い返してくる。
「上等だ。今度は返り討ちにしてくれる」
お互いに軽口をたたき合い、不意に両方ともニヤリと笑った。
「「何とでも言え」」
お互いに同じ言葉を言い合う。
だがその軽口も、徐々に景色の中で爆発の被害が増えてくると消えた。
「「「………………」」」
やがて、爆心地のような場所にたどり着いた。ここが巨大なクレーターの真ん中。ビルや車が粉々になっており、隕石でも落ちたのかと錯覚する。
「………………次はお前たちか」
不意に、横の方から声がした。見ると、瓦礫に腰かけているゲムデウスが目に入った。
「少し………休んでいた。すぐに動くことができなくてな」
そう言いながら、ゲムデウスはだるそうに息を吐いた。
「10分だ」
「………何?」
「パラドクスを討ち取ってから、お前たちが来るまでの時間だ。休息は十分。もう少し早く来た方がよかったのではないか?」
「………何!?」
馬鹿な………パラドが………?ここで戦っていた?
「ど…どういうことだ!?」
「パラドクスは、貴様らのために少しでも多く時間を稼ごうとした。実際、殺されかけた。………背を向けず、命乞いもせず………見事な最期だった」
パラドは、俺たちを守るために戦ったのか?たった一人で………
「………………フ、フフフ……………フハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」
俺は何という道化なのだ。
パラドとの約束を果たすためと言っておきながら、パラドを信じなかったのは俺の方だ。
すまん、パラド、もしまたあの世で会えるなら、存分に俺を殴れ。
お前だけに寂しい思いはさせん………俺もすぐに逝く!
「我が迷いは消えた!ゲムデウス!覚悟!培養!」
【
お読みいただきありがとうございました。